Skip to main content

ヒント: ReadyBoost について理解して ReadyBoost によってシステムのパフォーマンスが向上するかどうかを知る

Windows 7 では、Windows ReadyBoost がサポートされています。この機能では、外部 USB フラッシュ ドライブをハード ディスク キャッシュとして使用することで、ディスク読み取りのパフォーマンスを向上します。外部記憶域として使用できるのは、USB ドライブ、SD カード、CF カードなどです。プライマリ ディスクが SSD の場合、ReadyBoost を使用してもパフォーマンスが向上しないため、Windows 7 では、SSD ドライブからデータを読み込んでいるときには ReadyBoost が無効になります。

外部記憶域は、次の要件を満たしている必要があります。

  • 容量が少なくとも 256 MB で、最低でも 64 KB の空き領域が必要です。Windows Vista で設定されていた 4 GB のメモリ制限はなくなりました。
  • 4 KB のランダム読み取りでは、最低 2.5 MB/秒のスループットが必要です。
  • 1 MB のランダム書き込みでは、最低 1.75 MB/秒のスループットが必要です。

フラッシュ ドライブが ReadyBoost の要件を満たしているかどうかを判断する効果的な方法は、フラッシュ ドライブをテストすることです。Windows Vista と Windows 7 では、リムーバブル記憶領域が接続されたときに、自動的にリムーバブル記憶領域をテストします。記憶領域デバイスがテストに通らなかった場合、Windows では、その記憶領域を定期的に再テストします。

ReadyBoost に対応していることがパッケージに表記されているデバイスもあります。これは、マイクロソフトが ReadyBoost に特化してそのデバイスをテストしたことを表しています。上記の要件を満たすフラッシュ ドライブを接続したら、[自動再生] ダイアログ ボックスに ReadyBoost がオプションとして表示されます。

また、エクスプローラーで ReadyBoost に使用するデバイスを右クリックし、[プロパティ] をクリックして [ReadyBoost] タブをクリックしても、ReadyBoost を構成できます。構成オプションは 1 つだけしかありませんが、キャッシュ用に予約する領域を構成できます。予約する必要がある容量は、最低 256 MB です。キャッシュが大きいほどパフォーマンスは向上しますが、ReadyBoost キャッシュは、FAT32 ファイル システムでは 4 GB 以下、NTFS ファイル システムでは 32 GB 以下にする必要があります。

Windows 7 では、Windows SuperFetch アルゴリズムを使用して、キャッシュに保存する必要があるファイルを判断します。SuperFetch では、ユーザーがアクセスするファイル (システム ファイル、アプリケーション ファイル、文書など) を監視し、そのファイルを ReadyBoost キャッシュに事前に読み込みます。リムーバブル フラッシュ デバイスの場合、キャッシュのファイルはすべて 128 ビットの AES を使用して暗号化されますが、内蔵型の ReadyBoost デバイスの暗号化は、ハードウェアの製造元で無効にすることができます。ReadyBoost キャッシュにはファイルのコピーが保存されるので、フラッシュ ドライブはコンピューターに影響を及ぼさずに、いつでも取り外すことが可能です。フラッシュ ドライブを取り外すと、Windows では、ディスクから元のファイルが読み込まれます。

次の条件下で ReadyBoost を使用すると、パフォーマンスが大幅に向上します。

  • コンピューターのハード ディスク ドライブの速度が遅い。プライマリ ハードディスクの Windows エクスペリエンス インデックス (WEI) のサブスコアが 4.0 より低いコンピューターでは、パフォーマンスが最も大きく向上します。
  • フラッシュ記憶域の読み込みが、高速かつランダムで、非順次に行われる。順次読み込みの速度はあまり重要ではありません。
  • フラッシュ記憶域が、高速なバスで接続されている。一般的に、USB メモリ カード リーダーの速度は十分ではありません。ですが、内蔵されているメモリ カード リーダーにフラッシュ メモリを接続すると、パフォーマンスが十分に向上する場合があります。

コンピューターのハード ディスクが高速である場合 (7200 RPM のディスクや 10000 RPM のディスクなど)、既にディスク I/O が多いので、パフォーマンスは最低限しか向上しません。ReadyBoost では、パフォーマンスが向上する場合にのみキャッシュからファイルを読み込みます。順次読み込みでは、ハード ディスクの方がフラッシュ ドライブよりも高パフォーマンスですが、非順次読み込みでは、(ドライブ ヘッドが、別のディスク セクターに移動する必要があるときに待ち時間が発生するので) フラッシュ ドライブの方が高速になります。このため ReadyBoost では、非順次読み込みの場合のみ、キャッシュからデータを読み込みます。

ReadyBoost では、ReadyBoost.sfcache という名前のディスク キャッシュ ファイルを、フラッシュ ドライブのルートに作成します。ファイルは、指定したキャッシュの最大の大きさで即時に作成されます。ただし、空き領域には、キャッシュ コンテンツが徐々に格納されます。

ReadyBoost のパフォーマンスを監視するには、コンピューターの管理で、[システム ツール]、[パフォーマンス]、[モニター ツール]、[パフォーマンス モニター] を順にクリックし、ReadyBoost Cache カウンターを追加します。そこにあるカウンターを使用すると、現在使用されているキャッシュの量、キャッシュがいつ読み込まれたり書き込まれたりするかを監視できます。ただし、パフォーマンス モニターを使用しても、ReadyBoost を使用することで得ている、パフォーマンス上のメリットは正確には特定できません。

 

出典: Mitch Tulloch、Tony Northrup、Jerry Honeycutt、Ed Wilson、Windows 7 Team 共著『 Windows 7 Resource Kit (英語)』(Microsoft Press、2009 年)