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サーバー時間ディメンションの定義

Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services (SSAS) の時間ディメンションは、データ ソース ビューのテーブルまたは日付範囲に基づいて作成できます。テーブルに基づいた時間ディメンションは、他の標準ディメンションと何ら変わりありません。時間ディメンションの属性は、他の標準ディメンションと同様に、ディメンション テーブルの列にバインドされています。

一方、範囲に基づいた時間ディメンションは、時間間隔を定義する個別の時間テーブルがない場合に通常使用します。範囲ベースの時間ディメンションの属性には、時間と属性のバインドがあります。このバインドは、年、月、週、日などの指定された時間間隔に従って、属性を定義します。範囲ベースの時間ディメンションのデータは、データ ソースのテーブルから取得されずにサーバー上で作成および格納されるので、範囲ベースの時間ディメンションは、サーバー時間ディメンションと呼ばれます。

テーブルベースの時間ディメンションまたはサーバー時間ディメンションでは、Time 属性の Type プロパティ設定によって、Analysis Services が認識できる、対応する時間間隔が指定されます。たとえば、Calendar Year という名前の属性の時間間隔は年になります。時間ディメンションの概要については、「時間 (SSAS)」を参照してください。

サーバー時間ディメンションを作成する場合は、時間間隔と、ディメンションの開始日および終了日を指定します。ウィザードでは、指定された時間間隔を使用して、時間属性を作成します。ディメンションを処理すると、Analysis Services では指定された日付と時間間隔のサポートに必要なデータをサーバーに生成し、格納します。ウィザードでは、サーバー時間ディメンション用に作成された属性を使用して、ディメンションの階層が推奨されます。この階層は、異なる時間間隔の関係を反映しており、また各種のカレンダーを考慮しています。たとえば、標準のカレンダー階層では、週レベルは年レベルの下に表示されますが、月レベルの下には表示されません。これは、週は年に均一に分割されますが、月には均一に分割されないためです。一方、製造カレンダーまたはレポート カレンダー階層では、週は均一に月に分割されるので、週レベルは月レベルの下に表示されます。

時間間隔の定義

日付範囲に基づいたサーバー時間ディメンションの作成を選択した場合は、ウィザードの [時間間隔の定義] ページを使用して、ディメンションに含める日付範囲を指定します。たとえば、データの中で一番古い年の 1 月 1 日に始まり、現在の年の 1 年後または 2 年後に終わる (将来のトランザクションを可能にするため) 範囲を選択できます。この範囲外のトランザクションは、そのディメンションの UnknownMemberVisible プロパティ設定によって、表示されないか、またはディメンション内で不明メンバとして表示されます。また、データで使用する週の開始日を変更することもできます (既定では日曜に設定されます)。

年、半期、四半期、三半期、月、10 日間、週、日付など、データに適用する時間間隔を選択します。最短でも、日付以上の時間間隔を選択する必要があります。Date 属性はディメンションのキー属性であるので、この属性がないとディメンションは機能できません。

[時間メンバ名の言語] の横で、ディメンションのメンバのラベル付けに使用する言語を選択します。

日付範囲に基づいた時間ディメンションを作成した後は、ディメンション デザイナを使用して、時間属性を追加または削除できます。Date 属性はこのディメンションのキー属性であるため、この属性を削除することはできません。Date 属性をユーザーに対して非表示にするには、属性の AttributeHierarchyVisible プロパティを False に設定します。

カレンダーの選択

1 月 1 日に始まり 12 月 31 日に終わる標準 (グレゴリオ暦) の 12 か月のカレンダーは、時間ディメンションの作成時に常に含まれます。ウィザードの [カレンダーの選択] ページでは、ディメンション内の階層の基になるカレンダーをさらに指定できます。カレンダーの種類の説明については、「時間 (SSAS)」を参照してください。

ウィザードの [時間間隔の定義] ページで選択した時間間隔に応じ、カレンダーの選択によって、ディメンションに作成される属性が決定されます。たとえば、ウィザードの [時間間隔の定義] ページで [年][四半期] の時間間隔を選択し、[カレンダーの選択] ページで [会計カレンダー] を選択した場合は、会計カレンダーに対して FiscalYear、FiscalQuarter、および FiscalQuarterOfYear 属性が作成されます。

また、カレンダーに対して作成される属性で構成されるカレンダー固有の階層も作成されます。カレンダーごとに、各階層の各レベルがその上のレベルにロールアップされます。たとえば、標準の 12 か月カレンダーでは、ウィザードによって、Years と Weeks または Years と Months という階層が作成されます。ただし、標準のカレンダーでは月ごとの週の数は同じではありません。したがって、Years、Months、および Weeks の階層はありません。これに対して、レポートまたは製造カレンダーでは、週は各月に均等に割り当てられています。したがって、これらのカレンダーの週は月にロールアップされます。

新しい階層の確認

ウィザードの [新しい階層の確認] ページでは、ウィザードによって作成された階層を確認します。各階層のレベルを表示するには、階層を展開または縮小します。階層の横にあるチェック ボックスをオフにすると、その階層がディメンションから削除されます。階層内のレベルの横にあるチェック ボックスをオフにすると、そのレベルが階層から削除されます。ディメンションの作成が完了したら、ディメンション デザイナを使用して、ディメンションをさらに変更します。

ディメンション ウィザードの完了

[ウィザードの完了] ページで、ウィザードによって作成された属性と階層を確認し、時間ディメンションに名前を付けます。[完了] をクリックしてウィザードを終了し、ディメンションを作成します。ディメンションが完成したら、ディメンション デザイナを使用してそのディメンションを変更できます。

参照

概念

データ ソース ビュー (Analysis Services)
時間 (SSAS)
データベース ディメンション プロパティの構成
ディメンション リレーションシップ

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手