ヒント: SQL Server 2000 のログ配布を SQL Server 2008 にアップグレードする

SQL Server 2000 のログ配布が保守計画を使用して構成されるのに対して、SQL Server 2008 のログ配布は標準的なデータベース プロパティの一部として構成されます。そのため、SQL Server 2000 のログ配布を SQL Server 2008 のログ配布に直接更新することはできません。ですが、SQL Server 2000 のログ配布構成を SQL Server 2008 のログ配布に移行することはできます。

ログ配布構成を簡単にアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. すべてのセカンダリ サーバー インスタンスを SQL Server 2008 にアップグレードします。セカンダリ サーバー インスタンスをアップグレードしても、すべてのログ配布データベースは、オフライン状態のため、SQL Server 2000 データベースのままです。
  2. プライマリ サーバーを SQL Server 2008 にアップグレードします。アップグレード中はプライマリ データベースを使用することができず、セカンダリ サーバーにフェールオーバーすることもできません。
  3. プライマリ データベースでのログ配布を有効にします。バックアップ ログが適切に適用されるようにするには、SQL Server 2000 のログ配布構成で使用していたものと同じバックアップ共有を使用します。
  4. セカンダリ サーバーを指定します。構成中に、[セカンダリ データベースの設定] ダイアログ ボックスで [いいえ、セカンダリ データベースは初期化されています] をクリックする必要があります。ログ配布を開始すると、セカンダリ データベースは自動的に SQL Server 2008 データベースにアップグレードされます。

SQL Server 2008 では、SQL Server 2000 で使用されていたログ配布テーブルはどれも使用されません。移行が終了したら、以下に示す SQL Server 2000 のログ配布テーブルを削除することができます。

  • log_shipping_databases
  • log_shipping_monitor
  • log_shipping_plan_databases
  • log_shipping_plan_history
  • log_shipping_plans
  • log_shipping_primaries
  • log_shipping_secondaries
SQL Server 2000 によって作成された、ログ配布の SQL Server エージェント ジョブもすべて削除することができます。



出典: William R. Stanek 著『Microsoft SQL Server 2008 Administrator's Pocket Consultant (英語)』(Microsoft Press、2008 年)