Office Migration Planning Manager ログ ファイルをデータベースにインポートする
適用先: Office 2010
トピックの最終更新日: 2016-11-29
Migration Planning Manager (OMPM) ファイル スキャナーを使用してコンピューターをスキャンした後、結果のログ ファイルまたは .cab ファイルを OMPM データベースにインポートできます。この記事では、OMPM データベースの作成、データベースへの OMPM ログ ファイルのインポート、インポート エラーの修正、データベースの削除を行う方法について説明します。
この記事の内容
OMPM データベースを作成する
ログ ファイルを OMPM データベースにインポートする
インポート エラーを修正する
OMPM データベースを削除する
重要
OMPM ツールは 2011 年 7 月に更新されました。このリリースは、Microsoft Download Center (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=199599&clcid=0x411) (英語) から入手できます。OMPM ファイル スキャナー、Office ファイル コンバーター (OFC) ツール、およびバージョン抽出ツール (VET) の修正および機能強化が多数含まれています。以前のバージョンの OMPM を使用している場合、既存のクライアント スキャン結果、データベース、およびエクスポート済みデータを新しいバージョンの OMPM では再利用できません。新しいバージョンを使用して新しいデータベースを作成し、クライアントをスキャンし直す必要があります。
OMPM データベースを作成する
OMPM データベースを作成する前に、次のいずれかのバージョンの SQL Server がインストールされていることを確認します。
SQL Server 2005
SQL Server 2005 Express Edition
SQL Server 2008
SQL Server 2008 R2 Express
OMPM を使用する予定のコンピューターでは、CreateDB.bat ファイル (OMPM によってインストールされる Database フォルダーにあります) を使用して OMPM データベースを準備できます。コマンド プロンプトで、Database フォルダーに移動したら、「CreateDB.bat <Computer/SQLServerName> <DatabaseName>
」と入力します。
ログ ファイルを OMPM データベースにインポートする
XML ログ ファイルのデータまたは .cab ファイルをデータベース サーバーに直接インポートするプロセスをインポート スクリプトで自動化できます。Database フォルダーに次の 2 つのバッチ ファイルが用意されています。
ImportScans.bat OMPM ファイル スキャナー (Offscan.exe) で作成されたスキャン ログをデータベースにインポートできます。
ImportActions.bat Office ファイル コンバーター (OFC) ツールおよびバージョン抽出ツール (VET) で作成されたアクション ログをデータベースにインポートできます。OFC および VET の詳細については、「Office ファイル コンバーター (OFC) およびバージョン抽出ツール (VET) を使用して Office のバイナリ ファイルを変換する」を参照してください。
OMPM ファイル スキャナーによって .xml ファイルまたは .cab ファイルが生成されたら、すぐにインポートを開始できます。すべてのデータが収集されるまで待つ必要はありません。ただし、特定のコンピューターからのデータがすべて収集されるまでは待つことをお勧めします。インポート ツールを複数回実行し、データが収集されたときに新しい情報をデータベースに追加できます。
以下の手順でスキャン データとアクション データをデータベースにインポートします。どちらの手順を実行する場合にも、同時に複数のインポートを行わないように注意してください。必ず、1 回のインポートが完了するのを待ってから、次のインポートを開始します。同時に複数のインポートを実行すると、データが破損する可能性があります。どちらかのコマンドの使用方法に関する情報を表示するには、コマンド プロンプトで、Database フォルダーに移動し、「ImportScans.bat /?
」または「ImportActions.bat /?
」と入力します。
OMPM ファイル スキャナーのデータ ファイルをデータベースにインポートする
OMPM ファイル スキャナーによって収集されたスキャン データを含むログ ファイルをインポートするには、以下の手順を使用します。OMPM レポート ツールの使用を計画している場合は、データベースのスキャン レコード数が 100 万以下になるようにすることをお勧めします。これを実現するには、Offscan.exe でスキャンを実行するとき、毎回、100 万件以上のファイルをスキャンの対象に含めないようにするか、100 万件以上のファイルをスキャンして得られたデータを複数のデータベースにインポートします (ヒント: 100 個のスキャン .cab ファイルに含まれるファイル数は 100 万以下です)。後者の方法を選択する場合は、すべてのデータベースに Scan_{GUID}.XML を含めてください。Scan_{GUID}.XML の詳細については、後の「インポート エラーを修正する」を参照してください。
OMPM ファイル スキャナーのデータ ファイルをデータベースにインポートするには
以下の権限があることを確認します。
データベース操作の権限
保存場所に対する読み取り/書き込み権限
コマンド プロンプトで、OMPM のインストール先フォルダーに移動し、Database フォルダーに移動し、次のように入力します。
ImportScans.bat <ComputerName>\<SQLServerName> <DatabaseName> <PathToLogFiles>
OMPM ファイル スキャナーのアクション ファイルをデータベースにインポートする
OMPM ファイル スキャナー、Office ファイル コンバーター、またはバージョン抽出ツールによって収集されたアクション データを含むログ ファイルをインポートするには、以下の手順を使用します。
OMPM ファイル スキャナーのアクション ファイルをデータベースにインポートするには
以下の権限があることを確認します。
データベース操作の権限
保存場所に対する読み取り/書き込み権限
コマンド プロンプトで、OMPM のインストール先フォルダーに移動し、Database フォルダーに移動し、次のように入力します。
ImportActions.bat <ComputerName>\<SQLServerName> <DatabaseName> <PathToLogFiles>
重要
インポート処理を中断しないでください。中断が発生した場合は、ImportInProgress ビットをリセットしてインポートを実行し直す必要があります。ImportInProgress ビットをリセットするには、コマンド プロンプトで次のコマンドを実行します。osql.exe -S <sqlserver> -d <database> -n -h-1 -E -Q "Update Process_Control Set ImportInProgress = 0"
ImportScans.bat と ImportActions.bat のパラメーター
次の表に、ImportScans.bat と ImportActions.bat のパラメーターを示します。どちらのコマンドについても、コマンドラインで「ImportScans.bat /?
」または「ImportActions.bat /?
」と入力すれば、詳細を表示できます。
パラメーター | 説明 |
---|---|
ComputerName |
Microsoft SQL Server データベースをホストしているコンピューターの名前。 |
SQLServerName |
新しいデータベースが作成される SQL Server コンピューターの名前。必須。 |
DatabaseName |
データベースの名前。必須。 |
PathToLogFiles |
ログ ファイルが保存されているフォルダーのローカル (または UNC) パス。オペレーターには、この場所に対する読み取り/書き込み/作成の権限が必要です。必須。 注意 offscan.ini のスキャン データ ログ ファイルの既定のパスは、C:\OMPM\SCANDATA です。アクション ログ ファイルの既定のパスは C:\OMPM\ACTIONLOGS です。 |
たとえば、コンピューター名が COMPUTER1、データベース サーバーが SQLEXPRESS、データベース名が OMPM001 で、ログ ファイルが c:\OMPM\SCANDATA に保存されている場合、コマンド プロンプトで次のように入力します。
ImportScans.bat COMPUTER1\SQLEXPRESS OMPM001 c:\OMPM\SCANDATA
ログ ファイルが正常にインポートされると、その内容は、元の <PathToLogFiles> フォルダーのインポートされたサブフォルダーに移動されます。
<PathToLogFiles> に以前に保存されていたファイルは、サブフォルダー OMPMImported に移動されます。同じファイル セットを使用して別のデータベースに対してインポートを実行するには、ファイルをコピーして <PathToLogFiles> に戻します。
インポート エラーを修正する
スキャン データのインポート中に致命的なエラーが発生した場合、OMPM データベースが破損しているか、最初の .cab ファイルに関連付けられている 1 つのファイルがない可能性があります。スキャナーは、作成する最初の .cab ファイルと共に 1 つの SCAN_{GUID}.xml を作成します。この .xml ファイルにスキャンの実行に関する構成が記述されます。これには、RunID、スキャン対象のフォルダー、および offscan.ini 構成ファイルに設定されているその他のすべてのプロパティが含まれます。インポートを成功させるには、スキャン .xml ファイルが存在している必要があります。最初の .cab ファイルまたはその中にあるスキャン .xml ファイルが見つからない場合は、再度スキャンを実行して、新しいスキャン .xml ファイルを作成します。データベースには .cab ファイルからの情報が設定されるので, .cab ファイルを使用してデータを復元できます。すべての .cab ファイルがあれば、データは失われていません。このような状況で修正を行うための大まかなプロセスは以下のとおりです。
既存のデータベースを削除します。
新しいデータベースを作成します。
すべての .cab ファイルを、OMPMImported フォルダーから移動します。
スキャン データおよびアクション .cab ファイルを再インポートします。
OMPM データベースを削除し、復元するには、以下の手順を使用します。
インポート エラーを修正するには
コマンド プロンプトで、OMPM\Database フォルダーに移動し、次のように入力します。
DeleteDB.bat <ComputerName>\<SQLServerName> <DatabaseName>
警告
これでデータベース全体が削除されます。データベースにそれまでに入力したデータはすべて失われます。
たとえば、コンピューター名が COMPUTER1、データベース サーバーが SQLEXPRESS、データベース名が OMPM001 の場合は、コマンド プロンプトで次のように入力します。
DeleteDB.bat COMPUTER1\SQLEXPRESS OMPM001
コマンド プロンプトで、OMPM\Database フォルダーに移動し、次のように入力します。
CreateDB.bat <ComputerName>\<SQLServerName> <DatabaseName>
たとえば、コンピューター名が COMPUTER1、データベース サーバーが SQLEXPRESS、新しいデータベース名が OMPM001 となる場合は、コマンド プロンプトで次のように入力します。
CreateDB.bat COMPUTER1\SQLEXPRESS OMPM001
OMPM\SCANDATA\OMPMImported フォルダーにあるすべての .cab ファイルを、1 レベル上の OMPM\SCANDATA フォルダー、または別のフォルダーに移動します。OMPM\ACTIONLOGS\OMPMImported フォルダー内のすべてのフォルダーを、1 レベル上の OMPM\ACTIONLOGS フォルダー、または別のフォルダーに移動します。
コマンド プロンプトで、OMPM\Database フォルダーに移動し、次のように入力します。
ImportScans.bat <ComputerName>\<SQLServerName> <DatabaseName> <PathToLogFiles>
たとえば、コンピューター名が COMPUTER1、データベース サーバーが SQLEXPRESS、データベース名が OMPM001 で、ログ ファイルが C:\OMPM\SCANDATA に保存されている場合、コマンド プロンプトで次のように入力します。
ImportScans.bat COMPUTER1\SQLEXPRESS OMPM001 c:\OMPM\SCANDATA
コマンド プロンプトで、OMPM\Database フォルダーに移動し、次のように入力します。
ImportActions.bat <ComputerName>\<SQLServerName> <DatabaseName> <PathToLogFiles>
たとえば、コンピューター名が COMPUTER1、データベース サーバーが SQLEXPRESS、データベース名が OMPM001 で、ログ ファイルが C:\OMPM\ACTIONLOGS に保存されている場合、コマンド プロンプトで次のように入力します。
ImportActions.bat COMPUTER1\SQLEXPRESS OMPM001 c:\OMPM\ACTIONLOGS
OMPM データベースを削除する
DeleteDB.bat で既存の OMPM データベースを削除します。データベースに保存されていたデータはすべて失われます。DeleteDB.bat を使用するには、コマンド プロンプトで「DeleteDB.bat <Computer/SQLServerName> <DatabaseName>
」と入力します。
See Also
Concepts
Office 2010 用の Office Migration Planning Manager の概要
Office 2010 の Office Migration Planning Manager ファイル スキャナーを実行する
Office 2010 の Office Migration Planning Manager ファイル スキャナーをセットアップする
Office 2010 の Office Migration Planning Manager レポートを分析する
Office ファイル コンバーター (OFC) およびバージョン抽出ツール (VET) を使用して Office のバイナリ ファイルを変換する
Office 2010 の Office Migration Planning Manager (OMPM) データベースのスキーマ