Windows 7 評価ガイド

セキュリティの強化

現在わたしたちは、ウィルス、スパイウェア、ルート キット、フィッシング詐欺の危険に常にさらされています。 Windows 7 は Windows Vista で実証されたセキュリティ対策を踏まえて構築されており、今までで最も安全な Windows クライアント バージョンを実現する、多層的な保護テクノロジが組み込まれています。 Windows Vista と同様、Windows 7 もマイクロソフトのセキュリティ開発ライフサイクル (SDL) に基づいて設計/ 開発されています。これは、セキュリティ関連の設計 / コーディングにおける欠陥の数と重大度を大幅に削減した実績を持つ厳格なプロセスです。

Windows 7 のセキュリティ基盤は、 Windows Vista での多層的保護によるセキュリティ強化によって形成されています。 Kernel Patch Protection 、サービスのセキュリティ強化機能、データ実行防止機能、 Address Space Layout Randomization 、必須整合性レベルなどのセキュリティ機能基盤が、マルウェアやその他のセキュリティ脅威に対して、引き続き強力な保護を実現します。こうした基盤の上に構築された Windows 7 は、使いやすいPC を実現しながら、セキュリティ強化機能によってセキュリティやプライバシーを確実に保護します。

ユーザー アカウント制御

Windows Vista で導入されたユーザー アカウント制御 (UAC) 機能は優れた効果を上げており、マルウェアの感染を減少させています。 Windows Vista のユーザーのマルウェア感染数は、Windows XP SP2 のユーザーと比較して 60% 減少しています。ただし、ユーザーの中にはUAC によって表示される確認メッセージの多さにストレスを感じる人もいました。 Windows 7 では、昇格を必要とするオペレーティング システム アプリケーションやタスクの数が少なくなり、管理権限があれば、確認メッセージの動作を調整することができます。したがって、表示される確認メッセージの数が少ない状態で、マルウェア対策のメリットが保持されます。

Windows Defender

Windows Vista で導入された Windows Defender は、スパイウェアやその他の形態の悪意のあるソフトウェアからユーザーを保護します。 Windows 7 では、ユーザー エクスペリエンスを始めとして、さまざまな方法でWindows Defender が強化されています。アクション センター ( 後述) を統合することで、アクションが必要な時にユーザーに警告するための一貫した方法が提供され、スパイウェアのスキャンや更新の手動チェックに関するユーザー エクスペリエンスが向上しています。構成の設定画面からスクロール バーがなくなり、スパイウェアの検出や削除に必ずしも必要ではないソフトウェア エクスプローラー機能が削除されました。さらに、 Windows 7 ではリアルタイム保護機能が強化され、システム パフォーマンス全体に与える影響を軽減しながら、これまでどおりの監視機能が提供されます。

Windows フィルタリング プラットフォーム

Windows 7 では Windows フィルタリング プラットフォーム (WFP) の セキュリティが強化され、セキュリティ ソフトウェアに関する選択肢が増加しました。サードパーティ製のファイアウォールを使用する場合、ベンダーはWindows ファイアウォールのコア機能の上にカスタム機能を追加することができます。サードパーティ製品でもWindows ファイアウォールの各機能を選択的に有効化 / 無効化して、使用するソフトウェア ファイアウォールを選択し、Windows ファイアウォールと共存させることができます。

保護者による制限

Windows 7 の保護者による制限機能により、保護者は、子供がコンピューターで実行できる操作を管理できるという安心と確信を得ることができます。保護者は子供がプレイできるコンピューター ゲームや使用できるアプリケーションを指定したり、宿題をやるべき時間にゲームで遊んだりしないように、コンピューターの使用時間を制限することができます。保護者による制限機能と共に Windows Live ファミリー セーフティ ( このガイドの後半で説明 ) を機能させることで、不適切な Web サイトをフィルタリングしたり、子供の PC を使用した活動についてのレポートを保護者に提示することで、 Web での子供の安全を支援します。

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