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個人用サイトを計画する

この記事の内容 :

  • 個人用サイトについて

  • 個人用に設定したサイトを計画する

  • ワークシート

個人用サイトを効果的に計画するには、次のことを決定する必要があります。

  • 個人用サイトの機能をアクティブにするかどうか。

  • 個人用サイトを使用できるようにするユーザー。

  • 共有サービス プロバイダ (SSP) 内および SSP 間の個人サイトを格納および管理する場所。

  • 個人用サイトで使用するテンプレート、および個人用サイトの機能を拡張するために使用する Web パーツ。

  • パブリック プロファイルのユーザー プロファイル情報を表示するために適用するポリシー。

  • 他のサイト コレクション上に作成する個人用設定サイト。

個人用サイトについて

Microsoft Office SharePoint Server 2007 では、個人用サイトはユーザーごとに個人用設定された特殊な SharePoint サイトです。個人用サイトは既定で有効になっており、組織内のすべてのユーザーは専用の個人用サイトを持っています。

個人用サイトは 3 種類の個人用サイト ページで構成されており、それぞれに固有のテンプレートがあります。

  • パブリック プロファイル ページ   パブリック プロファイル ページは、組織内のだれでも見ることができます。このページは、個人用サイト テンプレートでホストされます。

  • 個人サイト   これは、各ユーザーのコンテンツを保管し、仕事仲間と簡単にグループ作業するためのサイトです。それぞれの個人サイトには、そのユーザーだけが見ることのできる個人用ホーム ページがあります。

  • 個人用設定サイト   このサイトは、サイト コレクション管理者またはサイト コレクション管理者によってサイト管理者として指定されたユーザーが所有し、そのユーザーに対して個人用設定された情報およびそのユーザーを対象とする情報を含みます。各個人用サイトには、個人用に設定されたナビゲーション バーがあり、個人用設定サイトと個人用サイトの他の部分を接続しています。

また、個人用サイトには、リンク、ドキュメント、および他の Office SharePoint Server 2007 機能の個人用に設定されたビューも含まれます。

ユーザーは、ポータル サイトの [個人用サイト] リンクをクリックすることで個人用サイトを表示できます。[個人用リンク] メニューには、だれかがメンバになっているすべてのサイトに対するリンクと、ユーザーがリンクを追加したり管理したりできるページへのリンクが含まれます。

ユーザーは、個人用サイトのトップ リンク バーのタブをクリックすることで、個人サイトのホーム ページ、パブリック プロファイル、および個人用設定サイトの間を移動できます。

すべての個人用設定サイトには、次のような共通機能があります。

  • ブランド化   これは、メイン サイトから継承され、サイトのバナー ロゴを個人用サイトのロゴに置き換えます。

  • 上部と左側のナビゲーション セクション   左側のウィンドウにはユーザーの写真とサイド リンク バーが含まれ、トップ リンク バーは個人用サイト専用の構成になっています。

  • 4 つの Web パーツ ゾーン   4 つのゾーンは、上部、下部、中央左、および中央右です。

個人用サイトの各部分の管理者には [サイトの操作] メニューが表示され、このメニューからは次の操作を実行できます。

  • 作成   管理者は、個人用サイトを含むサイト コレクションに、ライブラリ、リスト、または Web ページを追加できます。このライブラリには、通常、ユーザーの写真などのコンテンツ、ビジネス データ Web パーツ、およびパブリック プロファイルや個人用サイトに必要なその他のドキュメントやファイルが含まれます。

  • ページの編集   管理者は、ページの Web パーツを編集できます。

  • サイトの設定   管理者は、ページに対する設定を変更できます。

個人用サイトを計画するときは、サイト内の他のページから区別できるように見た目を統一しながら、一方ではサイトの全体的な外観と一貫性を持たせる必要があります。個人用サイトに使用するテンプレートは、他のテンプレートまたはサイトと同じようにカスタマイズできます。個人用サイトのテンプレートを変更する前に、テンプレートの既定の外観と機能、および既定で使用したり、または各サイトで利用できる個別の Web パーツについて理解しておくことをお勧めします。

個人用サイトのテンプレートと Web パーツの詳細については、「個人用設定 Web パーツを計画する」を参照してください。

パブリック プロファイル ページについて

パブリック プロファイル ページは、個人用サイト パブリック ページとも呼ばれ、各ユーザーのユーザー プロファイルと個人用サイトのパブリック ビューです。パブリック プロファイルには、検索結果内のリンクなどのように、ポータル サイトやサイト コレクション内にあるユーザーへのリンクをクリックすることでアクセスできます。ユーザーは、個人用サイトの [自分用プロファイル] リンクでリンクして、自分のパブリック プロファイルを編集できます。

パブリック プロファイルのレイアウトは、個人用サイトをホストするサイトのサイト コレクション管理者、および場合によっては作成者が設計します。同じ SSP のすべてのサイト コレクションで同じユーザー プロファイルを使用しますが、パブリック プロファイルの外観は SSP ごとに変えることができます。パブリック プロファイルをある程度統一するのはよいことですが、異なる目的で作成された異なるサイトでは、コンテンツや外観の一部が異なっているのは当然のことです。既定のレイアウトには次のものが含まれます。

  • サイド リンク バー   共有ドキュメントまたは共有画像などの共有リスト、およびワークスペースなどの個人用サイトのサブサイトに対するリンクです。これらのリンクを使用すると、他のユーザーのパブリック プロファイルにアクセスしたユーザーは、すばやく共有コンテンツを見ることができます。

  • ドロップダウン リストによって表示されるもの   自分のプロファイルを表示しているユーザーが見るもので、別のユーザー グループに対してパブリック プロファイルがどのように見えるかを確認できます。ドロップダウン リストは、選択したポリシーが正しく機能していることを確認するのによい方法です。

  • Web パーツ   4 つのゾーンのそれぞれにあります。

パブリック プロファイルで使用できる Web パーツの詳細については、「個人用設定 Web パーツを計画する」を参照してください。

ユーザーが自分のパブリック プロファイル ページから個人サイトに戻るには、個人用サイトのトップ リンク バーで [自分用ホーム] をクリックします。他のユーザーのパブリック プロファイルを表示している場合は、自分の個人用サイトのページではないので、個人用サイトのトップ リンク バーは表示されません。

個人サイトについて

個人サイトは、各ユーザーの個人用サイトのホーム ページです。個人サイトは既定でプライベートになっているので、各個人サイトのホーム ページは、そのサイトの所有者しか表示できません。個人サイトは、ユーザーがサイトの [個人用サイト] リンクをクリックしたときに表示されるページです。また、ユーザーが自分のパブリック プロファイルを見たいときに、個人用サイトのトップ リンク バーで [自分用ホーム] をクリックしてアクセスすることもできます。個人サイトは、ユーザーが自分の名前に対するリンクをクリックしたときに表示されるページでもあります。

各個人サイトのホーム ページはプライベートなので、計画の際にポリシーを考慮する必要はありません。個人サイトを持っている各ユーザーはそのサイトの管理者であり、他のページを作成および編集したり、既定のレイアウトの変更や個人の好みに合わせたページのカスタマイズを行ったり、サイトの設定を変更したりできます。個人サイトの既定のレイアウトには、次のものが含まれます。

  • 次のものに対するサイド リンク バーのリンク :

    • [すべてのサイト コンテンツの表示] ページ。

    • パブリック プロファイル ページおよびパブリック プロファイル内のセクション。

    • パブリック ページで他のユーザーが見ることのできる共有ドキュメントと共有画像。

    • そのサイトのユーザーが追加し、他のユーザーはパブリック ページで見ることのできる、リスト、ディスカッション、アンケート、およびサイト。

  • ホーム ページの 4 つの各ゾーンの Web パーツ。個人サイトのユーザーだけが見ることのできる個人用のコンテンツを含みます。

  • 個人サイト用のごみ箱。個人サイトのユーザーだけが見ることができます。

ごみ箱を除くサイド リンク バーのすべてのリンクは、他のユーザーに対してもパブリック ページで表示されます。

個人サイトのホーム ページに使用する Web パーツは各ユーザーが選択するので、Web サイトについては計画の際に若干の考慮が必要です。

個人サイトの Web パーツの計画の詳細については、「個人用設定 Web パーツを計画する」を参照してください。

個人サイトに作成する他のページ、リスト、ライブラリ、およびワークスペースは、他のユーザーも共有して表示できるので、その意味では個人サイトは完全に個人用ではありません。サブサイトおよび他の共有コンテンツの計画に関する考慮事項は、他のサイトのこれらの要素と同じです。ただし、決定は通常の運用の間に各ユーザーが行い、初期展開に先立つ組織的な計画プロセスでは行わない点が異なります。

ユーザーは、個人用サイトのトップ リンク バーにあるリンクを使用して、個人サイト、パブリック プロファイル、および SSP 管理者によってリンクされている関連する個人用設定サイトまたは個人的にトップ リンク バーに追加してある個人用設定サイトの間を切り替えることができます。

個人用設定サイトについて

個人用設定サイトの対象は、個人用設定 Web パーツまたはユーザー フィルタ Web パーツを使用してサイトのすべてのメンバに対して個人用に設定されている情報です。各個人用設定サイトは、サイト コレクションの管理者またはサイト作成権限を持っている別のユーザーが作成します。

SSP 管理者は、個人用設定に対するリンクを個人用サイトのトップ リンク バーに追加でき、各サイトのすべてのメンバに対して、または特定のユーザーに限定して表示できます。また、個人用設定サイトに対するリンクは、トップ ナビゲーション ウィンドウ、およびメイン サイトの [すべてのサイト コンテンツ] ページの左側のウィンドウにも表示できます。個人用設定サイトは SSP によって登録され、同じ共有サービスを使用するすべてのサイト コレクションの個人用設定サイトが、個人用設定サイト リンクの対象となっているユーザーに基づいて、個人用サイトに表示されます。

個別のユーザーも、管理者によって登録されていない他の個人用設定サイトに対するリンクを追加できますが、このようなサイトは、そのユーザーの個人用サイトのトップ リンク バーにのみ表示されます。

個人用設定サイトは、メイン サイトのロゴまたは個人用サイトのロゴを使用してブランド化できます。個人用設定サイトの既定のレイアウトには、次のものが含まれます。

  • ユーザーの写真。サイド リンク バーより上の部分に表示されます。

  • サイド リンク バーのリンク。[すべてのサイト コンテンツの表示] ページおよび個人用設定サイトのごみ箱に対するリンクを含みます。

  • 上部ゾーンのフィルタ Web パーツ。

  • 中央左側のゾーンのコンテンツ エディタ Web パーツ。個人用設定サイトの目的と使用方法を説明します。

  • [サイトの操作] メニュー。[サイトの設定] に対するトップ リンク バーには、個人用設定サイトを個人用サイトのトップ リンク バーに固定するオプションが含まれます。

各サイトはフィルタ Web パーツを使用して、サイトの Web パーツをページを表示している各ユーザーに接続しますが、既定の Web パーツはなく、個人用設定サイトごとに Web パーツの異なる組み合わせを使用します。

個人用設定サイトの Web パーツの詳細については、「個人用設定 Web パーツを計画する」を参照してください。

各個人用設定サイトは、関連するワークスペース、リスト、ライブラリなどのサブサイトを含むこともできます。

ユーザーは、個人用設定サイトの個人用サイト トップ リンク バーのリンクを使用して、個人サイトや個人用サイトのパブリック プロファイル、リンクされている他の任意の個人用設定サイトに移動したりできます。階層リンク ナビゲーションを使用して、メイン サイトの他の部分を表示することもできます。

個人用に設定したサイトを計画する

個人用設定のニーズは組織ごとに異なります。個人用サイトを計画するときは、いくつかの要素を考慮することができます。

  • 個人用サイト機能   Office SharePoint Server 2007 では既定で有効になっていますが、組織によっては無効にすることもあります。

  • SSP での個人サイト   個人サイトを格納して管理する場所、および複数の SSP 間での個人用サイトの動作方法。

  • ポリシー   各ユーザーのパブリック プロファイルに表示される情報に適用するポリシー。

  • 個人用設定サイト   必要な個人用設定、および各サイトを作成して所有するユーザー。

ワークシートでの作業

サイト作成ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73138&clcid=0x411) を使用して、組織のサイトおよびサイト コレクションに関する決定事項を記録してください。また、各サイト コレクションのパブリック プロファイルをだれが管理するのかを必ず記録してください。計画する個人用設定サイトは、サイト コレクション管理者がサイトごとに組み込む必要があります。通常、サイト コレクション管理者は、自分が所有するサイト コレクションの構成を計画するために使用する、さらに詳細なワークシートを作成します。サイト コレクション管理者は、初期展開の際に作成する個人用設定サイトの所有権に関する計画を記録する必要があります。

個人用サイト機能のアクティブ化

個人用サイト機能は、Web アプリケーション レベルにおいて既定でアクティブになっています。組織によっては、ファームまたは個別のサイトについてこの機能を非アクティブ化することができます。個人用サイトを使用するかどうかを決定するときは、次の要素が重要です。

  • サイトの目的

  • Web アプリケーションのパフォーマンス

個人用サイト機能を使用するかどうかを決定するときに考慮する必要のある最も重要な要素は、サイトの目的です。複数のユーザーが共同で作業して情報を簡単に共有できるようにするために設計するサイトでは、ほとんどの場合、個人用サイトを使用するとメリットがあります。組織内の各ユーザーが、他のユーザーおよび関連する情報を簡単に検索できるようになります。

一方、グループ作業用に作成するのではないサイトでは、個人サイトを使用してもメリットがない可能性があります。たとえば、チーム サイトまたはワークスペースを含まず、ユーザーのコンテンツが対象ではなく、ユーザーが自分自身や仕事仲間に関する組織情報を検索または共有するために使用する場所ではない、大きなドキュメント リポジトリは、このような場合の例です。

個人用サイトは Web アプリケーション レベルでアクティブ化されるので、Web アプリケーション上のサイトが個人用サイトを使用することでメリットがある場合、通常は機能をそのままにしておくことを推奨します。例外は、Office SharePoint Server 2007 の他の機能に対して最適化されている Web アプリケーションの場合です。個人用サイト機能は特にリソースを大量に使用するわけではありませんが、ユーザーの数が多く、コンテンツが大量にあり、個人用の設定やグループ作業があまり必要ではない Web アプリケーションでは、個人用サイト機能を非アクティブにすることが有効な場合があります。このような場合、個人用設定を計画する管理者は、パフォーマンスと容量に関する考慮事項について、IT 管理者と話し合う必要があります。

個人用サイト機能をアクティブにすると直ちに、Windows SharePoint Services 3.0 の既存のインストールにあるすべてのユーザー プロファイルは、個人用サイトの一部であるパブリック プロファイルに置き換えられます。[個人用リンク] メニューと共に、個人用サイトへのリンクが、サイト コレクションの全サイトのトップ メニュー バーに追加されます。

個人用サイト機能のアクティブ化または非アクティブ化は、サーバーの全体管理の [アプリケーション構成の管理] タブの [SharePoint Web アプリケーション構成の管理] セクションにある [Web アプリケーション機能の管理] リンクから行います。また、SSP に対して認証されたユーザー グループから権限を削除すること、または [ユーザーの権限の設定] ページからそのグループを削除することで、個人用サイトを作成する能力を制限することもできます。

[サイトの設定] で Office SharePoint Server Standard 機能を非アクティブ化することにより、サイト コレクション レベルまたはサイト レベルで個人用サイトを無効にできますが、サイトに対する検索機能も使用できなくなります。大規模なドキュメント リポジトリのようなサイトでは、これは適切な選択である場合があります。そのような場合、ドキュメント リポジトリのあるサイトで関連のない個人用サイト機能をサポートしなくても、サーバー ファーム内の他のサイトで個人用サイト機能がアクティブになっていれば、ファーム内の他のサイトからリポジトリ サイトのドキュメントをクロールし、検索で表示することができます。

SSP で個人用サイトを計画する

個人用設定に対する SSP の管理者は、SSP を使用する全ファーム内の全サイト コレクションに関して個人用設定サイト間の連携、および個人用サイト内で個人用設定サイトを有効にする方法について検討します。また、個人用サイト全体としての表示について決定します。以下のことを考慮します。

  • 個人用設定のリンク

  • 信頼できる個人用サイトのホストの場所

  • 個人サイトの設定

これらの設定は、SSP の [ユーザー プロファイルと個人用サイト] セクションで管理します。

個人用設定のリンク

サイト コレクション内にサイトを作成する権限のあるユーザーは個人用設定サイトのテンプレートを選択できますが、必ずしもこのようなサイトのすべてがサイト コレクション内のすべてのユーザーに関係するわけではなく、まして同じ SSP 内のすべてのユーザーに関係する可能性はさらに小さくなります。SSP 全体のユーザーに関係のある個人用設定は、個人用サイトのトップ リンク バーにリンクとして追加できます。特定のユーザーを対象とする個人用設定サイトのリンクを除き、SSP 管理者によってリンクされたすべての個人用設定サイトに対するリンクは、サイト コレクションに関係なく、個人用サイトを使用するすべてのユーザーに対して表示されます。

初期展開に対して計画する個人用設定サイトは、対応するサイト コレクションを使用するユーザーに対する個人用サイト リンクに追加して当然重要なものですが、SSP 内のすべてのユーザーが同じ個人用設定サイトを関連があるものと考えるわけではありません。個人用設定サイトに対する個人用サイトのリンクは、特定のユーザーだけを対象にして、関係のあるユーザーだけにリンクが表示されるようにしてもかまいません。

人事情報のように組織内のすべてのユーザーに適用される情報の場合は、個人用設定サイトに対する個人用サイトのリンクがすべてのユーザーにとって意味のあるものであることがあります。営業チーム向けに個人用設定されたコンテンツを表示する個人用設定サイトの場合は、そのチームのメンバまたは営業サイト コレクションのメンバに対してのみ個人用サイトのリンクが表示されるように限定することは意味があります。

ワークシートでの作業

サイト作成ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73138&clcid=0x411) を使用して、個人用サイトのナビゲーションでリンクする個人用設定サイトに関する決定事項を記録してください。また、対象ユーザーの限定に関する決定事項も記録してください。

対象ユーザーの計画作成の詳細については、「対象ユーザーを計画する」を参照してください。

信頼できる個人用サイトのホストの場所

[共有サービス管理] ページでは、信頼できる個人サイトの場所を追加できます。これにより、SSP 管理者は、複数のサイトの場所から個人用サイトの場所を選択できます。共有サービスのセットが地理的に分散し、各 SSP に異なるユーザーのセットが含まれるグローバルな展開のような、複数の SSP が存在するシナリオでは、このような機能が必要です。他のすべての SSP に対する信頼される個人サイトの場所を一覧で表示することにより、確実に各ユーザーに対して適切な場所に個人用サイトを作成できます。また、SSP 間でのユーザー プロファイルの複製も可能になります。

個人サイトの設定

既定では、個人用サイトは共有サービスを含むサーバーに格納されます。パブリック プロファイルは、SSP に対する [共有サービス管理] ページを含む Web アプリケーションで作成されて格納されます。個人サイトは、サーバーに対する既定の Web アプリケーションに格納されます。ただし、Web アプリケーションを変更して、既定の Web アプリケーション、SSP 用の Web アプリケーション、またはそれ以外の Web アプリケーションに個人用サイトを格納できます。

個人用設定サイトは、同じ SSP を使用する任意のファーム上の個別のサイト コレクションに作成できます。これらのサイトに対する設定は、すべてのサイトに対して使用できる同じ [サイトの設定] ページを使用して、それぞれのサイトの管理者が管理します。

個人サイトの設定は SSP 管理者が管理し、これらのサイトに固有の設定を管理できます。個人サイトの設定は [個人用サイトの管理] ページに表示され、このページは [共有サービス管理] ページの [個人用サイトの設定] リンクから開くことができます。以下の設定を管理できます。

  • 個人サイトのサービス   既定では、個人サイトは (個人用サイト ホストと同じように) 共有サービスを実行するサーバーに対する Web アプリケーションに格納され、通常はポート 80 を使用します。パブリック プロファイルも SSP に対する Web アプリケーションに格納されますが、使用するポートは異なります。個人サイト サービスに対して異なるプロバイダを設定し、個人サイトを異なる Web アプリケーションに格納することができます。この異なるアプリケーションは、同じサーバーまたは異なるサーバーのどちらに存在してもかまいません。
    Web アプリケーションは、既に存在する必要があります。既存のサイトは移行されないので、手動で移動する必要があります。大きい組織の場合は、個人サイトを独立したサーバーに格納するのが有効です。個人サイトを計画するとき、SSP 管理者は、ユーザーの数および個人サイトの予想される使用方法について IT 管理者と話し合い、初期展開の際に適切な選択を実装できるようにする必要があります。
    展開プロセスにおいて、実稼働サーバーに展開する前にテスト サーバーを使用する場合は、第 1 のサーバーのバックアップ イメージを第 2 のサーバーに復元しても、個人サイト サービスの場所は更新されないことに注意してください。第 2 のサーバーの個人サイト サービスを使用するには、このプロパティを更新する必要があります。

  • 個人サイトの場所   これは、個人サイトが格納されてアクセスされる Web ディレクトリです。これは憶えやすい場所にするのが望ましく、他の目的で既に使用されているディレクトリと重複しないようにする必要があります。それ以外については、この設定について計画する必要はありません。

  • サイトの命名形式   形式には 3 つのオプションがあり、それを使用して複数ドメインで可能性のあるユーザー名の競合を解決します。ユーザーが単一ドメインの場合は、単純にユーザー名を使用できます。ユーザーが複数のドメインに存在する場合は、ドメイン名とユーザー名の両方を使用する形式が有効です。異なるドメイン名を含めることで同じユーザー名に第 2 のインスタンスを設定することにより競合を解決する方法は、初期展開の後のために用意しておく必要があります。たとえば、それまで単一ドメインのアカウントを使用していた展開に、別のドメインのユーザーを追加するような場合です。

  • 言語オプション   多言語の展開では、ユーザーが個人サイトの言語を選択できるようにすることができます。

  • 既定の閲覧者サイト グループ   個人サイトの SharePoint 閲覧者グループのメンバにするユーザーを選択できます。既定では、この閲覧者グループは個人サイトを含むサイト コレクションと同じですが、組織の特定のポリシーに基づいてアクセスを制限できます。

個人用サイトのポリシーを計画する

個人用サイトの実装方法を検討するときは、個人情報の表示内容と表示方法を個別のユーザーが制御できる範囲、および組織でのニーズとポリシーの決定に基づいて個人用サイトに設定するポリシーについて、検討する必要があります。

すべてのパブリック プロファイルに提供する情報、サイトごとのニーズに基づいて変更する情報など、ポリシー計画の詳細については、ユーザーとユーザー プロファイルを計画する」を参照してください。

個人用設定サイトを計画する

個人用設定サイトを計画するときは、以下の要素を考慮します。

  • 組織の広範な情報アーキテクチャやサイト構造に対する個人用設定サイトの適合方法。

  • 個人用設定サイトによってメリットのあるサイト コレクション。

  • 各個人用設定サイトの所有者。

  • 個人用設定サイトのユーザーにコンテンツを合わせるために使用する Web パーツ。

サイト コレクションに個人用設定サイトを組み込む

サイト コレクション管理者、SSP 管理者、およびビジネス計画者は、情報アーキテクチャの計画を検討し、重複を除去して、初期展開の際に実装する最も重要な個人用設定サイトを識別する必要があります。

可能性のあるすべての個人用設定サイトを計画する必要はありません。ほとんどのサイトは、運用しながら必要に応じて作成されます。初期展開の計画の際に識別するサイトは、コンテンツのニーズを明らかにするサイト、または重要なビジネス ニーズに関連するサイトで、さらに個人用の設定によってメリットがあるサイトでもある必要があります。

優先度の高い個人用設定サイトの候補に適しているのは、重要なビジネス アプリケーションの個人用に設定されたビューを表すサイトです。たとえば、人事サイトには、労働時間報告や手当や他の類似ビジネス アプリケーションに対してリンクする Web パーツを含む個人用設定サイトが存在する場合があります。コール センター サイトの個人用設定サイトには、各顧客サービス担当者に固有の情報が含まれる可能性があります。Microsoft Office Excel 2007 での活動を追跡する営業レポート サイトでは、営業チームでの各ユーザーの役割に基づいてカラムにフィルタを適用する個人用設定サイトが使われる場合があります。

これらのどのサイトでも、いくつでも個人用設定サイトを使用できますが、各サイトの目的の中核になるのは少数の個人用設定サイトだけです。多くの場合、サイトの主要目的に対して重要な個人設定情報は、1 つの個人用設定サイトで収集できます。可能性のある個人用設定サイトがサイトの中心目的に対応してない場合は、初期展開の後までその作成を待ってもかまいません。

サイト コレクション管理者は、自分のサイト コレクションにおける個人用設定サイトを計画し、それをサイトの全体構造に組み込みます。計画して初期展開中に実装する個人用設定サイトの識別は、サイト コレクションの中心的な目的に基づいて行います。

既定では、個人用設定サイトはサイト コレクションのトップ バーのナビゲーション リンクに追加されます。サイト コレクション管理者は、これらのナビゲーション リンクをそのままにするかどうかを決定します。個人用設定が初期展開に含めるのにふさわしい重要なものである場合は、通常、ナビゲーションのトップ レベルに組み込むだけの重要さを十分持っています。ただし、サイト ナビゲーションの構成は組織によって異なり、場合によっては、個人用設定サイトをトップ レベルにするのは適切ではない可能性もあります。

ワークシートでの作業

サイト作成ワークシート (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73138&clcid=0x411) を使用して、個人用設定サイトの構成に関する決定事項を記録してください。

個人用設定サイトの所有者を計画する

個人用設定サイトは、SSP 内ではなく、サイト コレクション レベルの所有者によって管理されます。

個人用設定サイトの Web パーツを計画する

個人用設定サイトでは、Office SharePoint Server 2007 で提供される任意の Web パーツだけでなく、ユーザーが作成した他の Web パーツや、他のユーザーが作成した Web パーツのギャラリからインポートしたものを使用できます。Web パーツの中には、他よりも頻繁に使用されるものや、個人用設定環境に固有の機能を提供するものがあります。

個人用設定 Web パーツの計画の詳細については、「個人用設定 Web パーツを計画する」を参照してください。

ワークシート

個人用サイトを計画するには、以下のワークシートを使用します。

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このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なブックに収められています。

入手できるすべてのブックの一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。