Windows Update for Business

Windows Update for Business ソリューションの実装方法と展開方法、および登録済みシステムの保守方法について概要を説明します。

はじめに

Windows Update for Business では、システムを直接、Microsoft の Windows Update サービスに接続することで、最新のセキュリティ防御策と Windows の機能によって、情報テクノロジの管理者が組織の Windows 10 ベースのデバイスを常に最新状態に保つことができます。 グループ ポリシー オブジェクトを使って、Windows Update for Businesse は簡単に確立し実装することができ、組織および管理者は、以下の機能によって Windows 10 ベースのデバイスの更新方法を制御できます。

  • 展開および検証グループ。管理者は、更新が可能になったとき、どのデバイスを最初に更新し、どのデバイスを後で更新するかを指定できます (品質基準を満たすため)。

  • ピア ツー ピア配信。管理者は、帯域幅が制限されたブランチ オフィスとリモート サイトに更新プログラムを非常に効率的に配信できます。

  • 既存ツールの利用。System Center Configuration Manager や Enterprise Mobility Suite を利用できます。

これら Windows Update for Business の機能は、あわせて、デバイス管理コストを削減し、更新プログラムの展開を制御し、セキュリティ更新プログラムにすばやくアクセスし、さらに Microsoft から継続的に最新の革新的機能を入手するのに役立ちます。Windows Update for Business は、すべての Windows 10 Pro、Enterprise、および Education エディション向けの無料のサービスです。Windows Server Update Services (WSUS)System Center Configuration Manager などの既にあるデバイス管理ソリューションとは独立して利用することも、組み合わせて利用することもできます。

Windows Update for Business の組織への展開

Windows 10 バージョン 1511 の場合、Windows Update for Business はクライアント側の構成を使って有効にされ、Windows ベースのデバイスが更新プログラムとアップグレードを受け取る方法と時期を管理できます。 これらの機能は、他の Windows 10 クライアントと同様に Windows Update サービスを使用しますが、更新プログラムの品質を検証し、グループ ポリシー オブジェクトを使ってコンピューターへの更新プログラムの展開時期を制御することができます。Windows Update for Business には、Windows 更新プログラムを配布するスマート ピア ツー ピア ネットワークも組み込まれており、WSUS ソリューションがない場合に、帯域幅の効率を維持するのに役立ちます。

対象デバイス

Current Branch for Business (CBB) である Windows 10 Pro、Enterprise、および Education が動作するすべてのデバイスが Windows Update for Business の対象です。

OS のアップグレードと更新

Windows 10 の場合、Windows Update for Business では、Windows Update からクライアントが受け取る以下の 3 種類の展開カテゴリが認識されます。

  • アップグレード

    • 例: Windows 10 (Build 10240) を Windows 10 バージョン 1511 に、CBB 1 を CBB 2 に

        

      Windows 10 サービス モデルでは、新しい CBB は年に 2 ~ 3 回宣言されます。

       

  • 更新プログラム

    • 一般的な OS 更新プログラムは、通常、毎月第 2 火曜日に公開されます。 たとえば、セキュリティ更新プログラム、重要な更新プログラム、ドライバー更新プログラムがあります。
  • その他または非保留

    • 定義の更新 (これは保留できません)

アップグレードと更新プログラムはどちらも、Windows Update によってそれらが最初に利用できるようになってから一定の期間内は、Windows Update for Business 管理者がクライアント コンピューターへの展開を保留できます。 この保留機能によって、管理者は展開を検証してから、Windows Update for Business に登録されたすべてのクライアントに展開することができます。次の表は、展開の種類ごとに許可されている最大保留期間を示します。

カテゴリ最大保留期間保留の延長単位分類タイプ分類 GUID
OS アップグレード8 か月1 か月アップグレード3689BDC8-B205-4AF4-8D4A-A63924C5E9D5
OS 更新プログラム4 週間1 週間セキュリティ更新プログラム0FA1201D-4330-4FA8-8AE9-B877473B6441
ドライバーEBFC1FC5-71A4-4F7B-9ACA-3B9A503104A0
更新プログラムCD5FFD1E-E932-4E3A-BF74-18BF0B1BBD83
その他または非保留保留なし保留なし定義の更新E0789628-CE08-4437-BE74-2495B842F43B

 

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セットアップと展開

管理ソリューションとの統合

更新とアップグレードに関する Windows 10 のサービス オプション