Backup : Stsadm 操作 (Windows SharePoint Services)

操作名 : バックアップ

説明

url パラメータを使用すると、サイト コレクションのバックアップが作成されます。ただし、backupmethod パラメータを使用すると、各データベース、Web アプリケーション、またはファーム全体のバックアップを作成することができます。サイト コレクションの既存のバックアップ ファイルだけを上書きする場合は、overwrite パラメータを使用します。

注意

force パラメータおよび nositelock パラメータは、Windows SharePoint Services 3.0 Service Pack 2 (SP2) で初めて導入されました。

重要

バックアップ処理中にサイト コレクションが変更されると、バックアップが破損することがあります。大規模なサイト コレクションのバックアップには長い時間がかかることがあります。ユーザー操作によりサイト コレクションのバックアップが妨げられる可能性や、大規模なサイト コレクションのバックアップに要する時間が使用可能なメンテナンス時間を超える可能性を減らすために、以下の推奨事項に従ってください。

  • 15 GB を超える大きさのサイト コレクションに対しては、Stsadm の backup 操作を行わないください。大きなサイト コレクションについては、「組み込みツールを使用してサイト コレクションをバックアップおよび復元する (Windows SharePoint Services 3.0)」の推奨事項を参照してください。

  • バックアップ時は、「Setsitelock : Stsadm 操作 (Windows SharePoint Services)」を参考にして、サイト コレクションの URL を読み取り専用に設定します。こうすることで、ユーザーはサイト上でコンテンツを表示できますが、バックアップ プロセスに干渉するコンテンツの追加、変更などの操作はできなくなります。バックアップが完了したら、サイト コレクションの URL のアクセス設定を既定の状態に戻します。

    SharePoint 製品とテクノロジの Service Pack 2 では、バックアップ処理が開始される前に、サイト コレクションが自動的に読み取り専用としてロックされます。つまり、「Setsitelock : Stsadm 操作 (Windows SharePoint Services)」の操作を使用する必要はありません。サイト コレクションが読み取り専用としてロックされないようにするには、Windows SharePoint Services 3.0 Service Pack 2 (SP2) に含まれている nositelock パラメータを指定する必要があります。

構文

サイト コレクションのバックアップ用

stsadm -o backup

-url <URL name>

-filename <ファイル名 >

[-nositelock]

[-overwrite]

壊滅的事態でのバックアップ用

stsadm -o backup

-directory <UNC パス、またはローカル ドライブ>

-backupmethod <完全、または差分>

[-force]

[-item] <ツリーから作成されたパス>

[-percentage] <1 から 100 までの整数>

[-backupthreads] <1 から 10 までの整数>

[-showtree]

[-quiet]

パラメータ

パラメータ 必須/省略可 説明

url

有効な URL ("http://*server name*" など)

必須

バックアップするサイト コレクションの URL

filename

サイト コレクション バックアップ ファイルの有効なファイル名 ("Siteb.bak" など)

必須

バックアップファイル名

nositelock

<なし>

省略可能

サイト コレクション バックアップの実行中にサイト コレクションに対する読み取り専用のロックが設定されないように指定します。

Note メモ
このパラメータは、Windows SharePoint Services 3.0 Service Pack 2 (SP2) で初めて導入されました。

overwrite

<なし>

省略可能

既存のバックアップ ファイルを上書きします。

directory

次のどちらかの有効なパス :

  • C:\*folder_name*

  • \\*server_name*\*folder_name*

Note メモ
spbr* フォルダが自動的に作成されます。

必須

Windows SharePoint Services 3.0 が、作成したバックアップ ファイルを格納する必要のあるパス。Microsoft SQL Server 2005 と、インスタンスの Windows SharePoint Services 3.0 がインストールされているコンピュータの場合、ローカル ドライブ パスが使用できます。これは、基本的なインストールを含みます。ただし、複数のコンピュータに SQL Server 2005 および Windows SharePoint Services 3.0 がインストールされている場合、汎用名前付け規則 (Universal Naming Convention) に基づいた共有パスを使用する必要があります。こうすることで、SQL データベースおよびサーチ コンポーネントは、\\*computer_name*\volume\Backup など、同じ場所に書き込まれます。

複数のバックアップパッケージを同じ場所に格納することができます。これは、stsadm -o restore操作で -directory パラメータに渡すのと同じパスです。

backupmethod

次のどちらかの値 :

  • 完全

  • 差分

必須

作成するバックアップファイルの種類。取る値は完全、または差分。

完全バックアップとは、選択したデータすべてのバックアップです。差分バックアップとは、選択したデータのうち、最後に完全バックアップしてから変更されたすべてのデータのバックアップです。

force

<なし>

省略可能

ディスク領域のチェックを無視し、バックアップを続行します。

Note メモ
このパラメータは、Windows SharePoint Services 3.0 Service Pack 2 (SP2) で初めて導入されました。

item

次のような有効なアイテム :

Farm\Windows SharePoint Services

省略可能

ファームのどの部分をバックアップする必要があるかを示します。-showtree パラメータで表示されるフル ファーム パス表記か、または、名前が一意である場合は、パスに含まれる対象のコンポーネント名を使用します。名前が同じ複数のアイテムがある場合は、完全パスを指定する必要があります。既定では、最上位のノードが選択されます。アイテム名、またはパス名にスペースが含まれる場合は二重引用符で囲みます。このパラメータが指定されていない場合、ファーム全がバックアップされます。

percentage

1 から 100 までの整数値 1 (既定値は 5)

省略可能

backup 操作の進行状態の更新が、指定したパーセント値の間隔で表示されるように要求します (たとえば、"5" という値を指定した場合はバックアップの進行状態の更新が 5% 刻みで表示され、"10" という値を指定した場合は 10% 刻みで表示されます)。

Note メモ
このパーセント値は厳密ではないため、実際の進行状況の更新は要求した値よりも前後することがあります。

非常に大きなデータベースでは、更新表示を見る最適値として 1 を使用する必要があります。

既定値は 5 です。

backupthreads

1 から 10 までの整数値

省略可能

バックアップ中に使用する必要のあるスレッドの数。Windows SharePoint Services の推奨値は 3 スレッドです。

既定値は 1 です。スレッド数が少ないほど、バックアップ ログ ファイルを読んだり理解したりするのが容易になります。

showtree

<なし>

省略可能

backup 操作に渡される他のパラメータ (-item パラメータ) に基づき、ファーム内のどのオブジェクトがバックアップされるかを表示します。backup 操作に渡される他のパラメータに基づいてバックアップから除外されるアイテムには、アスタリスク文字 (*) が付きます。バックアップできないアイテムは角かっこ ([ ]) で囲まれます。showtree パラメータが指定されている場合、バックアップは実行されません。

quiet

<なし>

省略可能

バックアップの進行状態の情報が表示ウィンドウに表示されないようにします。ただし、最終的なバックアップの状態 ("操作は正常に完了しました。") は表示されます。-quiet パラメータを省略すると、backup 操作によって、パッケージのバックアップの進行状態の情報が表示ウィンドウに表示されます。