Exchange プロセスの診断ログ

 

適用先: Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2012-03-26

各 Exchange プロセスのプロセス ログ出力レベルによって、Microsoft Windows Server 2003 イベント ビューアのアプリケーション イベント ログにどのイベントが書き込まれるかが決定されます。イベント ビューアは、ハードウェアやソフトウェアの動作を監視するために使用できるツールです。プロセス ログ出力レベルを変更することによって、認証、接続、ユーザー操作などに関連したイベントを含む、報告されるイベントの量や種類を増やすことができます。これらのイベントを使用して、サーバーの診断やトラブルシューティングに役立てることができます。

Exchange Server 2007 Service Pack 2 (SP2) では、診断ログの管理プロパティ ウィザードが Exchange 管理コンソールに追加されています。Exchange Server 2007 Service Pack 1 以前のバージョンでは、診断ログ レベルを変更するには Exchange 管理シェルを使用する必要があります。

Exchange 管理シェルを使用する場合、Exchange プロセスのプロセス ログ レベルを変更するための最初の手順は、Exchange 管理シェルの Get-EventLogLevel コマンドレットを使用して、プロセスが構成可能かどうかと、その現在のログ レベルの値を特定することです。

対象とするプロセスを選択した後、次の手順として、それらのプロセスのログ出力レベルを設定します。詳細のログ出力レベルには 5 つあり、それらのレベルを以下の表に示します。Exchange が構成済みのログ出力レベル以下のイベントを生成した場合は、そのイベントがログに出力されます。イベントには、重大なイベント (アプリケーション エラーなど) から、重要性が中程度のイベント (ゲートウェイを経由したメッセージの受信など)、デバッグ操作にのみ関連するイベントまでの範囲があります。

Exchange 2007 SP2 以降のバージョンの Exchange 管理コンソールでは、診断ログの管理プロパティ ウィザードを使用できます。診断ログの管理プロパティ ウィザードを実行する場合、ウィザードのユーザー インターフェイスを使用して、ログ レベルを変更するプロセスを選択し、プロセスに適用するログ レベルを選択します。診断ログの管理プロパティ ウィザードは、問題のトラブルシューティングを完了した後に、変更したプロセスの既定のログ レベルを復元するためにも使用できます。

一般には、重大なイベントのみがログ出力されます。ただし、問題が発生した場合は、プロセス ログ出力レベルを上げることによって、イベント ログで取得されるイベントの数や詳細の程度を増やすことができ、それらを後で詳細な診断に使用することができます。ログ出力レベルを変更した後は、Exchange を起動すると常にログ出力が自動的に開始されます。これらのログ エントリは、イベント ビューアで表示できます。

note注 :
プロセス ログ出力レベルは、プロセスごと、および Exchange サーバーごとに個別に構成されます。組織内のすべての Exchange サーバー上のプロセスのログ出力レベルを変更する必要がある場合は、各サーバーで個別にログ出力レベルを変更する必要があります。

Exchange イベントのログ出力レベル

ログ出力レベル 説明

最低

重大なイベント、エラー イベント、およびログ出力レベルが 0 のイベントのみがログ出力されます。

note注 :
これは、既定のレベルが低の MSExchange ADAccess\Topology と MSExchange ADAccess\Validation を除く、Exchange サーバー上のすべてのサービスの既定のレベルです。

ログ出力レベルが 1 以下のイベントがログ出力されます。

ログ出力レベルが 3 以下のイベントがログ出力されます。

最大

ログ出力レベルが 5 以下のイベントがログ出力されます。

上級

ログ出力レベルが 7 以下のイベントがログ出力されます。

詳細情報

診断ログの構成の詳細については、「Exchange プロセスのログ出力レベルを変更する方法」を参照してください。

ログ出力レベルを構成できる Exchange プロセスの詳細な一覧については、「構成可能なイベント ログ レベルを持つプロセス」を参照してください。

Exchange 管理シェルの Get-EventLogLevel コマンドレットの詳細については、「Get-EventLogLevel」および「Get-EventLogLevel コマンドレットの ECIdParameter パラメータでアスタリスクが使用されると、処理が失敗する」を参照してください。

Exchange System Attendant のトラブルシューティングの詳細については、「Exchange 2007 System Attendant が起動しない場合にトラブルシューティングを行う方法」および「Windows Server 2003 ドメインの名前を変更した後、Exchange 2007 を実行しているコンピュータで Exchange System Attendant が開始されない」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。