次の方法で共有


共有のコンピュータおよびプライベートのコンピュータのファイル アクセスを管理する方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2011-08-01

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 の Microsoft Office Outlook Web Access で、共有コンピュータおよびプライベート コンピュータのファイルへの直接アクセスを管理する方法について説明します。ファイルへの直接アクセスが可能になると、電子メール メッセージに添付されているファイルや、Microsoft Windows SharePoint Services ドキュメント ライブラリおよび Windows ファイル共有に保管されているファイルを開くことができます。

既定では、共有のコンピュータのファイルへの直接アクセスは、Outlook Web Access の新規インストールおよびアップグレードに対して有効になっています。そのため、組織のユーザーが Outlook Web Access ログオン ページの [これは公共または共有のコンピュータです] または [これは個人のコンピュータです] を選択すると、電子メール メッセージに添付されているファイルにアクセスできるようになります。

ユーザーに対してプライベートのコンピュータまたは共有のコンピュータのファイル アクセスを有効にするときに、Exchange 管理コンソールを使用して、個別のファイルの種類と MIME の種類を指定できます。次の表は、\owa 仮想ディレクトリに対して既定で許可、ブロック、または強制保存に設定されるファイル名拡張子と MIME の種類の一覧を示しています。

  • 許可   許可一覧に含まれるファイルと MIME の種類は、そのファイルを開くために必要なアプリケーションがクライアント コンピュータにインストールされている場合、Outlook Web Access から開くことができます。許可は、ブロックおよび強制保存より優先されます。
  • ブロック   禁止一覧に含まれるファイルと MIME の種類は、開くことができません。ブロックは強制保存より優先されますが、ブロックより許可が優先されます。
  • 強制保存   強制保存一覧に含まれるファイルと MIME の種類を開くには、クライアント コンピュータに保存する必要があります。強制保存より許可およびブロックが優先されます。
    note注 :
    プライベートのコンピュータと共有のコンピュータのアクセスごとに値を設定できるように見えますが、それはできません。プライベート アクセスの動作を指定すると、それがパブリック アクセスにも設定されます。

次の表は、\owa 仮想ディレクトリに対する許可、ブロック、および強制保存の設定に関する既定のファイル拡張子と MIME 値を示したものです。これらは、Exchange 2007 RTM と、Exchange 2007 SP1 にアップグレードされた Exchange 2007 RTM ベースのサーバーに適用されます。

オプション 説明 既定のファイル名拡張子 既定の MIME の種類

許可

このオプションは、常にファイルへの直接アクセスが許可されるファイルの種類を指定します。

.avi, .bmp, .doc, .docm, .docx, .gif, .jpg, .mp3, .one, .pdf, .png, .ppsm, .ppsx, .ppt, .pptm, .pptx, .pub, .rpmsg, .rtf, .tif, .txt, .vsd, .wav, .wma, .wmv, .xls, .xlsb, .xlsm, .xlsx, .zip

note注 :
.tiff のサポートは、Exchange 2007 SP1 に含まれています。

image/jpeg、image/png、image/gif、image/bmp

ブロック

このオプションは、常にファイルへの直接アクセスがブロックされるファイルの種類を指定します。

.ade, .adp, .app, .asp, .aspx, .asx, .bas, .bat, .cer, .chm, .cmd, .com, .cpl, .crt, .csh, .der, .exe, .fxp, .hlp, .hta, .htc, .inf, .ins, .isp, .its, .js, .jse, .ksh, .lnk, .mad, .maf, .mag, .mam, .maq, .mar, .mas, .mat, .mau, .mav, .maw, .mda, .mdb, .mde, .mdt, .mdw, .mdz, .mht, .mhtml, .msc, .msh, .msh1, .msh1xml, .msh2, .msh2xml, .mshxml, .msi, .msp, .mst, .ops, .pcd, .pif, .plg, .prf, .prg, .ps1, .ps1xml, .ps2, .ps2xml, .psc1, .psc2, .psc1, .psc2, .pst, .reg, .scf, .scr, .sct, .shb, .shs, .tmp, .url, .vb, .vbe, .vbs, .vsmacros, .vss, .vst, .vsw, .ws, .wsc, .wsf, .wsh, .xml

note注 :
.gadget のサポートは、Exchange 2007 SP1 に含まれています。

application/hta、application/javascript、application/msaccess、application/prg、application/x-javascript、application/xml、text/javascript、text/scriplet、text/xml、x-internet-signup

強制保存

このオプションは、ユーザーがローカル コンピュータに保存した後にのみアクセスできるファイルを指定します。

.ade, .adp, .app, .asp, .aspx, .asx, .bas, .bat, .cer, .chm, .cmd, .com, .cpl, .crt, .csh, .dcr, .dir, .exe, .fxp, .hlp, .hta, .inf, .ins, .isp, .its, .js, .jse, .ksh, .lnk, .mad, .maf, .mag, .mam, .maq, .mar, .mas, .mat, .mau, .mav, .maw, .mda, .mdb, .mde, .mdt, .mdw, .mdz, .msc, .msh, .mshxml, .msi, .msp, .mst, .ops, .pcd, .pif, .plg, .prf, .prg, .ps1, .ps1xml, .ps2, .ps2xml, .psc1, .psc2, .pst, .reg, .scf, .scr, .sct, .shb, .shs, .sql, .swf, .tmp, .url, .vb, .vbe, .vbs, .vsmacros, .vss, .vst, .vsw, .ws, .wsc, .wsf, .wsh

note注 :
.gadget のサポートは、Exchange 2007 SP1 に含まれています。

Application/futuresplash、Application/octet-stream、Application/x-director、Application/x-shockwave-flash

また、不明なファイルの種類に対する既定の設定も存在します。不明なファイルの種類には、以下のいずれかの値に設定できます。

  • 許可
  • ブロック
  • 強制保存

常にブロック

以下のファイルは、Outlook Web Access 仮想ディレクトリのファイル アクセス設定に関係なく、Outlook Web Access によって常にブロックされています。

  • .mht ファイル。
  • XML コンテンツを含む XML 以外のファイルの種類。

ユーザーが、埋め込まれた XML を含む XML 以外の許可されたファイルの種類を開こうとすると、Outlook Web Access によってそのファイルがブロックされ、ユーザーのローカル コンピュータでファイルを開いたり、保存したりすることはできなくなります。

許可されるファイル一覧に .mht ファイルがある場合でも、Outlook Web Access により .mht ファイルはブロックされます。.mht のファイルの種類は、ユーザーのローカル コンピュータで開いたり保存したりすることはできません。

開始する前に

次の手順を実行するには、使用するアカウントに Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカルの Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。

Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

手順

Exchange 管理コンソールを使用して Outlook Web Access のファイルへの直接アクセス ポリシーの設定を構成するには、次の操作を行います。

  1. Exchange 管理コンソールで、[サーバーの構成] をクリックし、[クライアント アクセス] をクリックします。

  2. 操作ウィンドウで、[Outlook Web Access][プロパティ] をクリックします。

  3. [Outlook Web Access のプロパティ] ページで、[共有のコンピュータのファイル アクセス] タブまたは [プライベートのコンピュータのファイル アクセス] タブをクリックします。

  4. [ファイルへの直接アクセス] の下で、[ファイルへの直接アクセスを有効にする] の横にあるチェック ボックスをオンにして、ユーザーが添付ファイルをダウンロードできるようにします。

  5. ユーザーがアクセスできる添付ファイルの種類を変更するには、[ファイルへの直接アクセスをカスタマイズする] の横にある [カスタマイズ] をクリックします。

  6. [ファイルへの直接アクセスの設定] ページで、以下のいずれかの操作を行います。

    • ユーザーがアクセスするファイルの種類と MIME の種類を設定するには、[許可] をクリックし、[許可一覧] ページでファイル名拡張子と MIME 値を設定します。
    • ユーザーによるアクセスを禁止するファイルの種類と MIME の種類を設定するには、[ブロック] をクリックし、[禁止一覧] ページでファイル名拡張子と MIME 値を設定します。
    • アクセスするために保存する必要があるファイルの種類と MIME 値を設定するには、[強制保存] をクリックし、[強制保存一覧] ページでファイル名拡張子と MIME 値を設定します。
    • 不明なファイルの種類については、[不明なファイル] ボックスの一覧でオプションを選択します。[許可][ブロック]、または [強制保存] を選択します。
  7. [OK] をクリックし、設定を保存します。

Exchange 管理シェルを使用して Outlook Web Access の添付ファイル ポリシーの設定を構成するには、次の操作を行います。

  • 次のコマンドを実行します。

    Set-OwaVirtualDirectory
    
  • 共有のコンピュータでユーザーがファイルをダウンロードできなくするには、次の例の構文を使用します。

    Set-OwaVirtualDirectory -identity "owa (Default Web Site)" -DirectFileAccessOnPublicComputersEnabled $false
    

構文およびパラメータの詳細については、「Set-OwaVirtualDirectory」を参照してください。

詳細情報

Outlook Web Access のファイル アクセスの詳細については、「Outlook Web Access のファイルの管理とデータへのアクセス」を参照してください。

Exchange 2007 を実行しているコンピュータで Outlook Web Access を管理する方法の詳細については、「Outlook Web Access の管理」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。