ごみ箱とバージョン管理機能を使用してコンテンツを保護および復元する (Office SharePoint Server 2007)

以前のバージョンの SharePoint 製品とテクノロジとは異なり、削除されたオブジェクトを取得するためにコンテンツ データベースの復旧を行う必要はありません。代わりに、ごみ箱と削除済みデータ バックアップを使用できます。ごみ箱には、ごみ箱の中にあるアイテム (削除したファイル、ドキュメント、リスト アイテム、リスト、ドキュメント ライブラリなど) を復元する機能があります。

バージョン管理を使用して、ドキュメントの上書きが原因で発生するデータ損失を防止することもできます。サイトの所有者がドキュメント ライブラリまたはリストでバージョン管理を有効にすると、これらによって、ドキュメント、アイテム、およびファイルのコピーが複数保存されます。不必要な変更が加えられた場合、ファイルが上書きされた場合、またドキュメントが破損した場合、エンドユーザーは以前のバージョンを簡単に復元することができます。

ごみ箱を使用したコンテンツの保護

削除済みデータ バックアップ (サイト コレクションのごみ箱とも呼びます) は、サイト コレクションの管理者が利用できます。削除済みデータ バックアップは、サイト コレクション内のすべてのサイトのごみ箱中のオブジェクトと、削除済みデータ バックアップ内のオブジェクトの、2 つのビューで構成されます。ごみ箱からアイテムを削除した場合、サイト コレクションの管理者が削除済みデータ バックアップから復旧することでしか復旧できません。

Web アプリケーションで削除済みデータ バックアップを有効にするときは、削除済みデータ バックアップで使用できるディスク容量を、Web アプリケーションに割り当てたクォータの割合で指定する必要があります。たとえば、Web アプリケーションに対して 100 MB の容量を割り当てた場合、クォータの 50% を削除済みデータ バックアップに割り当てると、削除済みデータ バックアップには 50 MB が割り当てられ、Web アプリケーション全体には 150 MB が割り当てられます。削除済みデータ バックアップのクォータとして最大 100% を割り当てることができます。クォータ テンプレートの計画と作成の詳細については、以下の記事を参照してください。

次の表に、アイテムを削除する方法、およびアイテムをごみ箱と削除済みデータ バックアップから復元する方法を示します。

ユーザーの操作 アイテムの状態 アイテムを復元可能なアカウント

アイテムを削除する

アイテムは、ごみ箱から削除されるまで、またはアイテムがごみ箱に置かれていた期間が、構成されている許容期間を超過するまで、ごみ箱内に保持されます。

ユーザーまたはサイト コレクションの管理者

ごみ箱からアイテムを削除する

削除済みデータ バックアップに保持されます。

サイト コレクション管理者

Office SharePoint Server 2007 でのごみ箱の使用の詳細については、「ごみ箱のアイテムを表示、復元、または削除する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=90917&clcid=0x411) を参照してください。

ごみ箱を構成する方法については、「ごみ箱を構成する (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。

バージョン管理を使用したコンテンツの保護

正しく理解して実装すれば、バージョン管理機能によって、ユーザーが実施できるコンテンツの復元方法が提供され、ドキュメントの開発段階に関する次の情報が通知されます。

  • このドキュメントが下書きバージョンと発行済みバージョンのどちらなのか。

  • 最近どのような変更が加えられたか。

  • メタデータが変更されたかどうか、およびその理由。

Office SharePoint Server のコンテンツを保護および復元する目的でバージョン管理機能の使用を試みる前に、必ず「サイトのメンテナンスおよび管理を計画する (Office SharePoint Server)」をお読みください。

バージョン管理を構成するには、次の手順を使用します。

バージョン管理を有効化および構成する (Office SharePoint Server 2007)

サイト内に多数のバージョンのファイルおよびドキュメントがあると、サイトのサイズが非常に大きくなるため、管理者はバージョン管理を行う必要があります。サイトのサイズを制限しない場合、サイトのサイズが記憶域容量を上回る可能性があります。ファームの管理者は、サイトの所有者とサービス レベル契約を確立して、サイトのサイズ クォータを設定することにより、この問題を管理できます。バージョン管理を行うには、次の手順を使用します。

クォータを使用してバージョン管理機能を管理する (Office SharePoint Server 2007)

関連項目

概念

ファームの保護と復元 (Office SharePoint Server 2007)
ファームのバックアップと復元 (Office SharePoint Server 2007)
バックアップと復元のために別の方法を使用する (Office SharePoint Server 2007)
バックアップと復元のトラブルシューティング (Office SharePoint Server 2007)