Windows 7 ベータ版についてよく寄せられる質問への回答

この資料では、Windows 7 について IT プロフェッショナルからよく寄せられる質問に回答します。Windows 7 に関する一般的な FAQ については、「Windows 7 ベータ版 : よく寄せられる質問 (FAQ)」を参照してください。

Windows 7 のリソース、資料、デモ、およびガイダンスの一覧については、Windows クライアント TechCenter の Windows 7 のスプリングボード シリーズを参照してください。

魅力的な新機能を教えてください。

Windows 7 では、パフォーマンス、信頼性、セキュリティ、互換性などの "基本要素" に複数の機能強化が行われ、PC に保存されている情報に迅速かつ容易にアクセスできるように、以下のような機能強化も併せて行われています。

  • Aero ユーザー インターフェイス (UI) が機能強化され、開いているウィンドウなどのデスクトップ コンポーネントを整理して、迅速かつ容易にアクセスできるようになりました。

  • スタート メニューとタスク バーが強化され、頻繁に使用するリソースがアクセスしやすい場所に配置されます。

  • 起動時間の短縮やスタンバイ状態からの再開時間の短縮など、Windows Vista SP1 で導入されたパフォーマンスの強化が Windows 7 でも引き続き導入されます。

  • 電源管理のアーキテクチャと設定が強化され、バッテリの寿命が延びました。

  • Windows 7 の検索フェデレーションにより、複数の PC、サーバー、および Web サイトから検索結果を得ることができ、それらの結果を関連性によってランク付けできます。

また、以下のように、Windows 7 は PC インフラストラクチャの管理やセキュリティ保護を向上するのに役立ちます。

  1. **データ暗号化をリムーバブル メディアにまで拡張します。**最近の報道は、機密情報を管理できなくなった企業についての話題で持ちきりです。これが法的意味を持つ重大な問題になる業界もあれば、単に都合が悪いだけという業界もあります。いずれにせよ、優れたコンプライアンス ポリシーでは、ラップトップ コンピューターが紛失したり、盗難に遭ったりした場合に機密情報を保護するよう求められます。さらに、コンプライアンス管理を効果的に行うには、機密情報が社内リソースから取り出されないようにすることが重要です。Windows 7 では、Windows Vista で最初に実装された BitLocker™ テクノロジが引き続き導入され、PC 上のすべてのブート ボリュームを完全に暗号化できるようになりました。また、USB フラッシュ ドライブなどのポータブル ストレージのデータを保護する BItlocker To Go も導入されます。さらに、BitLocker ドライブ暗号化と BitLocker To Go はグループ ポリシーによって管理できるため、IT プロフェッショナルによる機密情報の管理を強化できます。

  2. **優れたスクリプト機能を使用して日常の作業を自動化します。**IT 管理者が環境の一貫性を適切に維持し、個人の生産性を向上できるように、Windows 7 では、Windows PowerShell™ 2.0 という、最新のグラフィカル スクリプト エディターが導入されます。Windows PowerShell™ 2.0 は、強力かつ完全なスクリプト言語で、分岐、ループ、関数、デバッグ、例外処理、および国際化をサポートします。

    • PowerShell 2.0 には、直感的に使用できるグラフィカル ユーザー インターフェイスが備わっているため、コマンド ライン環境を使い慣れていない管理者にとっては特に、スクリプトの作成が容易になります。

    • PowerShell 2.0 では、2 種類のリモート処理をサポートします。1 つはファンアウトで、一対多方式で管理スクリプトが配布されます。もう一つは、特定のコンピューターのトラブルシューティングをサポートする一対一の対話型リモート処理です。PowerShell Restricted Shell (PowerShell 制限付きシェル) を使用して、コマンドとコマンド パラメーターの使用をシステム管理者に制限したり、スクリプトの使用を権限が与えられた個人に制限したりすることもできます。

    • PowerShell 2.0 と、グループ ポリシー管理コンソール (個別のダウンロードとして入手できます) とを併用することで、IT プロフェッショナルはスクリプトを使用して、グループ ポリシー オブジェクトを管理したり、Windows 7 のレジストリ ベースのグループ ポリシー設定を作成または編集したりすることができます。同様に、PowerShell を使用することで、ログオン、ログオフ、スタートアップ、およびシャットダウンの機能豊富なスクリプトがグループ ポリシーを通じて実行されるように PC をより効果的に構成することができます。

  3. **イメージを作成、展開、および管理する効率を向上します。**Windows 7 には、展開イメージの作成とサービス提供の効率を向上するツールや、できるだけ早くユーザーが作業に着手できるようにするツールなどが含まれています。

    • Windows 7 の "展開イメージのサービスと管理" (DISM) ツールを使用すると、Windows イメージの作成とサービス提供をオフラインで一元管理できます。DISM では、1 つのツールで多くの機能 (システム イメージのマウントとマウント解除、パッケージとドライバーの追加、削除、および列挙、Windows 機能の有効化または無効化、地域設定の構成、ドライバー、パッケージ機能、およびソフトウェアの更新プログラムを含むオフライン イメージの一覧の保守など) を実行できます。また、Windows 7 では、仮想マシン (VHD) およびネイティブ ファイル ベースの (WIM) イメージ ファイルの管理に、同じプロセスと同じツールを使用できます。

    • Windows 7 では、動的ドライバー プロビジョニングも導入されます。動的ドライバー プロビジョニングでは、デバイス ドライバーが、展開するイメージとは切り離して格納されるため、ハードウェアのプラグ アンド プレイ ID に基づいて動的に挿入したり、基本入出力システム (BIOS) に格納された情報に基づいてあらかじめ決められたセットとして挿入したりすることができます。個々のコンピューターのドライバーの数を減らすと、競合が発生する可能性が減り、最終的にはセットアップにかかる時間が最小限に抑えられ、PC の信頼性が向上します。

    • Windows 7 の展開準備が整うと、Multicast Multiple Stream Transfer (マルチキャスト形式の複数ストリーム転送) によって、サーバーから複数のクライアントに同時にイメージ データを "ブロードキャスト" したり、帯域幅の能力がほぼ同じクライアントをネットワーク ストリームにまとめて、帯域幅の使用率を最適化しながら転送率全体を可能な限り高速にしたりできます。

  4. **クライアントの仮想化に対するサポートを向上します。**Windows 7 ではユーザーが仮想デスクトップに接続しているときに優れた操作性が得られます。これは、ネイティブの Windows デスクトップにきわめて近い操作性です。たとえば、Windows 7 では、マルチモニターのサポート、ボイス オーバー IP (VoIP) アプリケーションと音声認識アプリケーションを有効にする双方向音声、およびプリンターなどのローカル デバイスへのアクセスが提供されます。

  5. **強化されたトラブルシューティング ツールを提供します。**Windows 7 では、エンド ユーザー自身が技術的な問題を特定および解決できる、機能豊富なツールが提供されます。ヘルプ デスクに問い合わせなければ問題を解決できない場合でも、Windows 7 には、解決を早めるのに役立ついつかの機能とトラブルシューティング ツールが含まれています。

    • 問題ステップ記録ツールを使用すると、エンド ユーザーはアプリケーション エラーが発生した状況を再現および記録できます。各ステップは、付随するログやソフトウェア構成データと共にスクリーン ショットとして記録されます。その後、問題のトラブルシューティングを支援するサポート スタッフに転送できる圧縮ファイルが作成されます。

    • Windows 7 には、一連のトラブルシューティング パック、PowerShell スクリプトのコレクション、および IT プロフェッショナルがコマンド ラインからリモートに実行して、グループ ポリシーの設定によってエンタープライズ ベースで制御できる関連情報が含まれています。

    • また、Windows 7 には、1 つのツールでネットワーク接続に関する問題を特定および解決できる、統合トレースも含まれています。統合トレースによって、イベント ログが収集され、ネットワーク スタックのすべてのレイヤーを経由するパケットがキャプチャされます。これにより、Windows 7 ネットワーク スタックで発生しているイベントを一括で確認できるため、分析や問題解決に役立ちます。

  6. **デスクトップ サーチの範囲を拡大します。**Windows 7 の検索フェデレーションを使用すると、ユーザーの PC だけでなく、ネットワーク上のドキュメント リポジトリ、検索エンジン、Web アプリケーション、会社独自のデータ ストアなども、追加設定を行わずに、使い慣れた Windows インターフェイス内で検索することができます。IT プロフェッショナルは、グループ ポリシーを通じて重要な検索場所を公開できます。また、ユーザーの PC 上で最大 5 つの検索範囲を展開して、ユーザーが必要な情報を検索しやすくできます。さらに、Windows 7 のデスクトップ検索では、公開 OpenSearch 標準がサポートされるため、Web 開発者はマイナー アップデートをいくつか実行して、Windows 7 にすばやく結果を返すために RSS 一覧にある既存の資産を活用できます。

詳細については、「Windows 7 の IT プロフェッショナル向け新機能 (ベータ版)」を参照してください。

エンド ユーザー向け機能強化の詳細については、「Windows 7 の新機能」を参照してください。

ベータ版のライセンス認証を行うために、プロダクト キーが必要ですか。

Windows 7 には前提条件がありますか。

はい、あります。ベータ版の推奨最小ハードウェアは、以下のとおりです。

  • 1 GHz の 32 ビット プロセッサーまたは 64 ビット プロセッサー

  • 1 GB のシステム メモリ

  • 16 GB のディスク空き領域

  • 128 MB メモリによる DirectX 9 グラフィックのサポート (Aero テーマを有効にするため)

  • DVD-R/W ドライブ

  • インターネット接続 (ベータ版のダウンロードと更新プログラム入手のため)

Windows 7 ベータ版のインストール方法を教えてください。

Windows 7 のインストールは簡単です。クリーン インストールまたはアップグレードの実行に関するインストール手順の詳細については、「Windows 7: ベータ版のインストール」を参照してください。

Windows 7 と Windows Vista をデュアル ブートすることはできますか。

はい、できます。Windows Vista を既にデュアル ブート構成で実行しているコンピューターに Windows 7 をインストールできます。ただし、各オペレーティング システムは、独自のパーティションにインストールする必要があります。詳細な手順については、「複数のオペレーティング システムをインストールする (マルチブート)」を参照してください。

複数のコンピューターに Windows 7 ベータ版を展開する方法を教えてください。

Windows 7 を展開する詳細な手順については、「Step-by-Step: Basic Windows Deployment for IT Professionals」(英語) を参照してください。

Windows Server 2008 R2 ベータ版も入手できますか。

はい、できます。Windows 7 クライアントと Windows Server 2008 R2 は、同じコード ベースを基に構築されており、両方のベータ版は同時にリリースされています。Windows Server 2008 R2 ベータ版の詳細については、Windows Server 2008 および Windows Server 2008 R2 に関するテクニカル ライブラリ (英語) を参照してください。