Data Center Bridging (DCB) Overview

 

適用対象: Windows Server 2003,Windows Vista,Windows XP,Hyper-V Server 2012,Windows Server 2008,Windows 7,Windows Server 2008 R2,Windows Server 2012,Windows 8

このドキュメントでは、データ センター ブリッジング (DCB) の概要を示します。 DCB に密接に関連するテクノロジまたは密接ではなくても DCB に関連するテクノロジに関する情報が記載されたリソースへのリンクも示します。

以下のリソースも参照してください。

機能の説明

データ センター ブリッジング (DCB) は、データ センターにおいてファブリックの集約を実現 (同じイーサネット ネットワーク インフラストラクチャを記憶域、データ ネットワーク、クラスター IPC、管理トラフィックで共有) する一連の IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineers) 標準です。 DCB は、特定の種類のトラフィックに対してハードウェア ベースの帯域幅割り当てを行い、優先度に基づくフロー制御を利用してイーサネット転送の信頼性を高めます。 トラフィックがオペレーティング システムをバイパスし、Internet Small Computer System Interface (iSCSI)、Remote Direct Memory Access (RDMA) over Converged Ethernet、Fiber Channel over Ethernet (FCoE) などをサポートする収束ネットワーク アダプターにオフロードされる場合、ハードウェア ベースの帯域幅割り当てが欠かせません。 ファイバー チャネルなどの上層のプロトコルが、下層の転送にまったく損失が生じないことを前提としている場合、優先度に基づくフロー制御がきわめて重要となります。

実際の適用例

多くの企業は、大規模なファイバー チャネル (FC) の記憶域ネットワーク (SAN) を記憶域サービスとして導入しています。 FC SAN を利用するには、サーバーに特殊なネットワーク アダプターが、また、ネットワークには FC スイッチが必要となります。 一般に、FC のハードウェアは、イーサネットのハードウェアと比べて、導入コストがはるかに高額であり、大がかりな設備投資が必要になります。 また、イーサネット ネットワーク トラフィックと FC SAN サービスをサポートするために、別個のアダプター ハードウェアとスイッチ ハードウェアを運用することとなり、データセンターの設置面積、電力、冷却能力が余計にかかるため、その分の運用コストを絶えず負担する必要があります。 コストの観点からは、FC テクノロジとイーサネット ベースのハードウェア ソリューションを統合し、記憶域とデータ ネットワーク サービスの両方を提供できるようにするのが、多くの企業にとって得策です。

しかし、既に大規模な FC SAN を所有しており、FC テクノロジにそれ以上投資するのが難しい場合は、どのようにして移行すればよいでしょうか。それを可能にするのが DCB です。DCB を利用すると、記憶域とデータ ネットワークの両方に対応したイーサネット ベースの集中型ファブリックを構築できます。 DCB の集中型ファブリックによって、将来的な総保有コスト (TCO) を削減し、管理を単純化することができます。

ホスティングの記憶域ソリューションとして iSCSI を既に導入しているか、これから導入を予定している場合、ハードウェアによる帯域幅予約を iSCSI トラフィックに適用し、パフォーマンスの分離を図ることができます。 他の独自技術のソリューションとは異なり、DCB は標準に準拠しているため、異種ネットワークにおいて比較的簡単に展開し、管理することができます。

Windows Server® 2012 ベースの DCB 実装には、集中型ファブリック ソリューションが複数の OEM (相手先ブランド供給メーカー) によって提供された場合に想定されるさまざまな問題が考慮されています。 複数の OEM によって実装される独自技術のソリューションは、相互運用できなかったり、管理が難しい場合があります。また、ソフトウェアの保守スケジュールも異なるのが普通です。 対照的に、Windows Server® 2012 の DCB は標準に準拠しているため、異種ネットワークにおいて比較的簡単に展開し、管理することができます。

重要な機能

DCB には、次のような機能があります。

  1. DCB 対応のネットワーク アダプターと DCB 対応のスイッチ間の相互運用性。

  2. ネットワーク アダプターで優先度に基づくフロー制御を行うことによって、Windows Server® 2012 を実行するコンピューターと、それに隣接するスイッチとの間で無損失のイーサネット転送を実現。

  3. トラフィック制御 (TC) にパーセンテージで帯域幅を割り当てる機能。TC は通常、802.1p の区分に基づくトラフィック クラスで構成されます。

  4. サーバー管理者またはネットワーク管理者が、アプリケーションで使われるウェルノウン プロトコル、ウェルノウン TCP/UDP ポート、または NetworkDirect ポートに基づいて、特定のトラフィック クラスまたは優先度をアプリケーションに割り当てることのできる機能。

  5. Windows Server® 2012 の Windows Management Instrumentation (WMI) および PowerShell による DCB 管理。

  6. Windows Server® 2012 のグループ ポリシーを使った DCB 管理。

  7. Windows Server® 2012 のサービス品質 (QoS) ソリューションとの共存をサポート。

ハードウェア要件

DCB のハードウェア要件を次に示します。

  1. Windows Server® 2012 DCB を提供するコンピューターに DCB 対応のイーサネット ネットワーク アダプターがインストールされていること。

  2. DCB 対応のハードウェア スイッチがネットワークに展開されていること。

関連項目

以下の表は、DCB に関連したテクノロジの参考資料をまとめたものです。

コンテンツの種類

参考資料

製品評価

DCB の Windows PowerShell ユーザーがスクリプト作成ガイド

計画

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展開

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運用

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トラブルシューティング

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セキュリティ

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ツールと設定

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コミュニティ リソース

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関連テクノロジ

利用できるコンテンツはありません。