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最新環境への移行術

基礎からわかる! Office 2010 移行術

Office 2003 から Office 2010 への移行をご検討の皆様必見! いますぐ使えて、役立つ Office 2010 への移行術を計画、検証と移行、導入/展開、トレーニング、メンテナンスという 5 つのフェーズに分けて基礎からご紹介します。
2014 年 4 月の Office 2003 のサポート切れまであと 15 か月。移行準備にお役立てください。

  1. フェーズ 1: 計画
  2. フェーズ 2: 検証と移行
  3. フェーズ 3: 導入/展開
  4. フェーズ 4: トレーニング
  5. フェーズ 5: メンテナンス

フェーズ 2: 検証と移行

ポイント

以前のバージョンの Office で作成したファイルやカスタム アプリケーションを Office 2010 で利用する場合の検証ポイントと移行方法を確認します。

以前のバージョンの Office アプリケーションで作成したファイルの検証と移行

以前のバージョンの Office アプリケーションで作成したファイルは基本的に互換性が維持されているため、そのまま利用することができます。しかし、以前のバージョンの Office で作成したファイルのレイアウトやバックエンド データベースとの接続など、移行時に注意するべき項目があります。

Office 2010 の Word、Excel および PowerPoint では、ファイル形式として Office 2007 から採用されている Open XML 形式が採用され、Office 2003 以前と比較するとグラフィック エンジンも大幅に刷新されています。また、Access においても、Access 2007 から新しいファイル形式 (.accdb) が採用され、複数値を持つフィールドや添付ファイルなど、多くの新機能は新しいファイル形式でのみサポートされています。

以前のバージョンで作成した Office ドキュメントやカスタム アプリケーションがそのまま使えるか、どのような方法で移行するかは、新しいアプリケーションの導入時期を決定する大きなポイントです。計画を立てて、必要な情報を整理することによって、スムーズに移行することができます。

このフェーズでは、まず、移行前の環境を把握して、移行後の環境を確定します。次に、どのファイルを移行するかを絞り込み、ファイルの種類ごとにどのような移行方法を選択するか検討します。Office アプリケーションは、バージョン毎に新しい機能が追加されているため、移行前のバージョンとの差が大きい方が検討する項目が多くなる傾向にあります。このトピックでは、Office 2000、Office XP (2002) および Office 2003 Editions から、Office 2010 へ移行する場合に必要となる情報を整理します。

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ステップ 1: 移行前と移行後の環境の確定

現在 (移行前) のシステム環境を確認し、どのようなアプリケーションを導入するか、移行後のシステム環境を確定します。移行後に使用するアプリケーションを特定することで、移行作業が必要となるファイルやカスタム アプリケーションを特定することができます。

ステップ 1: 移行前と移行後の環境の確定

ステップ 2: 調査および分析対象となるファイルの絞込み

移行するファイルとひと口に言っても、組織全体で利用している共通のテンプレートやフォームから、個人で利用しているドキュメントまで、さまざまな形で利用されています。決められた時間内で移行作業を完了するには、どのレベルのファイルを情報システム部門が移行する対象として調査および分析作業を行うか、検討する必要があります。

ステップ 2: 調査および分析対象となるファイルの絞込み

調査および分析の対象は範囲を拡大すればするほど、作業が増加します。しかし、部門や各ユーザーが管理しているファイルでも、重要なファイルは情報システム部門で調査と分析を行わなければならない場合がありあす。また、全社的に利用しているファイルでも、明らかに移行作業が必要でないものもあるでしょう。ここでは、ファイル単位で移行の必要性を検討し、調査と分析が必要となるものについて整理します。

ステップ 3: 移行するファイルの整理と移行手順の検討

移行手順の検討も必要です。たとえば、ファイルを変換してレイアウトの変更を確認する必要があるか、VBA マクロを使用したカスタム アプリケーションがあるかなどによって、移行に必要となる作業は異なります。ここでは、ファイルの種類ごとに、どのような移行方法を選択するかを検討します。

ステップ 3: 移行するファイルの整理と移行手順の検討

以下の互換性に関する代表的な考慮点を確認し、ファイルの種類ごとにどのような移行手順を行うか、整理してください。移行時の互換性に関する詳細な情報は、「検証と移行で利用できる情報リソース」を参照してください。

ファイルの種類互換性に関する考慮点
Word、Excel、PowerPoint
  • Office 2010 では、相互運用性、安全性、効率性などに優れた新しいファイル形式として、Open XML 形式が採用されています。
  • Office 2000、Office XP、または Office 2003 Editions のユーザーは、「 Word/Excel/PowerPoint 用 Microsoft Office 互換機能パック」をインストールすることで、Open XML 形式のファイルを利用できます。ただし、互換機能パックを利用するには、対応する更新プログラムをインストールする必要があります。
  • Office 2010 では、互換モードという新機能によって、Office 97-2003 互換形式のファイルをそのまま利用できます。
  • 互換機能パックでは、以前のバージョンではサポートしていない機能が利用できなくなるなどの制限があります。また、互換モードでは、以前のバージョンでは利用できない多くの新機能や Office 97-2003 互換形式に正しく変換できない機能が無効になります。Office 2010 の新機能や強化機能を利用するには、Open XML 形式に変換する必要があります。

Word、Excel、PowerPoint 用 Office 2010 互換性に関する考慮点

Access
  • Access 2010 では、多くの新機能や強化機能をサポートする新しいファイル形式が採用されています。
  • Access 2010 では、既定のファイル形式は .ACCDB ファイルが設定されています。(オプションで変更可能)
  • 複数値を持つフィールド、添付ファイル、Windows SharePoint Services 3.0 および Outlook 2010 との統合機能などの新機能を利用するには、ACCDB 形式に変換する必要があります。
  • Access 2010 では、Access 2000 形式または Access 2002-2003 形式のファイル (MDB) を通常どおりに開いて使用できます。ただし、Access 2007-2010 形式 (ACCDB) を必要とする新機能を利用することはできません。
  • Access 2000 形式、Access 2002-2003 形式のファイルは、Access 2007-2010 形式 (ACCDB) に変換できます。

Access 2010 互換性に関する考慮点

Word、Excel、PowerPoint、Access
  • Office 2010 のファイル形式 (Open XML 形式および Access 2010 データベース) への移行には、Office Migration Planning Manager を活用することができます。

    Office Migration Planning Manager
    Office Migration Planning Manager は、Office 2010 へのスムーズな移行をサポートするために、互換性に関する既知の問題の検出からファイルの一括変換までを行う、様々なツールを提供します。
    • OMPM ファイル スキャナー
      組織内のクライアントやサーバー上の Office ファイルをスキャンし、ファイル名、ファイル サイズ、ファイルの種類、既知の問題点などのログを収集できます。
    • DB の作成、削除、データのインポート、エクスポート ツール
      OMPM ファイル スキャナーで収集したログをデータベースにインポートします。
    • Access 2010 ベースのレポート ツール
      OMPM のデータベースに接続し、「Scan Coverage and Errors」「Office 2010 Compatibility」「Access Compatibility」の 3 種類のレポートを表示します。
    • Office ファイル コンバーター (OFC)
      Word、Excel、PowerPoint の Office 97-2003 互換形式のファイルを Open XML 形式に一括変換します。
    • バージョン抽出ツール (VET)
      Word 2003 以前のバージョンで作成されたドキュメントに複数の版が含まれている場合、版毎に別々の Word 2010 ファイルとして保存します。
Word

テキストのレイアウトへの影響

  • Office 2010 では、テキストのレンダリングを行うエンジンが刷新されています。
  • Office 97-2003 互換形式のファイルを Word 2010 で開いて Open XML 形式で保存する際に、[以前のバージョンの Word との互換性を保持する] オプションをオフにして保存すると、本文中の改行位置がずれる場合があります。

[以前のバージョンの Word との互換性を保持する] オプション

  • [以前のバージョンの Word との互換性を保持する] オプションをオンにして保存すると、テキスト レンダリング エンジンなどの機能強化によって発生する影響を最小限に抑えることができます。
  • [以前のバージョンの Word との互換性を保持する] オプションをオンにして保存すると、Open XML 形式で保存しても互換モードによって以下の機能の使用が制限されます。
    使用不可となる機能
    • 図の修正オプション
    • アート効果オプション
    • 背景の削除
    • 写真のレイアウト オプション
    Word 2003 と同等の機能に制限される機能
    • 図形の効果
    • WordArt
    • 図形・テキスト ボックス内のテキストの効果
Excel、PowerPoint

新しい描画エンジンによる影響

  • Office 2010 で設定した 3-D 効果やグラデーション効果は、以前のバージョンの Office で開くと画像オブジェクトに変換されます。
  • 以前のバージョンの Office で作成したファイルを Office 2010 で開くと、影の設定、矢印のスタイル、線の終点の大きさ、各種吹き出しなどの形状が変わって表示されるものもあります。
  • ワードアートを含む、以前のバージョンの Office で作成したファイルを Excel 2010、または PowerPoint 2010 で開くと、縦書きワードアートの英数字の方向が変わることがあります。

以前のバージョンで作成されたファイルを2010で開くと縦書きワードアートに方向が変わる例

Word、Excel、PowerPoint

グラフのスタイル

  • 以前のバージョンの Word、PowerPoint へのグラフ埋め込みには、Microsoft Graph が利用されてきましたが、Office 2010 では Excel グラフを利用できるようになりました。以前のバージョンの Office で作成したファイルを Office 2010 で表示するときに、グラフの形式を変換できます。

グラフの形式が変換される例

  • Excel 2010 で Microsoft Graph オブジェクトを Excel 形式のグラフに変換すると、グラフの描画エリアの大きさが若干変化し、グラフ表示の軸目盛の最大値を自動に設定している場合に軸目盛の最大値の値が変わる場合があります。

Microsoft Graph オブジェクトを Excel 形式のグラフに変換した例

VBA マクロを使用したファイル

開発環境の変更に関する留意点

  • Office 2010 では、ドキュメント内の悪意のあるコードが予期せず実行されることがないよう、既定の Open XML 形式のファイルにマクロを含めることはできません。マクロを含むファイルは、拡張子の末尾の「x」(.docx、.xlsx、および .pptx など) が「m」に変更された、マクロ有効ファイル (.docm、.xlsm、および .pptm など) として保存します。
  • マクロが無効な既定の Open XML 形式のファイルを編集中、VBE を起動してマクロ コードを作成することができますが、ファイルの保存時に以下のメッセージが表示されます。

マクロが無効な既定の Open XML 形式のファイルにマクロ コードを作成して保存した時に表示されるメッセージの例

  • マクロ コードの編集やマクロの記録などのマクロに関連する一連のコマンドは、[開発] タブに集約されています。[開発] タブは、既定では非表示に設定され、オプションで有効にすることでリボンに表示されます。

オプションで [開発] タブを有効にする例

セキュリティ レベルの設定

  • 以前のバージョンではマクロや Active X コントロールを含むドキュメントを開くと警告ダイアログ ボックスが表示され、コンテンツを有効化するか、無効化するかをエンド ユーザーが選択できました (ただし、セキュリティ レベルの設定によります)。Office 2010 では、既定でマクロが無効化され、セキュリティの警告がメッセージ バーに表示されます。メッセージ バーの [コンテンツの有効化] ボタンをクリックして、有効化することができます。一度コンテンツの有効化を行えば、次回以降セキュリティの警告は表示されず、マクロが有効化されています。

セキュリティの警告メッセージ バーの例

  • マクロのセキュリティ レベルは変更することも可能です。Office 2010 では、マクロの設定もセキュリティ センターで行います。既定の設定では「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」が選択されています。 注 セキュリティ レベルを「すべてのマクロを有効にする」に設定すると、警告が表示されることなくマクロが実行されるため、推奨いたしません。

マクロのセキュリティ レベルの変更

保護されたビュー

  • 保護されたビューは、インターネットからダウンロードしたファイル、メールに添付されているファイルなど、安全でない可能性のある場所からファイルが開かれた場合や、ファイルが破損している場合などに動作します。ドキュメント、プレゼンテーション、およびブックを保護されたビューで開くことにより、さまざまな種類の問題を引き起こす可能性のある行為を未然に防ぐことができます。保護されたビューでファイルを開くと、そのコンテンツは表示できますが、編集、保存、印刷、マクロの実行などはできません。ファイルのコンテンツをコピーして、別のドキュメントに貼り付けることはできます。通常は、黄色いバーが表示されますが、赤いバーが表示される場合があります。これは、ファイルの内容が一部欠落しているなどでファイルが壊れている場合や、署名またはハッシュ等を改ざんした場合等に表示されます。

保護されたビューが開いた時の例

メニューおよびツール バー

  • 以前のバージョンで開発されたカスタム アプリケーションの多くは、ユーザー インターフェイス として CommandBar オブジェクトを使用しています。Office 2010 でもこれらのマクロは正常に動作し、ほとんどの場合マクロ コードの変更が不要です。ただし、CommandBar オブジェクトで作成したメニューやツール バーは、すべてリボンの [アドイン] タブに表示されます。例えば、カスタマイズにより従来のメニュー構造に項目が追加される場合、新しい ユーザー インターフェイス では [メニュー コマンド] グループが作成されます。マクロにより、組み込みツール バーに項目が追加される場合、新しいユーザー インターフェイスにはそのコントロールを含む [ツール バー コマンド] グループが作成されます。アドインにより追加されるツール バーは、[カスタム ツール バー] グループにまとめて表示されます。

[アドイン] タブの例

マクロ コードの見直しが必要な項目

  • 図表を SmartArt へ変換すると名前が変わる
    Office 2010 と以前のバージョンでは、一部の図表オブジェクトの名前が異なったり、SmartArt に変換することでオブジェクトの名前が変わるため、オブジェクト名を指定して操作するマクロが動作しません。

図表オブジェクトを SmartArt に変換する例

Application.FileSearch の廃止

  • Application.FileSerach メソッドは Office 2003 以前のバージョンで提供していたファイル検索機能と共に削除されたため、Office 2007 以降のバージョンではこのメソッドの使用はできません。このメソッドを使用しているマクロは実行時にエラーとなります。

オブジェクト名を指定して操作するマクロが動作しない例

64 ビット版 Office 2010 の留意点

ActiveX コントロールと COM アドイン

  • 32 ビット版 Office 用に作成された ActiveX コントロールと COM アドインは、64 ビット版のプロセスで動作しません。64 ビット版には、64 ビット版のコントロールのみを実行することができますので、64 ビット版のコントロールとアドイン (COM) が必要となります。

Visual Basic for Applications (VBA)

  • 32 ビット版で利用していた VBA コードを、基本的には変更なしで 64 ビット版 Office 2010 で利用できます。しかし、一部のコードについては、64 ビット版用のコードを使用する必要があります。
  • 例えば、Declare ステートメントを使用して Windows アプリケーション プログラミング インターフェイス (API) またはその他の DLL エントリ ポイントにアクセスする VBA コードは、32 ビット版と 64 ビット版で異なります。API への入力および出力を確認して更新した後で、Declare ステートメントに PtrSafe 属性を追加する必要があります。Declare ステートメントは、PtrSafe 属性がないと 64 ビット版 VBA 7 で動作しません。
  • 64 ビット版 VBA 7 には、新しいデータ型の LongLong、LongPtr と新しいキーワードのPtrSafeが追加されました。

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複数バージョンの混在環境における注意事項

導入期間中などには、複数のバージョンの Office が混在することがあります。ユーザー間または 1 台のコンピューター上で、導入を行う際に混在環境になることが想定される場合は、以下の注意点を確認してください。

ユーザー間での複数バージョンの混在

ユーザーはそれぞれの Office アプリーションでファイルを作成し、メンバーと情報共有を行うため、複数のバージョンが存在する場合には、注意が必要です。

ユーザー間での複数バージョンの混在

  • 以前のバージョンで作成したファイルを Office 2010 リリースで開く場合
    Office 2010 では、互換モードという新機能によって、Office 97-2003 互換形式のファイルをそのまま利用できます。ただし、互換モードでは、以前のバージョンでは利用できない多くの新機能や Office 97-2003 互換形式に正しく変換できない機能が無効になります。
  • Office 2010 で作成したファイルを以前のバージョンで開く場合
    Office 2000、Office XP、または Office 2003 Editions のユーザーは、「 Word/Excel/PowerPoint 用 Microsoft Office 互換機能パック」をインストールすることで、Open XML 形式のファイルを利用できます。ただし、互換機能パックでは、以前のバージョンではサポートしていない機能が利用できなくなるなどの制限があります。

1 台のコンピューターに複数バージョンを共存

たとえば、ファイルの移行作業が完了するまで、過去の情報資産を利用できない場合があります。このような場合、ユーザーによっては、1 台のコンピューターに複数のバージョンの Office アプリケーションを共存させて利用することがあります。

1 台のコンピューターに複数バージョンを共存

Office 2010 では、以前のバージョンの Office アプリケーションを残したまま、インストールをすることができます。例えば、Access だけを残すなど、使用するアプリケーションを選択することも可能です。

しかし、1 台のコンピューターに複数のバージョンを共存させて利用する場合、以下のような注意点があるため、過去の資産を移行できない場合にのみ利用されることを推奨いたします。

  • Outlook 2010 は以前のバージョンの Outlook と共存させることはできません。
  • 64 ビット版 Office 2010 と 32 ビット版の Office は共存させることはできません。
  • インストールする順序は古いバージョンから先に行う必要があります。
  • 1 つのファイルを複数のバージョンの Office アプリケーションで開く場合、「検証と移行」フェーズでファイルの確認が必要な場合があります。

注意

マイクロソフトでは 1 台のコンピューターに複数バージョンの Office アプリケーションをインストールして使用することは推奨しておりません。

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仮想環境による複数バージョンの共存

通常の環境では、1 台のコンピューターに複数のバージョンのアプリケーションを共存させると、インストールを行うごとにシステムに変更が加えられるため、予想もしない不具合が発生してしまうことがあります。また、共通のリソースを利用しているアプリケーションを同時に起動していると、競合が発生して、動作が遅くなってしまうこともあります。

このような現象を起こさない方法として、仮想環境が利用できます。バージョンごとに仮想環境を用意してクリーン インストールすれば、他のバージョンを利用している仮想環境のシステムを変更したり、共通のリソースを同時に複数のアプリケーションが利用することもなくなります。

仮想環境による複数バージョンの共存

  • リモート デスクトップ サービス (RDS) によるリモート アクセス
    アプリケーションを共有できるコンピューターを物理的に用意できる場合には、Windows オペレーティング システムのリモート デスクトップ サービス (RDS) を利用できます。たとえば、常時使用しているコンピューターに Office 2010 をインストールし、必要な場合だけ Office 2003 Editions を利用できるコンピューターにリモート デスクトップからアクセスできます。
  • Microsoft Application Virtualization (App-V) による仮想アプリケーション
    Windows 7 を導入し、SA を契約されている場合には、App-V による仮想アプリケーションの利用も可能です。仮想アプリケーションでは、シーケンスと呼ばれるプロセスを通してアプリケーションをカプセル化しそのアプリケーションをクライアント コンピューターへ配信することが可能となります。これにより、エンド ユーザーはクライアント コンピューターにアプリケーションを直接インストールすることなく、アプリケーションの利用が可能になります。アプリケーションはサーバーで一元管理され、ユーザーへのアプリケーションの割り当てなどの管理だけでなく、アップデートや設定変更などもサーバー側で集中的に行うことが可能となります。
  • Virtual PC と Microsoft Enterprise Desktop Virtualization (MED-V) による仮想 OS
    Virtual PC が利用可能なコンピューターでは、ホスト OS と Virtual PC による仮想 OS にそれぞれ異なるバージョンの OS やアプリケーションをインストールできます。さらに MED-V を利用すれば、仮想デスクトップ展開の一元管理が可能です。以前のバージョンの OS (Windows XP など) で利用していたアプリケーションに最新バージョンの Microsoft Windows との互換性がない場合、以前のバージョンの OS自体を仮想 OS として配信し、その仮想 OS 上へアプリケーションを提供することで OS アップグレードの障壁を取り除きます。MED-V 上で動作する Office は、ユーザーのクライアント コンピューター側で動作するため、オフラインでの利用も行え、通常の Office 利用と遜色なく利用することが可能です。

    次の表は複数バージョンの Office を共存させるための各展開方法のメリットと留意点の一覧です。ユーザーの環境に合わせて選択してください。
展開方法メリット留意点
共存利用
(同時インストール)
  • 1 台のクライアント コンピューターで複数バージョンの Office をローカルで使用できる
  • オフラインで使用可能
  • 特別なサーバーやアプリケーションが不要
  • 64 ビット版 Office 2010 と 32 ビット版の Office は共存不可
  • 起動時や連携時のバージョンに一部制限あり
RDS
  • 処理能力の低いハードウェア、および Windows 以外の OS を使用するデバイスなどからアクセス可能
  • 現在利用しているクライアント コンピューターの Office インストール環境を維持できる
  • グラフィックを多用する Office アプリケーションのパフォーマンス低下の可能性あり
  • アプリケーションがサーバー OS 上で直接動作
  • オフラインでの使用は不可
App-V
  • アプリケーションの互換性の問題に対処可能
  • エンド ユーザーはインストール・アンインストールなどの作業が不要で、一元管理が可能
  • 初回配信後は、オフラインでも使用可能
  • App-V の環境を構築する必要あり
  • アプリケーションの仮想化により一部機能に制限あり
MED-V
  • OS と Office 間に依存する互換性問題に対処可能
  • 互換性問題を高い確率で解消可能
  • クライアント コンピューターに、仮想マシンや仮想アプリケーションを配備する必要あり
  • ハードウェア要件が高い

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検証と移行フェーズで利用できる情報リソース

「検証と移行」フェーズでは、移行に関するさまざまな考慮事項を確認し、既存の情報資産を効率的に活用する方法をご検討ください。以下に、このフェーズで参考となる情報をご紹介します。

Office 2000、Office XP、および Office 2003 Editions から Office 2010 への移行

  1. Word/Excel/PowerPoint 用 Microsoft Office 互換機能パック
    Office 2000、Office XP、または Office 2003 Editions のユーザーは、「Word/Excel/PowerPoint 用 Microsoft Office 互換機能パック」をインストールすることで、Open XML 形式のファイルを利用できます。
  2. Office 2010 リソース キット
    リソース キットでは、Office 2010 の導入/展開支援するためのツールに加えて、導入/展開、セキュリティ、メッセージング、メンテナンス、国際的なサポートなどについても包括的に説明しています。
  3. Office 2010 の Office Migration Planning Manager
    Office Migration Planning Manager は、Office 2010 へのスムーズな移行をサポートするために、Word、Excel、PowerPoint、および Access の互換性に関する既知の問題の検出からファイルの一括変換までを行う、様々なツールを提供します。
  4. Office 2010 互換性検証支援サービス
    Office 2010 互換性検証支援サービスは、お客様からお預かりしたファイルのマクロ、およびレイアウトの互換性をパートナーが検証することで、Office 2010 導入に伴うお客様の手間を軽減します。特殊な専用ツールを使った検証作業によって、マクロとレイアウトを合わせて、10 日間で最大 400 ファイルの検証実施が可能です。また、Office 2010 の導入展開ワークショップの開催、操作方法のトレーニング コンテンツ作成など、Office 2010 の導入に関わるサービスもご用意しています。

ホワイトペーパー

本サイトで紹介している Office 2010 の効率的な展開方法、および以前のバージョンとの互換性に関する情報については、以下のドキュメントでより詳細な解説を行っています。実際の展開計画をプランする前に、ダウンロードしてご確認ください。下記リンクより Word,XPS,PDF の形式でダウンロードしていただけます。

  1. 「Microsoft Office 2010 の構成と展開」
    Office 2010 には、様々な組織のニーズに応じたインストールを行う手段が用意されています。このガイドでは、企業内で Office 2010 を効率的に展開するために必要な情報をまとめ、カスタマイズした構成の展開手法や管理手法について紹介しています。
  2. 「Microsoft Office 2010 - ファイル フォーマット および ドキュメント レイアウトの互換性について」:
    Office 2010 の導入にあたり、以前のバージョンから移行する際に、ファイル形式、オブジェクトなどで留意する必要のある事柄について記載しています。対象とするアプリケーションは、Word 2010、Excel 2010、および PowerPoint 2010 です。
  3. 「Microsoft Office 2010 - マクロ互換性について」
    以前のバージョンの Office アプリケーション (Word、Excel、PowerPoint、Access) で構築されたマクロによるカスタム アプリケーションを Office 2010 上で実行する際の留意点を説明します。またマクロに関する新機能や、その他の Office 2010 に共通する留意点も説明します。

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組織内に展開する

Microsoft Office 2010 を組織内に展開する

  • 準備と計画
  • システム要件やOffice 2010 への移行を計画する方法、セキュリティを保護する方法の解説を通じ、準備や計画に必要な技術情報を提供します。

  • 展開
  • Office 2010 を展開する方法や展開のリソース センターを通じて、展開を容易にすすめる方法を解説します。

  • 管理
  • アプリケーションを常に最新の状態保持し、展開後の保守の方法を通じて、Office 2010 をより効率的に管理いただく方法を提案しています。

TechNet On: 展開ガイド

Office 2010 の展開
Office の最新リリースを計画、設定、および展開するために役立つ技術情報をご紹介します。