2007 Office system のローカル インストール ソースをプリキャッシュする
更新日: 2009年4月
適用対象: Office Resource Kit
トピックの最終更新日: 2009-04-07
2007 Microsoft Office system を展開すると、セットアップ時にユーザーのコンピュータにローカル インストール ソースが作成されます。ローカル インストール ソースとは、インストールする Office 製品の圧縮されたソース ファイルのコピーのことです。このファイルがユーザーのコンピュータにコピーされると、セットアップはローカル インストール ソースからインストールを実行します。Office を展開する前に、ローカル インストール ソースを個別に展開することによって、ネットワーク上の負荷を最小限に抑えることができます。
ローカル インストール ソースを単独で展開するには
ネットワーク インストール ポイントで、メモ帳などのテキスト エディタで Config.xml ファイルを開きます。
既定では、Config.xml は、インストールする Office 製品のコア製品フォルダにあります。たとえば、Microsoft Office Professional 2007 をインストールする場合は、Pro.WW フォルダにある Config.xml ファイルを開きます。
<LIS>
要素を検索し、開始タグ 「<!--
」と終了タグ「-->
」を削除して行のコメントを解除します。<CACHEACTION>
属性を"CacheOnly"
に設定します。Config.xml ファイルのこの行は次のようになります。
<LIS CACHEACTION="CacheOnly" />
Config.xml ファイルを保存します。
ユーザーのコンピュータで Setup.exe を実行し、セットアップのコマンド ラインで、変更した Config.xml ファイルのパスを指定します。
完全修飾パスを使用する必要があります。たとえば、\\server\share\Office12\setup.exe /config \\server\share\Office12\Pro.WW\Config.xml のように指定します。
ここで、Office12 はネットワーク インストール ポイントのルートです。
[!メモ] ユーザーのコンピュータでローカル インストール ソースをプリキャッシュし、後でそれを削除する必要がある場合は、
<CACHEACTION>
属性を"RemoveCacheOnly"
に設定して、セットアップを再度実行します。この設定は、ユーザーがまだ Office をインストールしていない場合にのみ機能します。
プリキャッシュを使用すると、インストール作業の大部分をネットワークを経由せずにローカル コンピュータ上で行うことができます。プリキャッシュによって、新しいバージョンへのアップグレードを行うこともできます。時間をかけてユーザーのグループにローカル インストール ソースを配布すれば、ネットワークに過剰な負荷をかけない、組織全体での同時インストールをスケジュールすることができます。
ローカル インストール ソースのプリキャッシュを最大限に活用するには、ローカル キャッシュの Setup.exe ファイルを使用して、ネットワーク インストール ソースのオプション ファイル、カスタマイズ パッチ (MSP ファイル)、およびカスタム Config.xml のみを渡します。これらのファイルについては、完全修飾パスを使用する必要があります。共有名にスペースが含まれている場合は、パスを引用符で囲んでください。以下に例を示します。
"C:\MSOCache\All Users\{90120000-0011-0000-0000-0000000FF1CE}-C\setup.exe" /adminfile " \\server\share\Office 12\mychanges \db_outlookonly.msp" /config " \\server\share\Office 12\Pro.WW \Config.xml"
それぞれの意味は次のとおりです。
/adminfile は、カスタマイズ MSP ファイルの場所を指定します。
/config は、カスタマイズされた Config.xml ファイルの場所を指定します。
セットアップは、ローカル インストール ソースの作成と保守を自動的に処理します。既定の場所は、Office をインストールするドライブのルートの \MSOCache\All Users です。ローカル インストール ソースから Office をインストールする以外に、セットアップは、後でローカル インストール ソースを使用して Office を修復、再インストール、または更新することもできます。ローカル インストール ソースが破損しているか削除された場合、セットアップはネットワーク上の元のソースを使用して、ローカル インストール ソースを修復または再作成することができます。
[!メモ] Office のインストール場所を別の場所に設定すると (たとえば、Config.xml で
INSTALLLOCATION
属性に新しい値を入力する)、その場所にローカル インストール ソースが作成されます。
[!メモ] ネットワーク インストール ポイントを作成する方法の詳細については、「2007 Office system のネットワーク インストール ポイントを作成する」を参照してください。