ヒント: お使いの環境でネットワーク マップの設定を構成する


Windows では、Link Layer Topology Discovery (LLTD) プロトコルを使用して、ネットワーク マップが作成されています。LLTD は、レイヤー 2 (デバイスが LAN で通信するために使用するレイヤー) で機能し、ネットワーク デバイスの相互認識、ネットワーク デバイスでネットワーク (帯域幅機能を含む) を認識できるようにします。また、(ネットワーク デバイスが IP アドレスを使用して構成される前でも) ネットワーク デバイスの通信を確立できるようにします。通常、LLTD を管理する必要はありませんが、LLTD の構成に使用できるグループ ポリシーの設定が 2 つあります。

この 2 つの設定は、グループ ポリシー エディターで、[コンピューターの構成]、[管理用テンプレート]、[ネットワーク]、[Link-Layer Topology Discovery] を順に展開した場所にあります。

図 1: [ローカル グループ ポリシー エディター] 画面

  • [レスポンダー (RSPNDR) ドライバーを有効にする]
    この設定を使用すると、コンピューターがネットワークで検出されたり、コンピューターが (帯域幅推定やネットワークの正常性の分析などの) サービスの品質 (QoS) に関する活動を行ったりすることが可能になります。ネットワーク (ドメイン、パブリック、またはプライベート) への接続を確立しているときに、レスポンダー ドライバーを有効にできます。
  • [マッパーの I/O (LLTDIO) ドライバーを有効にする]
    この設定を使用すると、コンピューターが、ローカル ネットワークのトポロジを検出して、QoS 要求を開始することが可能になります。ネットワーク (ドメイン、パブリック、またはプライベート) への接続を確立しているときに、マッパーのドライバーを有効にできます。ドメインに接続しているコンピューターでネットワーク マップを有効にするには、LLTDIO ドライバーのグループ ポリシーの設定を有効にして、[ドメイン内での動作を許可する] チェック ボックスをオンにする必要があります。

図 2: [マッパーの I/O (LLTDIO) ドライバーを有効にする] ダイアログ

Windows で完全なネットワーク マップを作成する場合は、Link-Layer Topology Discovery Mapper サービスが実行されていて、かつネットワーク マッピングが有効になっている必要があります。このサービスは、既定では手動で開始するように設定されています。ネットワーク マッピングを無効にする必要がない限り、Link-Layer Topology Discovery Mapper サービスは無効にしないようにします。

LLTD は、セキュリティで保護されたプロトコルではなく、ネットワーク マップが正確であるという保証はありません。ネットワーク上のデバイスが、偽の通知を送信して、マップに偽のアイテムを追加するおそれがあります。また、Windows では、LLTD をサポートしていないデバイス (Windows XP を実行しているシステムなど) は表示されない場合があります。



出典: Mitch Tulloch、Tony Northrup、Jerry Honeycutt、Ed Wilson、Windows 7 Team 共著『Windows 7 Resource Kit (英語)』(Microsoft Press、2009 年)