ヒント: WMI コントロールを使用して Windows Management Instrumentation を管理する


Windows Management Instrumentation (WMI) は Windows 7 オペレーティング システムの重要な要素で、システム統計情報の収集、システム正常性の監視、およびシステム コンポーネントの管理に使用します。適切に機能するために、WMI では WMI サービスを使用しています。このサービスは、実行されていて、環境に合わせて適切に構成されている必要があります。

WMI サービスの構成は、WMI コントロールを使用して制御します。ローカル システムまたはリモート システムで WMI コントロールにアクセスするには、次の手順を実行します。

1. [スタート] ボタンをクリックし、「管理ツール」と入力して、Enter キーを押します。

図 1: [スタート] メニューの [プログラムとファイルの検索] ボックス

2. [コンピューターの管理] をクリックします。

3. リモート コンピューターに接続するには、コンソール ツリーの [コンピューターの管理 (ローカル)] を右クリックして、[別のコンピューターへ接続] をクリックします。適切な管理者特権があれば、管理対象のサービスが存在するシステムを選択できるようになります。

図 2: [コンピューターの管理] ダイアログ

4. [サービスとアプリケーション] ノードを展開します。

5. [WMI コントロール] をクリックします。

6. [WMI コントロール] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

図 3: [コンピューターの管理] ダイアログで [WMI コントロール] のプロパティを開く

[WMI コントロールのプロパティ] ダイアログ ボックスを使用して WMI を構成できるようになります。[WMI コントロールのプロパティ] ダイアログ ボックスには、次のタブがあります。

全般
このタブでは、システムと WMI についての概要情報を確認できます。WMI では、現在のユーザーの資格情報を使用してシステム情報を取得します。

バックアップ/復元
WMI で収集された統計情報は、リポジトリに格納されます。既定では、このリポジトリは %SystemRoot%\System32\Wbem\Repository にあります。リポジトリの統計情報は、定期的に自動バックアップされます。このタブを使用すると、リポジトリを手動でバックアップおよび復元できます。

セキュリティ
[セキュリティ] の設定では、さまざまなレベルの WMI 統計情報にアクセスできるユーザーやグループを指定します。既定では、Administrators グループには、WMI に対するフル アクセス許可があり、Authenticated Users グループには、メソッドの実行、アカウントの有効化、および収集した統計情報の書き込みを行うアクセス許可があります。

詳細設定
[詳細設定] タブの設定では、WMI の既定の名前空間を指定します。既定の名前空間は、WMI オブジェクトで完全な名前空間のパスが指定されていない場合に WMI スクリプトで使用されます。既定の設定を変更するには、[変更] をクリックし、新しい既定の名前空間を選択して、[OK] をクリックします。

図 4: [WMI コントロール] のプロパティ画面

WMI では、WMI サービスに関する問題のトラブルシューティングに使用できるエラー ログを保持しています。既定では、このログは %SystemRoot%\System32\Wbem\Logs に格納されます。

WMI で収集された情報は、リポジトリと呼ばれるシステム ファイルのコレクションに格納されます。既定では、リポジトリ ファイルは %SystemRoot%\System32\Wbem\Repository に格納されます。リポジトリは WMI の中核であるだけでなく、ヘルプとサポートのサービス フレームワークです。情報は、ステージング ファイルを使用してリポジトリ内を移動します。リポジトリ データやステージング ファイルが破損すると、WMI が正常に機能しなくなることがあります。通常、これは一時的な状態ですが、上記の設定を使用して手動でリポジトリ ファイルをバックアップすると、ファイルの破損を防止できます。



出典: William R. Stanek 著『Windows 7 Administrator's Pocket Consultant (英語)』(Microsoft Press、2009 年)