クイック実行の概要

 

適用先:Office 365 ProPlus

トピックの最終更新日:2016-12-16

概要: クイック実行と呼ばれる、Office 製品のインストールに使用されるストリーミングおよび仮想化のテクノロジの概要とメリットについて説明します。

対象ユーザー: IT 担当者

クイック実行 は、Microsoft のストリーミングおよび仮想化のテクノロジであり、Office をインストールするための時間を短縮し、複数のバージョンの Office を同じコンピューター上で実行できるように支援します。ストリーミング テクノロジは、ユーザーが Office 製品をダウンロードして、コンピューターに製品全体をインストールする前に使用を開始できるようにします。仮想化テクノロジは、ユーザーのコンピューター上で Office を実行するための分離環境を提供します。この分離環境により、最新バージョンの Office を、コンピューターに既にインストールされている以前のバージョンの Office と並行して実行できます。

ヒントヒント:
この記事は、IT 担当者向けの Office 365 ProPlus の展開のためのスタート ガイド に含まれています。この記事は、組織での Office 365 ProPlus の展開に役立つ記事を参照する際の出発点として使用します。
Office 365 を利用して Office をインストールする方法についての情報をお探しの場合は、「一般法人向け Office 365 を使い始める」と「Office 365 または Office 2016 を PC または Mac にダウンロードしてインストールまたは再インストールする」を参照してください。これらの情報は、コンピューター、電話、およびタブレットに Office 365 をセットアップして使用する方法を確認するのに役立ちます。

この記事の内容

クイック実行は Microsoft のストリーミングおよび仮想化のテクノロジであり、Office 製品をインストールおよび更新するために使用できます。このストリーミングおよび仮想化の機能は、Microsoft Application Virtualization (App-V) のテクノロジに基づいています。Office 2010 では、クイック実行は一般ユーザーにのみ提供されていました。今回の新リリースでは、クイック実行で大規模なエンタープライズ展開がサポートされています。

クイック実行は、Windows インストーラー (MSI) を使用する従来の Office のインストールおよび更新方法に代わるものです。MSI を使用して Office をインストールする場合、Office 製品を開いて使用を開始するには、製品全体のインストールが完了するまで待つ必要がありました。しかし、クイック実行のストリーミング機能を使用すると、製品全体のインストールが完了する前に製品を開いて使用を開始できます。製品の残りの部分は、製品の使用中にバックグラウンドでダウンロードされます。まだダウンロードおよびインストールされていない機能を使用しようとすると、クイック実行によってその機能が直ちにダウンロードされ、インストールされます。このストリーミング機能は、インターネットでビデオを視聴する場合に似ています。ビデオ全体がコンピューターにダウンロードされる前に、ビデオの最初の部分を視聴することができます。クイック実行のセットアップ プロセスの詳細については、「Office 365 クイック実行セットアップのアーキテクチャの概要」を参照してください。

Microsoft からダウンロードおよびインストールするクイック実行製品は、最初から最新の状態になっています。Office 製品をインストールした直後に更新プログラムやサービス パックをダウンロードして適用する必要が生じることはありません。既定では、クイック実行製品は時間の経過と共に自動的に更新されるように構成されます。ユーザーが更新プログラムをダウンロードまたはインストールする必要はありません。クイック実行製品はバックグラウンドでシームレスに自動更新されます。クイック実行製品の更新状態は、プログラムの Backstage ビューで確認できます。

製品のダウンロードとインストールが完了したら、ユーザーはネットワークまたはインターネットへの接続を切断して引き続き Office 製品を使用することができます。これは、Office 製品がローカル コンピューター上にインストールされているためです。Office 製品は、インターネット上のサーバーやローカル ネットワーク上のサーバーから実行されません。

クイック実行は、仮想化テクノロジを使用して、ローカル コンピューター上の自己完結的な仮想環境で Office 製品を実行します。この分離環境では、コンピューターに既にインストールされている他のアプリケーションに変更を加えないように、Office 製品のファイルおよび設定用に別の場所が提供されます。そのため、最新バージョンの Office 製品を以前のバージョンの Office 製品と同じコンピューター上で実行できます。たとえば、Word 2013と Word 2010 を同じコンピューター上で実行できます。この機能は、既存の Office 製品をアンインストールせずに新しいバージョンの Office 製品をテストするのに役立ちます。

重要重要:
並行インストールに関する考慮事項をいくつか次に示します。
  • ベスト プラクティスとして、コンピューター上に 1 つのバージョンの Office のみを含めてください。移行シナリオの場合、しばらくの間、同じコンピューター上に複数バージョンの Office が必要となることがあります。最新バージョンの Office に移行後、できるだけ早く旧バージョンの Office をアンインストールすることをお勧めします。

  • コンピューターに既にインストールされている以前のバージョンの Office は、Office 2010 または Office 2007 である必要があります。

  • インストールする Office のバージョンは、同じエディションである必要があります。たとえば、Office の両方のインストールが 32 ビット版である必要があります。

Office 製品が自己完結的な環境で実行されている場合でも、Office 製品はコンピューターにインストールされている他のアプリケーションとやり取りができます。マクロ、ドキュメント内の自動化、および Office 製品間の相互運用性も機能します。また、クイック実行は、ローカルにインストールされたアドインおよび依存アプリケーションと連動できるように設計されています。ただし、一部のアドインまたはその他の Office との統合ポイントは、クイック実行の使用時に異なる動作をしたり正しく機能しなかったりする場合があります。

クイック実行バージョンの Office 製品を使用するメリットのいくつかを以下に示します。

  • ダウンロードとインストールを高速に実行できます。インストールの完了前に製品の使用を開始できます。

  • 最初から最新の状態であり、自動的に最新の状態に維持されます。更新プログラムを手動でダウンロードおよびインストールする必要はありません。

  • 異なるバージョンの Office 製品を同じコンピューター上で並行して実行できます。

一般的な管理ツールおよび手法を使用して、クイック実行を使用する Office 製品を管理および保守することもできます。たとえば次のことを実行できます。

  • Office 製品および言語ファイルを社内の場所にダウンロードし、その後、それらの製品および言語を Microsoft System Center Configuration Manager などのソフトウェア配布ツールを使用してユーザーに展開する。

  • Office 固有のグループ ポリシー設定を使用して、ユーザーおよびコンピューター用の標準の構成を作成および適用する。クイック実行バージョンと MSI バージョンの Office 製品に同じグループ ポリシー設定が使用される。

社内の場所から Office を展開する方法の詳細については、「Office 365 ProPlus に使用する展開方法の決定」を参照してください。

クイック実行は、Office 365 から提供される次の製品に対して利用できます。

  • Office 365 ProPlus

  • Visio Pro for Office 365

  • Project Online デスクトップ クライアント

  • SharePoint Designer 2013

  • Lync 2013

  • Lync 2013 Basic

利用できる製品は、Office 365 サブスクリプションによって異なります。

クイック実行は、次の製品版の製品にも利用できます。

  • Office Professional 2013

  • Office Home and Business 2013

  • Office Home and Student 2013

表示: