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クラスタのネットワーク コンポーネントおよび優先度を構成する方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-10-25

ここでは、クラスタ アドミニストレータまたは Cluster.exe を使用して、Microsoft Exchange Server 2007 クラスタ化メールボックス サーバーをサポートするように、クラスタのネットワーク コンポーネントと優先度を構成する方法について説明します。

クラスタ内にクラスタ化メールボックス サーバーをインストールする前に実行する必要のある手順が 2 つあります。

  • クラスタを使用するためにネットワークを有効にする   この手順は、接続されているネットワークをクラスタが利用できるようにします。
  • ネットワークの優先順位を構成する   この手順は、クラスタへのクライアント接続が適切なタイミングで行われるようにします。

開始する前に

各ノードには、少なくとも 2 つのネットワーク インターフェイスが取り付けられている必要があります。以下の手順では、パブリック ネットワークとプライベート ネットワークの 2 つのネットワークのみが使用されると想定します。クラスタに 2 つのネットワークがある場合は、これらのネットワークの一方を混合 (パブリック) ネットワークとして、もう一方をプライベート ネットワークとして構成する必要があります。クラスタに 3 つ以上のネットワークがある場合は、必要に応じて追加のネットワークを構成できます。

クラスタ ネットワークの優先度の構成は、Microsoft Windows におけるネットワーク接続の順序の構成とは異なります。Windows でネットワーク接続の順序を構成する方法の詳細については、「クラスタ連続レプリケーションのネットワーク接続を構成する方法」を参照してください。

クラスタ化メールボックス サーバー用に構成するコンピュータで以下の手順を実行するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。

  • ローカルの Administrators グループのメンバシップ

Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

手順

クラスタ アドミニストレータを使用してクラスタを使用するためのネットワークを有効にするには、次の操作を行います。

  1. クラスタ アドミニストレータを開きます。

  2. コンソール ツリーで [クラスタの設定] をダブルクリックし、[ネットワーク] をクリックします。

  3. 詳細ウィンドウで、有効にするプライベート ネットワークを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  4. [クラスタ使用のためにこのネットワークを有効にする] チェック ボックスをオンにします。既定では、検出されたすべてのネットワークでクラスタ使用が有効になるため、このチェック ボックスはおそらくあらかじめにオンになっています。

  5. "このネットワークはクラスタ内で次の役割を実行します" フィールドで、[内部クラスタ通信のみ (プライベート ネットワーク)] を選択し、[OK] をクリックします。

  6. 詳細ウィンドウで、有効にするパブリック ネットワークを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  7. [クラスタ使用のためにこのネットワークを有効にする] チェック ボックスをオンにします。既定では、検出されたすべてのネットワークでクラスタ使用が有効になるため、このチェック ボックスはおそらくあらかじめにオンになっています。

  8. "このネットワークはクラスタ内で次の役割を実行します" フィールドで、[すべての通信 (混合ネットワーク)] を選択し、[OK] をクリックします。

    note注 :
    サーバーに接続されている追加ネットワークにクラスタで使用しないネットワークがある場合は、そのネットワーク接続の [クラスタ使用のためにこのネットワークを有効にする] チェック ボックスをオフにします。

クラスタ アドミニストレータを使用してクラスタ ネットワークの優先順位を構成するには、次の操作を行います。

  1. クラスタ アドミニストレータを開きます。

  2. コンソール ツリーで [クラスタ名] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  3. [ネットワークの優先順位] タブをクリックします。

  4. [内部クラスタ通信のために使うネットワーク] で、プライベート ネットワークを選択します。[上へ移動] を使用して、プライベート ネットワークが優先度のリストの一番上に表示されるまで優先度を上げます。常にプライベート ネットワークが混合ネットワークやクライアントのみのネットワークより高い優先度を持つようにしてください。

  5. 完了したら、[OK] をクリックします。

Cluster.exe を使用してクラスタ ネットワークの使用を構成するには、次の操作を行います。

  1. アクティブ ノードでコマンド プロンプトを開き、フェールオーバー クラスタ内の各プライベート ネットワークに対して次のコマンドを実行します。

    Cluster <ClusterName> network "NameofPrivateNetwork" /prop Role=1
    
    note注 :
    クラスタで管理または使用しないネットワークがある場合は、役割の値を 0 に設定します。
  2. 次のコマンドを実行し、プライベート ネットワークの役割が 1 (0x1) に設定され、パブリック (混合) ネットワークの役割が 3 (0x3) に設定されていることを確認することにより、すべてのプライベート ネットワークが内部クラスタ通信専用 (プライベート) として構成され、すべてのパブリック ネットワークがすべての通信用 (混合) に構成されていることを確認します。

    Cluster <ClusterName> network "NameofPrivateNetwork" /prop
    Cluster <ClusterName> network "NameofPublicNetwork" /prop
    

    フェールオーバー クラスタ内のその他のプライベート ネットワークおよびパブリック ネットワークに対してそれぞれ、上のコマンドを繰り返します。

Cluster.exe を使用してクラスタ ネットワークの優先度を構成するには、次の操作を行います。

  • アクティブ ノードでコマンド プロンプトを開き、次のコマンドを実行します。

    Cluster <ClusterName> /setnetpri:NameofPrivateNetwork,NameofPublicNetwork
    

    /setnetpri オプションは、コマンドの順序に依存します。複数のパブリック ネットワークまたはプライベート ネットワークがある場合は、プライベート ネットワークを上記のコマンドで最初に記述する (たとえば、Priv1、Priv2、Pub1、Pub2) ことにより、すべてのプライベート ネットワークがネットワークの優先度の上位になるようにします。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。