カスタム アセンブリのデバッグ

Microsoft .NET Framework には、カスタム アセンブリ コードを分析してエラーを探すのに役立ついくつかのデバッグ ツールが用意されています。どのツールが最適であるかは、何を実行するかによって異なります。この例では、Microsoft Visual Studio 2005 を使用します。

Reporting Services のカスタム アセンブリの設計、開発、およびテストに関して推奨する方法は、テスト レポートおよびカスタム アセンブリを含むソリューションを作成することです。

手順

Visual Studio の 1 つのインスタンスを使用してアセンブリをデバッグするには

  1. Visual Studio を使用して新しいレポート プロジェクトを作成します。

    Visual Studio でレポート プロジェクトを作成すると、そのプロジェクトを格納するソリューションも作成されます。

  2. 新しいクラス ライブラリ プロジェクトを既存のソリューションに追加します。レポート プロジェクトがスタートアップ プロジェクトとして設定されていることを確認します。この方法の詳細については、Visual Studio 2005 のマニュアルを参照してください。

  3. ソリューション エクスプローラで、ソリューションを選択します。

  4. [表示] メニューの [プロパティ ページ] をクリックします。

    選択したソリューションの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスが開きます。

  5. 必要であれば、左側のペインで [共通プロパティ] を展開し、[プロジェクトの依存関係] をクリックします。[プロジェクト] ドロップダウン リストから、目的のレポート プロジェクトを選択します。[依存先] の一覧でアセンブリ プロジェクトを選択します。

  6. [OK] をクリックして変更内容を保存し、[プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを閉じます。

  7. ソリューション エクスプローラで、カスタム アセンブリ プロジェクトを選択します。

  8. [表示] メニューの [プロパティ ページ] をクリックします。

    [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスが開きます。

  9. 左側のペインで [構成プロパティ] を展開し、C# プロジェクトの場合は [ビルド] を、Visual Basic プロジェクトの場合は [コンパイル] をクリックします。

  10. [ビルド] ページまたは [コンパイル] ページで、レポート デザイナのフォルダへのパス (既定では C:\Program Files\Microsoft SQL Server\90\Tools\Binn\VSShell\Common7\IDE) を [出力パス] テキスト ボックスに入力します。これにより、レポートの実行前に、更新されたカスタム アセンブリのバージョンがレポート デザイナに直接構築、配置されます。

  11. レポートを設計してカスタム アセンブリを開発したら、カスタム アセンブリ コードにブレークポイントを設定します。

  12. F5 キーを押して、[DebugLocal] モードでレポートを実行します。ポップアップ プレビュー ウィンドウでレポートを実行すると、デバッガはアセンブリの実行可能コードに対応するブレークポイントに到達します。F11 キーを使用して、カスタム アセンブリ コードを実行します。

Visual Studio の 2 つのインスタンスを使用してアセンブリをデバッグするには

  1. Visual Studio .NET 2005 を起動して、カスタム アセンブリ プロジェクトを開きます。

  2. プロジェクトを構築し、カスタム アセンブリと付随する .pdb ファイルをレポート デザイナに配置します。配置の詳細については、「カスタム アセンブリの配置」を参照してください。

  3. Visual Studio の別のインスタンスでカスタム アセンブリ コードを開いた状態で、カスタム アセンブリを使用するレポート プロジェクトを開きます。

  4. カスタム アセンブリ プロジェクトを含む Visual Studio のインスタンスに移動し、コードに複数のブレークポイントを設定します。

  5. 作業中のウィンドウでカスタム アセンブリ プロジェクトを開いたまま、[デバッグ] メニューの [プロセス] をクリックします。

    [プロセス] ダイアログ ボックスが開きます。

  6. プロセスの一覧から、レポート プロジェクトに対応する devenv.exe プロセスを選択して、[アタッチ] をクリックします。[プロセスにアタッチ] ダイアログ ボックスが開いたら、プログラムの種類として [共通言語ランタイム] が選択されていることを確認して、[OK] をクリックします。

  7. カスタム アセンブリのレポートで使用する式を定義し、レポートを設計します。

  8. レポートの設計が完了したら、[プレビュー] タブをクリックします。

    レポートが実行され、カスタム アセンブリ コードが定義済みのブレークポイントで停止します。

    ms153693.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    [プレビュー] タブを使用すると、アセンブリのコード権限が適用されません。コード アクセス セキュリティのエラーを含む完全なテストを行う場合は、[DebugLocal] 構成設定のレポート プロジェクトを開始します。
  9. F11 キーを使用してコードを実行します。Visual Studio を使用したデバッグの詳細については、Visual Studio 2005 のドキュメントを参照してください。

変更履歴

リリース 履歴

2006 年 7 月 17 日

変更内容 :
  • Visual Basic UI を反映するように更新しました。

参照

その他の技術情報

レポートでのカスタム アセンブリの使用

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手