次の方法で共有


インストール ガイドのテンプレート - ハブ トランスポート サーバー (Windows Server 2008)

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1

トピックの最終更新日: 2010-04-22

次の Microsoft Exchange Server 2007 インストール ガイドのテンプレートは、ハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされている Exchange 2007 サーバーに関する、組織のサーバー構築手順を正式にドキュメント化するための開始点として使用することができます。

概要

このドキュメントは、Windows Server 2008 プラットフォームに Exchange 2007 ハブ トランスポート サーバーの役割をインストールするために必要なインストール手順および構成について説明することを目的としています。

ビジネス上の意義

インストール ガイドを使用すると、Contoso は全社にわたる標準化、総保有コストの削減、およびトラブルシューティング手順の簡略化を実現できるようになります。

範囲

このドキュメントで扱う内容は、Windows Server 2008 x64 Edition オペレーティング システム プラットフォームに Contoso 用の Exchange 2007 ハブ トランスポート サーバーをインストールする手順に限られています。

前提条件

オペレータは、Windows Server 2008 x64 Edition の概念、Exchange 2007 の概念、Exchange 管理コンソールと Exchange 管理シェル、コマンド ライン、およびさまざまなシステム ユーティリティの動作知識が必要になります。このドキュメントには、タスクを完了するのに必要となる手順以外のシステム ユーティリティについては詳細が記載されていません。

さらに、サーバーの役割を実装する前に、オペレータは Exchange 2007 オンライン ヘルプの「ハブ トランスポート サーバーの計画」を確認しておく必要があります。

前提

このドキュメントでは、企業の基準となる規定に従って最新の Service Pack と修正プログラムが適用された Windows Server 2008 x64 Edition がインストールされていることを前提としています。

このドキュメントでは、Exchange 2007 オンライン ヘルプの「Active Directory とドメインを準備する方法」に従ってフォレストおよびドメインを準備する手順が実行されていることを前提としています。

このドキュメントでは、Exchange 2007 および Windows Server 2008 の両方が次のベスト プラクティスに従ってセキュリティで保護されていることを前提としています。

  • Exchange Server 2007: セキュリティと保護
  • Windows Server 2008: Windows Server 2008 Security Guide (このサイトは英語の場合があります)
    important重要 :
    このドキュメント内の手順は、記載されている順に実行する必要があります。順序に従わずに変更を行うと、予期しないエラーが発生する可能性があります。

サーバーの構成

ここでは、以下のメディアが必要になります。

  • Windows Server 2008 x64 Edition メディア
  • Exchange 2007 構成用 DVD
note注 :
Exchange 2007 構成用 DVD を作成する方法の詳細については、「構成用 DVD と自動化ファイルを作成する方法」を参照してください。

その他のソフトウェアの確認

  1. リモート デスクトップが有効になっていることを確認します。
  2. 任意で、Microsoft ネットワーク モニタ をインストールします (このサイトは英語の場合があります)。

ネットワーク インターフェイスの構成

  1. 少なくともローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用して、サーバーにログオンします。
  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コントロール パネル] をクリックします。次に、[ネットワークと共有センター] をダブルクリックします。
  3. [ネットワーク接続の管理] をクリックします。
  4. 内部ネットワークの接続に移動して、適切な名前に変更します。
  5. 接続を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
  6. TCP/IP プロトコルに、次のものを追加します。
    1. [静的 IP アドレス][サブネット マスク]、および [ゲートウェイ]
    2. DNS サーバーの IP アドレス
    3. [プライマリ DNS サフィックスの親サフィックスを追加する] チェック ボックスをオンにします
    4. WINS の IP アドレス (WINS を使用している場合)

ドライブの構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタン[管理ツール] の順にクリックし、[コンピュータの管理] を選択します。

  3. ストレージを展開し、[ディスクの管理] をクリックします。

  4. ボリュームと DVD ドライブが適切なサーバー構成と一致するように、フォーマット、名前の変更、および適切なドライブ文字の割り当てを行います。少なくとも、Exchange バイナリ用に D ドライブが構成され、DVD ドライブ用に Z ドライブが構成されている必要があります。このドキュメントの最後にある付録の「データベース/ログの論理ユニット番号」で、使用する必要がある実際のドライブ構成を参照してください。

    ドライブの構成

    LUN ドライブ文字 用途

    1

    C

    オペレーティング システム

    2

    D

    Exchange バイナリ、データベース

    3

    E

    Exchange トランザクション ログ、追跡ログ

    4

    Z

    DVD ドライブ

Windows Server 2008 修正プログラムのインストール

すべての修正プログラムは、バッチ ファイルを介してインストールされます。インストールされる修正プログラムの詳細な一覧については、Contoso サーバー構築用 DVD 修正プログラム一覧を参照してください。

(この情報は、お使いの環境に該当する適切な修正プログラムの一覧を表示するために更新されます。サンプルの修正プログラムの一覧は、「サーバー構築用 DVD - サンプルの修正プログラムの一覧」に記載されています。)

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、ローカルの Administrator アクセス許可を委任されたアカウントを使用してログオンします。

  2. Exchange 2007 構成用 DVD を挿入します。

  3. \W2K8-HotFix\ に移動し、W2K8-hotfix.bat をダブルクリックします。

  4. デジタル署名が見つからないというダイアログ ボックスが表示される場合、すべてに対して [はい] をクリックします。

    note注 :
    これらのダイアログ ボックスは、Windows セキュリティ テンプレートが展開されていない環境では表示されません。
  5. すべてのファイルのコピーが完了し、サーバーが再起動されるまで待ちます。

ドメイン メンバシップの構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。
  2. [スタート] ボタンをクリックし、[マイ コンピュータ] を右クリックします。次に、[プロパティ] をクリックします。
  3. [コンピュータ名][ドメイン]、および [ワークグループ] の下で、[設定の変更] をクリックします。
  4. [変更] をクリックします。
  5. [ドメイン] をクリックし、適切なドメイン名を入力します。
  6. 適切な資格情報を入力します。
  7. [OK] をクリックし、さらに [OK] をクリックします。
  8. [OK] をクリックして、[システムのプロパティ] を閉じます。
  9. サーバーを再起動します。

ローカルの Administrators の確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. 次のアカウントがこのサーバーのローカルの Administrators グループのメンバであることを確認します。存在しない場合はグループに追加します。

    ローカルの Administrator

    項目 アカウント 説明 役割

    1

    Domain Admins

    ドメイン管理者のグローバル グループ

    管理者

    2

    <ルート ドメイン>\Exchange Organization Administrators

    Exchange 管理者

    管理者

  3. ユーザー アカウントが、Windows Server 2008 サーバー上のローカルの Administrators グループのメンバであることを確認します。メンバではない場合、続行する前にローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントを使用する必要があります。

ローカルの Administrator アカウントのパスワードのリセット

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。
  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピュータ] を右クリックします。次に、[管理] をクリックします。
  3. [構成][ローカル ユーザーとグループ][ユーザー] の順に展開します。
  4. [Administrator] を右クリックし、[パスワードの設定] をクリックします。強力なパスワードに関する複雑さの要件を満たすようにパスワードを変更します。
  5. オプション : [Administrator] を右クリックし、[名前の変更] をクリックします。企業の規定に従ってアカウントの名前を変更します。

ツールのインストール

ここでは、Exchange の管理やサポートの問題のトラブルシューティングを行う管理者を支援する便利ないくつかのツールをインストールします。

note注 :
Windows のデバッグ ツールを使用すると、管理者はサービスに影響を及ぼすプロセスをデバッグしたり、根本原因を判断したりすることができます。詳細については、「Debugging Tools for Windows - Overview」を参照してください (このサイトは英語の場合があります)。
  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。
  2. Exchange 2007 構成用 DVD を挿入します。
  3. コマンド プロンプトを開き、\Support フォルダに移動します。
  4. 次のコマンドを実行します (DVDROM-Drive は DVD ドライブ)。W2K8Toolsinstall.cmd DVDROM-Drive (例 : W2K8Toolsinstall.cmd Z:)
  5. c:\Tools フォルダを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
  6. [セキュリティ] タブをクリックします。
  7. [詳細設定] をクリックします。
  8. [継承] をオフにし、アクセス許可をコピーします。
  9. Everyone (存在している場合は Authenticated Users も) セキュリティ プリンシパルを削除します。
  10. 次のグループに、[フル コントロール] を付与します。
    1. SYSTEM
    2. ローカルの Administrators グループ
    3. Creator Owner

ページ ファイルの変更

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。
  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピュータ] を右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
  3. [システムの詳細設定] をクリックします。
  4. [起動と回復] の下の [設定] をクリックします。
    1. [デバッグ情報の書き込み] の下にあるメモリ ダンプの一覧を [カーネル メモリ ダンプ] に変更します。
    2. [OK] をクリックします。
  5. [パフォーマンス] の下の [設定] をクリックします。
  6. [詳細設定] タブをクリックします。
  7. [仮想メモリ] の下の [変更] をクリックします。
  8. 専用のページ ファイル ドライブがあるサーバーでは、次の手順を実行します。
    1. [ドライブ] 一覧で、[C:] をクリックし、[カスタム サイズ] をクリックします。
    2. C: ドライブに対し、[初期サイズ (MB)] を 200 MB の最小値に設定します (Windows では、サーバーの負荷と、Windows でカーネル メモリ ダンプを構成したときの、ブート ボリューム上のページ ファイル領域に使用可能な物理 RAM の量に応じて、150 MB ~ 2 GB のページ ファイル容量が必要です。そのため、サイズを増やすことが必要になる場合があります)。
    3. C: ドライブに対し、[最大サイズ (MB)][初期サイズ] の値に設定します。
    4. [ドライブ] 一覧で、ページ ファイル ドライブ (P: ドライブなど) を選択し、[カスタム サイズ] をクリックします。
    5. [初期サイズ (MB)] ボックスに、次の計算結果のいずれかを入力します。
      サーバーの RAM が 8 GB 未満の場合は、RAM の容量を 1.5 倍にします。
      サーバーの RAM が 8 GB 以上の場合は、RAM の容量に 10 MB をたします。
    6. [最大サイズ (MB)] ボックスに、[初期サイズ] ボックスに入力した値を入力します。
    7. 他のページ ファイルをすべて削除します。
    8. [OK] をクリックします。
  9. 専用のページ ファイル ドライブがないサーバーでは、次の手順を実行します。
    1. [ドライブ] 一覧で、[C:] をクリックし、[カスタム サイズ] をクリックします。
    2. C: ドライブに対し、[初期サイズ (MB)] ボックスに、次の計算結果のいずれかを入力します。
      サーバーの RAM が 8 GB 未満の場合は、RAM の容量を 1.5 倍にします。
      サーバーの RAM が 8 GB 以上の場合は、RAM の容量に 10 MB をたします。
    3. 他のページ ファイルをすべて削除します。
    4. [OK] をクリックします。
  10. [OK] を 2 回クリックして、[システムのプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
  11. システムを再起動するかどうかの確認を求められたら、[いいえ] をクリックします。
    note注 :
    ページ ファイルの推奨事項については、マイクロソフト サポート技術情報の記事「Windows Server 2003、Windows 2000、および Windows NT で最適化と回復用にページ ファイルを設定する」、「64 ビット版の Windows Server 2003 または Windows XP の適切なページング ファイル サイズを決定する方法」、および「Windows Vista、Windows Server 2008、Windows Server 2003、Windows XP、および Windows 2000 のメモリ ダンプ ファイル オプションの概要」を参照してください。

ドライブのアクセス許可

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピュータ] をクリックします。

  3. D ドライブを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  4. [セキュリティ] タブをクリックします。

  5. [編集] をクリックします。

  6. [追加] をクリックし、[場所] をクリックしてローカル サーバーを選択します。

  7. 次の表に示された権限を付与します。

    ドライブのアクセス許可

    アカウント アクセス許可

    Administrators

    フル コントロール

    SYSTEM

    フル コントロール

    Authenticated Users

    読み取りと実行、一覧表示、読み取り

    CREATOR OWNER

    フル コントロール

  8. [詳細設定] をクリックします。

  9. [CREATOR OWNER] を選択し、[表示/編集] をクリックします。

  10. ボックスの一覧から、[サブフォルダとファイルのみ] を選択します。

  11. [OK] を 2 回クリックします。

  12. [OK] をクリックして、ドライブのプロパティを閉じます。

  13. C ドライブ以外の追加の各ドライブに対して手順 3. ~ 12. を繰り返します。

確認の手順

組織単位の確認

変更要求を送信し、コンピュータ オブジェクトを適切な組織単位 (OU) に移動します。「Exchange 2007 のセキュリティ ガイド」の推奨事項に従うと、OU は \Member Servers\Exchange Backend Servers\Exchange Hub Transport Servers になります。

Active Directory サイトの確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. コマンド プロンプトを開きます。

  3. サーバーが正しいドメインおよび Active Directory サイトに存在していることを確認します。コマンド ラインで、次のように入力します。

    NLTEST /server:%COMPUTERNAME% /dsgetsite
    
  4. サーバーが属している Active Directory サイトの名前が表示されます。サーバーが正しい Active Directory サイトに存在していない場合、変更要求を適切な運用グループに送信して、サーバーを適切な Active Directory サイトに移動します。

ドメイン コントローラ診断ツールの確認

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. コマンド プロンプトを開き、パスを C ドライブに変更します。

  3. 次のコマンドを入力します。

    dcdiag /s:<Domain Controller> /f:c:\dcdiag.log
    
    note注 :
    <Domain Controller> を Exchange サーバーと同じ Active Directory サイトに含まれるドメイン コントローラに変更します。
  4. C:\dcdiag.log ファイルの出力を確認し、ローカルのドメイン コントローラに接続の問題がないことを確認します。

  5. ローカルの Active Directory サイト内のドメイン コントローラごとに手順 3. ~ 4. を繰り返します。

    note注 :
    DCDiag (ドメイン コントローラ診断ツール) は、Windows のサポート ツールで、ドメイン コントローラのネットワーク接続および DNS 解決をテストします。使用するアカウントに管理者特権がない場合、Doing primary tests の下のいくつかのテストに失敗する可能性があります。接続テストに成功した場合、これらのテストは無視されます。また、ログ ファイルには失敗したサービス確認テストについても報告されます。サービスがドメイン コントローラ上に存在しない場合、これらのメッセージは無視します。

Exchange ベスト プラクティス アナライザの確認

Exchange ベスト プラクティス アナライザがインストールされている環境、または Exchange 2007 管理ツールがインストールされている環境にあるサーバーにリモート デスクトップを経由して接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。構成によっては、次の手順を実行します。

  1. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Microsoft Exchange] をポイントし、[ベスト プラクティス アナライザ] を選択します。
  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をクリックします。次に、[Microsoft Exchange Server 2007] をポイントし、[Exchange 管理コンソール] を選択します。
  3. [ツールボックス] をクリックします。
  4. [ベスト プラクティス アナライザ] をダブルクリックします。
  5. ベスト プラクティス アナライザ エンジンの更新プログラムを確認して適用します。
  6. Active Directory に接続するための適切な情報を指定し、[Active Directory サーバーに接続する] をクリックします。
  7. [新しいベスト プラクティス スキャンの開始][Exchange 2007 インストールの前提条件の確認] を選択し、次に [スキャンを開始する] をクリックします。
  8. レポートを確認し、ベスト プラクティス アナライザ内に示される解決方法の記事に従って、報告されたエラーまたは警告に対処します。
    note注 :
    Microsoft Exchange アナライザは、Microsoft Exchange Server 管理者がさまざまな運用上のサポートに関する問題をトラブルシューティングして解決するために役立ちます。

Exchange サーバーの役割のインストール

ここでは、以下の CD メディアが必要になります。

  • Microsoft Exchange 2007 DVD
  • Exchange 2007 構成用 DVD

Exchange 2007 のインストールの前提条件

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。

  2. 管理コマンド プロンプトのウィンドウを開きます。

  3. 次のコマンドを入力します。ここで、<path> は Exchange 2007 構成用 DVD の \E2K7-PreReqs フォルダを指します。

    ServerManagerCmd -ip <path>\Exchange-Base.XML
    
  4. 次のコマンドを入力します。ここで、<path> は Exchange 2007 構成用 DVD の \E2K7-PreReqs フォルダ、<Exchange-role> は適切な役割の XML ファイルを指します。

    ServerManagerCmd -ip <path>\<Exchange-role>.XML
    
  5. 必要に応じて、サーバーを再起動します。

Exchange 2007 のインストール

このドキュメントでは Exchange の役割のインストールにコマンド ラインを使用しますが、GUI を使用することもできます。GUI のセットアップを使用して Exchange サーバーの役割をインストールする方法の詳細については、Exchange 2007 オンライン ヘルプの「Exchange Server 2007 セットアップを使用してカスタム インストールを実行する方法」を参照してください。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、かつ、Exchange サーバー管理者の役割 (またはそれ以上) が委任されている (サーバーがあらかじめ作成されている場合) アカウントを使用してログオンします。
  2. Exchange 2007 オンライン ヘルプの「無人モードで Exchange 2007 をインストールする方法」に記載されている手順に従います。たとえば、"setup.com /r:HT /t:d:\exchsrvr /DoNotStartTransport" などです。
  3. 必要に応じて、サーバーを再起動します。

Exchange Server 2007 SP1 以降の更新プログラムのロールアップのインストール

すべての修正プログラムは、バッチ ファイルを介してインストールされます。インストールされる修正プログラムの詳細な一覧については、Contoso サーバー構築用 DVD 修正プログラム一覧を参照してください。

(この情報は、お使いの環境に該当する適切な修正プログラムの一覧を表示するために更新されます。サンプルの修正プログラムの一覧は、「サーバー構築用 DVD - サンプルの修正プログラムの一覧」に記載されています。)

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、ローカルの Administrator アクセス許可を委任されたアカウントを使用してログオンします。

  2. Exchange 2007 構成用 DVD を挿入します。

  3. \E2K7-PostSP1\ に移動し、E2K7-postsp1.bat をダブルクリックします。

  4. デジタル署名が見つからないというダイアログ ボックスが表示される場合、すべてに対して [はい] をクリックします。

    note注 :
    これらのダイアログ ボックスは、Windows セキュリティ テンプレートが展開されていない環境では表示されません。
  5. すべてのファイルのコピーが完了し、サーバーが再起動されるまで待ちます。

プロダクト キーの構成

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、Exchange 組織管理者の役割が委任されているアカウントを使用してログオンします。
  2. Exchange 2007 オンライン ヘルプの「プロダクト キーを入力する方法」に示されている手順に従います。

セキュリティの構成ウィザード

このセクションは省略可能です。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。
  2. Exchange 2007 オンライン ヘルプの「セキュリティの構成ウィザードをインストールする方法」に記載されている手順に従って、セキュリティ構成ウィザードをインストールします。
  3. Exchange 2007 オンライン ヘルプの「Exchange Server の役割の SCW 拡張を登録する方法」に記載されている手順に従って、Exchange 2007 サーバーの SCW 拡張機能を登録します。
  4. Exchange 2007 オンライン ヘルプの「Exchange サーバーの役割の新しい SCW ポリシーを作成する方法」に記載されている手順に従って、ポリシーを構成して適用します。

システム パフォーマンスの確認

既定では、Exchange 2007 によってプログラムに対するサーバーのメモリ管理が最適化されます。これにより、サーバーのシステム キャッシュが既定のサイズとして構成されます。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。
  2. [スタート] ボタンをクリックし、[コンピュータ] を右クリックして、[プロパティ] をクリックします。
  3. [システムの詳細設定] をクリックします。
  4. [パフォーマンス] の下の [設定] をクリックします。
    1. [詳細設定] タブをクリックします。
    2. [プロセッサのスケジュール][バックグラウンド サービス] に設定されていることを確認します。
  5. [OK] をクリックします。

Exchange サーバーの役割の構成

既定の受信コネクタの構成

既定では、既定の受信コネクタはさまざまな認証機構を受け付け、ユーザーおよび Exchange サーバーが接続できるようにします。次の手順は、使用できる認証の種類を制限し、Exchange サーバーのみがこの受信コネクタに接続してメッセージを送信できるようにすることで、この動作を変更する手順を示しています。また、既定の受信コネクタ以外に、各ハブ トランスポート サーバーには TCP 587 で要求待ちをするクライアント受信コネクタがあります。

詳細については、「受信コネクタ」を参照してください。

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、Exchange サーバー管理者の役割 (またはそれ以上) が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft Exchange Server 2007] をポイントし、[Exchange 管理シェル] を選択します。

  3. 次のコマンドを使用して、既定の受信コネクタのアクセス許可と認証機構を変更します。ここで、<DCName> はドメイン コントローラの名前です。

    Set-ReceiveConnector "<ServerName>\Default <ServerName>" -PermissionGroups "ExchangeServers, ExchangeLegacyServers" -AuthMechanism ExchangeServer -ProtocolLoggingLevel:Verbose -DomainController <DCName>
    

トランスポート サーバーの構成

メッセージ サイズの制限を操作する前に、Exchange 2007 オンライン ヘルプの「メッセージ サイズの制限の管理」を参照してください。

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2007 サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、Exchange サーバー管理者の役割 (またはそれ以上) が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft Exchange Server 2007] をポイントし、[Exchange 管理シェル] を選択します。

  3. 次の表を使用してコマンドに必要な情報を参照します。

    important重要 :
    次の表に示す値は、その値の一例であり推奨される値ではありません。これらの値は、組織の状況に合わせて実際の値を反映して更新する必要があります。
    既定値 値の例

    MessageTrackingLogEnabled

    True

    True

    MessageTrackingLogMaxAge

    30.00:00:00

    10.00:00:00

    MessageTrackingLogMaxDirectorySize

    250 MB

    150 GB

    MessageTrackingLogMaxFileSize

    10 MB

    10 MB

    MessageTrackingLogSubject LoggingEnabled

    True

    True

    MaxPerDomainOutboundConnections

    20

    50

    ReceiveProtocolLogMaxDirectorySize

    250 MB

    15 GB

    ReceiveProtocolLogMaxFileSize

    10 MB

    10 MB

    ReceiveProtocolLogMaxAge

    30.00:00:00

    10.00:00:00

    SendProtocolLogMaxDirectorySize

    250 MB

    15 GB

    SendProtocolLogMaxFileSize

    10 MB

    10 MB

    SendProtocolLogMaxAge

    30.00:00:00

    10.00:00:00

    ExternalDsnReportingAuthority

    サーバーの FQDN

    SMTP 名前空間

    ExternalPostmasterAddress

    postmaster@smtpnamespace

    1. 次のコマンドを実行して、既定の受信コネクタのさまざまな設定を変更します。ここで、<DCName> はドメイン コントローラの名前です。
    Set-TransportServer <ServerName> -MessageTrackingLogMaxAge <MaxAge> -MessageTrackingLogMaxDirectorySize <LogDirSize> -MessageTrackingLogMaxFileSize <LogFileSize> -MessageTrackingLogSubjectLoggingEnabled <SubjectLogEnabled> -MaxPerDomainOutboundConnections <PerDomainOutboundConnections> -ReceiveProtocolLogMaxDirectorySize <ReceiveLogDirSize> -ReceiveProtocolLogMaxFileSize <ReceiveLogFileSize> -ReceiveProtocolLogMaxAge <ReceiveLogAge> -SendProtocolLogMaxDirectorySize <SendLogDirSize> -SendProtocolLogMaxFileSize <SendLogFileSize> -SendProtocolLogMaxAge <SendLogAge> -ExternalDsnReportingAuthority <SMTPNamespace> -ExternalPostmasterAddress <PostmasterAddress> -DomainController <DCName>
    

トランザクション ログの場所

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2007 サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、Exchange サーバー管理者の役割 (またはそれ以上) が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. MSExchangeTransport サービスが停止していることを確認します。停止していない場合は、このサービスを停止します。

  3. E:\Exchange\QueueLogs フォルダを作成します。

  4. TRNxxxx.LOG および *.JRS ファイルを <Exchange インストール パス>\TransportRoles\Data\Queue から E:\Exchange\QueueLogs に移動します。

  5. <Exchange インストール パス>\bin に移動します。

  6. EdgeTransport.exe.config ファイルをメモ帳で開き、次のエントリを編集します。

    <add key="QueueDatabaseLoggingPath" value="E:\Exchange\QueueLogs" />
    
  7. ファイルを保存します。

トランスポート ログの場所

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2007 サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、Exchange サーバー管理者の役割 (またはそれ以上) が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. MSExchangeTransport サービスが停止していることを確認します。停止していない場合は、このサービスを停止します。

  3. E:\Exchange\Logs フォルダを作成します。

  4. <Exchange のインストール パス>\TransportRoles\Logs にあるフォルダを E:\Exchange\Logs フォルダに移動します。

  5. Exchange 管理シェルを開き、次のコマンドを実行します。

    Set-TransportServer <ServerName> -ConnectivityLogPath "E:\Exchange\Logs\Connectivity" -MessageTrackingLogPath "E:\Exchange\Logs\MessageTracking" -ReceiveProtocolLogPath "E:\Exchange\Logs\ProtocolLog\SmtpReceive" -SendProtocolLogPath "E:\Exchange\Logs\ProtocolLog\SmtpSend" -RoutingTableLogPath "E:\Exchange\Logs\Routing"
    
  6. コマンド プロンプトを開き、次のコマンドを実行してトランスポート サービスを開始します。

    command net start MSExchangeTransport
    

データベース キャッシュ サイズ

important重要 :
この手順は、4 GB 以上の物理 RAM を持つハブ トランスポート サーバーのみに適用されます。
  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2007 サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、Exchange サーバー管理者の役割 (またはそれ以上) が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. MSExchangeTransport サービスが停止していることを確認します。停止していない場合は、このサービスを停止します。

  3. <Exchange インストール パス>\bin ディレクトリに移動します。

  4. メモ帳で EdgeTransport.exe.config ファイルを開き、DatabaseMaxCacheSize エントリを 536870912 に変更します。

    <add key="DatabaseMaxCacheSize" value="536870912" />
    
  5. ファイルを保存します。

一時的なストレージ パス

  1. リモート デスクトップ経由で Exchange 2007 サーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持ち、Exchange サーバー管理者の役割 (またはそれ以上) が委任されているアカウントを使用してログオンします。

  2. MSExchangeTransport サービスが停止していることを確認します。停止していない場合は、このサービスを停止します。

  3. <Exchange インストール パス>\bin ディレクトリに移動します。

  4. メモ帳で EdgeTransport.exe.config ファイルを開き、TemporaryStoragePath エントリが mail.que ドライブを指すように変更します。既定では、このパスは "C:\Program Files\Microsoft\Exchange Server\TransportRoles\data\Temp" です。

    <add key="TemporaryStoragePath" value="<path of mail queue>" />
    
  5. ファイルを保存します。

ESE パフォーマンス カウンタのアクティブ化

  1. リモート デスクトップ経由でサーバーに接続し、ローカルの管理アクセス許可を持つアカウントを使用してログオンします。
  2. レジストリ エディタを起動します。
  3. HKEY_LOCAL_MACHINE\CurrentControlSet\Services\ESE\Performance レジストリ サブキーを見つけます。
  4. [Performance] を右クリックし、[新規] をポイントします。次に、[DWORD 値] をクリックします。
  5. 新しい値の名前として「Show Advanced Counters」と入力します。
  6. [Show Advanced Counters] をダブルクリックします。
  7. [値のデータ] ボックスに「1」と入力し、[OK] をクリックします。
  8. レジストリ エディタを終了します。

ハンドオフ テスト

  1. テスト メールボックスを使用して、サンプル メッセージをさまざまなメールボックスに送信し、メールが正しく配信されることを確認します。
  2. サンプル メッセージをインターネットのメールボックスからさまざまな内部のテスト メールボックスに送信し、メールが正しく配信されることを確認します。
  3. イベント ログと追跡ログを調べて、ハブ トランスポート サーバーが正しく動作していることを確認します。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。