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レポート モデル

レポート モデルは、アドホック レポートの作成に使用される、基盤となるデータベースのビジネス記述です。レポート モデルは、データベース テーブルおよびビューをビジネス ユーザーにとって意味のある概念にマッピングする情報の追加的な層です。適切に設計されたレポート モデルには、ビジネス ユーザーのレポートに求められる情報が意味のある方法で整理されて反映されます。

レポート モデルはモデル デザイナで作成され、レポート サーバーにパブリッシュされます。その後、レポート モデルは共同アドホック レポートの基盤としてレポート ビルダで使用されます。同じレポートで作業する権限を持つさまざまなユーザーが、フィルタ、式、場合によってはレポートに含める情報の種類を追加および変更して、レポート モデルを改良していくことができます。

レポート モデルは、用途に応じてさまざまな意味を持ちます。

  • ビジネス ユーザーにとっては、このモデルはレポート対象物の入れ物の役割を果たします。たとえば、売上レポート用に設計されたモデルには、製品、受注、出荷用のデータ記述が含まれます。
  • モデル設計者にとって、モデルは、個々のデータ ポイント (製品 ID など) を記述するエンティティ、属性、および関係の集合体を、大きな論理グループ (製品 ID、製品名、および他の製品に関連するデータ項目を含む製品のエンティティなど) として組み合わせ、さらに、そのグループを他のグループに関連付け、実際のビジネス機能とビジネス プロセス間の関係 (製品と在庫および販売との関係など) を反映するようにしたものです。

レポート モデルの目的は、特殊な知識が必要なため、ビジネス ユーザーが独自のレポートを作成できなくなるような事態をなくすことです。レポート モデルを使用すると、クエリ構築、データ ソースの接続と認証、式、フィルタ、およびパラメータを作成するための知識が不要になります。レポートの設計に伴うこのような側面をすべてレポート モデルに組み込むことにより、ビジネス ユーザーは関心のあるデータに集中して作業できます。

ms159754.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
レポート モデルは統一モデリング言語 (UML) やその他のモデル仕様には基づいていません。レポート モデルは他のモデリング ツールやモデリング言語とは互換性がありません。レポート モデルの作成、パブリッシュ、および使用には、Reporting Services で提供されている作成ツールおよび配置ツールを使用する必要があります。

参照

概念

モデル デザイナを使用した作業
モデル デザイナ
レポート ビルダ
Reporting Services の概念

その他の技術情報

チュートリアル : レポート モデルの作成

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手