マイクロソフト セキュリティ情報 MS14-060 - 重要

Windows OLE の脆弱性により、リモートでコードが実行される (3000869)

公開日:2014 年 10 月 15 日 | 最終更新日: 2014 年 10 月 17 日

バージョン: 1.0

概説

概要

このセキュリティ更新プログラムは非公開で報告された Microsoft Windows に存在する 1 件の脆弱性を解決します。この脆弱性により、ユーザーが特別に細工された OLE オブジェクトが含まれる Microsoft Office ファイルを開いた場合、リモートでコードが実行される可能性があります。攻撃者がこの脆弱性を悪用した場合、現在のユーザーのコンテキストで任意のコードが実行される可能性があります。現在のユーザーが管理者ユーザー権限でログオンしている場合、攻撃者はプログラムのインストール、データの表示、変更または削除、あるいはすべてのユーザー権限を持つ新規アカウントの作成を行う可能性があります。コンピューターでのユーザー権限が低い設定のアカウントを持つユーザーは、管理者ユーザー権限で実行しているユーザーよりもこの脆弱性による影響が少ないと考えられます。

このセキュリティ更新プログラムは、すべてのサポートされているリリースの Microsoft Windows について、深刻度を「重要」と評価しています。詳細については、「影響を受けるソフトウェア」のセクションを参照してください。

このセキュリティ更新プログラムは、Windows で OLE オブジェクトを有効にする方法を変更することにより、この脆弱性を解決します。この脆弱性の詳細については、このセキュリティ情報の後半にある「脆弱性の情報」のセクションの特定の脆弱性に関するサブセクション「よく寄せられる質問 (FAQ)」を参照してください。

推奨する対応策:ほとんどのお客様は自動更新を有効にしていて、このセキュリティ更新プログラムが自動的にダウンロードおよびインストールされるため、特別な措置を講じる必要はありません。自動更新の具体的な構成オプションについては、サポート技術情報 294871 を参照してください。自動更新を有効にしていない場合は、「自動更新を有効または無効にするには」の手順を使用すると、自動更新を有効にすることができます。

管理者およびエンタープライズのインストール、またはこのセキュリティ更新プログラムを手動でインストールしたいエンド ユーザー (自動更新を有効にしていないお客様を含む) の場合は、更新プログラム管理ソフトウェアを使用して、または Microsoft Update サービスで更新プログラムをチェックして、この更新プログラムをできる限り早期に適用することを推奨します。これらの更新プログラムは、このセキュリティ情報の後半にある「影響を受けるソフトウェア」の表のダウンロード リンクからも入手できます。

その他のガイダンスについては、このセキュリティ情報の「検出および展開ツールとガイダンス」を参照してください。

サポート技術情報

  • サポート技術情報:3000869
  • ファイルに関する情報:あり
  • SHA1/SHA2 ハッシュ:あり
  • 既知の問題:なし

 

次のソフトウェア バージョンまたはエディションが影響を受けます。一覧にないバージョンまたはエディションは、サポート ライフサイクルが終了しているか、この脆弱性の影響を受けません。ご使用中のソフトウェアのバージョンまたはエディションのサポート ライフサイクルを確認するには、マイクロソフト サポート ライフサイクルの Web サイトを参照してください。

影響を受けるソフトウェア 

オペレーティング システム

最も深刻な脆弱性の影響

総合的な深刻度

置き換えられる更新プログラム

Windows Vista

Windows Vista Service Pack 2
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows Vista x64 Edition Service Pack 2
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows Server 2008

Windows Server 2008 for 32-bit Systems Service Pack 2
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows Server 2008 for x64-based Systems Service Pack 2
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows Server 2008 for Itanium-based Systems Service Pack 2
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows 7

Windows 7 for 32-bit Systems Service Pack 1
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows 7 for x64-based Systems Service Pack 1
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows Server 2008 R2

Windows Server 2008 R2 for x64-based Systems Service Pack 1
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows Server 2008 R2 for Itanium-based Systems Service Pack 1
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

MS12-005 の 2584146

Windows 8 および Windows 8.1

Windows 8 for 32-bit Systems
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

なし

Windows 8 for x64-based Systems
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

なし

Windows 8.1 for 32-bit Systems
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

なし

Windows 8.1 for x64-based Systems
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

なし

Windows Server 2012 および Windows Server 2012 R2

Windows Server 2012
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

なし

Windows Server 2012 R2
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

なし

Windows RT および Windows RT 8.1

Windows RT
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

なし

Windows RT 8.1
(3000869)

リモートでコードが実行される

重要

なし

 

このセキュリティ情報で説明しているソフトウェアの旧バージョンを使用しています。どうすればよいですか? 
このセキュリティ情報の一覧の影響を受けるソフトウェアのテストを行い、影響を受けるリリースを確認しました。その他のリリースは、サポート ライフサイクルが終了しました。製品のライフサイクルに関する詳細については、マイクロソフト サポート ライフサイクルの Web サイトを参照してください。

今後、脆弱性の影響を受けないようにするため、旧リリースのソフトウェアを使用しているお客様は、サポート対象のリリースに移行することを強く推奨します。使用するソフトウェアのサポート ライフサイクルを確認するには、サービスパック ライフサイクル ポリシーを参照してください。これらのソフトウェアのリリースのサービス パックの詳細については、サービスパック ライフサイクル ポリシーを参照してください。

サポートが終了したソフトウェアに関するカスタム サポートが必要なお客様は、カスタム サポート オプションについて、マイクロソフト アカウント チームの担当者、担当テクニカル アカウント マネージャー、またはマイクロソフト パートナー担当者までご連絡ください。アライアンス契約、プレミア契約、または正規の契約をお持ちでないお客様は、お住まいの地域のマイクロソフト営業オフィスまでご連絡ください。連絡先については、Microsoft Worldwide Information Web サイトにアクセスし、連絡先情報リストから国/地域を選択すると、連絡先の電話番号が表示されます。お電話でお問い合わせの際は、お住まいの地域のプレミア サポート営業担当までご連絡ください。詳細については、マイクロソフト サポート ライフサイクル ポリシー FAQ を参照してください。

次の深刻度の評価は、脆弱性の影響が最も深刻な場合を想定しています。深刻度の評価およびセキュリティ上の影響に関連して、このセキュリティ情報の公開から 30 日間でこの脆弱性が悪用される可能性に関する情報については、10 月のセキュリティ情報の概要の Exploitability Index を参照してください。詳細については、Microsoft Exploitability Index (悪用可能性指標) を参照してください。

影響を受けるソフトウェアごとの脆弱性の深刻度および最大のセキュリティ上の影響

影響を受けるソフトウェア

Windows OLE のリモートでコードが実行される脆弱性 - CVE-2014-4114

総合的な深刻度

Windows Vista

Windows Vista Service Pack 2

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows Vista x64 Edition Service Pack 2

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows Server 2008

Windows Server 2008 for 32-bit Systems Service Pack 2

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows Server 2008 for x64-based Systems Service Pack 2

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows Server 2008 for Itanium-based Systems Service Pack 2

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows 7

Windows 7 for 32-bit Systems Service Pack 1

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows 7 for x64-based Systems Service Pack 1

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows Server 2008 R2

Windows Server 2008 R2 for x64-based Systems Service Pack 1

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows Server 2008 R2 for Itanium-based Systems Service Pack 1

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows 8 および Windows 8.1

Windows 8 for 32-bit Systems

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows 8 for x64-based Systems

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows 8.1 for 32-bit Systems

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows 8.1 for x64-based Systems

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows Server 2012 および Windows Server 2012 R2

Windows Server 2012

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows Server 2012 R2

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows RT および Windows RT 8.1

Windows RT

重要
リモートでコードが実行される

重要

Windows RT 8.1

重要
リモートでコードが実行される

重要

 

特別に細工された OLE オブジェクトが含まれるファイルをユーザーが開いた場合、リモートでコードが実行される可能性のある脆弱性が Windows OLE に存在します。この脆弱性が悪用された場合、攻撃者がログオン ユーザーと同じ権限を取得する可能性があります。現在のユーザーが管理者ユーザー権限でログオンしている場合、攻撃者はプログラムのインストール、データの表示、変更または削除、あるいはすべてのユーザー権限を持つ新規アカウントの作成を行う可能性があります。コンピューターでのユーザー権限が低い設定のアカウントを持つユーザーは、管理者ユーザー権限で実行しているユーザーよりもこの脆弱性による影響が少ないと考えられます。

Common Vulnerabilities and Exposures のリストの標準のエントリとしてこの脆弱性を確認するには、CVE-2014-4114 を参照してください。 

問題を緩和する要素

緩和する要素は、既定の状態における設定、一般的な構成または最善策を示し、脆弱性悪用の深刻度が下がる場合があります。お客様の状況で、次の「緩和する要素」が役立つ場合があります。

  • この脆弱性が悪用された場合、攻撃者が現在のユーザーと同じユーザー権限を取得する可能性があります。コンピューターでのユーザー権限が低い設定のアカウントを持つユーザーは、管理者ユーザー権限で実行しているユーザーよりもこの脆弱性による影響が少ないと考えられます。
  • Web ベースの攻撃のシナリオでは、攻撃者がこの脆弱性の悪用を意図して特別に細工した Office ファイルが含まれている Web ページをホストする可能性があります。しかし、すべての場合、攻撃者がこのような Web サイトにユーザーを強制的に訪問させる方法はないと考えられます。そのかわり、通常、ユーザーに攻撃者の Web サイトに接続させる電子メール メッセージまたはインスタント メッセンジャーのメッセージ内のリンクをクリックさせることにより、ユーザーを攻撃者の Web サイトに訪問させることが攻撃者にとっての必要条件となります。
  • インターネットや、その他の安全ではない可能性がある場所からのファイルには、コンピューターに損害をもたらす可能性がある、ウイルス、ワーム、またはその他の種類のマルウェアが含まれていることがあります。コンピューターを保護するためには、これらの安全ではない可能性がある場所からのファイルを保護されたビューで開きます。保護されたビューを使用すると、リスクを軽減させながらファイルを読み取ってその内容を確認することができます。既定では、保護されたビューが有効になっています。
     

回避策

回避策は、根本的な脆弱性を正すものではありませんが、更新プログラムを適用するまでの間、既知の攻撃方法の阻止に役立つ設定または構成の変更を示します。マイクロソフトは次の回避策をテストし、回避策が機能性を低下させるかどうかの情報を提供しています。 

  • WebClient サービスを無効にする

    Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008 および Windows Server 2012 で WebClient サービスを無効にするには、以下のステップに従ってください。

    1. [スタート] メニューの [ファイル名を指定して実行] に「Services.msc」と入力し、[OK] をクリックします。
    2. [WebClient] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
    3. スタートアップの種類を [無効] に変更します。サービスが実行されている場合、[停止] をクリックします。
    4. [OK] をクリックし、サービス管理コンソールを終了します。 
       

    Windows 8 および 8.1 で WebClient サービスを無効にするには、以下のステップに従ってください。

    1. Windows ロゴ キーと S キーを同時に押して [検索] を開きます。
    2. 「Services.msc」と入力し、[OK] をクリックします。
    3. [WebClient] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
    4. スタートアップの種類を [無効] に変更します。サービスが実行されている場合、[停止] をクリックします。
    5. [OK] をクリックし、サービス管理コンソールを終了します。

     

    回避策の影響:WebClient サービスを無効にした場合、Web 分散オーサリングとバージョン管理 (WebDAV) の要求は送信されません。さらに、Web Client サービスに明示的に依存するサービスは開始されず、システム ログにエラー メッセージが記録されます。たとえば、WebDAV 共有はクライアント コンピューターからアクセスできません。

    回避策の解除方法:

    Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008 および Windows Server 2012 で WebClient サービスを有効にするには、以下のステップに従ってください。

    1. [スタート] メニューの [ファイル名を指定して実行] に「Services.msc」と入力し、[OK] をクリックします。
    2. [WebClient] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
    3. スタートアップの種類を [手動] に変更します。サービスが実行されていない場合、[スタート] をクリックします。
    4. [OK] をクリックし、サービス管理コンソールを終了します。 
       

    Windows 8 および 8.1 で WebClient サービスを有効にするには、以下のステップに従ってください。

    1. Windows ロゴ キーと S キーを同時に押して [検索] を開きます。
    2. 「Services.msc」と入力し、[OK] をクリックします。
    3. [WebClient] を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
    4. スタートアップの種類を [手動] に変更します。サービスが実行されていない場合、[スタート] をクリックします。
    5. [OK] をクリックし、サービス管理コンソールを終了します。

     

  • TCP ポート 139 および 445 をブロックする

    これらの TCP ポートは、影響を受けるコンポーネントとの接続を開始するために使用されます。企業のファイアウォールで、これらのポートを受信と送信の両方でブロックすると、ファイアウォールの背後のシステムにこの脆弱性を悪用した攻撃が行われるのを防ぐのに役立ちます。そのほかのポートを悪用する可能性のある攻撃を防ぐため、インターネットからの受信者側が送信を要求していないすべての受信通信をブロックすることを推奨します。ポートの詳細については、Web サイト TCP and UDP Port Assignments (英語情報) を参照してください。Windows ファイアウォールに関する詳細情報は、Web サイト How to Configure Windows Firewall on a Single Computer (英語情報) を参照してください。

    回避策の影響:

    TCP ポート 139 および 445 は、Common Internet File System (CIFS)、DNS 管理、NetBT サービス セッション、プリンター共有セッションなどの追加サービスに使用されます。これらのポートを無効にすると、これらのサービスの機能に影響する可能性があります。

  • セットアップ情報ファイルを介して実行可能ファイルの起動をブロックする

    セットアップ情報ファイル (.INF ファイル拡張子) は、"install" 動詞を使用することで実行可能ファイルの起動をサポートするスクリプトです。システム レジストリには、.INF ファイル内で指定されている install 動詞の実行を支援する命令が格納されています。格納されている命令を削除すると、.INF ファイルを使用して悪意のあるコードを配布する潜在的な攻撃手法がブロックされます。

    : レジストリ エディターの不正確な使用は、オペレーティング システムの再インストールが必要となる深刻な問題の原因となる可能性があります。マイクロソフトはレジストリ エディターを正しく使用しなかったことが原因となる問題について保証することはできません。レジストリ エディターは、お客様各自の責任において使用してください。レジストリの編集方法に関する情報は、レジストリ エディター (Regedit.exe) の "キーおよび値を変更する" ヘルプ トピックを参照してください。または Regedt32.exe の "レジストリ情報の追加と削除" および "レジストリ情報の編集" ヘルプ トピックを参照してください。

    Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008 および Windows Server 2012 でレジストリを編集して "install" 動詞を削除する手順:

    1. [スタート] メニューをクリックして [ファイル名を指定して実行] をクリックします。次に、[名前] ボックスに「Regedit」と入力して、[OK] をクリックします。
    2. 以下のレジストリ キーを検索し、クリックします。
      HKEY_CLASSES_ROOT\inffile\shell\Install\command
    3. 変更を行う前にレジストリをバックアップします。レジストリ キー名のコマンドを右クリックし、[エクスポート] を選択します。
    4. [レジストリ ファイルのエクスポート] ダイアログで、「inffile_install_configuration_backup.reg」と入力し、[保存] をクリックします。
    5. レジストリ キー名のコマンドを右クリックし、[削除] を選択します。
    6. [はい] をクリックして削除を確定します。
       

    Windows 8 および Windows 8.1 でレジストリを編集して "install" 動詞を削除する手順:

    1. Windows ロゴ キーと S キーを同時に押して [検索] を開きます。
    2. [名前] ボックスに「Regedit」と入力し、[OK] をクリックします。
    3. 以下のレジストリ キーを検索し、クリックします。
      HKEY_CLASSES_ROOT\inffile\shell\Install\command
    4. 変更を行う前にレジストリをバックアップします。レジストリ キー名のコマンドを右クリックし、[エクスポート] を選択します。
    5. [レジストリ ファイルのエクスポート] ダイアログで、「inffile_install_configuration_backup.reg」と入力し、[保存] をクリックします。
    6. レジストリ キー名のコマンドを右クリックし、[削除] を選択します。
    7. [はい] をクリックして削除を確定します。

     

    回避策の影響: 

    .INF ファイルの使用に依存してインストーラー アプリケーションを実行するアプリケーションは、自動で実行されない場合があります。

    回避策の解除方法:

    以前に保存したレジストリのバックアップ コピーをインポートします:

    1. 以前にエクスポートしたレジストリ バックアップ ファイル inffile_install_configuration_backup.reg を見つけます。
    2. エクスポートしたデータを右クリックし、[結合] を選択します。
    3. [はい] をクリックしてバックアップ レジストリデータのインポートを確定し、[OK] をクリックします。

 

よく寄せられる質問

この脆弱性により、どのようなことが起こる可能性がありますか? 
これは、現在のユーザーのコンテキストでリモートでコードが実行される脆弱性です。

何が原因で起こりますか? 
この脆弱性は、OLE オブジェクトが含まれる特別に細工された Microsoft Office ファイルをユーザーがダウンロードまたは受信してから開いた場合に起こります。

OLE とは何ですか? 
OLE (Object Linking and Embedding) は、複合データを作成および編集する機能など、データや機能をアプリケーションで共有できるようにするテクノロジです。複合データとは、複数の形式の情報が含まれるデータです。たとえば、複合 Microsoft Word 文書には、埋め込み Microsoft Excel スプレッドシート (つまり OLE オブジェクト) が含まれる場合があります。このテクノロジにより、埋め込み先での編集も可能になります。OLE オブジェクトがアクティブにされている際、新たなアプリケーションは起動せず、その代わり、ユーザーがそれまで使用していたアプリケーション内に新たなメニュー アイテムのセットが表示されます。OLE の詳細については、「Compound Documents」(英語情報) を参照してください。

Microsoft PowerPoint プレゼンテーションと PowerPoint スライド ショー ファイルの違いは何ですか? 
Microsoft PowerPoint プレゼンテーション データ ファイル (.PPTX または .PPT ファイル拡張子) は、通常、編集モードで開きます。Microsoft PowerPoint スライド ショー データ ファイル (.PPSX または .PPS ファイル拡張子) は、通常、プレゼンテーション モードで開きます。PowerPoint スライド ショー データ ファイルは、データを編集しないユーザーと共有できます。

攻撃者は、この脆弱性を悪用して何を行う可能性がありますか? 
攻撃者がこの脆弱性を悪用した場合、現在のユーザーのコンテキストで任意のコードが実行される可能性があります。現在のユーザーが管理者ユーザー権限でログオンしている場合、攻撃者はプログラムのインストール、データの表示、変更または削除、あるいはすべてのユーザー権限を持つ新規アカウントの作成を行う可能性があります。コンピューターでのユーザー権限が低い設定のアカウントを持つユーザーは、管理者ユーザー権限で実行しているユーザーよりもこの脆弱性による影響が少ないと考えられます。

攻撃者はこの脆弱性をどのように悪用する可能性がありますか? 
この脆弱性が悪用されるには、それが予期されていますが、ユーザー側での操作が攻撃者にとっての必要条件となります。攻撃者がローカルにログオンしたユーザーに電子メールを送信することによってこの脆弱性を悪用するには、ユーザーが特別に細工された OLE オブジェクトを含む添付ファイルを開くことが攻撃者にとっての必要条件となります。多くの種類の添付文書に、そのような OLE オブジェクトが含まれる可能性があります。すべての種類の Office のファイルおよび多くのサード パーティのファイルの種類に、悪質な OLE オブジェクトが含まれる恐れがあります。

電子メールの攻撃のシナリオでは、攻撃者は特別に細工したファイルをユーザーに送信し、ユーザーにそのファイルを開くよう誘導することにより、この脆弱性を悪用する可能性があります。

Web ベースの攻撃のシナリオでは、この脆弱性の悪用を意図した PowerPoint のファイルが含まれている Web サイトをホストしていることが攻撃者にとっての必要条件となります。さらに、侵害された Web サイトやユーザー提供のコンテンツを受け入れたりホストしたりする Web サイトに、特別に細工したコンテンツが含まれていて、この脆弱性が悪用される可能性があります。攻撃者は、悪意のある Web サイトにユーザーを強制的に訪問させることはできません。その代わり、通常、ユーザーに自分のサイトに接続するリンクをクリックさせ、その Web サイトにユーザーを誘導することが攻撃者にとっての必要条件となります。

主にどのようなコンピューターがこの脆弱性による危険にさらされますか? 
OLE オブジェクトが含まれる特別に細工された Microsoft Office データ ファイルを開く Microsoft Windows のサーバーとクライアントが、主にこの脆弱性による危険にさらされます。

この更新プログラムは何を修正しますか? 
この更新プログラムは、OLE オブジェクトがアクセスされた場合に、影響を受けるオペレーティング システムがメモリの使用を検証する方法を修正することにより、この脆弱性を解決します。

このセキュリティ情報のリリース時に、この脆弱性は一般に公開されていたのですか? 
いいえ。マイクロソフトは協調的な脆弱性の公開を通して、これらの脆弱性に関する情報を受けました。

このセキュリティ情報のリリース時に、マイクロソフトはこの脆弱性が悪用されたという報告を受けていましたか? 
はい。マイクロソフトは、Microsoft PowerPoint 2007 ファイルが関与する限定的な標的型攻撃を確認しました。Microsoft PowerPoint プレゼンテーション (.PPTX または .PPT ファイル拡張子) と PowerPoint スライド ショー (.PPSX または .PPS ファイル拡張子) の両方のデータ ファイルが、攻撃シナリオで使用される可能性があります。攻撃シナリオで PowerPoint スライド ショー ファイルが使用された場合、ユーザー アカウント制御 (UAC) のセキュリティ警告が表示されることなく、任意のコードがインストールされる可能性があります。


管理者がセキュリティ更新プログラムを展開するときに役立つリソースがいくつかあります。 

  • Microsoft Baseline Security Analyzer (MBSA) を使用して、管理者はローカル システムとリモート システムの不足しているセキュリティ更新プログラムと一般的な誤ったセキュリティ構成をスキャンできます。 
  • Windows Server Update Services (WSUS)、Systems Management Server (SMS)、および System Center Configuration Manager は、管理者がセキュリティ更新プログラムを配布するときに役に立ちます。 
  • Application Compatibility Toolkit に含まれている Update Compatibility Evaluator コンポーネントは、インストールされているアプリケーションに対する Windows の更新プログラムのテストおよび確認を効率化する手助けをします。 

利用可能なこれらのツールおよび他のツールの詳細については、「セキュリティ ツール」を参照してください。 

Windows Vista (すべてのエディション)

参照表

次の表では、このソフトウェア用のセキュリティ更新プログラムの情報を記載しています。

セキュリティ更新プログラムのファイル名

すべてのサポートされている 32 ビット版の Windows Vista:
Windows6.0-KB3000869-x86.msu


すべてのサポートされている x64-based エディションの Windows Vista:
Windows6.0-KB3000869-x64.msu

インストール スイッチ

サポート技術情報 934307 を参照してください。

再起動の必要性

この更新プログラムは、システムの再起動が必要ない場合もあります。必要なファイルが使用中の場合、この更新プログラムは再起動が必要です。この動作が起きた場合、再起動のメッセージが表示されます。

再起動が必要になる可能性を低減するために、このセキュリティ更新プログラムのインストール前に、すべての影響を受けるサービスを停止し、影響を受けるファイルを使用している可能性のあるすべてのアプリケーションを閉じてください。再起動が必要となる理由の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報 887012 を参照してください。

削除に関する情報

WUSA.exe は更新プログラムのアンインストールをサポートしていません。WUSA.exe によりインストールされた更新プログラムをアンインストールするには、[コントロール パネル] をクリックし、次に [セキュリティ センター] をクリックします。[Windows Update] の下の [インストールされた更新プログラム] をクリックして、更新プログラムの一覧から選択します。

ファイルに関する情報

サポート技術情報 3000869 を参照してください。

レジストリ キーの確認

: この更新プログラムが存在しているかどうかを検証するためのレジストリ キーはありません。

 

Windows Server 2008 (すべてのエディション)

参照表

次の表では、このソフトウェア用のセキュリティ更新プログラムの情報を記載しています。

セキュリティ更新プログラムのファイル名

すべてのサポートされている 32 ビット版の Windows Server 2008:
Windows6.0-KB3000869-x86.msu


すべてのサポートされている x64-based エディションの Windows Server 2008:
Windows6.0-KB3000869-x64.msu


すべてのサポートされている Itanium-based エディションの Windows Server 2008:
Windows6.0-KB3000869-ia64.msu

インストール スイッチ

サポート技術情報 934307 を参照してください。

再起動の必要性

この更新プログラムは、システムの再起動が必要ない場合もあります。必要なファイルが使用中の場合、この更新プログラムは再起動が必要です。この動作が起きた場合、再起動のメッセージが表示されます。

再起動が必要になる可能性を低減するために、このセキュリティ更新プログラムのインストール前に、すべての影響を受けるサービスを停止し、影響を受けるファイルを使用している可能性のあるすべてのアプリケーションを閉じてください。再起動が必要となる理由の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報 887012 を参照してください。

削除に関する情報

WUSA.exe は更新プログラムのアンインストールをサポートしていません。WUSA.exe によりインストールされた更新プログラムをアンインストールするには、[コントロール パネル] をクリックし、次に [セキュリティ センター] をクリックします。[Windows Update] の下の [インストールされた更新プログラム] をクリックして、更新プログラムの一覧から選択します。

ファイルに関する情報

サポート技術情報 3000869 を参照してください。

レジストリ キーの確認

: この更新プログラムが存在しているかどうかを検証するためのレジストリ キーはありません。

 

Windows 7 (すべてのエディション)

参照表

次の表では、このソフトウェア用のセキュリティ更新プログラムの情報を記載しています。

セキュリティ更新プログラムのファイル名

すべてのサポートされている 32 ビット版の Windows 7:
Windows6.1-KB3000869-x86.msu


すべてのサポートされている x64-based エディションの Windows 7:
Windows6.1-KB3000869-x64.msu

インストール スイッチ

サポート技術情報 934307 を参照してください。

再起動の必要性

このセキュリティ更新プログラムは再起動を必要としません。インストーラーが必要なサービスを停止し、更新プログラムが適用され、サービスが再起動します。しかし、何らかの理由により、必要なサービスが停止しない場合、または必要なファイルが使用中の場合、この更新プログラムを適用すると、再起動が要求されます。この動作が起きた場合、再起動のメッセージが表示されます。

削除に関する情報

WUSA によりインストールされた更新プログラムをアンインストールするためには、/Uninstall セットアップ スイッチを使用するあるいは、[コントロール パネル] をクリックし、[システムとセキュリティ] をクリックし、[Windows Update] の下の [インストールされた更新プログラムを表示] をクリックし、更新プログラムの一覧から選択します。

ファイルに関する情報

サポート技術情報 3000869 を参照してください。

レジストリ キーの確認

: この更新プログラムが存在しているかどうかを検証するためのレジストリ キーはありません。

 

Windows Server 2008 R2 (すべてのエディション)

参照表

次の表では、このソフトウェア用のセキュリティ更新プログラムの情報を記載しています。

セキュリティ更新プログラムのファイル名

すべてのサポートされている x64-based エディションの Windows Server 2008 R2:
Windows6.1-KB3000869-x64.msu


すべてのサポートされている Itanium-based エディションの Windows Server 2008 R2:
Windows6.1-KB3000869-ia64.msu

インストール スイッチ

サポート技術情報 934307 を参照してください。

再起動の必要性

このセキュリティ更新プログラムは再起動を必要としません。インストーラーが必要なサービスを停止し、更新プログラムが適用され、サービスが再起動します。しかし、何らかの理由により、必要なサービスが停止しない場合、または必要なファイルが使用中の場合、この更新プログラムを適用すると、再起動が要求されます。この動作が起きた場合、再起動のメッセージが表示されます。

削除に関する情報

WUSA によりインストールされた更新プログラムをアンインストールするためには、/Uninstall セットアップ スイッチを使用するあるいは、[コントロール パネル] をクリックし、[システムとセキュリティ] をクリックし、[Windows Update] の下の [インストールされた更新プログラムを表示] をクリックし、更新プログラムの一覧から選択します。

ファイルに関する情報

サポート技術情報 3000869 を参照してください。

レジストリ キーの確認

: この更新プログラムが存在しているかどうかを検証するためのレジストリ キーはありません。

 

Windows 8 および Windows 8.1 (すべてのエディション)

参照表

次の表では、このソフトウェア用のセキュリティ更新プログラムの情報を記載しています。

セキュリティ更新プログラムのファイル名

すべてのサポートされている 32 ビット版の Windows 8:
Windows8-RT-KB3000869-x86.msu


すべてのサポートされている x64-based エディションの Windows 8:
Windows8-RT-KB3000869-x64.msu


すべてのサポートされている 32 ビット版の Windows 8.1:
Windows8.1-KB3000869-x86.msu


すべてのサポートされている x64-based エディションの Windows 8.1:
Windows8.1-KB3000869-x64.msu

インストール スイッチ

サポート技術情報 934307 を参照してください。

再起動の必要性

このセキュリティ更新プログラムは再起動を必要としません。インストーラーが必要なサービスを停止し、更新プログラムが適用され、サービスが再起動します。しかし、何らかの理由により、必要なサービスが停止しない場合、または必要なファイルが使用中の場合、この更新プログラムを適用すると、再起動が要求されます。この動作が起きた場合、再起動のメッセージが表示されます。

削除に関する情報

WUSA によってインストールされた更新プログラムをアンインストールするためには、/Uninstall セットアップ スイッチを使用するか、[コントロール パネル]、[システムとセキュリティ]、[Windows Update]、[インストールされた更新プログラム] の順にクリックし、更新プログラムの一覧から選択します。

ファイルに関する情報

サポート技術情報 3000869 を参照してください。

レジストリ キーの確認

: この更新プログラムが存在しているかどうかを検証するためのレジストリ キーはありません。

 

Windows Server 2012 および Windows Server 2012 R2 (すべてのエディション)

参照表

次の表では、このソフトウェア用のセキュリティ更新プログラムの情報を記載しています。

セキュリティ更新プログラムのファイル名

すべてのサポートされているエディションの Windows Server 2012:
Windows8-RT-KB3000869-x64.msu


すべてのサポートされている Windows Server 2012 R2:
Windows8.1-KB3000869-x64.msu

インストール スイッチ

サポート技術情報 934307 を参照してください。

再起動の必要性

このセキュリティ更新プログラムは再起動を必要としません。インストーラーが必要なサービスを停止し、更新プログラムが適用され、サービスが再起動します。しかし、何らかの理由により、必要なサービスが停止しない場合、または必要なファイルが使用中の場合、この更新プログラムを適用すると、再起動が要求されます。この動作が起きた場合、再起動のメッセージが表示されます。

削除に関する情報

WUSA によってインストールされた更新プログラムをアンインストールするためには、/Uninstall セットアップ スイッチを使用するか、[コントロール パネル]、[システムとセキュリティ]、[Windows Update]、[インストールされた更新プログラム] の順にクリックし、更新プログラムの一覧から選択します。

ファイルに関する情報

サポート技術情報 3000869 を参照してください。

レジストリ キーの確認

: この更新プログラムが存在しているかどうかを検証するためのレジストリ キーはありません。

 

Windows RT および Windows RT 8.1 (すべてのエディション)

参照表

次の表では、このソフトウェア用のセキュリティ更新プログラムの情報を記載しています。

適用

なお、これらの更新プログラムは、Windows Update からのみの提供となります。

再起動の必要性

はい。セキュリティ更新プログラムを適用してから、コンピューターを再起動する必要があります。

削除に関する情報

[コントロール パネル]、[システムとセキュリティ]、[Windows Update]、[インストールされた更新プログラム] の順にクリックし、更新プログラムの一覧から選択します。

ファイルに関する情報

サポート技術情報 3000869 を参照してください。

 

この問題を連絡し、顧客の保護に協力してくださった下記の方に対し、マイクロソフトは深い謝意を表します。

  • Windows OLE のリモートでコードが実行される脆弱性 (CVE-2014-4114) を報告してくださった iSIGHT Partners および ESET のリサーチャー

Microsoft Active Protections Program (MAPP)

お客様のセキュリティ保護をより向上させるために、マイクロソフトは、月例のセキュリティ更新プログラムの公開に先立ち、脆弱性情報を主要なセキュリティ ソフトウェア プロバイダーに提供しています。セキュリティ ソフトウェア プロバイダーは、この脆弱性の情報を使用し、ウイルス対策、ネットワーク ベースの侵入検出システムまたはホスト ベースの侵入防止システムを介して、お客様に最新の保護環境を提供します。このような保護環境を提供するセキュリティ ソフトウェア ベンダーの情報については、Microsoft Active Protections Program (MAPP) パートナーに記載されている各社の Web サイトを参照してください。

サポート

このセキュリティ更新プログラムに関するヘルプとサポートを受ける方法

免責

この文書に含まれている情報は、いかなる保証もない現状ベースで提供されるものです。Microsoft Corporation 及びその関連会社は、市場性および特定の目的への適合性を含めて、明示的にも黙示的にも、一切の保証をいたしません。さらに、Microsoft Corporation 及びその関連会社は、本文書に含まれている情報の使用及び使用結果につき、正確性、真実性等、いかなる表明・保証も行いません。Microsoft Corporation、その関連会社及びこれらの権限ある代理人による口頭または書面による一切の情報提供またはアドバイスは、保証を意味するものではなく、かつ上記免責条項の範囲を狭めるものではありません。Microsoft Corporation、その関連会社及びこれらの者の供給者は、直接的、間接的、偶発的、結果的損害、逸失利益、懲罰的損害、または特別損害を含む全ての損害に対して、状況のいかんを問わず一切責任を負いません。結果的損害または偶発的損害に対する責任の免除または制限を認めていない地域においては、上記制限が適用されない場合があります。

更新履歴

  • V1.0 (2014/10/15):このセキュリティ情報ページを公開しました。
  • V1.1 (2014/10/17):影響を受けるソフトウェア」の表で Windows 7 および Windows 2008 R2 の置き換えられる更新プログラムを修正しました。これは情報のみの変更です。この更新プログラムを適用済みのお客様は、その他の対策を行う必要はありません。

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