次の方法で共有


パフォーマンス レポートの概要

Notification Services には、インスタンス レポート、診断レポート、詳細レポート、クォンタム レポート、およびスナップショット レポートの 5 つのカテゴリのパフォーマンス レポートがあります。Notification Services で提供されるストアド プロシージャを実行することによって、各レポートを作成します。

インスタンス レポート

管理履歴レポートは、インスタンス レベルに注目した唯一のレポートです。このレポートは、システム管理者が時間間隔の経過に従ってシステム パフォーマンスをすばやく判断できるように、システムの状態の概要を提供します。レポートには、イベント、サブスクリプション、通知、および通知の配信の数と平均数が含まれています。インスタンス データベース内の NSAdministrationHistory (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

診断およびトラブルシューティングのレポート

診断レポートは、過去 24 時間または 1 週間というような時間間隔の詳細データを提供するアプリケーション固有のレポートです。これらのレポートを使用して、アプリケーションの処理を分析します。これらのレポートを実行するストアド プロシージャは、インスタンス データベース内にあります。

イベント バッチ一覧レポート通知バッチ一覧レポートは、受信および作成されたイベント バッチと通知バッチに関する情報を提供します。NSEventBatchList (Transact-SQL) ストアド プロシージャと NSNotificationBatchList (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、これらのレポートが作成されます。

配信チャネル診断レポートは、特定の配信チャネルで配信される通知に関する情報を提供します。1 つの通知クラスは複数の配信チャネルを経由してメッセージを配信できるので、アプリケーション クラスまたは通知クラスを使って配信チャネルの問題点を診断するのは困難な場合があります。このレポートを使用して、特定の配信チャネルを分析します。NSDiagnosticDeliveryChannel (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

イベント クラス診断レポートは、特定のイベント クラスの利用状況レベルに関する情報を提供します。このレポートには、イベント バッチ作成の待機時間、イベント バッチ サイズ、および保留中のバッチ数に関する情報が含まれています。NSDiagnosticEventClass (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

イベント プロバイダ診断レポートは、特定のイベント プロバイダで収集されたイベントに関する情報を提供します。イベント クラスでは複数のイベント プロバイダが収集したイベントを使用できるので、アプリケーション クラスまたはイベント クラスを使ってイベント プロバイダの問題点を診断するのは困難な場合があります。このレポートを使用して、特定のイベント プロバイダを分析します。NSDiagnosticEventProvider (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

失敗した通知診断レポートは、配信できなかった通知に関する情報を提供します。レポートには、失敗した各通知のアプリケーション、通知クラス、および配信チャネルの名前が含まれています。このレポートは、失敗した通知のサブスクライバ ID とデバイス アドレス、および失敗または再試行に関する情報も提供します。NSDiagnosticFailedNotifications (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

通知クラス診断レポートは、特定の通知クラスの利用状況に関する情報を提供します。このレポートには、通知と通知バッチの数、1 秒ごとに作成される通知の平均数、およびこれらの通知の配信が成功したかどうかが含まれています。NSDiagnosticNotificationClass (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

サブスクリプション クラス診断レポートは、特定のサブスクリプション クラスの利用状況に関する情報を提供します。このレポートには、定期的なサブスクリプションの数、サブスクリプション処理の待機時間、およびこれらのサブスクリプションから生成された通知が含まれています。NSDiagnosticSubscriptionClass (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

詳細レポート

詳細レポートは、イベント バッチとそのイベント、通知バッチとその通知、および定期的なサブスクリプションに関する情報を提供します。スナップショット レポートや診断レポートなどのより高レベルなレポートを調べた後、これらのレポートを使用して、個別のバッチやサブスクリプションの詳細を確認できます。これらのレポートを実行するストアド プロシージャは、アプリケーション データベース内にあります。

イベント バッチ詳細レポートは、指定したイベント バッチに関する情報を提供します。レポートには、複数の結果セットが含まれています。1 番目の結果セットには、イベント バッチに関する一般情報が格納されます。たとえば、イベント プロバイダの名前やイベント バッチが収集された時刻などの情報が含まれます。2 番目の結果セットには、イベント バッチに送信されたイベントが含まれます。NSEventBatchDetails (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

通知バッチ詳細レポートは、指定した通知バッチに関する情報を提供します。レポートには、バッチとバッチに含まれる通知を作成したルールの実行に関する情報が含まれています。このレポートを使用して、通知の生成のトラブルシューティングと、アプリケーションによる通知の進行状況の分析を行います。NSNotificationBatchDetails (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

定期的なサブスクリプション詳細レポートは、指定したサブスクリプション クラスの定期的なサブスクリプションに関する情報を提供します。レポートには、各サブスクリプションの作成日時、最終更新日時、実行予定日時に関する情報が含まれています。NSScheduledSubscriptionDetails (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

定期的なサブスクリプション一覧レポートは、指定したサブスクライバのすべての定期的なサブスクリプションに関する情報を提供します。レポートには、サブスクリプションのスケジュールとタイム ゾーンに関する情報と共に、サブスクリプション ID、クラス名、およびサブスクライバとサブスクリプションが有効かどうかが表示されます。NSScheduledSubscriptionList (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

クォンタム レポート

クォンタム レポートは、アプリケーション処理間隔、つまりクォンタムに関する詳細データを提供するアプリケーション固有のレポートです。クォンタム データの例には、クォンタム実行時間、そのクォンタムに生成された通知、およびルールの実行の詳細があります。以下のレポートを使用して、ジェネレータの処理に関連するアプリケーションのパフォーマンスの分析とトラブルシューティングを行います。レポートを実行するストアド プロシージャは、アプリケーション データベース内にあります。

クォンタム詳細レポートは、指定したクォンタムに関する詳細情報を提供します。このレポートを使用して、長時間実行されているクォンタムのトラブルシューティングとクォンタム処理の分析を行います。NSQuantumDetails (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

クォンタム実行時間レポートは、問題のあるジェネレータ クォンタムを識別するのに役立つ情報を提供します。この情報を使用してより詳しくクォンタムを分析できます。NSQuantumExecutionTime (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

クォンタム エラー レポートは、失敗したジェネレータ クォンタムに関する情報を提供します。クォンタムがイベント トリガのサブスクリプションまたは定期的なサブスクリプションのルールの実行など、要求された処理を完了できない場合、クォンタムが失敗します。NSQuantumFailures (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

クォンタム一覧レポートは、指定した時間間隔で処理されたクォンタムに関する情報を提供して、実行した順番にクォンタムを表示します。NSQuantumList (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

クォンタム パフォーマンス レポートは、各クォンタムがどの程度の時間実行されたかについてのクォンタムに関する情報を提供します。実行時間が複数の間隔に分割された状態で結果セットが生成されるので、各間隔につき実行されたクォンタムの数を知ることができます。この情報は長時間実行しているクォンタムのトラブルシューティングに役立てることができます。NSQuantumPerformance (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

スキップしたクォンタム レポートは、スキップされたジェネレータ クォンタム処理に関する情報を提供します。ジェネレータが遅れ、クォンタムの制限値がアプリケーション定義ファイル (ADF) で設定されていると、クォンタムがスキップされる場合があります。NSQuantumsSkipped (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

スナップショット レポート

スナップショット レポートは、インスタンスの現在の状態を提供します。主に、システム管理者がこれらのレポートを使用して、パフォーマンスとスループットに関する基準の設定とこの基準に対するインスタンスの現在の状態の確認を行います。これらのレポートを作成するストアド プロシージャは、インスタンス データベース内にあります。

アプリケーション スナップショット レポートは、インスタンスがホストするすべてのアプリケーションの現在の状態に関する情報を提供します。情報には、ジェネレータ、vacuumer およびサブスクライバのアクティベーション状態などのデータ、最新の通知バッチと無効データ削除に関する情報、およびサブスクライバ データに関する情報が含まれています。NSSnapshotApplications (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

配信チャネル スナップショット レポートは、インスタンスにまたがって構成された配信チャネルの現在の状態に関する情報を提供します。情報には、ディストリビュータ システムの名前、アクティベーション状態、各配信チャネルが作業アイテムを最後に処理した時刻、および送信または失敗したメッセージ数などのデータが含まれています。NSSnapshotDeliveryChannels (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

イベント スナップショット レポートは、インスタンス内でアプリケーション用に構成されたイベント クラスの現在の状態に関する情報を提供します。情報には、アプリケーションとイベント プロバイダのアクティベーション状態、イベント クラスが最後にデータを収集した時刻、およびイベント クラスが送信したイベントの数に関するデータが含まれています。NSSnapshotEvents (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

プロバイダ スナップショット レポートには、インスタンス内でアプリケーション用に構成されたイベント プロバイダの現在の状態に関する情報が含まれています。情報には、イベント プロバイダを実行しているサーバー、アクティベーション状態、プロバイダが収集した最新のイベント クラスとバッチ、および収集されたイベントの数に関するデータが含まれています。NSSnapshotProviders (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

サブスクリプション スナップショット レポートには、インスタンスがホストするアプリケーションに追加されたサブスクリプションに関する情報が含まれています。情報には、アプリケーション名、サブスクリプション クラス名、最新のサブスクリプションをアプリケーションに追加した時刻が含まれています。NSSnapshotSubscriptions (Transact-SQL) ストアド プロシージャによって、このレポートが作成されます。

参照

概念

Notification Services のパフォーマンスと利用状況の監視
レポートを使用したパフォーマンスの分析

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手