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予備分析を実行する方法

データベース管理者は、データベース エンジン チューニング アドバイザのユーザー指定の構成機能により、予備分析を実行できます。データベース管理者はこの機能を使用して、目的とする物理データベース デザインをデータベース エンジン チューニング アドバイザに指定します。その結果、そのデザインを実装しなくても、パフォーマンス効率を評価できます。データベース エンジン チューニング アドバイザでは、ユーザー指定の構成がグラフィカル ユーザー インターフェイス (GUI) でもコマンド ライン ユーティリティでもサポートされます。ただし、コマンド ライン ユーティリティの方が、最大限の柔軟性が得られます。

データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を使用すると、データベース エンジン チューニング アドバイザのチューニングの推奨設定のサブセットを実装した場合の効果を評価できます。ただし、データベース エンジン チューニング アドバイザで評価するために、仮定の物理デザイン構造を追加することはできません。

ユーザー指定の構成機能の詳細については、「データベース エンジン チューニング アドバイザを使用した調査分析」を参照してください。

次の手順では、両方のツールのインターフェイスによるユーザー指定の構成機能の使用方法について説明します。

データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を使用したチューニングの推奨設定の評価

次の手順では、データベース エンジン チューニング アドバイザで生成される推奨設定を評価する方法について説明します。ただし、GUI からは評価用に新しい物理デザイン構造を指定することはできません。

データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI でチューニングの推奨設定を評価するには

  1. データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を使用して、データベースをチューニングします。「データベース エンジン チューニング アドバイザを使用してデータベースをチューニングする方法」を参照。既存のチューニング セッションを評価するには、セッション モニタでそのチューニング セッションをダブルクリックします。

  2. [推奨設定] タブで、推奨の物理デザイン構造から使用しない構造を消去します。

  3. [アクション] メニューの [推奨設定の評価] をクリックします。新しいチューニング セッションが作成されます。

  4. 新しい [セッション名] を入力します。評価中の物理データベース デザイン構造の構成を表示するには、データベース エンジン チューニング アドバイザのアプリケーション ウィンドウ下部の [説明] 領域にある [構成セクションを参照するにはここをクリックします。] をクリックします。

  5. ツール バーの [分析の開始] ボタンをクリックします。データベース エンジン チューニング アドバイザが終了すると、[推奨設定] タブに結果が表示されます。

データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を使用した、"What-if" チューニング分析のチューニング セッション結果のエクスポート

次の手順では、データベース エンジン チューニング アドバイザのチューニング セッションの結果を XML ファイルにエクスポートする方法について説明します。この XML ファイルは、dta コマンド ライン ユーティリティを使用して、編集およびチューニングできます。これにより、仮定の新しい物理デザイン構造でチューニング分析を実行できます。必要とするパフォーマンスの向上が得られるかどうかを調べる前に、データベースへ新しい仮定の物理デザイン構造を実装するオーバーヘッドは要しません。XML に不慣れなユーザーが、データベース エンジン チューニング アドバイザ XML スキーマの柔軟性を利用して "what-if" 分析を実行するには、データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を使用して最初にデータベースをチューニングし、次にチューニング結果を .xml ファイルにエクスポートする方法が適切です。

dta コマンド ライン ユーティリティを使用して、チューニング セッションの結果を "what-if" 分析用にデータベース エンジン チューニング アドバイザ GUI からエクスポートするには

  1. データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を使用して、データベースをチューニングします。「データベース エンジン チューニング アドバイザを使用してデータベースをチューニングする方法」を参照してください。既存のチューニング セッションを評価するには、セッション モニタでチューニング セッションをダブルクリックします。

  2. [ファイル] メニューで [セッション結果のエクスポート] をクリックし、XML ファイルとして保存します。

  3. 使い慣れた XML エディタ、テキスト エディタ、または Microsoft SQL Server Management Studio で、手順 2. で作成した XML ファイルを開きます。Configuration 要素まで下方向にスクロールします。Configuration 要素セクションをコピーし、XML 入力ファイル テンプレートの TuningOptions 要素の後に貼り付けます。この XML 入力ファイルを保存します。

  4. 手順 3. で作成した新しい XML 入力ファイルで、TuningOptions 要素にチューニング オプションを指定し、Configuration 要素セクションを編集し (分析に応じて適宜、物理デザイン構造を追加または削除)、ファイルを保存して、データベース エンジン チューニング アドバイザ XML スキーマに対する検証を行います。この XML ファイルの編集の詳細については、「XML 入力ファイル リファレンス (データベース エンジン チューニング アドバイザ)」を参照してください。

  5. dta コマンド ライン ユーティリティへの入力として、手順 4. で作成した XML ファイルを使用します。このツールでの XML 入力ファイルの使用の詳細については、「dta ユーティリティを使用してデータベースをチューニングする方法」を参照してください。

dta コマンド ライン ユーティリティによるユーザー指定の構成機能の使用

経験豊かな XML 開発者の場合、データベース エンジン チューニング アドバイザの XML 入力ファイルを作成できます。XML 入力ファイルでは、インデックス、インデックス付きビュー、パーティション分割などのワークロードや物理データベース デザイン構造の仮定の構成を指定できます。その後、dta コマンド ライン ユーティリティを使用して、この仮定の構成がデータベース クエリのパフォーマンスに及ぼす影響を分析できます。次の手順では、このプロセスを順を追って説明します。

dta コマンド ライン ユーティリティでユーザー指定の構成機能を使用するには

  1. チューニング ワークロードを作成します。この作業の実行の詳細については、「ワークロードを作成する方法」を参照してください。

  2. ユーザー指定の構成を指定した XML 入力ファイルのサンプル (DTA) をコピーし、XML エディタまたはテキスト エディタに貼り付けます。このサンプルを使用して、チューニング セッションの XML 入力ファイルを作成します。この作業の実行の詳細については、「XML 入力ファイルを作成する方法」を参照してください。

  3. サンプルの XML 入力ファイルで、TuningOptions 要素と Configuration 要素を編集します。TuningOptions 要素で、データベース エンジン チューニング アドバイザで、チューニング セッション中に考慮される物理デザイン構造を指定します。Configuration 要素で、データベース エンジン チューニング アドバイザで分析される、物理データベース デザイン構造の仮定の構成に一致する物理デザイン構造を指定します。TuningOptions 親要素および Configuration 親要素と共に使用できる属性と子要素の詳細については、「XML 入力ファイル リファレンス (データベース エンジン チューニング アドバイザ)」を参照してください。

  4. .xml 拡張子を付けて、入力ファイルを保存します。

  5. データベース エンジン チューニング アドバイザの XML スキーマに対して、手順 4. で保存した XML 入力ファイルを検証します。Microsoft SQL Server をインストールするときに、次の場所にこのスキーマがインストールされます。

    C:\Program Files\Microsoft SQL Server\100\Tools\Binn\schemas\sqlserver\2004\07\dta\dtaschema.xsd
    
    C:\Program Files\Microsoft SQL Server\100\Tools\Binn\schemas\sqlserver\2004\07\dta\dtaschema.xsd
    

    データベース エンジン チューニング アドバイザの XML スキーマは、https://schemas.microsoft.com/sqlserver/2004/07/dta からオンラインでも入手できます。

  6. ワークロードと XML 入力ファイルの作成後、分析用に dta コマンド ライン ユーティリティに入力ファイルを送信できます。ユーティリティの -ox 引数には、XML 出力ファイル名を指定します。これにより、Configuration 要素で指定した推奨構成で、XML 出力ファイルが作成されます。データベース エンジン チューニング アドバイザを再度実行して、出力に基づいた他の仮定の構成をチェックする場合は、出力ファイルから Configuration 要素コンテンツをコピーし、新しい XML 入力ファイルまたは元の XML 入力ファイルに貼り付けることができます。dta ユーティリティでの XML 入力ファイルの使用の詳細については、「dta ユーティリティを使用してデータベースをチューニングする方法」の手順「XML 入力ファイルを使用してデータベースをチューニングするには」を参照してください。

    チューニング終了後、データベース エンジン チューニング アドバイザ GUI を使用してチューニング レポートを表示するか、または XML 出力ファイルを開いて TuningSummary 要素や Configuration 要素を表示し、データベース エンジン チューニング アドバイザの推奨設定を表示します。チューニング セッションの結果表示の詳細については、「チューニング出力を表示する方法」を参照してください。XML 出力ファイルには、データベース エンジン チューニング アドバイザの分析レポートも含まれる場合があります。

  7. 必要なだけクエリ パフォーマンスを向上させる仮定の構成が作成されるまで、手順 6. と手順 7. を繰り返します。その後、新しい構成を実装できます。「チューニングに関する推奨設定を実装する方法」を参照してください。

セキュリティ

データベース エンジン チューニング アドバイザを使用するための権限については、「データベース エンジン チューニング アドバイザの初期化」を参照してください。