必要なフォーム テンプレートを計画する
この記事の内容 :
現在のフォームの目録を作成する
オンライン フォームの利点を調査する
新しいフォーム テンプレートに対するニーズを評価する
フォーム テンプレートの複雑性を決定する
ワークシート
どのようなフォーム テンプレートが必要になるかを検討する場合は、一定の計画手順に従うことが重要です。組織のほとんどには既に使用中のフォームがあります。そのうちのいくつかはインポートできるものの、まず間違いなく新しいフォーム テンプレートを作成することになります。この記事は、どのようなフォーム テンプレートを作成する必要があるかを計画するのに役立ちます。また、現在のどのフォームをインポートできるか、どのフォームを手動で作成し直す必要があるか、どの要因を考慮する必要があるかを理解するのにも役立ちます。
この記事の最後で、Office SharePoint® Server 2007 InfoPath® Forms Services: 既存フォームの目録 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73266&clcid=0x411) のワークシートを使用して、現在のフォームの目録を作成します。「必要なフォーム テンプレートを計画する」では、"管理者の許可済みフォーム テンプレートの展開を計画する" ワークシートを使用して、最初に作成するフォーム テンプレート、およびインポートする既存のフォームを記録します。
現在のフォームの目録を作成する
InfoPath Forms Services を展開する前に、組織で現在使用しているフォームを特定することが重要です。フォームは以下のようなさまざまな形式で存在しています。
Microsoft Word
書類
FAX
電子メール
Web
Microsoft Office InfoPath 2003
その他のソフトウェア
既存のフォームが使いやすく効率的かどうかを判断します。フォームの一部または全体が、本来の目的を果たしていないこともあります。別のフォームと重複していることもあります。そのまま使い続けるフォームを特定します。使い続けるフォームの中から、開発して InfoPath Forms Services に展開できるフォームを決定します。フォームを結合する必要があるかどうかを判断します。廃棄するか、または別のフォームと結合することによって、排除できるフォームを特定します。
オンライン フォームの利点を調査する
組織がフォームを従来の形式からオンライン バージョンに移行することを決断するには、いくつかの理由があります。InfoPath Forms Services を使用してオンライン バージョンに移行する主要な利点を以下に示します。
Microsoft Office InfoPath 2007 では、Office InfoPath 2007 プログラムで表示および編集するフォーム テンプレートと、ブラウザで表示および編集するブラウザ互換フォーム テンプレートの両方を 1 つのデザイン モデルで提供します。フォーム内のすべての宣言規則は、フォームの入力に Office InfoPath 2007 を使用する場合と Web ブラウザを使用する場合で同じ動作をします。同様に, .NET Framework 言語で新しい管理オブジェクト モデルに記述されたすべてのビジネス ロジックは、どちらの環境でも同じように動作します。これにより、開発者は複数のバージョンを作成することを気にかけずに豊富で複雑な機能を持つフォームを一度にデザインできます。
フォーム テンプレートの作成者は Office InfoPath 2007 のデザイン モードで、単純な入力規則、計算、および条件付き書式を宣言として定義できます。コードを記述する必要はありません。これらすべての宣言規則は InfoPath Forms Services でそのまま動作します。サーバー固有またはブラウザ固有の変更は加えられません。
簡単な展開モデルとフォーム テンプレート管理機能が用意されています。InfoPath Forms Services では、InfoPath Designer による展開モデルを提供しています。また、Windows SharePoint Services 3.0 および Microsoft Office SharePoint Server 2007 のインフラストラクチャに統合して、管理ツールを提供します。
フォームを入力するためにクライアントでダウンロードしたり、カスタム インストールを行う必要はありません。
InfoPath Forms Services は、XML スキーマを本質的に理解でき、入れ子、繰り返し、および選択的なセクションの操作に豊かで柔軟、動的で親しみやすいユーザー モデルを提供できます。また、InfoPath Forms Services には、データの整合性の問題をソースで検出するために、入力規則を定義したり、実行時に入力規則を適用するための高度な機能を備えています。InfoPath フォームを Web ブラウザまたは Office InfoPath 2007 で入力する際に、これらすべての機能を利用できます。
フォームは、ビジネス プロセスが複雑であり、収集したデータを事前定義ワークフローおよびサーバー プロセスに流す必要がある場合に、そのフロント エンドとしてよく使用されます。フォーム フィールドはデータベースの行およびフィールドに対応付けることができます。InfoPath Forms Services には、コードをまったく記述しなくても Web サービスとデータをやり取りできる機能が組み込まれており、Web サービスとの接続性に優れています。
Office InfoPath 2007 は XML 標準に基づいています。InfoPath フォーム テンプレートは、フォームで収集されたデータの形式を定義する基本の XML スキーマに基づいています。フォームは、このスキーマに準拠する XML ファイルです。データは外部データ ソースと簡単にやり取りできます。これは、Web ブラウザで実行しているフォームにも当てはまります。標準的なデータ形式のため、フォーム テンプレートの作成者は、収集したデータを Office InfoPath 2007 から直接操作できます。
InfoPath Forms Services は、Microsoft .NET Framework. に依存することができるフォームについて完全な管理オブジェクト モデルをサポートしています。このオブジェクト モデルを利用する、C# または Visual Basic で記述されたビジネス ロジックは、InfoPath Forms Services で再コンパイルせずに直接動作します。
Windows SharePoint Services 3.0 アーキテクチャにより、管理者は CPU およびメモリのアップグレードを利用して、需要を満たすように InfoPath Forms Services のパフォーマンスをスケール アップおよびスケール アウトすることができます。
InfoPath Forms Services は、すべてのプラットフォームで優勢なブラウザと本質的に互換性があります。
新しいフォーム テンプレートに対するニーズを評価する
計画のシナリオとフォームの目録を作成する間に、新しいフォーム テンプレートでニーズを満たすことのできる空白が見つかることがあります。以前は実用的でなかったり、現在のフォームでは不可能だったりしたことが、InfoPath Forms Services テクノロジによって新たに実現できることに気付くこともあります。たとえば、紙のフォームが電子メールと統一されていないとします。このような場合、電子メールと統一された新しいフォーム テンプレートが、シナリオに沿ったものであれば有用でしょう。この記事のワークシートには、新しいフォーム テンプレートのニーズを評価するためのセクションが含まれています。
フォーム テンプレートの複雑性を決定する
Office InfoPath 2007 のフォーム テンプレートをデザインする場合、さまざまなオプションがあります。フォーム テンプレートは、単純で短期的なものにすることができます。たとえば、ワークグループで、次週の会議の出席者を決定するためにフォームを作成する場合です。また、フォーム テンプレートを非常に複雑なものにすることもできます。たとえば、以下のようなフォーム テンプレートです。
フォーム コードを使用します。
複数のデータ接続を含めます。
サーバー ファームの管理者による展開を必要とします。フォーム テンプレートの複雑なしくみを理解すると、システム リソースへの影響を見極めるのに役立ちます。
InfoPath Forms Services の計画を立てる場合、以下のような問題に対する答えを用意する必要があります。
フォーム テンプレートを匿名ユーザーに公開するかどうか。
管理者承認フォーム テンプレートにするかどうか。つまり、全面的な信頼が必要であったり、フォーム コードを含める必要があったり、管理者が管理するデータ接続を使用する必要があったりするため、管理者のみが展開できるフォーム テンプレートにするかどうか。
このフォーム テンプレートではデータ接続を使用して外部ソースとデータをやり取りするかどうか。データ接続の詳細については、「フォーム テンプレートに必要なサーバー側データ接続を計画する (Office SharePoint Server)」を参照してください。
このフォーム テンプレートを運用中に使用すると予想される人数。
フォーム テンプレートを同時使用する平均人数。
ピーク使用時に予想される同時使用人数。
フォーム テンプレートの予想セッション時間。
ユーザーがオフラインでフォーム テンプレートにアクセスできるかどうか。
フォーム テンプレートでデジタル署名を要求するかどうか。
このフォーム テンプレートにワークフローを適用するかどうか、またはフォーム テンプレートをワークフロー内で使用する予定があるかどうか。
ワークシート
Office SharePoint® Server 2007 InfoPath® Forms Services: 既存フォームの目録 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73266&clcid=0x411) を使用して、現在のフォームの目録を作成します。
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入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。