次の方法で共有


レポートおよびレポート定義

Reporting Services では、初期定義、パブリッシュされたレポート、ユーザーに表示される表示レポートなど、レポートの異なる状態を示すさまざまな用語が使用されます。

レポート定義 (.rdl) ファイル

レポート定義は、レポート デザイナまたはレポート ビルダで作成するファイルです。このファイルには、データ ソース接続、データ取得に使用するクエリ、式、パラメータ、画像、テキスト ボックス、テーブルなど、デザイン時にレポートに含めるあらゆる要素についての完全な説明が記述されます。

レポート定義は、実行時に処理済みレポートとして表示されます。レポート定義は複雑になることがありますが、最小のレポート定義では、クエリと他のレポート コンテンツ、レポートのプロパティ、およびレポートのレイアウトが指定されます。

レポート定義は、レポート定義言語 (RDL) と呼ばれる XML 文法に準拠した XML で記述されます。RDL は、レポートで使用可能なすべてのバリエーションを表す XML 要素を記述します。レポート定義または RDL の詳細については、「レポート デザイナを使用したレポートのデザインと実装 (Reporting Services)」および「レポート定義言語リファレンス」を参照してください。

クライアント レポート定義 (.rdlc) ファイル

Visual Studio のレポート デザイナでは、ReportViewer コントロールで使用するクライアント レポート定義 (.rdlc) ファイルが生成されます。この .rdlc ファイルは、Reporting Services のレポート デザイナで使用する .rdl ファイルに変換できます。.rdlc ファイルの詳細については、Visual Studio のマニュアルおよび「Visual Studio の Reporting Services および ReportViewer コントロール」を参照してください。

パブリッシュされたレポート

.rdl ファイルの作成を終えたら、このファイルをレポート サーバーにパブリッシュします。レポート サーバーにパブリッシュするには、レポート デザイナからレポート プロジェクト ソリューションを展開するか、レポート ビルダで .rdl ファイルを保存するか、あるいはレポート マネージャを使用して .rdl ファイルをアップロードします。パブリッシュされたレポートとは、レポート サーバー データベースに保存され、レポート サーバーで管理されるアイテムです。パブリッシュされたレポートは、レポート ユーザーからのアクセスに備え、部分的にコンパイルされた中間形式で保存されます。

パブリッシュされたレポートのセキュリティは、Reporting Services のロールベースのセキュリティ モデルを使用したロールの割り当てによって確保されます。パブリッシュされたレポートにアクセスするには、URL、SharePoint Web パーツ、またはレポート マネージャを使用します。

レポートは、要求時アクセスの中間形式で、またはレイアウト情報とレポートが最初に実行された時点のデータの両方を含むスナップショットとしてパブリッシュできます。レポート スナップショットは、特定の表示形式では保存されません。その代わりに、レポート スナップショットは、ユーザーまたはアプリケーションが要求したときのみ、最終的な表示形式 (HTML など) で表示されます。詳細については、「レポート履歴でのスナップショットの作成、変更、および削除」を参照してください。

表示レポート

表示レポートは、表示に適した形式 (HTML など) で、データおよびレイアウト情報の両方を含む完全に処理されたレポートです。レポートは出力形式に変換しないと、表示されません。レポートの表示処理は、レポート サーバーによって行われます。レポートを表示するには、以下のいずれかの操作を実行します。

  • パブリッシュされたレポートをレポート サーバーから開きます。

  • レポートをサブスクライブします。このレポートは、指定した出力形式で電子メールの受信トレイまたはファイル共有に配信されます。

Reporting Services のレポートでは、既定の表示形式として HTML 4.0 が使用されます。HTML に加えて、Excel、Word、XML、PDF、TIFF、CSV などのさまざまな出力形式でレポートを表示できます。パブリッシュされたレポートと同様に、表示レポートは、レポート サーバーに戻って編集したり保存することはできません。詳細については、「レポートのエクスポート」を参照してください。

レポートの処理方法の詳細については、「レポート プロセッサ」を参照してください。