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トラブルシューティング : Terminal Services 環境における Project Professional 2007

更新日: 2007年12月

 

トピックの最終更新日: 2008-06-25

ターミナル サービス環境で Project Professional 2007 を使用している場合、アカウント プロファイルの保存方法が適切でなかったり、プロジェクトのローカル キャッシュ機能を導入したことが原因で、問題が発生することがあります。この記事では、このような状況で起こりうる問題と、考えられる解決方法について説明します。プロジェクトのローカル キャッシュ機能の詳細については、「プロジェクトのローカル キャッシュ機能について」を参照してください。

[!メモ] トラブルシューティングの前に、Project Professional 2007 の最新の更新プログラムをインストール済みであることを確認してください。Microsoft Office Project 2007 インフラストラクチャ更新プログラムによって、プロジェクトのローカル キャッシュのパフォーマンスが強化されます。詳細については、「Project Server 2007 Infrastructure Update Release (white paper) (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=121912&clcid=0x411) を参照してください。Microsoft Office Project 2007 インフラストラクチャ更新プログラム をインストールするには、Microsoft ダウンロード センターで、関連するダウンロード ページ (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=121884&clcid=0x411) を参照してください。

ターミナル サービス環境における Project Professional

以前のバージョンの Project Professional のプロジェクト ファイルを開くときに動作が遅くならないようにするには、顧客はターミナル サービス (Citrix の場合もあり) 環境に、Project Professional クライアントをインストールします。ターミナル サービス環境では、ターミナル サーバーが有効になっていて、Project Professional がインストールされているサーバーに、リモート ユーザーがログインすることができます。ターミナル サーバーは Project Server と同じローカル WAN 上にあるので、リモート ユーザーが自身のコンピュータで Project Professional クライアントを実行する場合よりも、帯域幅は通常大きくなります。

通常、Windows Server 2003 でのターミナル サーバー展開には、以下のどちらかのスキームを必要とします。

  • 負荷分散されたターミナル サーバー ファーム   ターミナル サーバー ファームに接続したユーザーは、負荷に応じて、別のターミナル サーバー コンピュータにリダイレクトされます。詳細については、Microsoft TechNet の Windows Server 2003 の記事「Load Balancing Terminal Servers (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105918\&clcid=0x411) を参照してください。

  • ターミナル サーバー コンピュータ (置換可能) のプール   ユーザーは内部の Web サイトに移動して、使用可能なターミナル サーバーのリストを参照し、その中から 1 つを選択してログオンします。

Office Project Professional 2007 と Office Project Server 2007 を使用している場合は、プロジェクトのローカル キャッシュ機能を使用することによって、遅延の問題が生じる可能性を最小限に抑えることができます。その一方で、ロールアウトや管理コストを最小限に抑えたいなどの理由で、Project Professional クライアントをターミナルサービスまたは Citrix 環境にインストールしたいと考える顧客もいます。

ターミナル サービス環境で Project Professional 2007 を使用する際に発生する一般的な問題

上記の 2 つのターミナル サービス展開スキームでは、ユーザーは毎回同じコンピュータにログオンするとは限りません。このため、Office Project Professional 2007 ユーザーが Office Project Server 2007 に接続する際に、以下の問題が発生します。

  1. Office Project Professional 2007 ユーザーが TerminalServer1 にログオンして、Project Server アカウントを作成したとします。次に Project Server に接続した際に、このユーザーは TerminalServer2 にログオンしました。この場合、このユーザーが TerminalServer1 で作成したアカウントは、TerminalServer2 では使用できません。

    この問題は、Project Server アカウントの詳細が、コンピュータのローカル レジストリの "Current User" セクションに保存されることが原因で発生します。ユーザーが別のコンピュータにログオンした場合、このデータを使用することはできません。

  2. Office Project Professional 2007 ユーザーが TerminalServer1 にログオンして Project Server アカウントを作成し、いくつかのプロジェクトを開いたとします。次に、このユーザーは TerminalServer2 にログオンしました。この場合、前回開いたプロジェクトは使用できません。

    この問題は、プロジェクトのローカルキャッシュの場所が、既定ではローカル コンピュータの Application Data フォルダを参照していることが原因で発生します。ユーザーが別のコンピュータにログオンした場合、このフォルダのデータを使用することはできません。

これらの問題は、以下のどちらかのソリューションで解決することができます。

  • ユーザー アカウントに移動ユーザー プロファイルを実装する

  • ユーザーのログオン スクリプトを作成する

移動ユーザー プロファイル

ユーザーは、自身のユーザー プロファイル設定を維持しながら、移動ユーザー プロファイルを使用してドメイン内のコンピュータにログオンすることができます。ユーザー プロファイルは、ネットワーク上の共有の場所に保存されます。ユーザーがターミナル サーバー コンピュータにログオンすると、そのプロファイル情報 (デスクトップ構成、My Documents のディレクトリ、レジストリ、およびアプリケーション データ) がローカル コンピュータにコピーされます。ローカル コンピュータ上で加えられた変更は取得され、ユーザー プロファイルに保存されます。ユーザーが次にログオンする際に、そのデータが適用されます。

ターミナル サーバーを使用してログオンする場合、ログオンするターミナル サーバーに関係なく、Office Project Professional 2007 ユーザーは自身のユーザー プロファイル情報を使用することができます。ログオンした後は、プロジェクトのローカル キャッシュにある Project Server アカウントまたはその情報をすべて使用することができます。

移動ユーザー プロファイルの詳細については、Microsoft TechNet の以下の記事を参照してください。

ログオン スクリプト

移動ユーザー プロファイルの代わりに、ユーザー ログオン スクリプトを使用しても、同様の結果を得ることができます。ユーザー ログオン スクリプトを使用して、Project Server のすべてのアカウントを自動的に作成することもできます。この場合、プロジェクトのローカル キャッシュの場所で、既定の Application Data フォルダではなく、共通のネットワーク共有を参照するように設定する必要があります。それには、Office Project Professional 2007 のグループ ポリシー オブジェクト (GPO) を使用します。グループ ポリシーは、Active Directory 環境のコンピュータとリモート ユーザーを一元管理および構成するための、Microsoft Windows Server 2003 の機能です。

ログオン スクリプトの作成時に、プロジェクトのローカル キャッシュ パスおよびユーザー プロファイルのレジストリ キーの場所を参照する必要が生じることがあります。これらのレジストリ キーは、以下のレジストリにあります。

キャッシュ パス (ユーザー別) :

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\12.0\MS Project\Settings

ユーザー プロファイル (ユーザー別) :

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\12.0\MS Project\Profiles

グループ ポリシー設定の使用方法については、以下の記事を参照してください。