Outlook Web Access の管理

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-05-29

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 での Microsoft Office Outlook Web Access の管理の概要について説明します。Exchange 2007 Outlook Web Access では、以前のバージョンに比べて重要な機能強化が行われています。このような機能強化には、Outlook Web Access を管理するための新機能や、豊富な機能を持つ使いやすいユーザー インターフェイスなどがあります。Outlook Web Access での機能強化の詳細については、「Outlook Web Access のクライアント機能」を参照してください。

セグメンテーションや明示的ログオンなどの新機能は、メールボックス サーバーの役割を実行している Exchange 2007 サーバーに対して、クライアント アクセス サーバーの役割を実行している Exchange 2007 コンピュータが接続されている場合のみ使用できます。

Outlook Web Access を管理するためのツール

表 1 は、Exchange 2007 で Outlook Web Access を構成および管理するために使用できるツールの一覧です。

表 1   Outlook Web Access を管理するためのツール

ツール 説明

Exchange 管理コンソール

このグラフィカル ユーザー インターフェイスは、Exchange 2007 組織を管理するために使用されます。Exchange 管理コンソールを使用すると、Outlook Web Access の最も一般的な設定を管理できます。

Exchange 管理シェル

Exchange Server のコマンド ライン インターフェイスとそれに関連したコマンド ライン プラグインによって、管理タスクや、Exchange 管理コンソールには含まれていない多くの機能の管理が自動化されます。

インターネット インフォメーション サービス (IIS) マネージャ

IIS マネージャは、URL の簡略化やユーザーでの HTTPS アドレスの強制的な使用など、Outlook Web Access 仮想ディレクトリへのユーザー アクセスを管理するために使用されます。

Web.config

ConnectionCacheSize 値や MaxRequestLength 値などの一部の Outlook Web Access 設定は、ASP.NET に固有の設定であるため、Web.config を変更して構成する必要があります。Web.config は、メモ帳などのツールを使用して変更してください。IIS を使用して Web.config を変更すると、ファイルが破損します。

レジストリ エディタ

PublicClientTimeout 値、TrustedClientTimeout 値、SSLOffloaded 値などの一部の Outlook Web Access 構成設定は、レジストリ エディタを使用して構成する必要があります。

Caution注意 :
   レジストリに対して誤った編集を行うと、重大な問題が発生する可能性があり、オペレーティング システムの再インストールが必要になる場合があります。 誤ったレジストリ編集に起因する問題は、解決できない場合もあります。 レジストリを編集する前に、重要なデータをバックアップしてください。

Outlook Web Access を管理するための管理タスク

表 2 は、Outlook Web Access に対して実行できる構成および管理タスクの一覧です。

表 2   Outlook Web Access の構成および管理タスク

タスク 説明 リンク

Exchange コンテンツへの Web アクセスのために作成される仮想ディレクトリの構成

Exchange サーバーにクライアント アクセス サーバーの役割をインストールすると、Exchange 2007 サーバー上の既定のインターネット インフォメーション サービス (IIS) Web サイトに 4 つの仮想ディレクトリが作成されます。

Outlook Web Access のこれらの仮想ディレクトリを構成する方法の詳細については、「Exchange 2007 での Outlook Web Access 仮想ディレクトリの管理」を参照してください。

Outlook Web Access URL の簡略化

IIS マネージャを使用することにより、ユーザーが Outlook Web Access にアクセスするために使用する Outlook Web Access の URL を簡略化できます。Outlook Web Access URL を簡略化する方法の詳細については、「Outlook Web Access の URL を簡略化する方法」を参照してください。

添付ファイルの処理設定の変更

Outlook Web Access を使用してアクセスできる添付ファイルの種類と、これらの添付ファイルの表示方法を構成できます。

Outlook Web Access の添付ファイルの処理設定を変更する方法の詳細については、「Outlook Web Access のファイルの管理とデータへのアクセス」を参照してください。

認証方法の構成

標準認証やフォーム ベース認証などの、Outlook Web Access のための認証方法を構成できます。

Outlook Web Access の認証を構成する方法の詳細については、「Outlook Web Access のセキュリティの管理」を参照してください。

言語と文字の処理設定の変更

Outlook Web Access 仮想ディレクトリの言語と文字の既定の設定を構成できます。

Outlook Web Access の言語と文字の設定を構成する方法の詳細については、「Outlook Web Access の言語設定を構成する方法」を参照してください。

Gzip 圧縮設定の構成

Gzip によって、データ圧縮が可能になります。Gzip を使用することによって、低速なネットワーク接続経由で Outlook Web Access を使用しているユーザーのパフォーマンスを改善できます。

Gzip 圧縮を構成する方法の詳細については、「Gzip 圧縮設定を構成する方法」を参照してください。

Web ビーコンの無効化

Outlook Web Access は、送信者が迷惑メール メッセージの中で Web ビーコンを使用して電子メール アドレスを取得することを禁止します。

Web ビーコンを無効にする方法の詳細については、「Outlook Web Access の Web ビーコンおよび HTML フォームのフィルタを制御する方法」を参照してください。

セグメンテーションの設定の構成

組織の必要性に応じて、特定の Outlook Web Access 機能を有効または無効にすることができます。

Outlook Web Access 機能のセグメンテーションの詳細については、「Outlook Web Access でセグメンテーションを管理する方法」を参照してください。

Microsoft Windows SharePoint Services と Windows のファイル共有統合の構成

Windows SharePoint Services と Windows のファイル共有統合は Outlook Web Access Premium の新機能であり、Windows SharePoint Services ドキュメント ライブラリや Windows ファイル共有内のドキュメントへのアクセスを提供します。

詳細については、「Outlook Web Access の Windows SharePoint Services および Windows ファイル共有統合の構成」を参照してください。

クライアント アクセス サーバーの監視

監視ツールおよび監視の手法によって、問題が発生する前に、システムの状態を判断し、潜在的な問題を識別できます。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。