Windows 7: デバイスとドライバーを管理する

Windows 7 では、外部ハードウェア デバイスと外部デバイスをサポートするドライバーのインストールが簡略化されました。

Jorge Orchilles

出典: 『Microsoft Windows 7 Administrator’s Reference』(Syngress、2010 年)

Windows 7 には、ハードウェア デバイスとプリンターを構成して管理するためのツールとユーティリティがいくつか用意されています。また、デバイスを構成して、必要なドライバーをインストールするオプションがいくつかあります。適切なドライバーが存在し、適切な構成がなされていなければ、デバイスは正常に機能しないため、これは重要な作業です。

以前のバージョンの Windows と比較して、Windows 7 では、ハードウェア デバイスとドライバーのインストールが大幅に簡略化されました。Windows 7 コンピューターには、次のような複数の異なる種類のハードウェアをインストールすることができます。

  • 内部ドライブ: ハード ドライブ、CD-ROM ドライブ、DVD-ROM ドライブ、ブルーレイ ドライブ、フロッピー ディスク ドライブ、Zip ドライブなど、任意の種類の内部ドライブをインストールできます。通常、これらのデバイスには、データ ケーブル (Integrated Drive Electronics [IDE] または SATA) と電源ケーブルが付属しており、前者はマザーボードに接続され、後者は電源に接続されています。
  • 内蔵カード: これには、アダプター、マザーボードの拡張スロット (PCI Express [PCIe]、PCI、または Accelerated Graphics Port [AGP]) に装着されている拡張カード (ビデオ カード、RAID、SATA コントローラーなど) が含まれます。ノート PC の拡張カードも内蔵カードと見なされます。通常、内蔵カードは、ケーブルを使用して別のデバイスに接続するために使用します。
  • 外部デバイス: これには、USB、IEEE 1394 (FireWire)、Line Printer Terminal (LPT)、COM などの利用可能なポート経由でコンピューターに接続する外部デバイスが含まれます。これらのポートと適切なケーブルを使用して、プリンター、スキャナー、外部ハード ドライブ、メディア デバイスなどに接続できます。
  • 追加のメモリ: コンピューターのマザーボードにメモリを追加して、コンピューターがアクセスできるメモリの量を増やすことができます。

Windows 7 では、最近インストールしたハードウェアが自動的に検出され、ドライバーの自動インストールが試行されます。Windows 7 のセットアップが完了した時点で、インストールされていないドライバーがあると、Windows 7 では、デバイスを特定して、そのデバイスに対応するドライバーの検出を試行します。この処理は Windows Update 経由で行われます。

Windows Update 経由でドライバーをインストールする

Windows 7 では、Windows 7 のセットアップで自動的にインストールされなかったハードウェアが検出されます。ほとんどの場合、Windows 7 のメディアに、ハードウェアのドライバーが含まれていないときに、この問題が発生します。通常、組み込みのハードウェア診断機能によって、コンピューターにインストールされているハードウェアのドライバーが適切にインストールされているかどうかが検出されます。Windows 7 では、ハードウェアを特定し、Windows Update を使用して、適切なドライバーの検索を試行します。Windows Update では、ドライバーは自動的にダウンロードされますが、自動的にはインストールされません。

次のいずれかの方法で Windows Update にアクセスして、新しいドライバーまたは更新されたドライバーを確認できます。

  • [スタート] ボタンをクリックし、[コントロール パネル]、[システムとセキュリティ]、[Windows Update] の順にクリックします。
  • [スタート] ボタンをクリックし、[コントロール パネル]、[Windows Update] の順にクリックします。
  • [スタート] メニューの [プログラムとファイルの検索] ボックスに「Windows Update」と入力します。
  • 通知領域の [アクション センター] を右クリックし、[Windows Update を開く] をクリックします。
  • Windows Update にアクセスしたら、左ペインで [更新プログラムの確認] をクリックします。

ビデオ、サウンド、ハード ディスク コントローラーのドライバーは重要な更新プログラムとして表示されることがあります。その他のデバイスのドライバーは、オプションの更新プログラムのセクションに表示されます。Windows Update のメインのコンソールで " x 個のオプションの更新プログラムが利用可能です" というリンクをクリックします。

既定では、オプションの更新プログラムは、インストールする更新プログラムとして選択しない限り、インストールされません。インストールする各ドライバーの左にあるチェック ボックスをオンにし、 [OK] をクリックして、更新プログラムをダウンロードしてインストールします。ドライバーがインストールされると、Windows では、ハードウェア デバイスが自動的に検出およびインストールされます。

デバイス マネージャー

デバイス マネージャーは、ハードウェア デバイスを一元的に確認、構成、および管理する場所です。ハードウェア デバイスに取り組む前に、デバイス マネージャーのしくみを理解することが重要です。デバイス マネージャーには、次のいずれかの方法でアクセスできます。

  • [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックし、[管理] をクリックします。次に、コンソール ツリーで [コンピューターの管理] を展開し、[システム ツール]、[デバイス マネージャー] の順にクリックします。
  • [スタート] ボタンをクリックし、[コンピューター] を右クリックして、[プロパティ] をクリックします。次に、左ペインで [デバイス マネージャー] をクリックします。
  • コントロール パネルで [デバイス マネージャー] をクリックします。
  • コントロール パネルで、[ハードウェアとサウンド] をクリックし、[デバイス マネージャー] をクリックします。

デバイス マネージャーは、Microsoft 管理コンソール (MMC) 3.0 であることに注意してください。デバイスのビューを拡張する方法は、他の MMC 3.0 コンソールと同様です。必要な操作は、デバイスの左にある矢印をクリックしてノードを展開するだけです。問題のあるデバイスには、デバイス アイコンの隣に小さな記号が表示されます。赤の X は、デバイスが正常にインストールされていないか、無効になっていることを示します。黄色の感嘆符は、デバイスに問題があることを示します。

表示を変更するには、[表示] メニューで次のいずれかのオプションを選択します。

  • デバイス (種類別): これは既定の表示で、デバイスは、ハードウェアの種類別に表示されます。デバイスは、デバイスの種類の名前の下に表示されます。
  • デバイス (接続別): デバイスは、各デバイスの接続の種類別に表示されます。
  • リソース (種類別): デバイスは、リソースの種類ごとに表示されます。リソースの種類は、ダイレクト メモリ アクセス (DMA)、メモリ、割り込み要求 (IRQ)、および入出力 (I/O) の 4 種類です。
  • リソース (接続別): デバイスは、接続先のリソースの種類別に表示されます。4 つのリソースの種類 (DMA、メモリ、IRQ、および I/O) を使用して、接続別にリソースを追跡できます。
  • 非表示のデバイスの表示: 削除されているが、対応するドライバーがアンインストールされていないデバイスが表示されます。プラグ アンド プレイに対応していないデバイスも表示されます。各デバイスで使用できるオプション (操作) を表示するには、デバイスを右クリックするか、デバイスを選択して、[操作] メニューをクリックします。各デバイスには、次のオプションが用意されています。
    • ドライバー ソフトウェアの更新: ハードウェアの更新ウィザードが起動します。
    • 無効: 選択したドライバーが無効になります。
    • 有効: 選択したドライバーが有効になります。
    • 削除: 選択したデバイスとそのデバイスに対応するドライバーを削除します。
    • ハードウェア変更のスキャン: :新しいハードウェア デバイスまたはデバイスの変更のスキャンが実行されます。
    • プロパティ: 選択したデバイスのプロパティ ウィンドウが表示されます。

デバイスとプリンター

デバイスとプリンター アプレットを使用すると、システムに接続されたデバイスとプリンターを構成できます。デバイスのプロパティや既定のプリンターなど、多くの設定を構成できます。デバイスとプリンター アプレットでは、デバイスを追加したり、プリンターを追加したりすることができます。

  • デバイスの追加: このオプションを選択すると、デバイスの追加ウィザードが起動します。Windows 7 では、システムに追加されたデバイスが自動的に検出されるようになっています。システムで自動的にデバイスを検出できない場合は、手動でデバイスを追加するオプションが表示されます。
  • プリンターの追加: このオプションを選択すると、プリンターの追加ウィザードが起動します。このウィザードでは、ローカル プリンター、ネットワーク プリンター、ワイヤレス プリンター、または Bluetooth プリンターを追加できます。

このアプレットには、"デバイス" および "プリンターと FAX" という 2 つのセクションがあります。デバイス セクションでは、システムに接続されているデバイスを構成します。私のシステムには、生体認証のコプロセッサと組み込みのカメラがあります。システム自体を表すデバイスも表示されています。システムを表すデバイスを選択すると、次の 2 つのオプションが表示されます。

  • ファイルの参照: このオプションは、システムに接続されたディスク ドライブにあるファイルを参照するのに使用できます。これには、ハード ドライブ、ディスク ドライブ、またはリムーバブル メディアが含まれます。
  • 取り出し: このオプションは、ホットプラグ可能なハードウェアとリムーバブル メディアの取り出しに使用できます。

プリンターと FAX セクションには、システムに接続されている全プリンターが表示されます。プリンターのプロパティを構成したり、既定のプリンターを選択したりできます。構成済みのプリンターを選択すると、次の 4 つのオプションが表示されます。

  • 印刷ジョブの表示: このオプションを使用すると、プリンターで処理中のプリント ジョブが表示されます。プリント ジョブを確認、キャンセル、または再開できます。
  • 通常使うプリンターの管理: このオプションを使用すると、[通常使うプリンターの管理] ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは、既定のプリンターを設定できます。また、システムが接続するネットワークごとに異なる既定のプリンターを設定することもできます。
  • プリント サーバー プロパティ: このオプションを使用すると、システム全体のプリント サーバー プロパティを構成できます。この設定は、システムで構成されている全プリンターで使用されます。利用可能な用紙を構成したり、システムで使用するプリンター ポートを構成できます。プリンターのドライバーを追加/削除することもできます。
  • デバイスの削除: このオプションを使用すると、システムからプリンターを削除できます。

繰り返しになりますが、デバイス マネージャーについて十分に理解することをお勧めします。デバイスとそのドライバーを追加、削除、および構成するには、デバイス マネージャーの使い方を把握している必要があり、これは Windows 7 では欠かせない管理作業です。

Jorge Orchilles

Jorge Orchilles は、勤め先の私立学校でネットワーク管理を担当したときからネットワークに携わっています。現在は、セキュリティ運用センターのアナリストとして活動しており、最近、フロリダ国際大学で管理情報システムの理学修士号を取得しました。

©2011 Elsevier Inc. All rights reserved. Syngress (Elsevier の事業部) の許可を得て掲載しています。Copyright 2011.『Microsoft Windows 7 Administrator's Reference』(Jorge Orchilles 著) この書籍と類似書籍の詳細については、elsevierdirect.com (英語) を参照してください。

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