キューブ データの参照
キューブ データを参照するには、キューブ デザイナの [ブラウザ] タブを使用します。このビューを使用して、キューブの構造の調査と、データベース オブジェクトのデータ、計算、形式、セキュリティの確認を行うことができます。エンド ユーザーがレポート ツールまたは他のクライアント アプリケーションでキューブを表示するように、キューブをすばやく調べることができます。キューブ データの参照時には、さまざまなディメンションの表示、メンバへのドリル ダウン、およびディメンションのスライスを行うことができます。
キューブは、参照する前に処理する必要があります。キューブを処理した後、キューブ デザイナの [ブラウザ] タブを開きます。[ブラウザ] タブには、[メタデータ] ペイン、[フィルタ] ペイン、および [データ] ペインの 3 つのペインがあります。[メタデータ] ペインは、ツリー形式でキューブの構造を調べるために使用します。[ブラウザ] タブ上部の [フィルタ] ペインは、参照するサブキューブの定義に使用します。[データ] ペインは、データを調べ、ディメンション階層のドリル ダウンを行うために使用します。
ブラウザの設定
キューブの参照を準備するには、使用する分析観点または翻訳を指定します。[データ] ペインにメジャーおよびディメンションを追加し、[フィルタ] ペインでフィルタを指定します。
分析観点の指定
[分析観点] 一覧を使用して、キューブに対して定義された分析観点を選択します。分析観点は、キューブ デザイナの [分析観点] タブに定義されています。別の分析観点に切り替えるには、一覧で分析観点を選択します。
翻訳の指定
[言語] 一覧を使用して、キューブに対して定義された翻訳を選択します。翻訳は、キューブ デザイナの [翻訳] タブに定義されています。[ブラウザ] タブには、キューブの [言語] プロパティで指定された既定の言語のキャプションが最初に表示されます。別の言語に切り替えるには、一覧で言語を選択します。
[データ] ペインの書式設定
[データ] ペインのキャプションおよびセルの書式を設定できます。書式を設定する選択したセルまたはキャプションを右クリックし、[コマンドとオプション] をクリックします。選択に応じて、[コマンドとオプション] ダイアログ ボックスには [書式設定]、[フィルタとグループ化]、[レポート]、および [動作] の設定が表示されます。
データの設定
メジャーの追加または削除
参照するメジャーを、[メタデータ] ペインから [データ] ペインの [ここに詳細のフィールドをドロップします] というラベルが付いた詳細領域にドラッグします。メジャーをドラッグして追加すると、詳細領域の列として追加されます。垂直の線は、追加のメジャーをドロップする場所を示します。[メジャー] フォルダをドラッグすると、すべてのメジャーが詳細領域にドロップされます。
詳細領域からメジャーを削除するには、メジャーを [データ] ペインの外にドラッグするか、またはメジャーを右クリックしてショートカット メニューの [合計の削除] をクリックします。
ディメンションの追加または削除
階層またはディメンションを、行または列のフィールド領域にドラッグします。
ディメンションを削除するには、ディメンションを [データ] ペインの外にドラッグするか、またはディメンションを右クリックしてショートカット メニューの [フィールドの削除] をクリックします。
フィルタの追加または削除
次の 2 つの方法のいずれかを使用してフィルタを追加できます。
- [メタデータ] ペインのディメンションを展開し、階層を [フィルタ] ペインにドラッグします。
- または - - [フィルタ] ペインの [ディメンション] 列で、[<ディメンションの選択>] をクリックし、一覧からディメンションを選択して、[階層] 列の [<階層の選択>] をクリックし、一覧から階層を選択します。
階層を指定した後に、演算子とフィルタ式を指定します。次の表では、演算子とフィルタ式について説明します。
| 演算子 | フィルタ式 | 説明 |
|---|---|---|
Equal |
1 つまたは複数のメンバ |
値は指定されたメンバに等しい必要があります。 (属性階層の場合は、親子階層以外の複数のメンバを選択できます。他の階層の場合は、1 つのメンバを選択できます。) |
Not Equal |
1 つまたは複数のメンバ |
値は指定されたメンバに等しくない必要があります。 (属性階層の場合は、親子階層以外の複数のメンバを選択できます。他の階層の場合は、1 つのメンバを選択できます。) |
In |
1 つまたは複数の名前付きセット |
値は指定された名前付きセットに含まれている必要があります。 (属性階層の場合にのみサポートされます。) |
Not In |
1 つまたは複数の名前付きセット |
値は指定された名前付きセットに含まれていない必要があります。 (属性階層の場合にのみサポートされます。) |
Range (Inclusive) |
1 つのメンバまたは範囲を定める 2 つのメンバ |
値は、範囲を定めたメンバの間にあるか、いずれかのメンバに等しい必要があります。範囲を定めるメンバが等しいか 1 つのメンバだけが指定されている場合は、範囲が指定されていないので、すべての値が許可されます。 (属性階層の場合にのみサポートされます。範囲は、階層の 1 つのレベルにある必要があります。無限の範囲は現在サポートされていません。) |
Range (Exclusive) |
1 つのメンバまたは範囲を定める 2 つのメンバ |
値は、範囲を定めたメンバの間にある必要があります。範囲を定めるメンバが等しいか 1 つのメンバだけが指定されている場合、値は範囲を定めるメンバより大きいか小さい必要があります。 (属性階層の場合にのみサポートされます。範囲は、階層の 1 つのレベルにある必要があります。無限の範囲は現在サポートされていません。) |
MDX |
メンバのセットを返す MDX 式 |
値は、計算されるメンバのセットにあることが必要です。このオプションを選択すると、MDX 式の作成に使用する [計算されるメンバ ビルダ] ダイアログ ボックスが表示されます。 |
フィルタ式に複数のメンバを定義できるユーザー定義階層の場合は、指定されたすべてのメンバは同じレベルにあり、同じ親を共有する必要があります。この制限は、親子階層には適用されません。
データの処理
メンバへのドリル ダウン
特定のメンバへのドリル ダウンを行うには、メンバの横のプラス記号 (+) をクリックするか、メンバをダブルクリックします。
キューブ ディメンションによるスライス
キューブ データをフィルタするには、トップ レベルの列見出しのドロップダウン リスト ボックスをクリックします。階層を展開し、任意のレベルのメンバをオンまたはオフにして、そのメンバとその子孫の表示と非表示を切り替えることができます。階層内のすべてのメンバの表示を消すには、[(すべて)] の横のチェック ボックスをオフにします。
ディメンションのこのフィルタを設定した後に、[データ] ペインの任意の場所を右クリックして [自動フィルタ] をクリックすると、オンとオフを切り替えることができます。
データのフィルタ処理
フィルタ領域を使用して、参照の対象となるサブキューブを定義できます。[フィルタ] ペインのディメンションをクリックするか、[メタデータ] ペインのディメンションを展開し、階層を [フィルタ] ペインにドラッグすると、フィルタを追加できます。フィルタを追加したら、演算子およびフィルタ式を指定します。
アクションの実行
アクションが存在する [データ] ペインの見出しまたはセルには三角形が付いています。これは、ディメンション、レベル、メンバ、またはキューブ セルの場合です。見出しオブジェクトの上にポインタを移動すると、使用可能なアクションの一覧が表示されます。メニューを表示し、関連付けられた処理を開始するには、セルの三角形をクリックします。
セキュリティ上の理由から、[ブラウザ] タブでは次のアクションのみがサポートされています。
- URL
- 行セット
- ドリルスルー
コマンド ライン、ステートメント、および専用のアクションはサポートされていません。URL アクションのみが、リンクされる Web ページと同じ安全性を持っています。
メンバ プロパティとキューブ セル情報の表示
ディメンション オブジェクトに関する情報またはセル値を表示するには、セル上にポインタを移動します。
空のセルの表示と非表示の切り替え
[データ] ペインの任意の場所を右クリックして [空のセルを表示] をクリックすると、空のセルを非表示にすることができます。