Windows SharePoint Services 3.0 用のソフトウェア更新プログラムを展開する

この記事の内容 :

  • 対象読者と記事の対象範囲

  • ソフトウェア更新プログラムについて

  • 利用できる更新プログラム

  • 更新プログラムの推奨インストール手順

  • ソフトウェア更新プログラムをインストールする

    • はじめに

    • インストール前の手順

    • インストール手順

    • 更新の完了と成功を確認する

    • ファームに新しいサーバーを追加する (オプション)

    • 言語テンプレート パックを更新する

対象読者と記事の対象範囲

ソフトウェア更新プログラムについて提供する情報は、Windows SharePoint Services 3.0 または Microsoft Office SharePoint Server 2007 を管理するすべての IT 専門家を対象としたものです。ただし、ソフトウェア更新プログラムのインストールに関する具体的な手順は、SharePoint サーバー ファームにソフトウェア更新プログラムをインストールする必要のある IT 担当者を対象にしています。次のセクションで説明されているように、スタンドアロン インストールへのソフトウェア更新プログラムのインストールには、SharePoint サーバー ファームにソフトウェア更新プログラムをインストールするために必要な手順は含まれません。

Stand-alone installations

Web サーバーに Windows SharePoint Services 3.0 をインストールしたときに基本インストール (Windows Internal Database という名前の SQL Server Embedded Edition インスタンスを使用する単一のサーバー) を選択した場合は、このトピックのプロセスと手順に従う必要はありません。その場合、自動更新を有効にしていれば、コンピュータが自動的に更新されます。自動更新を有効にしていない場合は、Windows Update (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133349&clcid=0x411) Web サイトまたは Microsoft Update (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133353&clcid=0x411) Web サイトを使用して、利用可能なソフトウェア更新プログラムを確認し、インストールする更新プログラムを選択できます。

SharePoint のスタンドアロン インストールにサービス パックをインストールする場合は、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザード (Psconfigui.exe) が自動的に開始し、SharePoint 製品とテクノロジのデータベースを更新します。ただし、インストーラ パッケージでリリースされた修正プログラムをスタンドアロン インストールにインストールする場合は、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを手動で実行するように求められます。

更新プログラムがパブリック更新プログラムで、スタンドアロン インストールに自動更新を構成している場合は、更新プログラムはメッセージを表示せずに Psconfigui.exe を実行し、更新プログラムがインストールされるまでユーザー インターフェイスは表示されません。ローカライズされた更新プログラムは、スタンドアロン インストール上ではパブリック更新プログラムと同じように動作します。SharePoint ソフトウェア更新プログラムの種類の詳細については、「ソフトウェア更新プログラムについて」を参照してください。

基本インストールを使用して構成されたスタンドアロン サーバーへの展開以外の展開の場合は、Microsoft ダウンロード センタ (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=24367&clcid=0x411) にアクセスし、目的のソフトウェア更新プログラムをダウンロードしてインストールしてください。

注意

修正プログラムなどの配布が制限されたソフトウェア更新プログラムは、カスタマ サポート サービスまたはテクニカル アカウント マネージャに要求するか、またはダウンロードする修正プログラムのサポート技術情報 (KB) の記事に含まれる要求フォームに記入して入手する必要があります。

サーバー ファーム環境では、Web サーバーの自動更新機能が有効になっている場合であっても、ソフトウェア更新プログラムは自動的にインストールされません。Windows Update (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133349&clcid=0x411) Web サイトまたは Microsoft Update (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133318&clcid=0x411) Web サイトを使用してソフトウェア更新プログラムのインストールを開始することはできません。

ソフトウェア更新プログラムは Windows レジストリをチェックして、HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Shared Tools\Web server extensions\12.0\WSS\ キーに値 "Serverrole"="SINGLESERVER" が含まれていないすべての Web サーバー上での自動インストールをブロックします。

ヒント

レジストリ エディタを使用して system>HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Shared Tools\Web server extensions\12.0\WSS キーの値を確認し、重要なソフトウェア更新プログラムを手動でダウンロードしてインストールする必要があるかどうかを判断できます。

ソフトウェア更新プログラムについて

マイクロソフトからは、Windows SharePoint Services および Microsoft Office SharePoint Server 用に複数の種類のソフトウェア更新プログラムが提供されています。これらの更新プログラムの詳細を学習する前に、重要な用語について知っておくことをお勧めします。次の表では、マイクロソフトが使用するソフトウェア更新プログラムの用語について説明します。

ソフトウェア更新プログラムの概念と用語

概念と用語 説明と定義

修正プログラム

製品の問題を解決するために使用される 1 つ以上のファイルで構成される単一の累積パッケージです。修正プログラムは特定のお客様の状況に対応するものであり、該当するお客様の組織以外には配布されない場合があります。

パブリック更新プログラム

パブリック更新プログラムは、通常、公的にリリースされてダウンロードできるセキュリティ関連の修正プログラムです。Windows Update の構成は、これらの更新プログラムを識別して自動的にインストールできます。パブリック更新プログラムへはセキュリティ情報からリンクします。通常、修正プログラムは必要に応じてリリースされます。パブリック更新プログラムの別の例として Service Pack があります。

Service Pack

すべての修正プログラム、セキュリティ更新プログラム、重要な更新プログラム、更新プログラム、および製品のリリース後に社内で発見された問題の追加修正を含む、テスト済みの累積的なセットです。また、Service Pack には、一部のユーザーから要望のあった仕様の変更や機能が含まれる場合もあります。

定期的配信モデル

Microsoft Office は、現在の優先度による修正プログラム リリース モデルから定期配信モデルに移行しつつあります。定期配信モデルでは、修正プログラムは 2 か月ごとにリリースされます。このようにスケジュールされているので、更新の予定を立てやすくなります。緊急の修正を必要とする場合は、より短い期間で修正プログラムを要求できます。

次の配信メカニズムがこの新しい方法をサポートします。

  • 累積的な更新プログラム (CU)

  • 重要なオンデマンド (COD) 修正プログラム

詳細については、「累積的な更新プログラムは報告された問題の修正プログラムを提供するには、Microsoft Office チームから入手できます。」を参照してください。

累積的な更新プログラム

2 か月ごとにリリースされる修正プログラムのコレクションです。累積的な更新プログラム (CU) には、それまでにリリースされた修正プログラムと累積的な更新プログラムがまとめられています。CU は更新プログラムのロールアップと呼ばれることもあります。

次のような修正プログラムが利用できます。

  • 修正プログラム受け付け条件を満たす問題の修正プログラム。 これらの条件としては、解決策の適用可否、お客様に対する影響、再現性、および変更が必要なコードの複雑さなどがあります。

  • 現在リリースされているすべての重要なオンデマンド修正プログラム。

  • 現在リリースされているすべての重要なセキュリティ更新プログラムまたはセキュリティ以外の更新プログラム。

詳細については、ブログ「Office hotfixes to be delivered on a defined schedule in the form of Cumulative Updates (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133358&clcid=0x411) の投稿を参照してください。

重要なオンデマンド (COD) 修正プログラム

重要なオンデマンド (COD) 修正プログラムは、累積的な更新プログラムの配信サイクルでは処理できない重要な問題に対処するために利用できます。COD の修正は、問題によってお客様の通常業務が妨げられている場合や、有効な解決策がない場合などの緊急事態に限られます。重要なオンデマンド (COD) 修正プログラムは、次にリリースされる累積的な更新プログラムに含められます。

Note メモ
COD のリリースには 12.0.xxxx.500X というパターンのバージョンが付与されます。たとえば、12.0.6327.5000 というバージョンでリリースされた CU に、後から COD 修正プログラムが必要になりました。この例では、COD 修正プログラムのバージョンは 12.0.6327.5001 になります。次の CU の前にさらに修正プログラムが必要になった場合、次のバージョン番号は 12.0.6327.5002 となり、次の CU がリリースされるまでこれが続きます。

パッケージ

ダウンロードされるアイテム。更新プログラムのロールアップ用または修正プログラム用にダウンロードされる実行可能 (.exe) ファイルです。パッケージには、1 つ以上の更新プログラムを格納できます。提供されるダウンロード メカニズムによっては、この実行可能ファイルがパスワードで保護された別の実行可能ファイル内にラップされる場合があります。パッケージを抽出すると、サポート技術情報 (KB) の番号が名前の一部として使用されている (たとえば、Webfldrs-KB907306-ENU.exe) 1 つ以上の .exe ファイルが生成されます。この例では、ほとんどのお客様は SharePoint サーバーを更新するときに Webfldrs-KB907306-ENU.exe 実行可能ファイルを実行します。

更新プログラム

更新プログラムはパッケージの内部に格納されます。更新プログラムは Windows インストーラ プログラム (msiexec.exe) を実行して、元のインストール パッケージ (ファイル名の拡張子が .msi) を新しい情報またはバイナリで更新します。Windows インストーラ プログラムによってインストールされる更新プログラムのファイル名拡張子は .msp です。

複数の更新プログラムを共通のフォルダに抽出して、更新プログラムのスリップストリーム バージョンを作成できます。詳細については、「ソフトウェア更新プログラムを含むインストール ソースを作成する (Windows SharePoint Services 3.0)」または「Create an installation source that includes software updates (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。

ローカライズされた更新プログラム

ローカライズされた更新プログラム (ローカル更新プログラム) には、言語固有の文字列または関連するコードに対する更新プログラムが含まれています。

グローバル更新プログラム

グローバル更新プログラムは言語に依存せず、基礎となるインストール言語または言語パックがインストールされているかどうかに関係なく、すべてのサーバーに適用できます。ほとんどのソフトウェア更新プログラムは、グローバル更新プログラムによって提供されます。

アップグレード プログラム

アップグレード プログラムは関連するオブジェクトの現在の状態を評価し、必要に応じてオブジェクトを変更して新しいスキーマに合わせたり、新しい機能を有効にしたり、または既知の問題を修正したりする製品固有のコンポーネントです。

以下のセクションでは、ソフトウェア更新プログラムについての追加情報が提供されています。

  • 累積的な更新プログラム

  • パッケージ

  • 更新プログラム

  • グローバル更新プログラムとローカライズされた更新プログラム

累積的な更新プログラム

前記のソフトウェア テクノロジの表で説明したように、累積的な更新プログラムはソフトウェア更新プログラムの予測可能な配信サイクルをお客様に提示し、Windows SharePoint Services および Office SharePoint Server のソフトウェア更新プログラムのインストールの管理を容易にします。最初の累積的な更新プログラムは 2008 年 8 月にリリースされましたが、SharePoint の新しい更新プログラム配信モデルのすべての特徴を備えた初めての完全な実装は 2008 年 12 月の累積的な更新プログラム (CU) です。12 月の CU 以降の累積的な各更新プログラムでは、それまでに出荷されたすべての修正プログラムの最新バージョンを含むパッケージが提供されます。この変更により、新しい Office SharePoint Server がより簡単に作成できるようになり、次の 4 つの更新プログラムを適用することで最新の更新プログラム レベルに更新できます。

  • Windows SharePoint Services の最新の Service Pack

    注意

    ベスト プラクティスとして推奨されますが、最新の Service Pack のインストールは必須ではありません。最新の Service Pack をインストールできない場合は、まだライフサイクルが終わっていない古い Service Pack への累積的な更新プログラムのインストールがサポートされます (詳細については https://support.microsoft.com/?LN=ja&=9&=6 (https://support.microsoft.com/?LN=ja&=9&=6) を参照)。

  • Office SharePoint Server の最新の Service Pack

  • Windows SharePoint Services の最新の累積的な更新プログラム

  • Office SharePoint Server 用の最新の累積的な更新プログラム

新しい更新プログラム形式の構造について次の点に留意してください。

  • Windows SharePoint Services はこれまでと同様に別途提供され、Office SharePoint Server パッケージには含まれません。

  • Windows SharePoint Services の最新のグローバル更新プログラムとローカル更新プログラムはすべて、Windows SharePoint Services のパッケージに収められています。

  • Office SharePoint Server および他の Microsoft Office サーバー製品 (たとえば、InfoPath Forms Services や Microsoft Office Project Server) の最新のグローバル更新プログラムとローカル更新プログラムはすべて、Office SharePoint Server のパッケージに収められています。

  • パッケージの内容の一覧には、インフラストラクチャ更新プログラムなど、RTM 以降に出荷されて別の更新プログラムとしてインストールする必要がなくなったものを累積して示しています。

累積的な更新プログラムに含まれる特定の修正プログラムの詳細については、更新プログラムの KB 記事を参照してください。

累積的な更新プログラムの詳細については、ブログ「Office hotfixes to be delivered on a defined schedule in the form of Cumulative Updates (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133358&clcid=0x411) の投稿を参照してください。

マイクロソフトから Microsoft Office の累積的な更新プログラムのリリース情報を得るために、Office Sustained Engineering ブログ (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133359&clcid=0x411) の購読をお勧めします。

パッケージ

パッケージには次の命名規則が使用されます。

ソフトウェア更新プログラムの命名規則

ソフトウェア更新プログラムの命名規則のパターンは productnamerrr-kby-xnn-fullfile-lang**.exe** です。個々の文字の意味は次のとおりです。

  • productname は、リリース済み製品の名前の短い識別子です。

  • rrr は、リリースを示します。たとえば、Service Pack 1 の場合は sp1 となります。

  • y は、ソフトウェア更新プログラムに関するサポート技術情報の記事に対応する番号です。

  • nn は、ハードウェア アーキテクチャを示す数値で、x86 または x64 です。

  • lang は、ソフトウェア更新プログラムの言語です。たとえば、英語 (米国) は en-us です。

たとえば、x86 ベースのハードウェア用の英語 (米国) 版 Windows SharePoint Services 3.0 Service Pack 1 (SP1) ファイルの名前は、wssv3sp1-kb936988-x86-fullfile-en-us.exe となります。

実行可能な .exe ファイルを実行してパッケージをインストールした後は、更新プログラムがインストールされたことを確認することをお勧めします。Windows Server 2003 および Windows Server 2008 でこの確認を行う方法は次のとおりです。

  • Windows Server 2003 : インストール済み更新プログラムの履歴を表示します。[コントロール パネル] をクリックし、[プログラムの追加と削除] をクリックします。[更新プログラムの表示] チェック ボックスをオンにします。ファイル名および対応する KB 記事番号の参照が表示されます。たとえば、[現在インストールされているプログラムと更新プログラム] ボックスの一覧に「Update for Microsoft Windows SharePoint Services 3.0 (KB932091)」と表示されている場合、この更新プログラムがインストールされています。

  • Windows Server 2008 : インストール済み更新プログラムの履歴を表示します。[コントロール パネル] をクリックし、[プログラムと機能] をクリックします。[タスク] バーの [インストールされている更新プログラムの表示] をクリックします。更新プログラムの一覧が表示されます (例 : 「Update for Microsoft Windows SharePoint Services 3.0 (KB932091)」)。

前記のどちらの例でも、https://support.microsoft.com/kb/<KB 番号> で KB の記事を参照できます。<KB 番号> は KB の記事の番号です。記事を閲覧して、パッケージについての詳細を確認できます。

パッケージに関しては、次の点にも注意してください。

  • 更新プログラムは累積的です。したがって、2 つのパッケージに同じ更新プログラムが含まれる場合、ビルド番号が大きいパッケージには、ビルド番号が小さいパッケージに含まれるすべてのものが含まれます。

  • パッケージのプロパティには、そのパッケージを含むビルドの番号が表示されます。このビルド番号はパッケージ内のファイルに示されたバージョンより高い場合もあり、パッケージの内容をより正確に示しているため、重要な情報です*。

  • パッケージを抽出して更新プログラムの内容を確認できます。そのためには、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、プロンプトでコマンド「<パッケージ名>.exe /extract:.\<hfx>」と入力します。<パッケージ名> はパッケージの名前、\<hfx> はフォルダ名です。このコマンドを実行すると、現在のコマンド プロンプトのディレクトリ パスの下にある hfx で指定したフォルダに、パッケージの内容が抽出されます。\<hfx> パラメータを変更し、要件に適したディレクトリの場所とフォルダ名を指定できます。

  • パッケージ名には、office-kb950487-fullfile-x86-glb.exe のように glb という文字列が含まれる場合があります。これはパッケージにグローバル更新プログラムが含まれることを示します。

  • パッケージ名には、wss-kb948957-fullfile-x86-en-us.exe のように en-us (英語、アメリカ) や de-de (ドイツ語、ドイツ連邦共和国) などの地域コードが含まれる場合があります。これはパッケージにローカライズされた更新プログラムが含まれることを示します。

更新プログラム

個別の更新プログラムを手動でインストールできます。ただし、個別の更新プログラムを手動でインストールすると、アップグレード プロセスが自動的に起動され、アップグレード プログラムが開始される場合があります。代わりに .exe パッケージを実行した場合は、パッケージをインストールするときの自動アップグレードは行われません。

Windows SharePoint Services および Office SharePoint Server 2007 では、Service Pack と関連付けられた更新プログラムの名前が、更新プログラムのロールアップ、パブリック更新プログラム、および修正プログラムに含まれる更新プログラム名と異なります。たとえば、累積的な更新プログラムでは、Windows SharePoint Services のグローバル更新プログラムの名前は sts.msp (.msp は Windows インストーラ更新プログラム パッケージのファイル名拡張子) であり、元のメディアからインストールされた更新プログラム sts.msi に適用されます。また Service Pack 1 の例では、元のメディアからインストールされた更新プログラム sts.msi に適用される stswwsp1.msp という名前のファイルが含まれています。これらの例では更新プログラム ファイルの名前が異なっていますが、どちらの更新プログラムも同じファイルを更新します。次の表は、Windows SharePoint Services および Office SharePoint Server で使用される最も一般的なマッピングです。

製品 Windows インストーラ更新プログラム パッケージ

Windows SharePoint Services 3.0

次の一覧の <地域> は基本となる言語のコード (en-us など) です。

  • sts.msp

  • wssmui-<地域>.msp

Office SharePoint Server 2007

次の一覧の <地域> は基本となる言語のコード (en-us など) です。

  • coreserver.msp

  • coreservermui-<地域>.msp

  • dlc.msp。"dlc" はドキュメント ライフサイクルの識別子であり、ワークフローとポリシーを含みます。

  • dlcmui-<地域>.msp

  • ifswfe.msp。"ifs" は InfoPath Forms Services の識別子です。

  • xlsrvapp.msp。"xls" は Excel Calculation Services の識別子です。

  • 更新プログラム名に "x-none" という文字列が含まれる場合があります。これはグローバル更新プログラムであることを示します。

グローバル更新プログラムとローカライズされた更新プログラム

グローバル更新プログラムは、製品の言語に依存しない部分に適用されます。つまり、言語固有の関係を持たないアイテムのみを変更します。SharePoint 製品の設計では、言語固有の文字列は専用の場所に置かれ、個別に更新できるようになっています。これにより、基本のインストール言語または言語パックのインストールの有無に関係なく、グローバル更新プログラムをすべてのサーバーに適用できます。

ローカライズされた更新プログラム (ローカル更新プログラムとも呼ばれます) は、言語固有の文字列や関連するコードに対する更新プログラムを含みます。ローカライズされた更新プログラムでのコードの変更は、ユーザー インターフェイスに表示される特定の文字列が対象ではない場合がありますが、ローカライズされた更新プログラムに組み込むのに十分なほどそのような文字列と密接に関係しています。

よくある質問は、グローバル更新プログラムとローカライズされた更新プログラムのどちらか一方をインストールするか、または両方をインストールするかという点です。

どの更新プログラムをインストールするかは、そのインストールによって何を実現するかに基づいて決定します。この決定に関するガイダンスを次に示します。

  • 製品の更新プログラムの大部分は、グローバル更新プログラムに収められています。製品の設計情報で説明したように、製品コードの言語固有の部分を分離するように配慮されており、コード ベースの中に言語固有の部分は多くありません。

  • コードの修正プログラムの中には、完全に実装するためにはグローバル更新プログラムとローカル更新プログラムの両方を必要とするものがあります。一方の更新プログラムだけをインストールした場合、特定の機能に更新プログラム適用前と同じ不具合が残ります。

  • Service Pack はすべての機能を更新するので、Service Pack が適用された後の任意の時点で最初の依存関係が設定されます。この依存関係は次の Service Pack まで維持されます。グローバル更新プログラムまたはローカライズされた更新プログラムをインストールしてもサーバーの全体的な動作には影響しない場合がありますが、すべての修正を確実に適用したい場合は、グローバル更新プログラムとローカライズされた更新プログラムの両方をインストールしてください。

  • Microsoft カスタマ サポートサービス (CSS) では、修正から最大限のメリットが得られるように SharePoint 環境全体に両方の更新プログラムをインストールし、プラットフォーム全体のソフトウェア更新を同じレベルに維持することを強くお勧めします。

参考資料

更新プログラム展開プロセスの理解を深めるための参考として、「Presentation: Understanding and deploying hotfixes, public updates, and service packs (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=121946&clcid=0x411) を参照してください。これは、2008 年 3 月に開催された SharePoint 製品とテクノロジのカンファレンスで Daniel Winter 氏が行ったプレゼンテーションです。このプレゼンテーションでは、Windows SharePoint Services および Office SharePoint Server に対してマイクロソフトからリリースされる各種ソフトウェア更新プログラムについての有用な情報が提供されています。

Windows SharePoint Services 3.0 SP1 と Office SharePoint Server 2007 SP1 を例にして、Daniel Winter 氏がアップグレード準備の手順、アップグレードの展開、アップグレードの検証、およびアップグレードのトラブルシューティングについて詳細に解説しています。まずこのプレゼンテーションを確認してからこの記事の以降の説明を読み、ソフトウェア更新プログラムを展開することを強くお勧めします。

利用できる更新プログラム

Windows SharePoint Services 3.0 用の次の更新プログラムがリリースされています。

ヒント

Updates Resource Center for SharePoint Products and Technologies (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133360&clcid=0x411) からは、ソフトウェア更新プログラムに関するすべての情報にアクセスできます。

Windows SharePoint Services 3.0 の主要な更新プログラム

名前 説明および owssvr.dll のバージョン番号

Windows SharePoint Services 3.0

Windows SharePoint Services の RTM (Release To Manufacturing) 版です。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.4518.1016

October public update (2007)

2 回のセキュリティ情報で 9 個のセキュリティ更新プログラムがリリースされています。詳細については、Microsoft SharePoint Team Blog の「Important Security Hotfix MS07-059 (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133361&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6039.5000

Note メモ
Windows SharePoint Services はビルド 12.0.6040 ですが、[サイトの設定] には 12.0.0.6039 と表示されます。これは、6040 の変更がマイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項の変更であり、結果的に、12.0.0.6039 と 12.0.0.6040 の間でバイナリが変更されなかったためです。バックエンドでバイナリが変更されないため、サーバーの全体管理のユーザー インターフェイスの Windows SharePoint Services データベースには、RTM ビルド バージョン 12.0.0.4518 が反映されます。

Service Pack 1

Service Pack 1 (SP1) には、Office SharePoint Server 2007 と Windows SharePoint Services 3.0 についての多数の修正プログラム、データベースの再パーティション分割およびホスト サイト コレクションの名前変更を行うための新しい Stsadm コマンド、およびパフォーマンスと容量計画の考慮事項に関する製品ドキュメントの更新プログラムが収められています。この Service Pack の内容の詳細については、概要説明のホワイト ペーパー「Windows SharePoint Services 3.0 と Office SharePoint Server 2007 用の Service Pack 1」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105704&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6219.1000

Service Pack 1 以降のロールアップ

このロールアップには、SP1 のコードが完成した後に作成された修正プログラムが含まれています。詳細については、サポート技術情報「Windows SharePoint Services 3.0 Service Pack 1 以降の修正プログラム パッケージ (2008 年 1 月 31 日) について」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102044&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6300.5000

インフラストラクチャ更新プログラム (IU)

インフラストラクチャ更新プログラムを適用すると、Windows SharePoint Services 3.0 のいくつかの問題が修正されます。詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0 インフラストラクチャ更新プログラムについて : 2008 年 7 月 15 日」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133362&clcid=0x411) と「Windows SharePoint Services 3.0 インフラストラクチャ更新プログラムで修正される Windows SharePoint Services 3.0 の問題」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133363&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6320.5000

累積的な更新プログラム (8 月)

この更新プログラムの詳細について、次のサポート技術情報を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6327.5000

累積的な更新プログラム (10 月)

この更新プログラムで修正される問題については、「Windows SharePoint Services 3.0 修正プログラム パッケージ (Sts.msp) : 2008 年 10 月 28 日」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=133366&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6331.5000

累積的な更新プログラム (12 月)

この更新プログラムには、Windows SharePoint Services 3.0 のリリース以降に修正された Windows SharePoint Services 3.0 のすべての問題に対する修正プログラムが含まれています。詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0 の累積的な更新プログラム パッケージ (WSS サーバー パッケージ) について: 2008 年 12 月 16 日」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=139517&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6335.5000

この更新プログラムには次のものが含まれます。

  • Dw20w-x-none.msp

  • Sts-x-none.msp

  • Wssmui-en-us.msp (および製品の他のすべての言語)

累積的な更新プログラム (2 月)

この更新プログラムで解決される問題については、「Windows SharePoint Services 3.0 の累積的な更新プログラム パッケージについて : 2009 年 2 月 24 日」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=146627&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6341.5000

Service Pack 2

Service Pack 2 (SP2) は、Windows Server 2008 およびインターネット インフォメーション サービス (IIS) 7 の完全サポート、拡張されたブラウザ サポート、Stsadm コマンド ライン ツールの新しい操作とプロパティ、既存機能の強化、および既知の問題の修正プログラムを提供します。

Service Pack 2 には、SP1 のほか、SP2 以前にリリースされたすべての更新プログラムが含まれています。SP2 の詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0 SP2 および Windows SharePoint Services 3.0 Language Pack SP2 について」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=149885&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6421.1000

累積的な更新プログラム (4 月)

4 月の累積的な更新プログラム (CU) では、Stsadm (特に mergecontentdbs 操作) に対する非常に重要な修正が行われています。 詳細については、「Windows SharePoint サービス 3. 0 累積的な更新 Server 修正プログラム パッケージ (Sts.msp) の説明: 2009 年 4 月 28 日」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=154981&clcid=0x411) を参照してください。

この更新プログラムの説明については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 968850」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=149888&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6504.5000

累積的な更新プログラム (6 月)

Windows SharePoint Services 3.0 に対するこの更新プログラムの詳細については、「Windows SharePoint サービス 3. 0 累積的な更新 Server 修正プログラム パッケージ (WSS サーバー-パッケージ) の説明: 2009 年 6 月 30 日」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=157329&clcid=0x411) を参照してください。

この更新プログラムでは、Windows SharePoint Services 3.0 に対するいくつかの修正が行われています。詳細については、「Windows SharePoint Services 3. 0 累積的な更新 Server 修正プログラム パッケージ (Sts.msp) の説明: 2009 年 6 月 30 日」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=157330&clcid=0x411) を参照してください。

ビルド番号: 12.0.6510.5001

累積的な更新プログラム (8 月)

Windows SharePoint Services 3.0 に対するこの更新プログラムの詳細については、「Windows SharePoint サービス 3. 0 累積的な更新 Server 修正プログラム パッケージ (WSS サーバー-パッケージ) の説明: 2009 年 8 月 25 日」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=164621&clcid=0x411) を参照してください。

この更新プログラムでは、Windows SharePoint Services 3.0 に対するいくつかの修正が行われています。詳細については、「Windows SharePoint Services 3. 0 累積的な更新 Server 修正プログラム パッケージ (Sts.msp) の説明: 2009 年 8 月 25 日」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=164623&clcid=0x411) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6514.5000

累積的な更新プログラムのビルド番号 : 12.0.6514.5000

累積的な更新プログラム (10 月)

Windows SharePoint Services 3.0 に対するこの更新プログラムの詳細については、「Windows SharePoint サービス 3. 0 累積的な更新 Server 修正プログラム パッケージ (WSS サーバー-パッケージ) の説明: 2009 年 10 月 27 日」 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=169313&clcid=0x411) を参照してください。

この更新プログラムでは、Windows SharePoint Services 3.0 に対するいくつかの修正が行われています。また、アップグレード前チェッカーの機能が強化されています。アップグレード前チェッカーの主な変更点は、機能強化されたレポート、新しいルール、および stsadm –o EnumAllWebs 操作への機能追加であり、これにより、Web パーツ、イベント レシーバ、機能、または SetupPath にバックアップされたファイルを表示できます。

詳細については、「Windows SharePoint Services 3. 0 累積的な更新 Server 修正プログラム パッケージの STS x none.msp の説明: 2009 年 10 月 27 日」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=169314&clcid=0x411): October 27, 2009) を参照してください。

owssvr.dll のバージョン番号 : 12.0.6520.5000

累積的な更新プログラムのビルド番号 : 12.0.6520.5000

更新プログラムの推奨インストール手順

更新プログラムのインストール順序は決まっていませんが、WSS の RTM 版以降の更新プログラムは次の順序でインストールすることをお勧めします。

  1. Windows SharePoint Services 3.0 の Service Pack 2 (サポート技術情報 953338)

  2. Windows SharePoint Services 3.0 の 10 月の CU (サポート技術情報 975002)

12 月の CU を使用してスリップストリーム インストール ソースを作成する方法については、「How to create a SharePoint slipstream using the latest updates (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=139512&clcid=0x411) のブログ投稿を参照してください。

重要

更新を完了するには、ファーム内のサーバーごとに、SharePoint 構成ウィザードまたはコマンド プロンプトで Psconfig.exe を実行します。各手順の間に SharePoint 構成ウィザードまたは Psconfig を実行する必要はありません。任意のサーバーにすべての更新プログラムがインストールされるまで待ってから、SharePoint 構成ウィザードまたは PSconfig を実行できます。

ソフトウェア更新プログラムをインストールする

サーバー ファームにソフトウェア更新プログラムを正しくインストールするため、この記事で説明されているインストール前、インストール、および検証の各手順に従うことをお勧めします。

はじめに

インストール前の手順を開始する前に、次の点について確認してください。

  • ソフトウェア更新プログラムのインストールは、ユーザーへの影響を最小限に抑える時間帯でスケジュール設定することをお勧めします。Windows SharePoint Services 3.0 を実行するサーバーでホストされている Web サイトのユーザーおよび主要な関係者に対して、スケジュール案を通知し、必要に応じてインストール スケジュールを調整します。

  • 実稼働環境にベータ版の Windows SharePoint Services 3.0 ソフトウェア更新プログラムをインストールしないでください。

  • 使用しているハードウェアとソフトウェアの言語に合った適切なソフトウェア更新プログラム ファイルをダウンロードする必要があります。

  • 以前に修正プログラムをインストールしており、汎用的に使用できるこのソフトウェア更新プログラムではその修正プログラムで対応している問題が修正されていない場合は、「Microsoft サポート オンライン」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=99201&clcid=0x411) に問い合わせて、環境に固有の問題に対応している更新バージョンの修正プログラムを入手する必要があります。

  • ソフトウェア更新プログラムをインストールしている間は、WSS 3.0 を実行している Web サーバーをサービスから削除する必要があります。これを行う理由は、ソフトウェア更新プログラムによって SQL Server データベースのスキーマが変更されることがあるため、アップグレード中にユーザーが作業を行うと、フロントエンド サーバーとバックエンド サーバーでコンテンツが異なってしまう可能性があるからです。

  • サーバー ファーム内の Windows SharePoint Services 3.0 を実行する複数の Web サーバーに更新プログラムをインストールする場合は、ソフトウェア更新プログラムがサーバー ファーム内の最初の Web サーバーにインストールされると、その Web サーバー上のファイル バージョンとそのサーバー ファーム内のデータベースのファイル バージョンが、それ以外の Web サーバー上のファイルとは異なるバージョンになります。この不一致によって、サーバー ファームは正しく動作しなくなるため、要求が有効な場合でもエラーが発生します。ソフトウェア更新プログラムがサーバー ファーム内のすべての Web サーバーにインストールされると、要求の結果はユーザーに正常に返されます。

  • サーバー ファームの展開では、すべての Windows SharePoint Services 3.0 Web サーバーを同じ更新プログラムのバージョンに更新する必要があります。

  • サーバー ファームでソフトウェア更新プログラムを展開するには、Web サーバーまたはアプリケーション サーバーにドメイン アカウントでログオンする必要があります。ドメイン アカウントには、次の権限が必要です。

    • Web サーバー コンピュータの Administrators グループのメンバ。

    • SQL Server が稼働するサーバー上の Administrators グループのメンバ。または、すべての SharePoint 製品とテクノロジ データベースに対する固定データベース ロール db_owner の所有者。

    ソフトウェア更新プログラムのインストールと SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードの実行を適切なアクセス許可を使用して行うには、SharePoint Central Administration v3 アプリケーション プール ID のアカウントをローカルの各 Web サーバーと各アプリケーション サーバーに追加し、そのアカウントを使用してログオンすることをお勧めします。これらの変更が必要になるのは、更新プログラムをインストールし、SharePoint 製品とテクノロジの構成ウィザードを実行して、アップグレードを完了する場合のみです。更新プログラムのインストールが終了したら、ローカルの各 Web サーバーと各アプリケーション サーバーからアカウントを削除します。

  • 多くの IT 環境では、データベース管理者 (DBA) がデータベースを作成、管理します。組織のセキュリティ ポリシーやその他のポリシーによっては、Windows SharePoint Services 3.0 が使用するデータベースを DBA が作成する必要がある場合もあります。DBA がデータベースの作成と管理を行っている環境に Windows SharePoint Services 3.0 を展開する方法については、「DBA が作成するデータベースを使用して展開する (Windows SharePoint Services)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=86818&clcid=0x411) を参照してください。

  • サーバーに直接ログオンするか、ターミナル サービス のコンソール セッションにより接続し、ソフトウェア更新プログラムをインストールします。コンソール セッションの使用方法については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 278845「Windows Server 2003 ターミナル サービスを使用してコンソール セッションに接続およびシャドウする方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=98317&clcid=0x411) を参照してください。

インストール前の手順

ソフトウェア更新プログラムをインストールする前に、次の操作を行うことをお勧めします。

  • タイマ ジョブの状態を確認します。サーバー ファーム内の Web サーバーでの Windows SharePoint Services の初回インストールで、一括または段階的のどちらかのアップグレード方式を使用したアップグレード ジョブがまだ進行中の場合、ソフトウェア更新プログラムのインストールが失敗することがあります。実行中のアップグレード プロセスがないことを確認する必要があります。SharePoint サーバーの全体管理サイトにアクセスして、[サーバー構成の管理] をクリックし、[グローバル構成] セクションで [タイマ ジョブの状態] をクリックします。アップグレード ジョブが一覧に表示されている場合は、アップグレードが完了するのを待ってから、ソフトウェア更新プログラムをインストールする必要があります。

    [タイマ ジョブの状態] ページに表示されるアップグレード ジョブは、次の操作の一方または両方に基づいています。

    1. サイトはアップグレード処理中です。

    2. SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードで、一括アップグレード オプションを選択した場合。

      注意

      一括アップグレードを実行すると、すべてのコンテンツと構成データが一度にアップグレードされます。一括アップグレード プロセスを開始すると、アップグレードのインストールが完了するまで Web サーバーと Web サイトはオフラインになります。いったん一括アップグレードを開始すると、中断したり、前のバージョンにロール バックしたりすることはできません。

    [タイマ ジョブの状態] ページにアップグレード項目が表示されていないことを確認したら、ソフトウェア更新プログラムのインストールを進めることができます。

  • コンテンツ データベースに孤立したオブジェクトが存在する場合 (孤立したオブジェクトとは、親子関係を持たないアイテムです)、ソフトウェア更新プログラムのインストールは失敗します。インストールを確実に成功させるには、ソフトウェア更新プログラムのインストールを開始する前に、オブジェクトの親子関係を修正するか、孤立したオブジェクトを削除する必要があります。コンテンツ データベースに孤立したオブジェクトが 1 つ以上含まれる問題を解決する方法の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事「Windows SharePoint Services 3.0 に Windows SharePoint Services 2.0 をアップグレードするときにエラー メッセージ:"アップグレード"が発生したため 1 つ以上のリストが Prescan.exe によって更新されていませんを終了する必要があります」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105755&clcid=0x411) を参照してください。

  • サイト テンプレート ファイルを直接変更して定義済みのサイト テンプレートをカスタマイズしていた場合 (非推奨の行為です)、変更した一部のファイルがソフトウェア更新プログラムのインストールによって上書きされ、それらのファイルのカスタマイズが失われることがあります。ソフトウェア更新プログラムのインストール後に、すべてのサイト テンプレートのカスタマイズを再度適用する必要があります。

  • すべてのフロントエンド Web サーバー上の World Wide Web Publishing サービス (W3SVC) を停止して、すべてのユーザーをサーバー ファームから切断します。複数のフロントエンド Web サーバーがあるサーバー ファームでは、ファイルとデータベースを 1 つの Web サーバーだけで更新し、他の Web サーバーでは更新していない場合、ユーザーからの接続を許可してもユーザーは Web サイトを参照できません。

    注意

    World Wide Web Publishing Service を手動で停止する場合、インストール後にこのサービスを手動で開始させる必要があります。

  • バックアップを開始する前に、次の手順を実行して環境をクリーンアップしてください。

    • すべての SQL Server データベースのインデックスを最適化します。詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0 のデータベースおよび SharePoint Server 2007 データベースを最適化する方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=102795&clcid=0x411) を参照してください。

    • データベース ファイルのボリューム、tempdb ボリュームと共に、SQL Server を実行しているサーバー、フロントエンド Web サーバー、およびアプリケーション サーバーの各 Windows 一時フォルダに、十分なハード ドライブの容量があることを確認します。アップグレード操作によって、さまざまな段階の進行状況がアップグレード ログに書き込まれるため、ディスク容量が不足することがありますが、追加の記憶域を計画している場合は、容量の制限によって発生する問題を回避できます。

  • いずれかのデータベースに、「Windows SharePoint Services 用 SQL Server 記憶域の計画と監視 (ホワイト ペーパー)」の情報アーキテクチャの推奨事項に関するセクションで推奨されている数よりも多くのサイト コレクションが含まれている場合は、複数のデータベース間でサイト コレクションを負荷分散させます。

  • アップグレード操作を実行する前に、コンテンツ データベースのサイズ設定に関するベスト プラクティスに従います。

  • アップグレードを開始する前に、SQL Server のページ FILL FACTOR に関する推奨事項と、その他の記憶域の計画に関するベスト プラクティスに従っていることを確認します。記憶域のベスト プラクティスの詳細については、「Windows SharePoint Services 用 SQL Server 記憶域の計画と監視 (ホワイト ペーパー)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105890&clcid=0x411) を参照してください。

  • ソフトウェア更新プログラムのインストールを開始する前に、サーバー ファームをバックアップします。検索およびすべてのデータベースのバックアップを作成します。バックアップの実行方法の詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0 テクノロジのバックアップを準備する」を参照してください。次の操作を実行することをお勧めします。

    • 構成データベースおよびサーバーの全体管理コンテンツ データベース : ファームを停止した後で、SQL Server ツールを使用してデータベースをバックアップする必要があります。トランザクション ログが切り捨てられるよう、シンプル復旧モデルを使用します。このバックアップは、即座に復元することが目的ではありませんが、再構築する必要がある場合に、構成データベースを正確に再構築するのに役立ちます。詳細については、「すべてのデータベースを移動する (Windows SharePoint Services 3.0)」を参照してください。

    • コンテンツ データベース : Stsadm と SQL Server のどちらかを使用して完全バックアップの操作を実行し、すべてのコンテンツ データベースをバックアップします。SQL Server を使用する場合は、完全復旧モデルを使用して、トランザクション ログが切り捨てられないようにします。

      コンテンツ データベースには Web サイトのデータが含まれているため、そのデータを含むコミットされていないトランザクション ログを保持することが重要です。必ず、完全復旧モデルを使用して、すべてのコンテンツ データベースをバックアップしてください。

      重要

      単純復旧モデルは、最近の変更の消失を容認できない運用システムには適しません。このような場合は、完全復旧モデルを使用することをお勧めします。

    • フロントエンド Web サーバー : フロントエンド Web サーバーをカスタマイズしている場合は、いつでもサーバーを再構築できるように、すべてのカスタマイズを正確に文書化します。カスタマイズを文書化していない、または Web アプリケーションのカスタマイズの範囲が不明な場合は、最後の手段として、フロントエンド Web サーバーのバックアップ イメージを作成することをお勧めします。フロントエンド Web サーバーに展開したすべてのソリューション パッケージをバックアップする必要があります。

      ヒント

      フロントエンド Web コンピュータをカスタマイズする場合は、新しいコンピュータにカスタマイズを適用できる強固な構築プロセスかスクリプトを使用して、カスタマイズ処理を管理するのが理想的です。

      アップグレード中に回復できないエラーが発生したときには、SharePoint を再インストールし、作成済みのバックアップ イメージからサーバーを復元する必要がある場合があります。その場合は、フロントエンド Web サーバーにすべてのカスタマイズを手動で適用する必要があります。

      重要

      ソフトウェア更新プログラムのインストールが成功したことを確認した後で、サーバー ファームをバックアップすることをお勧めします。

      すべてのデータベースをバックアップしたら、SQL Server の DBCC shrinkfile コマンドを使用して、未使用の空きログ容量をできる限り増やします。詳細については、「トランザクション ログの圧縮>」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105233&clcid=0x411) を参照してください。データベースを復元できることを確認するのがベスト プラクティスです。

  • 多数のサイトを含むサーバー ファームで、コンテンツ データベースを接続した状態でソフトウェア更新プログラムをインストールすると、長期間のダウンタイムが発生する可能性があります。ダウンタイムを最小にするには、コンテンツ データベースを切断する追加の手順を実行することをお勧めします。

    重要

    コンテンツ データベースに Office Project Server サイトが含まれる場合、そのコンテンツ データベースをファームから切断しないでください。続行する前に、記事「Extract Project Web Access site data to a new content database」を参照してください。

インストール手順

このセクションには、任意の規模のサーバー ファームにソフトウェア更新プログラムを正常にインストールするために必要なすべての手順が含まれています。大規模なサーバー ファームを更新する場合は、このドキュメントの「大規模ファームの最適化」を参照してください。

サーバー ファーム内の Windows SharePoint Services 3.0 を実行しているすべての Web サーバーにファイルがコピーされるまで、各 Web サーバーにソフトウェア更新プログラムをインストールします。いずれかの Web サーバーに戻ってインストールを完了させます。選択した Web サーバーでインストールが完了したら、他の各 Web サーバーでインストールを完了させます。

以下の手順では、次の操作を実行できます。

  • サーバー ファーム内のすべてのサーバーでソフトウェア更新プログラムをすべて有効にします。
  • サーバーの全体管理のメイン サイトをホストしているサーバーで更新を完了する。
  • サーバー ファーム内の残りのサーバーの更新を完了します。

注意

いずれかの Web サーバー上でインストールを完了する前に、サーバー ファーム内のすべての Web サーバーで次に示す手順 1. ~ 6. を実行する必要があります。

ソフトウェア更新プログラムをインストールするには

  1. すべての Web サーバー上の World Wide Web 発行サービス (W3SVC) を停止して、サーバー ファームからユーザーを切断する。

    注意

    この手順は、サーバーが完全に停止していることを確実にするための予防措置として実行します。

  2. サーバー ファーム内のすべてのサーバーについて、適切な Windows SharePoint Services 3.0 ソフトウェア更新プログラムをダウンロードおよびインストールします。

  3. ソフトウェア更新プログラムのインストールの最後に、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードが開始されます。

    注意

    ウィザードが自動的に開始されない場合は、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[管理ツール] をポイントし、[SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザード] をクリックします。

  4. SharePoint 製品とテクノロジウィザードの [ようこそ] ページで [次へ] をクリックします。

  5. 構成中に一部のサービスの再起動が必要になる場合があることを通知するダイアログ ボックスで、[はい] をクリックします。

  6. [SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードの終了] ページで [次へ] をクリックします。

  7. サーバー ファームでのインストールについてのダイアログ ボックスが表示された場合は、[OK] をクリックしないでください。その代わりに、各サーバーでは次のダイアログ ボックスが表示されたままになるようにしてください。

    サーバー ファームの各サーバーでセットアップを実行して、新しいバイナリ ファイルをインストールする必要があります。サーバー ファームに複数のサーバーがある場合、他のサーバーでセットアップと構成ウィザードを実行してから、このサーバーに戻って [OK] をクリックし、続行します。

  8. サーバー ファーム内のすべての Web サーバーで上記のダイアログ ボックスが表示されているときには、サーバーの全体管理 Web サイトをホストする 1 つの Web サーバーを使用してインストールを完了させます。

  9. 前の手順で選択したサーバーで [OK] をクリックします。

  10. [構成成功] ダイアログ ボックスで、[完了] をクリックします。

  11. サーバーの全体管理 Web サイトをホストする Web サーバーでの更新が完了したら、この記事の「更新の完了と成功を確認する」の手順に従って、その Web サーバーでのソフトウェア更新プログラムのインストールが成功したことを確認します。

  12. ダイアログ ボックスで [OK] をクリックし、サーバー ファーム内の残りのコンピュータを 1 つずつ継続して更新します。

    注意

    SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを使用して、一度に 1 つのコンピュータでだけ構成手順を実行することが重要です。

  13. サーバー ファーム内のすべての Web サーバーでソフトウェア更新プログラムのインストールと構成が完了したら、World Wide Web Publishing サービスを手動で停止した各サーバーで、サービスを手動で開始し、ユーザーが Web サーバーを利用できるようにします。

後で説明する「コンテンツ データベースを切断するには」の手順を実行し、コンテンツ データベースをアップグレードするために追加のコンピュータを構成した場合は、ソフトウェア更新プログラムのインストールが完了した後に、次のいずれかの手順を実行してコンテンツ データベースを接続する必要があります。

注意

「コンテンツ データベースを切断するには」の手順を実行しなかった場合は、コンテンツ データベースを接続するための手順を省略できます。

特にコンテンツ データベースをアップグレードするための追加のコンピュータを構成しなかった場合は、次の「コマンド ラインでコンテンツ データベースを接続するには」の手順を実行する必要があります。この手順で、コンテンツ データベースを接続し、そのアップグレードを開始します。

コマンド プロンプトでコンテンツ データベースを接続するには

  • データベースを接続するには、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、コマンド プロンプトで以下のように入力します。

    stsadm -o addcontentdb -url <http://バックアップ サーバー名:ポート> -databasename <コンテンツ データベース名> -databaseserver <新規プリンシパル サーバー>

特にコンテンツ データベースをアップグレードするための追加のコンピュータを構成した場合は、次の手順を実行して、コンテンツ データベースを更新されたコンピュータに接続できます。

コンテンツ データベースを接続するには

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[管理ツール] をポイントし、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. サーバーの全体管理サイトで、[アプリケーション構成の管理] をクリックします。

  3. [アプリケーション構成の管理] ページの [SharePoint Web アプリケーション構成の管理] セクションで、[コンテンツ データベース] をクリックします。

  4. [コンテンツ データベースの管理] ページで、[コンテンツ データベースの追加] をクリックします。

  5. テキスト ボックスに、以前に切断したコンテンツ データベースの情報を入力します。

  6. 接続するコンテンツ データベースごとに、手順 4. ~ 5. を繰り返します。

次のいずれかの条件に該当する場合は、サーバー ファーム内の Windows SharePoint Services 検索サービスを実行しているサーバーで、次の手順を実行する必要があります。

  • ユーザーが最低限の特権を使用して実行されている。

  • 以下のアカウントを検索サービス用に使用している。

    • ローカル コンピュータの管理者ではない。

    • サーバー ファーム管理者アカウントのメンバではない。

検索サービスを開始するには

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\web server extensions\12\bin ディレクトリに移動します。

  2. オンライン Windows SharePoint Services 検索サービスのインスタンスを実行しているコンピュータを特定するには、コマンド プロンプトで以下のように入力します。

    stsadm -o spsearch -action list

  3. 前の手順で一覧に返される各コンピュータにローカルからまたはリモート接続を使用してログオンし、コマンド プロンプトで以下のように入力します。

    stsadm -o spsearch -action start

大規模ファームの最適化

非常に大規模なサーバー ファームで、コンテンツ データベースを接続した状態でソフトウェア更新プログラムをインストールすると、長期間のダウンタイムが発生する可能性があります。多数のサイトまたは多数の Web サーバーが存在する場合に、アップグレードに必要なダウンタイムを最小にするには、コンテンツ データベースを切断する追加の手順を実行することをお勧めします。アップグレードの操作で最大限のパフォーマンスを得るためには、データベース サーバーごとに 4 つまたは 5 つのフロントエンド Web サーバーを使用する必要があります。

注意

非常に大規模なサーバー ファームを対象としているのでない限り、この手順に従う必要はありません。

コンテンツ データベースを切断するには

  1. Stsadm を使用してコンテンツ データベースを切断するには、コマンド プロンプト ウィンドウを開き、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web server extensions\12\Bin ディレクトリに移動します。

  2. コマンド プロンプトで以下のように入力します。

    stsadm -o deletecontentdb -url http:// computername -ContentDatabaseName

    ここでは、-url には、コンテンツ データベースの切断元の Web アプリケーションを指定します。-databasename には、切断するコンテンツ データベースの名前を指定します。

    注意

    データベース サーバーが別のサーバーにある場合は、-databaseserver パラメータを使用してデータベース サーバー名を指定する必要があります。

サーバー ファームをアップグレードしたら、コンテンツ データベースをサーバー ファームに再接続する必要があります。アップグレードしたサーバー ファームにデータベースを接続すると、コンテンツ データベースが自動的にアップグレードされるため、サーバー ファームに接続できるコンテンツ データベースは一度に 1 つだけです。

アップグレード プロセスをさらに合理化する場合は、追加のコンピュータを 1 台のコンピュータのサーバー ファーム内の Windows SharePoint Services 3.0 SP1 が稼働する Web サーバーとして構成できます (4 つから 5 つの Web サーバーを推奨します)。これらの一時的なフロントエンド Web サーバーで、元のサーバーと一致するように代替アクセス マッピングを構成する必要があります。代替アクセス マッピングが同じでない場合は、コンテンツ データベースがサイト コンテンツ内の誤った URL を使用してアップグレードされる可能性があります。この場合は、特定のページが正しく表示されなくなり、この問題を修正するためにはマイクロソフト製品サポート サービスに連絡する必要があります。次に、コンテンツ データベースの並列アップグレードを実行するために、これらの Web サーバーを使用して、コンテンツ データベースが元のサーバー ファームから切断されている間にこれらのデータベースをアップグレードします。

アップグレードしたコンテンツ データベースを一時的な Web サーバーから切断し、それらの元のサーバー ファームに接続し直したら、コンテンツ データベースでサービスが可能になります。この時点で、以前のバージョンのコンテンツ データベースをすべて削除し、サーバー ファームをバックアップしてください。

注意

コンテンツ データベースを切断して再接続すると、次回そのコンテンツ データベース内のコンテンツをクロールするときに、フル クロールが (増分クロールを要求しても) 行われます。フル クロールでは、コンテンツが前回クロールされているかどうかに関係なく、すべてのコンテンツが再クロールされるため、増分クロールに比べ、完了するまでに大幅に時間がかかります。

Windows SharePoint Services 3.0 インフラストラクチャ更新プログラムを実行している場合は、ビルトイン ツールを使用してデータベースを復元または再接続する際に、各コンテンツ データベースの識別子 (ID) が保持されます。ビルトイン ツールを使用した場合の既定の変更ログ保持動作は次のとおりです。

  • ファームを復元するときに、すべてのデータベースの変更ログが保持されます。

  • データベースを再接続するときに、コンテンツ データベースの変更ログが保持されます。

  • コンテンツ データベースのみを復元するときは、コンテンツ データベースの変更ログは保持されません。

データベース ID と変更ログが保持される場合、クロール ルールにより定義された定期スケジュールに基づいて、検索がクロールを継続します。変更ログが保持されない場合、スケジュールされた次のクロール時にフル クロールが検索により実行されます。

詳細については、「すべてのデータベースを移動する (Windows SharePoint Services 3.0)」と「コンテンツの保護と復旧 (Windows SharePoint Services 3.0)」を参照してください。

この方法には、複数のコンピュータを使用している場合でも、各 Web アプリケーションで複数のコンテンツ データベースを同時に更新できないという制限があります。

更新の完了と成功を確認する

ソフトウェア更新プログラムをインストールした後、次の手法のいずれかを使用して、インストールが成功したことを確認します。

  • アップグレード ログ ファイルを表示します。Upgrade.log ファイルでは、インストールの結果を確認する以外にも、失敗したインストールのトラブルシューティングを実行できます。

  • 特定のファイルのバージョン番号とレジストリ キーを確認します。ソフトウェア更新プログラムのインストールが成功したことをより詳細に調査する必要がある場合は、次の手順を実行して、特定のファイルのバージョン番号を確認し、レジストリで特定のキーを確認します。

  • SQL スキーマを調べます。SQL クエリ アナライザを使用して SQL Server スキーマを調べることによっても、ソフトウェア更新プログラムのインストールが成功したことを確認できます。DLL ファイルのバージョンとレジストリは、アップグレードの最初の部分 (ファイルがコピーされる時点) で更新されますが、SQL Server スキーマは、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードが実行された後にのみアップグレードされます。ソフトウェアの更新後に SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードが実行されたかどうかを確認するには、以下の手順を実行します。

  • [ファーム サーバー] ページにバージョン番号を表示します。SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを使用して、[ファーム サーバー] ページにバージョン番号を表示できます。ただし、このページには、Windows SharePoint Services 3.0 のバージョン番号だけが表示されます。

アップグレード ログ ファイルを表示するには

  1. Windows エクスプローラで、次のディレクトリに移動します。

    %COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web server extensions\12\LOGS

  2. テキスト エディタを使用して、Upgrade.log ファイルを開きます。

  3. ソフトウェア更新プログラムをインストールした日付までスクロールします。

  4. 次のエントリを検索するか、画面上で探します。

    Finished upgrading SPFarm Name= <構成データベース名>

    In-place upgrade session finishes. Root object = SPFarm=<構成データベース名>, recursive = True. 0 errors and 0 warnings encountered.

    これらのエントリが見つかった場合は、インストールに成功しています。

  5. 前の手順でエントリが見つからない場合は、Upgrade.log ファイルで次の用語を検索または画面上で探すことによって、失敗の原因となった問題を特定できます。

    • fail

    • error

    原因となった問題を特定して解決した後は、後述の「ソフトウェア更新プログラムを強制的に実行するには」の手順を使用してください。

一部の構成で、SharePoint Timer Service (OWStimer) アカウント (既定では、SharePoint Central Administration v3 のアプリケーション プールが使用するアカウントと同一) が、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web server extensions\12\ 内の LOGS フォルダへのアクセス許可を持たない資格情報で設定されます。その場合、Upgrade.log の一部は、SharePoint Timer Service を実行しているアカウントの一時フォルダに格納されます。

ソフトウェア更新プログラムのインストールについて、詳細出力および詳細なデバッグ情報を含む利用可能なログ情報をすべてログ ファイルに書き込むには、次のコマンドを実行します。

msiexec /p <修正プログラム パッケージ> /l*vx %temp%\patch.log

修正プログラム パッケージ は、抽出されたソフトウェア更新プログラムのファイル (.msp) へのパスです。

msi*.log というファイル名のログ ファイルは、一時ファイルの格納場所で見つけることができます。

注意

ソフトウェア更新プログラムのインストールを再度開始する前に、Windows インストーラのログを有効にします。Windows インストーラのログを有効にするには、マイクロソフト サポート技術情報の記事 99206「Windows インストーラのログの記録を有効にする方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=99206&clcid=0x411) を参照してください。

特定のファイルのバージョン番号とレジストリ キーを確認するには

  • 特定のファイルのバージョン番号は、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft Shared\Web server extensions\12\ISAPI で調べることができます。

    インストールした更新プログラムの owssvr.dll のバージョン番号を、「Windows SharePoint Services 3.0 の主要な更新プログラム」の表に示されている Windows SharePoint Services 3.0 owssvr.dll のバージョン番号と照合します。

  • 次の場所にある Version キーの値が正しいことを確認してください。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Shared Tools\Web Server Extensions\12.0

    インストールした更新プログラムの owssvr.dll のバージョン番号を、「Windows SharePoint Services 3.0 の主要な更新プログラム」の表に示されている Windows SharePoint Services 3.0 owssvr.dll のバージョン番号と照合します。

SQL スキーマを直接調べて確認するには

  • 次の SQL Server クエリを任意の SharePoint 製品とテクノロジ データベースで実行すると、GUID 00000000-0000-0000-0000-000000000000 でデータベースに対して実行されたすべてのアップグレードを追跡できます。

    SELECT * FROM Versions

    上記の GUID にマップされる最大の値は、製品の現在のバージョンと同じになります。Service Pack 1 のバージョンには 6211 が含まれます。

インストールに成功しなかった場合は、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを再度実行するか、コマンド プロンプトで次の手順を実行することで構成を完了できます。

注意

ソフトウェア更新プログラムのインストールを再度開始する前に、Windows インストーラのログを有効にします。詳細については、サポート技術情報の記事 99206「Windows インストーラのログの記録を有効にする方法」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=99206&clcid=0x411) を参照してください。

ソフトウェア更新プログラムを強制的に実行するには

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、コマンド プロンプトで以下のディレクトリに移動します。

    %COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin

  2. 次のコマンドを入力します。

    psconfig -cmd upgrade -inplace b2b -wait -force

[サーバー ファーム] ページを表示するには

  1. [ファーム サーバー] ページを開くには、以下のどちらかの方法を使用します。

    • サーバーの全体管理のホーム ページで [サーバー構成の管理] をクリックします。[サーバー構成の管理] ページの [トポロジおよびサービス] セクションの [ファーム サーバー ] をクリックします。

    • Internet Explorer で、次の Web ページを表示します。

      http://サーバー名:ポート/_admin/FarmServers.aspx

      サーバー名はサーバーの名前で、ポートはサーバーの全体管理 Web サイトに対して設定されているポートです。

  2. [ファーム サーバー] ページの [バージョン] の隣に表示されているファーム内の各サーバーのバージョン番号が、新しいバイナリ バージョンに更新されていることを確認します。

表 "Windows SharePoint Services 3.0 の主要な更新プログラム" を参照して、ソフトウェア更新プログラムの Windows SharePoint Services 3.0 のバージョン番号が正しいかどうかを確認できます。

バージョン番号がソフトウェア更新プログラムのバージョン番号と一致している場合は、サーバーの更新に成功しています。バージョン番号が正しくない場合は、ソフトウェア更新プログラムのインストールに成功していません。原因となった問題を特定および解決するには、この記事で既に説明した「アップグレード ログ ファイルを表示するには」の手順に従ってください。

サーバー ファームに新しいサーバーを追加する (オプション)

新しいサーバーを構築して既存のサーバー ファームに参加させる必要がある場合は、既にソフトウェア更新プログラム ファイルが含まれているインストール ソースを使用することをお勧めします。このインストール ソースを使用してサーバー ファームに新しいサーバーを追加すると、ソフトウェア更新プログラムは既に適用されており、新しいサーバーのバージョンはサーバー ファームにある残りのサーバーと一致します。

次の場所から、Windows SharePoint Services 3.0 SP1 を更新したバージョンとしてダウンロードできます。

updates フォルダを使用して、サーバー ファームにインストール済みのソフトウェア更新プログラムに一致したソフトウェア更新プログラムが既に含まれているインストール ソースの場所を作成できます。詳細については、トピック「ソフトウェア更新プログラムを含むインストール ソースを作成する (Windows SharePoint Services 3.0)」を参照してください。

新しいサーバーを構築して既存のサーバー ファームに参加させる必要があり、更新されたインストール ソースを作成していない場合は、以下の手順を実行する必要があります。

サーバーを構築して既存のファームに参加させるには

  1. ソフトウェア更新プログラムを適用せずに製品をインストールし、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードは実行しません。

    注意

    SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行しないことにより、レジストリ キー HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Shared Tools\Web server extensions\12.0\Secure\ConfigDB を作成して構成データベースの場所を定義することがなくなります。

  2. ソフトウェア更新プログラムをインストールします。

  3. コマンド プロンプトで SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行します。

リリース済み製品をインストールした後に、この手順に従わずに SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行した場合は、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードによって ConfigDB レジストリ キーが読み込まれ、このウィザードで "例外: System.InvalidOperationException: オブジェクトの現在の状態に問題があるため、操作は有効ではありません" が表示されます。この問題を解決するには、レジストリを変更するか、コマンド ラインを使用してこの構成を強制的に正常終了させる必要があります。

レジストリ エディタを使用して ConfigDB レジストリ キーの内容を変更した後、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行します。

構成が失敗した後にレジストリを変更して強制的にインストールするには

  1. ソフトウェア更新プログラムをインストールし、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードが実行されないようにします。

  2. レジストリ エディタを使用して、セットアップの種類をクリーン インストールに変更します。レジストリ キーを次のように変更します。

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Shared Tools\Web server extensions\12.0\WSS\"SetupType"="CLEAN_INSTALL"

  3. SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行し、切断の操作を実行します。

  4. SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行し、サーバー ファームに接続します。

Psconfig コマンド ライン ツールを使用します。

注意

Psconfig の使用方法の詳細については、「SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードのコマンド ライン リファレンス (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

構成が失敗した後に強制的にインストールするには (コマンド ライン)

  1. ソフトウェア更新プログラムを適用せずに製品をインストールし、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードは実行しません。

  2. ソフトウェア更新プログラムをインストールし、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードは実行しません。

  3. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、コマンド プロンプトで以下のように入力します。

    psconfig -cmd configdb -connect -server <SQLServerName> -database SharePoint_Config_ <dbname> -user <domainusername> -password <password> -cmd helpcollections -installall -cmd secureresources -cmd services -install -cmd installfeatures -cmd applicationcontent -install

言語テンプレート パックを更新する

コンテンツを表示するサーバーにインストールされた言語テンプレート パックごとに、更新された言語テンプレート パックをインストールする必要があります。この言語テンプレート パックをインストールするには、Microsoft ダウンロード センタから更新された言語テンプレート パックをダウンロードします。ただし、Microsoft Update Web サイトまたは Windows Update Web サイトを利用して、フロントエンド Web サーバーにインストールされている言語テンプレート パックを検出することをお勧めします。現在インストールされている言語テンプレート パックごとに、更新された言語テンプレート パックがインストールされます。

現在インストールされている言語テンプレート パックごとに、更新された言語テンプレート パックがインストールされたら、SharePoint 製品とテクノロジ構成ウィザードを実行する必要があります。

既にソフトウェア更新プログラムが適用された言語テンプレート パックのインストールに使用できるインストール場所を作成するには、トピック「ソフトウェア更新プログラムを含むインストール ソースを作成する (Windows SharePoint Services 3.0)」を参照してください。

関連項目

その他のリソース

Windows SharePoint Services TechCenter