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仮想化アプリケーションと共に仮想環境にローカルにインストールされたアプリケーションの実行

適用対象: Application Virtualization 5.1

Microsoft Application Virtualization (App-V) を使用して仮想化されたアプリケーションと共に、仮想環境にローカルにインストールされたアプリケーションを実行できます。次の場合に、そうしたアプリケーションを実行します。

  • クライアント コンピューターにアプリケーションをローカルにインストールして実行するが、そのローカル アプリケーションを使用する特定のプラグインを仮想化して実行する。

  • App-V クライアント パッケージのトラブルシューティングを行っているときに、App-V 仮想環境内のローカル アプリケーションを開く。

App-V 仮想環境内のローカル アプリケーションを開くには、次のメソッドを使用します。

  • RunVirtual レジストリ キー

  • Get-AppvClientPackage PowerShell コマンドレッド

  • コマンド ライン スイッチ /appvpid:<PID>

  • コマンド ライン フック スイッチ /appvve:<GUID>

各メソッドによって実行されるタスクは基本的に同じですが、一部のアプリケーションでは、仮想化アプリケーションが既に実行されているかどうかによって、適しているメソッドが異なる場合があります。

RunVirtual レジストリ キー

ローカルにインストールされたアプリケーションをパッケージまたは接続グループの仮想環境に追加するには、レジストリ エディターで RunVirtual レジストリ キーにサブキーを追加します。詳しくは、次のセクションで説明します。

このレジストリ キーを管理するために使用できるグループ ポリシー設定はありません。そのため、System Center Configuration Manager または別の電子ソフトウェア配布 (ESD) システムを使用するか、レジストリを手動で編集する必要があります。

RunVirtual を使用する場合に、サポートされているパッケージ公開方法

App-V バージョン サポートされている公開方法

App-V 5.0 SP3 と App-V 5.1

グローバルまたはユーザーに公開

App-V 5.0 ~ App-V 5.0 SP2

グローバルにのみ公開

サブキーの作成手順

  1. 次の表の情報を参考にして、実行可能ファイルの名前を使用して新しいレジストリ キーを作成します (MyApp.exe など)。

    パッケージの公開方法 レジストリ キーを作成する場所

    グローバルに公開

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\AppV\Client\RunVirtual

    :HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\AppV\Client\RunVirtual\MyApp.exe

    ユーザーに公開

    HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\AppV\Client\RunVirtual

    :HKEY_CURRENT_USER \SOFTWARE\Microsoft\AppV\Client\RunVirtual\MyApp.exe

    接続グループには以下のパッケージを含めることができます。

    • グローバルにのみ、またはユーザーにのみ公開されるパッケージ

    • グローバルおよびユーザーに公開されるパッケージ

    HKEY_LOCAL_MACHINE キーまたは HKEY_CURRENT_USER キー。ただし、次の条件をすべて満たしている必要があります。

    • 仮想環境に複数のパッケージを含める場合は、有効な接続グループに含める必要がある。

    • 接続グループ内のいずれかのパッケージに対してサブキーを 1 つだけ作成する。たとえば、グローバルに公開されているパッケージが 1 つと、ユーザーに公開されているパッケージが 1 つある場合は、両方ではなく、どちらかのパッケージのサブキーを作成します。1 つパッケージに対してのみサブキーを作成しますが、仮想環境では接続グループ内のすべてのパッケージとローカル アプリケーションを使用できるようになります。

    • サブキーを作成するキーは、パッケージの公開方法と一致させる必要がある。

      たとえば、ユーザーにパッケージを公開した場合は、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\AppV\Client\RunVirtual にサブキーを作成する必要があります。

  2. パッケージのパッケージ ID とバージョン ID に新しいレジストリ サブキーの値を設定します。値は、アンダースコアで区切ります。

    構文: <PackageId>_<VersionId>

    :4c909996-afc9-4352-b606-0b74542a09c1_be463724-Oct1-48f1-8604-c4bd7ca92fa

    前の例のアプリケーションでは、次のようなレジストリ エクスポート ファイル (.reg ファイル) が生成されます。

    Windows Registry Editor Version 5.00 
    
    [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\AppV\Client\RunVirtual] 
    
    @="" 
    
    [HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\AppV\Client\RunVirtual\MyApp.exe] 
    
    @="aaaaaaaa-bbbb-cccc-dddd-eeeeeeee_11111111-2222-3333-4444-555555555
    

Get-AppvClientPackage PowerShell コマンドレッド

Start-AppVVirtualProcess コマンドレットを使用すると、パッケージ名を取得し、指定したパッケージの仮想環境内でプロセスを開始できます。このメソッドでは、パッケージが現在実行されているかどうかに関係なく、App-V パッケージのコンテキスト内でコマンドを開始することができます。

次の構文例を使用する場合は、<Package> をパッケージの名前に置き換えてください。

$AppVName = Get-AppvClientPackage <Package>

Start-AppvVirtualProcess -AppvClientObject $AppVName cmd.exe

パッケージの正確な名前がわからない場合は、Get-AppvClientPackage *executable* というコマンド ラインを使用できます。ここで、executable はアプリケーションの名前です (例: Get-AppvClientPackage *Word*)。

コマンド ライン スイッチ /appvpid:<PID>

/appvpid:<PID> スイッチをコマンドに適用すると、プロセス ID (PID) を指定して選択した仮想プロセス内でそのコマンドを実行することができます。このメソッドを使用すると、既に実行している実行可能ファイルと同じ App-V 環境で新しい実行可能ファイルが起動します。

例:cmd.exe /appvpid:8108

App-V プロセスのプロセス ID (PID) を見つけるには、管理者特権のコマンド プロンプトから tasklist.exe コマンドを実行します。

コマンド ライン フック スイッチ /appvve:<GUID>

このスイッチを使用すると、App-V パッケージの仮想環境内でローカル コマンドを実行できます。仮想環境が既に実行されている必要がある /appvid スイッチとは異なり、このスイッチでは仮想環境を起動することができます。

構文:cmd.exe /appvve:<PACKAGEGUID_VERSIONGUID>

例:cmd.exe /appvve:aaaaaaaa-bbbb-cccc-dddd-eeeeeeee_11111111-2222-3333-4444-55555555

アプリケーションのパッケージ GUID とバージョン GUID を取得するには、Get-AppvClientPackage コマンドレットを実行します。/appvve スイッチは次のように構成します。

  • コロン

  • 目的のパッケージのパッケージ GUID

  • アンダースコア

  • 目的のパッケージのバージョン ID

パッケージの正確な名前がわからない場合は、Get-AppvClientPackage *executable* というコマンド ラインを使用します。ここで、executable はアプリケーションの名前です (例: Get-AppvClientPackage *Word*)。

このメソッドでは、パッケージが現在実行されているかどうかに関係なく、App-V パッケージのコンテキスト内でコマンドを開始することができます。

APP-V への提案がございますか

こちらから提案を追加するか、提案に投票してください。App V の問題については、「APP-V に関する TechNet フォーラム」を利用してください。

関連項目

その他の参照情報

App-V 5.1 の技術参考資料

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MDOP の詳細については、TechNet ライブラリを参照してください。TechNet Wiki では、トラブルシューティング情報を検索できます。また、Microsoft の FacebookTwitter をフォローすることをお勧めします。
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