ステップ 2. 場所のプロファイルの作成

トピックの最終更新日: 2009-05-06

Dd425128.important(ja-jp,office.13).gif重要:
通話応答サービスや他のサービスを提供するために Exchange Server ユニファイド メッセージングを展開する場合は、「ステップ 1. Office Communications Server と連動するための Microsoft Exchange でのユニファイド メッセージングの構成」を参照してください。それ以外の場合は、ステップ 1. を省略し、ここでエンタープライズ VoIP の展開を開始します。

場所のプロファイルは、Communications Server がさまざまな場所 (ユーザーごとの場所のプロファイルを使用している場合には個々のユーザー) からダイヤルされた電話番号を解釈し、ルーティングする方法を指定するものです。組織がオフィスを保有している地理的な場所ごとに、場所のプロファイルを個別に作成する必要があります。組織で単一のダイヤル プランを保持している場合は、エンタープライズ VoIP に対して有効化されているユーザーの個別の場所のプロファイルも必要になることがあります。

基本的に、場所のプロファイルとは正規化ルールの名前付きセットです。正規化ルールによって、さまざまな形式でダイヤルされた番号が標準形式 (E.164) に変換されます。場所のプロファイルごとに、1 つ以上の正規化ルールを作成する必要があります。ある場所のプロファイルの既存の正規化ルールを新しい場所のプロファイルにコピーすることもできます。

組織でダイヤルイン会議をサポートするように計画している場合には、場所のプロファイルを作成または編集するときに、電話の内線番号が、その場所のプロファイルの少なくとも 1 つの正規化ルールによって E.164 形式の完全な電話番号に変換されることを確認します。ダイヤルイン会議のユーザーは、自分の暗証番号 (PIN) と電話番号を入力して、認証済みのエンタープライズ ユーザーとして会議に参加します。電話の内線番号だけでユーザー認証を実行することはできないため、ダイヤルイン会議では、内線番号を E.164 形式の完全な電話番号に変換するための正規化ルールが必要です。

推奨事項

作業を始める前に、場所のプロファイル、電話番号正規化ルール、およびエンタープライズ VoIP でこれらが果たす役割について理解しておくことをお勧めします。詳細については、「ステップ 10. ユーザーごとの場所のプロファイルの構成」および Office Communications Server 2007 オンライン ヘルプの「Location Profiles in Office Communications Server (Office Communications Server での場所のプロファイル)」を参照してください。

Dd425128.note(ja-jp,office.13).gif注:
Office Communications Server 2007 管理ツールの代わりに Enterprise Voice Route Helper を使用し、エンタープライズ VoIP の電話番号正規化ルール、場所のプロファイル、音声ポリシー、およびルートを表示および変更することができます。Route Helper は Office Communications Server 2007 Resource Kit に含まれています。

エンタープライズ VoIP と連動するように Exchange ユニファイド メッセージングを構成する場合は、構成ステップを実行してから、場所のプロファイルを作成することをお勧めします。詳細については、「エンタープライズ VoIP 展開パスの選択」を参照してください。

Communications Server を構内交換機 (PBX) 統合モードで展開している場合は、ボイス メールの提供に Exchange Server ユニファイド メッセージングを使用しません。

概要

場所のプロファイルの作成は、次の作業で構成されます。

  • 新しい場所のプロファイルに名前を割り当てます。
  • 場所のプロファイルの内容をユーザーに示す説明を作成します。
  • 1 つ以上の正規化ルールを作成します。

場所のプロファイルを作成するには

  1. Office Communications Server 2007 スナップインを開きます。

  2. コンソール ウィンドウで、[フォレスト] ノードを右クリックし、[プロパティ] をポイントして [音声プロパティ] をクリックします。

  3. [場所のプロファイル] タブで、[追加] をクリックして新しい場所のプロファイルを作成します。

    Dd425128.note(ja-jp,office.13).gif注:
    必要に応じてこのステップを繰り返し、組織に必要なすべての場所のプロファイルを作成します。
  4. [名前] ボックスに、使いやすくわかりやすい名前を入力します。

    Dd425128.important(ja-jp,office.13).gif重要:
    エンタープライズ VoIP 用に Exchange Server ユニファイド メッセージングを構成する計画があってもまだ構成していない場合は、ここで作業を中止し、「ステップ 1. Office Communications Server と連動するための Microsoft Exchange でのユニファイド メッセージングの構成」の作業を実行してから、場所のプロファイルの作成を続行してください。
    Dd425128.note(ja-jp,office.13).gif注:
    エンタープライズ VoIP 用に Exchange ユニファイド メッセージングを構成し、「ステップ 1. Office Communications Server と連動するための Microsoft Exchange でのユニファイド メッセージングの構成」の作業を完了している場合は、対応する Exchange ユニファイド メッセージングのダイヤル プランの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を入力します。
    Dd425128.note(ja-jp,office.13).gif注:
    この名前は一意である必要があり、英字、数字、ハイフン (-)、ピリオド (.)、プラス記号 (+)、アンダースコア (_)、左かっこ (()、および右かっこ ()) の Unicode 文字を 256 文字まで使用できます。
  5. [説明] ボックスには、場所のプロファイルの適用先となる地理的な場所の一般的でわかりやすい名前を入力します。

    Dd425128.note(ja-jp,office.13).gif注:
    たとえば、場所のプロファイルの名前が London.Contoso.com である場合、[説明] を London とすることをお勧めします。会議アテンダントを展開した場合、この説明は、地域情報の一部として会議の電子メール招待状に含まれます。
  6. 外部アクセス プレフィックスを追加する場合は、[デバイス ダイヤルの最適化] チェック ボックスをオンにし、[外部アクセス プレフィックス] ボックスがアクティブになったら、このボックスに最大 4 文字 (#、*、および 0 ~ 9) を入力します。

  7. [追加] をクリックして [電話番号正規化ルールの追加] ダイアログ ボックスを表示します。

  8. [名前] ボックスに、正規化する番号のパターンを示す名前 (たとえば、「5DigitExtension」や「Toronto の 7 桁呼び出し」) を入力します。

  9. 次のいずれかの操作を行います。

    • 新しい正規化ルールを作成する場合は、このステップと次のステップを省略します。
    • 既存の正規化ルールの電話番号のパターンと変換のパターンをコピーする場合は、[ルールのコピー] をクリックします。
  10. [電話番号正規化ルールのコピー] ダイアログ ボックスで、コピーする正規化ルールを選択し、[OK] をクリックします。

    Dd425128.note(ja-jp,office.13).gif注:
    正規化ルールをコピーする前に表示する場合は、ルールを選択し、[表示] をクリックします。
  11. [説明] ボックスに、正規化ルールの簡単な説明を入力します。たとえば、「5 桁の内線番号を変換」や「7 桁の番号を Toronto の電話番号に変換」のように入力します。

  12. [電話番号のパターン正規表現] ボックスで、.NET Framework の正規表現を使用して電話番号のパターンを記述します (たとえば、^9(\d{7})$ は、数字の 9 の後に任意の 7 桁の数字が続く電話番号のパターンを表します)。

    Dd425128.note(ja-jp,office.13).gif注:
    .NET Framework 正規表現の使用方法の詳細については、「.NET Framework Regular Expressions (.NET Framework の正規表現)」を参照してください。
  13. [変換のパターン正規表現] ボックスで、.NET Framework の正規表現を使用して、[電話番号のパターン正規表現] ボックスに入力した番号に対応する E.164 電話番号を記述します。

  14. 正規化ルールによって電話番号が内線番号になる場合は、[内部エンタープライズ拡張] をクリックします。

  15. デバイスからダイヤルする際にルールを適用しない場合は、[デバイスからのダイヤル時に変換を使用] をオフにします。

  16. 電話番号の正規化ルール用の正規表現の作成に支援が必要な場合は、[ガイドの起動] をクリックします。

  17. [ダイヤルされる番号のサンプル] ボックスに電話番号を入力して、番号の変換が適切に機能するかどうかをテストします。

    Dd425128.note(ja-jp,office.13).gif注:
    番号が電話番号のパターンと一致すると、変換結果が [変換後の番号] ボックスに表示されます
  18. 変換結果が電話番号のパターンと一致したら、[OK] をクリックします。

  19. 場所のプロファイルに必要な数の正規化ルールを作成します。

  20. 作業が終了したら、[OK] をクリックします。