プログラムによるレポート定義言語の生成

レポート定義言語 (RDL) とは、レポートのレイアウトおよびクエリ情報を記述する命令セットです。RDL は、Reporting Services 用に作成された XML 文法に準拠する Extensible Markup Language (XML) 要素で構成されています。RDL は、レポートで使用可能なすべてのバリエーションを表す XML 要素を説明します。

RDL は、レポート定義の交換を可能にする共通スキーマをレポートを使用した通信の標準的方法として定義することで、商用レポート製品の相互運用性を促進します。

RDL は HTTP、ODBC などのプログラム インターフェイスやプロトコルではありません。アプリケーション間でレポート定義を渡す方法やレポートを処理する方法は指定しません。RDL は完全にカプセル化されているため、ソース アプリケーションに関する知識がなくても RDL ドキュメントを解釈するコードを記述できます。XML で使用できるプロトコルまたはプログラム インターフェイスは RDL で使用できます。RDL は次のように定義できます。

  • レポート定義の XML スキーマ
  • ビジネスおよびサード パーティ用の交換形式
  • 追加名前空間とカスタム要素をサポートする拡張可能で開放型のスキーマ

RDL とやり取りする主要なエージェントはコンシューマとプロデューサです。コンシューマは、RDL を解釈し、エンド ユーザーにより表示できるレポートを生成できるアプリケーションです。コンシューマは RDL の読み取り、データの取得、および人間またはマシンが読み取り可能なレポートに表示できるレポート出力形式の作成を行うことができる必要があります。レポート サーバーは、RDL のコンシューマの一例です。

一方、プロデューサは、ユーザーによるレポートの設計と作成を可能にするツールからの入力に基づいて RDL を生成できるアプリケーションです。レポート デザイナは、RDL のプロデューサの一例です。

RDL が開放型で拡張可能な性質を持つため、XML スキーマに基づき RDL を生成するさまざまなツールとアプリケーションを作成できます。アプリケーションから RDL を生成する最も簡単な方法の 1 つは、System.Xml 名前空間の Microsoft .NET Framework クラスを使用することです。特に、XmlTextWriter クラスを使用すると、コンシューマおよびプロデューサで同意した仕様と準拠性レベルに従って RDL を記述できます。XmlTextWriter を使用して、.NET Framework アプリケーションで最初から最後まで完全なレポート定義を生成できます。XmlTextWriter クラスおよび System.Xml 名前空間の詳細については、『Microsoft .NET Framework 開発者ガイド』を参照してください。

RDL を生成する簡単なアプリケーションの作成方法の例については、「チュートリアル : .NET Framework を使用した RDL の生成」を参照してください。

参照

その他の技術情報

レポート定義言語
Reporting Services のプログラミング

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手