SQL Server のレプリケーション

レプリケーションとは、あるデータベースから別のデータベースにデータやデータベース オブジェクトをコピーおよび配布し、それらのデータベースを同期させて一貫性を保つための一連のテクノロジです。 レプリケーションを使用すると、ローカル エリア ネットワーク、ワイド エリア ネットワーク、ダイヤルアップ接続、ワイヤレス接続、インターネットなどを経由して、別の場所や、リモート ユーザーまたはモバイル ユーザーにデータを配布することができます。

トランザクション レプリケーションは、高いスループットが必要とされるサーバー間のシナリオで使用されるのが一般的です。たとえば、スケーラビリティと可用性の向上、データ ウェアハウジングとレポート、複数サイトからのデータの統合、異種データの統合、バッチ処理のオフロードなどのシナリオで使用されます。 マージ レプリケーションは、データの競合の可能性があるモバイル アプリケーションや分散サーバー アプリケーションを主な対象としています。 モバイル ユーザーとのデータ交換、店舗販売時点管理 (POS) アプリケーション、複数サイトからのデータの統合などのシナリオが一般的です。 スナップショット レプリケーションは、トランザクション レプリケーションとマージ レプリケーションに初期データセットを提供するために使用されます。データの完全な更新が必要な場合にも使用できます。 SQL Server では、この 3 種類のレプリケーションにより、企業全体のデータの同期のための強力かつ柔軟なシステムが提供されます。 SQLCE 3.5 および SQLCE 4.0 に対するレプリケーションは Windows Server 2012 と Windows 8 の両方でサポートされます。

レプリケーションの代替手段として、Microsoft Sync Framework を使用してデータベースを同期できます。 Sync Framework には、SQL Server、SQL Server Express、SQL Server Compact、および SQL Azure の各データベース間での同期を容易にするコンポーネントと、直感的かつ柔軟性の高い API が含まれています。 また、Sync Framework には、SQL Server データベースと、ADO.NET と互換性があるその他のデータベースとの間で同期を行うために使用できるクラスもあります。 Sync Framework のデータベース同期コンポーネントの詳細については、「データベースの同期」を参照してください。 Sync Framework の概要の詳細については、「Microsoft Sync Framework デベロッパー センター」を参照してください。 Sync Framework とマージ レプリケーションとの比較の詳細については、データベースの同期の「概要とシナリオ」を参照してください。