プロビジョニング パッケージを使って、Windows 10 イメージに設定、プロファイル、ファイル アセットを適用します。
Windows 10 では、いつでもプロビジョニング パッケージを適用できます。プロビジョニング パッケージには、管理上の指示やポリシー、特定アプリのインストール、ネットワーク接続とポリシーのカスタマイズなどを含めることができます。
Windows イメージをビルドするときに、プロビジョニング パッケージを含めることができます。これにより、さまざまなハードウェア固有のイメージに追加できる 1 つのプロビジョニング パッケージを作成することができます。
USB ドライブまたは SD カードにプロビジョニング パッケージを配置して、既製のデバイスに適用することもできます。メールで他のユーザーにプロビジョニング パッケージを送信することもできます。
構成を変更する必要があるときにデバイスをワイプして新しいシステム イメージを適用するのではなく、デバイスを元の状態にリセットしてから、新しいプロビジョニング パッケージを適用できます。
プロビジョニング パッケージでカスタマイズできる設定について詳しくは、Windows プロビジョニング設定リファレンスに関するページをご覧ください。
長所
イメージを再作成せずに新しいデバイスを構成できます。
モバイルとデスクトップの両方のデバイスで使うことができます。
ネットワーク接続は必要ありません。
ユーザーは簡単に適用できます。
デバイスが MDM に登録される前に、コンプライアンスとセキュリティを確保します。
パッケージの作成
Windows 10 用の Windows アセスメント & デプロイメント キット (ADK) に含まれている Windows イメージングおよび構成デザイナー (ICD) ツールを使って、ランタイム プロビジョニング パッケージを作成します。ADK をインストールします。
Windows ICD を開きます (既定では %windir%\Program Files (x86)\Windows Kits\10\Assessment and Deployment Kit\Imaging and Configuration Designer\x86\ICD.exe)。
[新しいプロビジョニング パッケージ] を選びます。
プロジェクトに名前を付け、[次へ] をクリックします。
[すべての Windows エディションに共通] を選び、[次へ] をクリックします。
[新しいプロジェクト] で [完了] をクリックします。パッケージのワークスペースを開きます。
[ファイル] メニューの [保存] をクリックします。
[エクスポート] メニューの [プロビジョニング パッケージ] をクリックします。
[所有者] を [IT 管理者] に変更して、このプロビジョニング パッケージの優先順位を他のソースからこのデバイスに適用されるプロビジョニング パッケージよりも高くします。次に、[次へ] を選択します。
[パッケージのバージョン] の値を設定します。
ヒント
既存のパッケージに変更を加えてバージョン番号を変更することで、以前に適用されたパッケージを更新することができます。
(省略可能) [プロビジョニング パッケージ セキュリティ] ウィンドウで、パッケージの暗号化を選択してパッケージの署名を有効にできます。
[パッケージの暗号化を有効にする]: このオプションを選択した場合、自動生成されたパスワードが画面に表示されます。
[パッケージの署名を有効にする]: このオプションを選んだ場合、パッケージの署名に使う有効な証明書を選ぶ必要があります。[選択] をクリックし、パッケージの署名に使う証明書を選んで、証明書を指定します。
重要
プロビジョニング パッケージに信頼済みプロビジョニング証明書を含めることをお勧めします。パッケージがデバイスに適用されると、証明書がシステム ストアに追加されます。その後、システム メッセージを表示せずに、その証明書で署名されたすべてのパッケージを適用することができます。
[次へ] をクリックし、ビルドしたプロビジョニング パッケージの出力先を指定します。既定では、Windows ICD はプロジェクト フォルダーを出力先として使います。
必要に応じて、[参照] をクリックして既定の出力先を変更できます。
[次へ] をクリックします。
パッケージのビルドを開始するには、[ビルド] をクリックします。ビルド ページにプロジェクト情報が表示され、進行状況バーでビルドの状態が示されます。
ビルドを取り消す必要がある場合は、[キャンセル] をクリックします。これにより、現在のビルド プロセスが取り消され、ウィザードが閉じられて、[カスタマイズ ページ] に戻ります。
ビルドに失敗した場合は、プロジェクト フォルダーへのリンクが含まれたエラー メッセージが表示されます。エラーの原因を特定するには、ログを調べることができます。問題が解決したら、パッケージをもう一度ビルドしてみてください。
ビルドに成功した場合は、プロビジョニング パッケージの名前、出力ディレクトリ、プロジェクト ディレクトリが表示されます。
必要に応じて、パッケージの出力先として別のパスを選択し、もう一度プロビジョニング パッケージをビルドすることもできます。これを行うには、[戻る] をクリックして出力パッケージの名前とパスを変更し、[次へ] をクリックしてもう一度ビルドを開始します。
完了したら、[完了] をクリックしてウィザードを閉じ、[カスタマイズ ページ] に戻ります。
[出力場所] リンクを選んで、パッケージの場所へ移動します。その .ppkg は、次のいずれかの方法で他のユーザーに提供できます。
共有ネットワーク フォルダー
SharePoint サイト
リムーバブル メディア (USB/SD)
メール
USB テザリング接続 (モバイルのみ)
NFC (モバイルのみ)
イメージへのパッケージの追加
Windows 10 デスクトップ エディション (Home、Pro、Enterprise、Education) にプロビジョニング パッケージを追加するには
- 「Windows ICD コマンド ライン インターフェイスを使用する」の「Windows 10 デスクトップ エディション イメージをビルドするには」セクションの手順に従います。
Windows 10 Mobile イメージにプロビジョニング パッケージを追加するには
「Windows ICD コマンド ライン インターフェイスを使用する」の「Windows 10 Mobile または Windows 10 IoT Core イメージをビルドするには」セクションの手順に従います。
プロビジョニング パッケージは FFU イメージに含まれており、デバイスへのフラッシュまたはセクター書き込みが行われます。デバイスのセットアップ時に、プロビジョニング エンジンが起動し、パッケージが使われます。