ユーザーのニーズおよび使用する機能を決定する

この記事の内容 :

  • ユーザーのニーズを決定する

  • 特別な考慮事項

  • ユーザーのニーズと機能を対応付けて、使用する機能を決定する

  • ワークシート

サイトの目標を決定する」の記事では、Windows SharePoint Services 3.0 環境で作成するサイトの目標を決定しました。ここでは、それらの目標、ユーザーのニーズ、およびその他の特殊な考慮事項について確認します。次に、それらのユーザーのニーズを、サイトで使用する機能に対応付けます。

ユーザーのニーズを決定する

ドキュメントの保存、通信、グループ作業のどれをサイト作成の主な目標にするのかについては、既に決定しました。これらの高度な目標以外に、SharePoint サイトを使用して対処する必要があるその他のユーザーのニーズがあるかどうかを決定する必要があります。たとえば、ユーザーのニーズには以下が挙げられます。

  • 出張中やオフラインでの作業中にデータおよびドキュメントを操作する。

  • コミュニティの他のメンバに電子メール メッセージを送信したり、電子メールでサイトにドキュメントを送信したり、電子メール メッセージをサイトにアーカイブしたりする。

  • 承認や特別な権限を必要とせずに、アイデアをすばやくインターネット ブログや wiki に投稿する。

  • サイトの変更について常に通知を受ける。

  • 複数のソースからデータを取り込む。

ワークシートでの作業

Microsoft® Windows® SharePoint® Services 3 サイトの目標および環境」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=73269&clcid=0x411) を使用して、ユーザー コミュニティのその他のニーズやユーザーから寄せられた要求を記録します。

特別な考慮事項

サイトに含める対象の決定には、環境も影響します。環境要因による特別な要件またはニーズを確認します。以下の点を考慮します。

  • クライアントの統合   環境内に SharePoint サイトと通信する必要があるどのようなクライアント アプリケーションがあるか。

  • サーバーの統合   環境内に Windows SharePoint Services 3.0 と通信する必要があるどのようなサーバーがあるか。

  • 基幹業務アプリケーションの統合   SharePoint サイトと統合する必要がある業務アプリケーションがあるかどうか。

  • アドオン ソリューション、機能、アプリケーション   現在の環境内に SharePoint サイトと統合する必要があるソリューションがあるかどうか。アップグレードする場合は、以前のバージョンに統合されていたソリューションまたはアプリケーションの中にアップグレードが必要なものがあるかどうか。

  • ホストに関する考慮事項   ホスト会社の場合は、お使いの課金、監査、またはその他のシステムと統合するために何を行う必要があるか。費用を追加して提供したい機能や、提供する必要がない機能があるかどうか。

ユーザーのニーズと機能を対応付けて、使用する機能を決定する

以下の表に、Windows SharePoint Services 3.0 で使用できる一般的なリストの種類、サイトの種類、およびその他の機能を示します。ユーザーのニーズと特定の機能を対応付け、計画に関する特別な考慮事項を検討して、満たすべき要件があるかどうか、または特定の機能を使用する前に検討すべき要素があるかどうかを決定します。

通信機能

機能 説明 計画に関する特別な考慮事項

お知らせ

他のサイト メンバとニュースおよび情報を共有します。

共有の予定表

イベント情報をスケジュールして共有します。

リンク

サイト メンバと重要なリンクを共有します。

電子メール

サイトまたはリストに情報を送信したり、情報を送信してすべてのサイト メンバと通信したりします。

ユーザーを認証したり、迷惑メールをフィルタ処理したり、電子メール メッセージをウイルスから保護したりするには、SMTP メール サーバーが必要です。詳細については、「受信メールを計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

アンケート

サイト メンバからデータを収集します。

プレゼンス

どのサイト メンバがオンラインで通信できる状態にあるのかを調べます。

プレゼンス情報を処理するには、クライアント アプリケーション (Windows Messenger など) が必要です。

グループ作業機能

機能 説明 計画に関する特別な考慮事項

ディスカッション掲示板

アイデアやディスカッションの解決策を共有および生成します。

懸案事項の管理

サイト メンバが取り組んでいる懸案事項を追跡します。

連絡先

連絡先情報 (電話番号、住所など) を保存します。

ドキュメントの保存およびワークフローに関する機能

機能 説明 計画に関する特別な考慮事項

ドキュメント ライブラリ

ドキュメントを保存、共有、表示、および追跡します。

サポートするコンテンツの種類およびメタデータについて検討してください。

画像ライブラリ

画像を保存および共有します。

タスク

タスクの割り当ておよび追跡を行います。

ごみ箱

削除したアイテム、ドキュメント、およびリストを復元します。

サイト コレクションに対してごみ箱を有効にするかどうかを検討してください。

情報管理機能

機能 説明 計画に関する特別な考慮事項

通知

ドキュメント、アイテム、リスト、ライブラリ、またはサイト全体に対する変更を追跡します。

RSS フィード

サイトを購読して最新情報を取得します。

RSS クライアント アプリケーションが必要です。

監査

フラグを付けてサイトの状態を示します。

特定の監査レポートが必要な場合は、オブジェクト モデルを使用して作成できます。詳細については、「Windows SharePoint Services 3.0: Software Development Kit (SDK) - 日本語」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=72207&clcid=0x411) を参照してください。

オフライン

ドキュメントまたはリストをオフラインにして作業を続けます。

クライアント アプリケーションが必要です。

モバイル

モバイル デバイスでサイトを表示し、サイトに参加します。

データ接続

他のアプリケーションおよび Web パーツからデータを取り込んで、他のシステムからのコンテンツを表示します。

検索

特定のサイト、リスト、ドキュメント ライブラリ内や、サイト コレクションのサイト全体で情報を検索します。

詳細については、「検索を計画する (Windows SharePoint Services)」を参照してください。

特別なサイトの種類

機能 説明 計画に関する特別な考慮事項

ブログ

考えやアイデアを発行してコミュニティと共有します。

ブログの投稿に対してコメントできるユーザーが投稿を作成することはできないように、ブログ サイトには他のサイトとは異なる権限が設定されています。

Wiki

グループ コンテンツの作成に参加します。

ドキュメント ワークスペース

見直しまたはディスカッションをしてもらうために、ドキュメントを発行します。

ドキュメント ワークスペース サイトは増えるのもなくなるのも簡単です。サイトをより効果的に制御するには、一意な権限が設定された別の場所および特定のドキュメントに関する追加情報が必要な場合にのみドキュメント ワークスペース サイトを使用します。通常、ドキュメントのグループ作業では、ドキュメント ワークスペース サイトの代わりにドキュメント ライブラリを使用します。ドキュメント ワークスペース サイトは、Windows SharePoint Services と互換性のあるさまざまなクライアント アプリケーション (Microsoft Office Professional 2007 など) で作成できます。

会議ワークスペース

議題と議事録、メモ、およびフォローアップ タスクを単一のサイトに発行します。

会議ワークスペース サイトは、Windows SharePoint Services と互換性のあるクライアント アプリケーション (Microsoft Office Outlook 2007 など) でも作成できます。

ワークシート

ユーザーのニーズおよび機能を決定するには、以下のワークシートを使用します。