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ツールボックス: IT プロフェッショナル向けの新製品

今月のコラムで紹介するツールはメッセージング サービスを使用して送信された電子メール メッセージの確認、複数のモニターのシームレスな統合、プレーン テキストのコピー/貼り付けなどに役立ちます。

Greg Steen

smtp4dev

電子メールのメッセージング サービスを使用するときには、送信するメッセージが正しい相手に確実に届くようにする必要があります。smtp4dev を使用すると、新しい電子メール メッセージング サービスとアプリケーションをテストできます。

この無償のオープン ソース ツールは、受信メッセージをリッスンするローカル SMTP サーバーを生成します。このツールでは、世界に向けて送信するメッセージを中継する代わりに、メッセージを解析してユーザーがコンテンツを確認し、意図した受信者に送信されていることを検証できるようにします。そのため、誤ったメッセージをコンピューター ネットワークに送信してしまう不安を取り除くことができます。

smtp4dev はインストール不要の持ち運び可能な実行可能ツールで、ダブルクリックするだけで起動します。smtp4dev のインターフェイスは、[Messages] (メッセージ) および [Sessions] (セッション) という 2 つのタブで構成されています。[Messages] (メッセージ) タブでは、タイムスタンプ、件名、受信者のリストなどと併せて受信メッセージを確認できます。メッセージを受信したら、[View] (表示) をクリックしてメッセージを確認するか、後で確認するために .eml ファイル形式で保存します。その他にも [Delete] (削除) や [Delete All] (すべて削除) など、以前に受信したメッセージを消去するためのボタンもあります。  

[Inspect] (調査) は最も便利なボタンです。このボタンをクリックすると、未加工のソース、電子メールのヘッダーと本文、個別の MIME パーツなどのメッセージ内部の詳細情報が表示されます。これらの情報はいずれもトラブルシューティングに欠かせません。また、ホスト機能の有効/無効をすばやく切り替えられる [Start/Stop Listening] (リッスンを開始/終了) ボタンもあります。smtp4dev は、最小化してタスク バーに収納することが可能で、コンテキスト メニューや吹き出し通知機能も備わっています。

既定では、smtp4dev は、すべてのローカル IP アドレスにバインドされた 25 番ポートで SMTP リスナーを起動します。ただし、別の構成が必要なときは、サーバーのオプション (ポート、インターフェイス、サーバーのドメイン名など) を設定できます。また、暗黙的または明示的に SSL/TLS 接続を有効にしたり、セキュリティ保護された通信を検証するために証明書を指定したり、(セキュリティ保護接続でクリア テキスト認証をサポートするなど) 認証とセキュリティで保護された接続を必要とするように選択したりすることもできます。

その他のサーバー オプションには、AUTH、SIZE、8BITMIME サポートのほか、最大メッセージ サイズやタイムアウトなどがあります。ログイン後に自動的に smtp4dev を起動する、メッセージの受信時に吹き出し通知を表示する、セッションごとに保持する電子メール メッセージの最大件数を設定する、すべての受信メッセージを自動的に表示または検査するなど、各種設定も行えます。更新チェック機能も組み込まれているため、smtp4dev は常に最新の状態に保たれます。

全般的に見て、smtp4dev は便利なツールです。次回、電子メールを送信するスクリプトを書いたり、新しいシステムやサービスをテストしたりする機会があれば、ぜひ、無償のオープン ソース ツールである smtp4dev をお試しください。

smtp4dev

DisplayFusion Pro

現在、マルチ モニターは、ほぼ必須アイテムになっています。Windows では、複数のモニターをサポートしていますが、追加のモニターは、[スタート] メニューやタスク バーでは、補助モニターと見なされます。このような場合は、マルチ モニター管理アプリケーションを使用すると便利です。

マルチ モニターの機能を拡張する製品は多数あります。Binary Fortress Software Ltd が提供している DisplayFusion Pro は、推奨ツールの 1 つです。DisplayFusion Pro には、複数のモニターにわたるタスク バー、便利なショートカット キー、タイトル バーの操作ボタン、モニターのプロファイル、ウィンドウを管理および特定する機能に加えて、マルチ モニターのスクリーンセーバー、Windows ログオン画面の背景画像や壁紙の管理など、便利な機能が備わっています。

複数のモニターにわたるタスク バーは特に便利です。DisplayFusion Pro では、[スタート] メニューとタスク バーのアイコンを複製し、開いているアプリケーションのアイコンをすべてのタスク バーに表示するか、アプリケーション ウィンドウが表示されているモニターのタスク バーにのみアイコンを表示することを選べるオプションが用意されています。タスク バーのショートカット管理ツールを使用すると、タスク バーごとにショートカットを追加し、コマンド ライン引数を使用してアプリケーションを起動したり、カスタム アイコンを選択したり、特定のアプリケーションが指定のモニターで起動されるようにすることができます。

DisplayFusion Pro では、ウィンドウを管理するためのショートカット キーがサポートされています。このショートカット キーを使用すると、カスタマイズ可能なキーの組み合わせを使用して、複数のモニターのアプリケーションの切り替え、移動、スナップ、サイズ変更、および復元を行ったり、アプリケーションを複数のモニターにまたがって表示させることができます。各アプリケーションに対応した TitleBar ボタンがあります。このボタンは、ショートカット キーのような役割を果たします。TitleBar ボタンはカスタマイズ可能なので、好きなだけ追加したり、数を減らしたりすることができます。

DisplayFusion Pro には、組み込みのプロファイル機能があります。この機能を使用すると、レイアウト、解像度、および機能などの設定を保存して、数回のクリック操作で設定を切り替えることができます。たとえば、ノート PC のプロファイルを設定して、マルチ モニターのドッキング ステーションの設定、プロジェクターの設定、リモート アクセスの設定、および既定の移動中のノート PC の設定を簡単に切り替えることができます。

DisplayFusion Pro には、ウィンドウを管理および特定する多数の機能が用意されています。ウィンドウを画面の端に合わせてスナップしたり、ピクセル単位でバッファを指定して他のアプリケーションに合わせてスナップすることができます。また、アプリケーションが指定のモニターで開かれるように強制したり、最大化したウィンドウをドラッグしたり、ヒントにサイズと位置を表示したり、移動中のウィンドウをクリックしたりすることもできます。指定の設定が原因でアプリケーションで問題が発生した場合、DisplayFusion Pro の互換機能により、問題が発生したアプリケーションの設定を調整できます。

Windows ログオン画面の背景画像に、ローカルに保存されている画像を使用したり、Flickr.com の画像を使用したりすることもできます。また、複数のモニターに同じスクリーンセーバーを表示させたり、モニターごとにスクリーンセーバーを変えたりすることもできます。DisplayFusion Pro の多くの設定は、タスク バーに表示されたアイコンのコンテキスト メニューから使用できるので、プロファイル、設定、および機能に簡単にアクセスできます。

DisplayFusion Pro は、1 ライセンス 25 ドルからです。無制限にライセンスを使用できるバージョンは 645 ドルです。個人ライセンスとマルチ サイト ライセンスがあります。無料のバージョンも提供されていますが、無料のバージョンでは、複数のモニターにわたるタスク バー、モニターのプロファイルの保存、ウィンドウの特定ツールなど、一部の機能が使用できません。また、Pro バージョンの 30 日間限定の試用版をダウンロードしてご利用いただくこともできます。

DisplayFusion Pro

PureText

クリップボードにコピーした文字列に設定されている書式が多すぎるという状況に遭遇したことはありませんか。装飾のないプレーン テキストをコピーして貼り付けたい場合もあるでしょう。メモ帳を起動した状態で、データをコピーし、コピーしたデータをメモ帳に貼り付けて書式を落とし、そのデータを最終的なコピー先に貼り付けることは可能です。ですが、この追加の手順は実行しないに越したことはありません。

Steve P. Miller が開発した PureText は、さまざまな書式を取り除いてテキストのみをコピーするシンプルで持ち運び可能な小型の無料ツールです。PureText は、Windows 95 から Windows 7 まで、すべてのバージョンの Windows で機能します。PureText は、システム トレイで実行され、クリップボードのデータを "純粋な" (pure) テキストとして簡単に貼り付けられるショートカット キーが用意されています。

既定のショートカット キーは、Windows キーと V キーの組み合わせですが、必要に応じて他のキーの組み合わせを使用することができます。その他には、ショートカット キーの組み合わせを押したときに音を鳴らしたり、既定で現在選択しているウィンドウにデータが貼り付けられるようにしたり、Windows にログオンしたときには必ず PureText を実行するように指定するオプションがあります。メモ帳を使用する 2 段階の手順にうんざりしている場合は、PureText が役に立つかどうか試してみてください。特に無償で使用できるところがお勧めです。

PureText

 

Greg Steen

Greg Steen は技術プロフェッショナルであり、企業家でもあります。また、新製品のファンであるとも言えます。より簡単な操作、品質保証、および開発に役立つ IT プロフェッショナルのための新しいツールを日夜追い求めています。

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