Windows 10 Mobile デバイスのリセット

Windows 10 Mobile デバイスをリセットする方法は 2 つあります。工場出荷時の設定へのリセットと "ワイプと保持" のリセットです。

  • 工場出荷時の設定へのリセット では、更新プログラム パッケージとデバイスの状態を初回起動時の状態に復元します。 デバイスはリセットしても、元の工場出荷時の状態には戻りません。 デバイスを工場出荷時の状態に戻すには、元の工場出荷時のイメージを使用してデバイスをフラッシュする必要があります。企業によってデバイスに適用されたプロビジョニングはすべて失われ、必要に応じて再適用する必要があります。 削除されるものと保持されるものについて詳しくは、モバイル デバイスのリセットに関するページをご覧ください。
  • "ワイプと保持" のリセット では、リセットの前にデバイスに適用されたすべてのプロビジョニングが保持されます。 "ワイプと保持" のリセット後、保持されたすべてのプロビジョニング パッケージが自動的にデバイスに適用され、企業で共有している保存フォルダー (\Data\SharedData\Enterprise\Persistent) 内のデータがそのフォルダー内に復元されます。 企業で共有している保存フォルダーについて詳しくは、EnterpriseExtFileSystem CSP に関するページをご覧ください。

モバイル デバイス管理 (MDM) サービスを使ってリセットをトリガーすることや、ユーザーがユーザー インターフェイス (UI) またはハードウェア ボタンを使ってリセットをトリガーすることができます。

MDM を使ったリセット

リモート ワイプ コマンドは、デバイスに XML プロビジョニング ファイルとして送信されます。 RemoteWipe 構成サービス プロバイダー (CSP) は、OMA DM と WAP を使うため、クライアントとサーバー間の認証と XML プロビジョニング ファイルの配信はプロビジョニングによって処理されます。 リモート ワイプ コマンドは、ResetPhone 関数を使って、デバイスに実装します。 リモート ワイプ コマンドの結果として削除されるデータについて詳しくは、モバイル デバイスのリセットに関するページをご覧ください。

工場出荷時の設定へのリセットを実行して、出荷時の状態にデバイスを復元するには、次の syncML を使います。

<SyncML xmlns="SYNCML:SYNCML1.2">
 <SyncBody>
  <Exec>
   <CmdID>3</CmdID>
   <Item>
    <Target><LocURI>./Vendor/MSFT/RemoteWipe/DoWipe</LocURI></Target>
   </Item>
  </Exec> 
  <Final/>
 </SyncBody>
</SyncML>

"ワイプと保持" のリセットを実行し、リセットする前に適用されたプロビジョニングを保持して、データ ファイルをローカルに保持するには、次の syncML を使います。

<SyncML xmlns="SYNCML:SYNCML1.2">
    <SyncBody>
        <Exec>
            <CmdID>3</CmdID>
            <Item>                <Target><LocURI>./Vendor/MSFT/RemoteWipe/DoWipePersistProvisionedData</LocURI></Target>
            </Item>
        </Exec>        
        <Final/>
 </SyncBody>
</SyncML>

UI を使ったリセット

  1. モバイル デバイスで、[設定][システム][バージョン情報][電話のリセット] の順に選びます。

  2. 次のどちらかの条件が当てはまる場合は、[電話のリセット] をタップすると、ダイアログ ボックスに [プロビジョニングされたコンテンツも削除する] オプションが表示されます。

    • 1 つ以上のプロビジョニング パッケージが適用されている
    • ファイルが企業で共有している保存フォルダー (\Data\SharedData\Enterprise\Persistent) にある。

    [プロビジョニングされたコンテンツも削除する] オプションを選択すると、通常の工場出荷時の設定へのリセットが実行されます。 このオプションが選択しないと、"ワイプと保持" のリセットが実行されます。

ハードウェア ボタンを使ったリセット

電話が応答せず、[設定] にアクセスできない場合、ハードウェア ボタンを使って電話をリセットすることができます。 ハードウェア ボタンを使ったリセットには、プロビジョニングされたコンテンツを保持するためのオプションはありません。 Lumia フォン (およびその他の一部の電話) で、次の操作を実行して電話をリセットします。

  1. バイブレーションを感じるまで (約 10 ~ 15 秒)、音量を下げるボタンと電源ボタンを同時に長押しします。

  2. バイブレーションを感じたらボタンを離し、すぐに音量を下げるボタンを大きな感嘆符が表示されるまで長押しします。

  3. 感嘆符が表示されたら、音量を上げるボタン、音量を下げるボタン、電源ボタン、音量を下げるボタンの順に押します。 これで電話がリセットされ、再起動されます (リセットが完了するまで時間かかる場合があります)。