Windows 7 評価ガイド

Internet Explorer 8 による Web サービス

Web ブラウズは、 PC 上で最もよく行われる操作であり、ユーザーが Web ブラウズに費やす時間と Web 上で行う作業は増え続けています。 Web の利用の増加に伴い、 Web そのものも急速に変化しつつあります。主に静的なページで構成されていたかつての Web は、相互接続されたサイトやサービスのネットワークに進化しました。このネットワークの中で、独自の最新情報を求めるユーザー コミュニティが構築され、相互交流と情報共有が行われています。

マイクロソフトは Internet Explorer 7 の公開以来、世界中の何百万という人々に、セキュリティの強化機能、タブ ブラウズ機能、組み込みの検索ボックスなど、 Web ブラウズ エクスペリエンスを向上させるさまざまな機能を提供してきました。 Internet Explorer 8 はこうした取り組みに基づいて構築されています。特に、スピードと効率性、「ページの概念を超えた」機能性、安全性 / 選択性 / 制御能力、既存の Web サイト / 新しい Web 標準の互換性という、主要な 4 つの領域を強化することでユーザー ニーズの変化に対応しています。

Internet Explorer 画面
Internet Explorer 8

より速く、より簡単に

ユーザーは、マイクロソフトに対して、より速く、より簡単なWeb エクスペリエンスの提供を求めています 。これに対し、マイクロソフトは、ブラウザーの起動、タブや Web ページの表示、入力への応答などの高速化に尽力するとともに、インターネット コンテンツの検索、整理、ナビゲーションの迅速化および簡素化に取り組みました。

Internet Explorer 8 で は、起動の速度、新しいタブの作成、Web サイト (JavaScript ベースの サイトを含む) の読み込み/ 実行が高速化し、Web エクスペリエンス全体のスピード感が向上しています。アドレス バー、検索タブ、お気に入りバーの改善によって共通タスクもすばやく実行できるようになり、 Web のブラウズが効率化され、インターネット コンテンツの検索やアクセスが簡単になりました。

アドレスバーに表示される候補
アドレス バーに候補が表示され、サイトにすばやく到達できる

ページの概念を超える

ユーザーはまた、「ページの概念を越える」エクスペリエンスを求めています。参照中のページで、別のサイト上にある情報をチェックしたり、単語の意味を調べたり、目的地までの地図を探したり、情報の詳細をチェックしたり、面白そうなコンテンツを発見するための、新しい方法を求めているのです。 Internet Explorer 8 には、 Web をさらに効率的に使用するための新機能が追加されています。アクセラレータは、 Web ページ上の情報に対してアクションを実行しやすくするもので、 Web Slice は、関心のあるサイトの変更がすぐにわかるようにするものです。また、検索ボックスも強化され、ユーザーが照会内容を入力すると、検索プロバイダーが優れたビジュアル検索候補をリアルタイムに表示できるようになりました。

Web slice
お気に入りバーから Web Slice のコンテンツにアクセスする

安全性、選択性、制御機能

Web は危険な場所であるとも言えます。悪意のあるコードをダウンロードさせたり、個人情報が漏洩するような罠を仕掛けたり、知らないうちにユーザーのアクションを追跡するような悪質なサイトが数多く存在します。安心して Web を使用できるようにするには、ブラウザーがこうした脅威に対する保護策を講じ、 PC 上のソフトウェアや、 Web の閲覧活動がどのように監視されているのかを、ユーザーが完全に制御できるようにする必要があります。こうした安心感を実現するには、ブラウザーの信頼性を高め、間違いや不正な判断を取り消したり、エラーの発生時にすばやく回復できるような機能を提供する必要があります。

Internet Explorer 8 では、セキュリティやプライバシーの脅威に対する保護策が強化されており、悪質なサイトを識別し、悪意のあるソフトウェアのダウンロードをブロックする機能が提供されています。 InPrivate ブラウズによってプライバシーが強化され、共有の PC に痕跡を残さずに Web を閲覧できるようになりました。また、 InPrivate ブロックでは、 Web サイトによるユーザー アクションの追跡方法に関する選択肢や制御方法が増えました。 Internet Explorer 8 では、 ActiveX コントロールの制限を強化し、アドオン管理を拡張し、信頼性を向上させ ( 自動的なクラッシュ回復やタブ復元など ) 、アクセシビリティ標準のサポートを拡大することで、安心や信頼をもたらします。

さらにInternet Explorer 8 では、間違いや不正な判断を簡単に取り消せるようにしたり、自動的に防止できるようにすることで、Web ブラウズ機能を向上させています。たとえば、アドレス バーや [ クイック検索 ] ボックスが改善され、アドレスのタイプミスなどによる意図しない結果の削除が簡単になりました。マウスを 1 回クリックするだけで必要のないツール バーを無効にしたり、一度閉じたタブを簡単に開いたり、お気に入りの中にサイトの情報を保持したまま閲覧履歴を削除することもできます。

「悪質なサイトの警告」画面
SmartScreen® フィルターにより、安全でないWeb サイトから保護する

互換性

Internet Explorer 8 でどのような機能強化が行われようと、Web サイトの見栄えが悪かったり動作が不完全では意味がありません。 Internet Explorer 8 は Web 標準の準拠に向けて大きく前進しており、 Web サイトの作成が効率化され、動作の予測性が向上しています。しかし、これまでに膨大な数の Web サイトが Internet Explorer 7 用に構築されており、これらのサイトのいくつかは新しい Internet Explorer 8 のレイアウト エンジンでは正しく表示されない可能性があります。マイクロソフトは、将来の Web を定義する新しい標準に対応しつつ、既存の Web サイトに対してブラウザー バージョン間の互換性を維持する責任があることを認識しています。

Internet Explorer 8 には複数のレイアウト エンジンが付属しており、Internet Explorer 8 が旧バージョンの動作と厳密な標準のどちらをサポートするのかを、 開発者が決定できるようにしています。開発者は、使用するレイアウト エンジンをページ単位で指定できます。 Internet Explorer 7 用に設計されているものの、そのことが指定されていない Web ページに対しては、 Internet Explorer 8 には [ 互換性を維持して表示 ] ボタンが用意されています。このボタンを使用すると、設計時の意図どおりに Web ページを表示することができ、メニューや画像や文字の配置が崩れてしまうような表示上の問題を簡単に解決できます。

Internet Explorer 8 が古いバージョンのブラウザー用に設計されたWeb サイトを検出すると、アドレス バーの [ 更新] ボタンの横に [ 互換性を維持して表示] ボタンが表示されます。このボタンを押すと、 Internet Explorer 8 は Internet Explorer 7 のレンダリング エンジンに切り替わります。このボタンの状態はその Web ページ用に保存されるので、後で同じページに戻ってきたときにもう一度このボタンを押す必要はありません。

Internet Explorer 8 のすべての新機能については、『Internet Explorer 8 Beta 2 評価ガイド』を参照してください。

Windows Web サイト

現在、Windows に関する情報を提供しているマイクロソフトのWeb サイトは数多く存在しており、自分に必要な情報を見つけることは困難です。新しい Windows Web サイトでは、 Windows 製品の内容、機能、および使用方法に関する情報が見つかる単一のサイトを提供することで、この問題を解決します。このサイトには Windows 7 の機能やメリットに関する説明があり、ユーザーは自分に合ったエディションや最適なハードウェアおよびソフトウェアを選択できます。製品のアップグレードや購入も簡単にできます。

Windows Web サイトには、Windows 7 で体験できる主要なシナリオや機能の説明があります。また、 Windows 7 の機能を最大限に引き出す方法を簡単に理解するためのビデオやコンテンツがあります。さらに、 Windows 7 、 Windows Live 、 Windows Mobile を連携させることで、日常業務を効率化する方法も説明しています。

Windows Web サイトでは、カスタマイズのヒントやダウンロードなど、ユーザーのPC エクスペリエンスを向上させる方法も提供されます。あるタスクに関する情報が必要な場合には、すばやく正確なソリューションが見つかります。分かりやすい言葉でサイトの検索を行い、ほかのユーザーが直面した実際の問題を反映した結果を参照できます。

ヘルプは、従来のような手順説明だけでなく、マルチメディア ビデオやチュートリアル形式でも提供されます。セルフヘルプ ソリューションでは十分でない場合は、マイクロソフトの顧客サービス担当者に直接問い合わせることで、高度な技術サポートを気軽に受けることができます。

さらに、お客様がエクスペリエンスの質をマイクロソフトに直接知らせる手段も用意されています。 Windows Web サイトはお客様からのフィードバックを収集し、提供されたフィードバックを基にして、常にサイトを更新および改善しています。

「Windows Web サイト」画面
Windows エクスペリエンスを向上させるWindows Web サイト

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