Application Request Routing を使用した手動によるキャッシュ制御ディレクティブの上書き

  • [アーティクル]

公開日: 2009 年 7 月 16 日 (作業者: wonyoo (英語))

更新日: 2009 年 9 月 23 日 (作業者: wonyoo (英語))

目標

キャッシュ機能の動作およびキャッシュの有効期間を制御するキャッシュ制御ディレクティブの管理規則を正しく書き込むこと。

場合によっては、ARR の管理者は、応答ヘッダーにキャッシュ制御ディレクティブがない場合にそれを定義したり、応答ヘッダーのキャッシュ制御ディレクティブを上書きすることができます。 管理者がキャッシュされたコンテンツの動作をきめ細かに管理できるように、ARR には、独自のキャッシュ制御ディレクティブを定義するための機能が用意されています。

必要条件

この記事は、ARR の機能全体を熟知し、ディスク キャッシュを用いる ARR を展開、構成する方法を理解していることを前提としています。まだ習得していない場合は、以下のチュートリアルを確認してから進めることを強くお勧めします。

Application Request Routing Version 2 RC がインストールされていない場合は、以下の場所からダウンロードすることができます。

  • Microsoft Application Request Routing Version 2 for IIS 7.0 RC (x86) は こちら からダウンロードできます。
  • Microsoft Application Request Routing Version 2 for IIS 7.0 RC (x64) はこちらからダウンロードできます。

このドキュメントに示された手順に従って、ARR Version 2 RC をインストールしてください。

ステップ 1: キャッシュ制御規則を構成する

このチュートリアルでは、ARR が既にディスク キャッシュを用いるように構成されていることを前提としています。作業を進める前に必要条件をよく確認してください。

  1. IIS マネージャーを起動します。

  2. キャッシュ制御規則はサーバー レベルで定義されています。サーバーのルートを選択し、展開します。

    Ee886295.serverlevel3(ja-jp,TechNet.10).jpg

  3. [Application Request Routing キャッシュ] をダブルクリックします。

  4. [操作] ウィンドウで、[キャッシュ制御規則] をクリックします。

    Ee886295.u-actions1(ja-jp,TechNet.10).jpg

  5. [操作] ウィンドウで、[追加] をクリックします。

  6. キャッシュ制御規則の記述に使用できるダイアログ ボックスが表示されます。サーバー ファーム レベルに設定される ARR のルーティング規則と同じく、ARR では URL の書き換えを使用してキャッシュ制御規則を記述します。ARR のこの UI を使用すると、URL の書き換え用 UI を無理に使用してキャッシュ制御規則を記述することなく、ARR をディスク キャッシュ機能にさらに適したものにすることができます。

    このチュートリアルでは、応答ヘッダーに記述されたキャッシュ制御ディレクティブに関係なく、常に 30 分間 .jpg イメージをキャッシュするための規則を記述します。これを実行するには、次の値を入力します。

    ルールの適用: Always
    キャッシュ: Selected
    キャッシュの有効期間 (分): 30
    ホスト名: 空白
    URL: *.jpg

    メモ: ホスト名および URL はオプションのフィールドです。

    Ee886295.cachefor30min(ja-jp,TechNet.10).jpg

     

ステップ 2: 機能を確認する

ステップ 1 で記述したキャッシュ制御規則に従い、応答ヘッダーに記述されたキャッシュ制御ディレクティブの内容に関係なく、.jpg ファイルは常に 30 分間キャッシュされます。

  1. ステップ 1 で記述した規則が適用される ARR サーバーに .jpg 要求を送信します。

  2. コマンド プロンプトを開き、キャッシュの保存場所に移動します。

  3. 名前に full が付くファイルを探します (下の例では、c:\cache\localhost\pix\ にあります)。

    Ee886295.diskcache(ja-jp,TechNet.10).jpg

  4. full ファイルを開き、ヘッダーを確認します。

    Ee886295.morejpgcache(ja-jp,TechNet.10).jpg

    max-age が 30 分 (1800 秒) に設定されていることを確認します。

    メモ: ARR では複数のキャッシュ制御規則を使用することができます。 それらの規則は上から下へ処理されますが、その順序は、[操作] ウィンドウの上下の矢印を使用して管理することができます。このチュートリアルでは、キャッシュ制御規則の簡単な場合を示しましたが、この考え方を拡大し、URL パターンまたはホスト名に基づいて特定のコンテンツをキャッシュしないようにしたり、キャッシュするコンテンツを限定することができます。

まとめ

これで、コンテンツがキャッシュ可能であるかどうかを定義し、可能な場合はその保持期間を定義するためのキャッシュ制御規則を正しく記述することができました。

その他の ARR Version 2 RC のチュートリアルについては、この記事にあるドキュメントを参照してください。

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