次の方法で共有


Windows Server 2003 の CCR 環境にアクティブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールする方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2008-05-13

ここでは、Windows Server 2003 オペレーティング システムで実行中のクラスタ連続レプリケーション (CCR) 環境内のアクティブ ノードに、メールボックス サーバーの役割をインストールし、クラスタ化メールボックス サーバー (CMS) を作成する方法について説明します。Windows Server 2008 で実行中のフェールオーバー クラスタ内のアクティブ ノード上の CCR 環境に、メールボックス サーバーの役割をインストールし、の CMS を作成する方法の詳細については、「Windows Server 2008 の CCR 環境にアクティブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールする方法」を参照してください。

コマンド ライン バージョンのセットアップ (Setup.com) または Microsoft Exchange Server 2007 Service Pack 1 (SP1) セットアップ ウィザード (Setup.exe) を使用して、メールボックス サーバーの役割をインストールし、CMS を作成することができます。このトピックでは、両方のインターフェイスについての手順を説明します。

開始する前に

この手順を実行する前に、Windows Server 2003 フェールオーバー クラスタが形成され、正しく構成されている必要があります。Windows Server 2003 の CCR でフェールオーバー クラスタを作成および構成する方法の詳細については、「クラスタ連続レプリケーション用の Windows Server 2003 フェールオーバー クラスタを作成する方法」を参照してください。

セットアップの前提条件の確認段階で、既定の最初のストレージ グループとデータベースの代替パスを指定せずに、既定のパス %ProgramFiles%\Microsoft\Exchange Server\Mailbox を使用すると、このパスを作成する必要があるという警告が結果に表示されることがあります。セットアップでは既定のパスは自動的に作成されるため、この警告は無視して問題ありません。ただし、既定のパスを使用しない場合、使用するパスを作成してからセットアップを実行する必要があります。

メールボックス サーバーの役割をインストールするには、使用するドメイン アカウントに Exchange サーバー管理者の役割が委任されている必要があります。Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。

important重要 :
クラスタ IP アドレスを CMS の IP アドレスとして誤って指定した場合、またはクラスタ名を CMS の名前として誤って指定した場合は、正しい IP アドレスおよび名前を使用して最初の手順の手順 1. を実行することにより、インストールを完了できます。
note注 :
既にパッシブ ノードがインストールされている場合、新しいアクティブ ノードは自動的に既存パッシブ ノードとペアになります。
note注 :
CMS の名前は 15 文字以内にする必要があります。

手順

Setup.com を使用して、Windows Server 2003 の CCR 環境にアクティブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールするには、次の操作を行います。

  1. コマンド プロンプト ウィンドウを開き、インストール ファイルの場所まで移動して、次のコマンドを実行します。

    Setup.com /m:install /roles:mailbox /newcms /cmsname:<NameofClusteredMailboxServer> /cmsipaddress:<IPAddressofClusteredMailboxServer>
    
    note注 :
    プログラム ファイルを別の場所に置く必要がある場合は、コマンドに /targetdir:<パス> を追加して、場所を指定します。パスを指定する場合、パッシブ ノードで使用するパスと一致している必要があります。
    note注 :
    セットアップによって作成された最初のストレージ グループとメールボックス データベースに既定以外の場所を選択するには、コマンドに /CMSDataPath:<データベースのパス> も追加します。このパスは、セットアップの実行前に手動で作成する必要があります。
    note注 :
    パッシブ クラスタ化メールボックスの役割が既にインストールされている場合、アクティブ ノードがクラスタ内にまだ存在していないことを条件として、次のコマンドを使用してパッシブ ノードをアクティブ ノードに変更できます。
    Setup.com /newcms /cmsname:<NameofClusteredMailboxServer> /cmsipaddress:<IPAddressofClusteredMailboxServer>
    
  2. 正常にセットアップが完了したら、再起動を要求するメッセージが表示されます。ノードを再起動する前に、CMS を停止します。CMS を停止するには、[スタート] ボタン ([Microsoft Exchange Server 2007] プログラム グループ内の) から Exchange 管理シェルを開き、次のコマンドを実行します。

    Stop-ClusteredMailboxServer <CMSName> -StopReason Setup -Confirm:$false
    
  3. CMS が停止 (オフライン) したら、Exchange 管理シェルおよびコマンド プロンプト ウィンドウを閉じて、ノードを再起動します。

  4. ノードが再起動されたら、アクティブ ノードの Exchange 管理シェルで次のコマンドを実行することにより、Exchange 管理ツールを使用して CMS を起動します。

    Start-ClusteredMailboxServer <CMSName>
    

    Exchange 管理コンソールのクラスタ化メールボックス サーバーの管理ウィザードを使用して CMS を起動することもできます。CMS を起動する方法の詳細については、「クラスタ化メールボックス サーバーを起動する方法」を参照してください。

    CMS が開始し、すべてのリソースがオンラインになったら、パッシブなメールボックスの役割をフェールオーバー クラスタ内の 2 番目のノードにインストールできます (インストールされていない場合)。フェールオーバー クラスタにパッシブ メールボックスの役割をインストールする方法の詳細については、「Windows Server 2003 で CCR 環境にパッシブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールする方法」を参照してください。

Windows Server 2003 上の CCR 環境で、Exchange Server 2007 SP1 セットアップ ウィザードを使用してアクティブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールするには、次の操作を行います。

  1. インストール ファイルの場所に移動し、次のコマンドを実行します。

    Setup.exe
    
    note注 :
    必要な前提条件がインストールされている場合は、[ステップ 4: Microsoft Exchange Server 2007 SP1 のインストール] をクリックしてセットアップ ウィザードを開始できます。
  2. [概要] ページで、情報を確認し、[次へ] をクリックします。

  3. [使用許諾契約書] ページで、使用許諾契約書を確認します。条件に同意する場合は、[使用許諾契約書に同意します] をクリックし、[次へ] をクリックします。

  4. [エラー報告] ページで、情報を確認し、選択を行います。[次へ] をクリックします。

  5. [インストールの種類] ページで、[Exchange Server のカスタム インストール] を選択します。必要に応じて、Exchange プログラム ファイルの場所を変更します。パスを指定する場合、パッシブ ノードで使用するパスと一致している必要があります。[次へ] をクリックします。

  6. [サーバーの役割の選択] ページで、[アクティブ クラスタ化メールボックスの役割] を選択します。これにより、[管理ツール] の役割が自動的に選択され、その他の役割はすべて利用できなくなります。必要に応じて、Exchange プログラム ファイルの場所を変更します。パスを指定する場合、パッシブ ノードで使用するパスと一致している必要があります。[次へ] をクリックします。

  7. [クラスタの設定] ページで、[クラスタ連続レプリケーション] を選択し、[クラスタ化メールボックス サーバーの名前] に CMS の名前を入力します。必要に応じて、CMS ストレージ グループおよびデータベース ファイルの最初の場所を変更し、[次へ] をクリックします。

  8. [クラスタ IP アドレスの構成] ページで、静的インターネット プロトコル Version 4 (IPv4) アドレスを入力し、[次へ] をクリックします。

  9. [インストールの前提条件の確認] ページには、確認が実行されるごとに状態が表示されます。確認が正常に完了したら、[インストール] をクリックします。エラーが発生して確認に失敗した場合は、特定された問題を修正する必要があります。その後でインストールを再開できます。

  10. [進行状況] ページに、実行される手順が表示されます。手順ごとに進行状況が表示されます。また、各手順が完了すると、完了の状態が表示されます。すべての手順が正常に完了したら、[Exchange 管理コンソールを使用してインストールを終了する] チェック ボックスをオフにして、[完了] をクリックします。

  11. 運用環境にサーバーを配置する前に、再起動を要求するメッセージが表示されます。[OK] をクリックして、このメッセージを確認します。

  12. インストールと構成が完了したら、セットアップの最初のページに戻ります。必要に応じて、[ステップ 5: Microsoft Exchange 用の重要な更新プログラムの入手] をクリックして、利用可能な更新プログラムをダウンロードします。更新プログラム、および再起動が必要な更新プログラムをインストールした場合、ノードを再起動しないでください。代わりに、この手順を続行します。

  13. Setup.exe を終了するには、[閉じる] をクリックします。メッセージが表示された場合には、[はい] をクリックして確認します。

  14. セットアップが完了したら、ノードが再起動される前に CMS を停止します。CMS を停止するには、Exchange 管理シェルを開いて、次のコマンドを実行します。

    Stop-ClusteredMailboxServer <CMSName> -StopReason Setup -Confirm:$false
    
  15. CMS が停止 (オフライン) したら、Exchange 管理シェルを閉じて、ノードを再起動します。

  16. ノードが再起動されたら、アクティブ ノードの Exchange 管理シェルで次のコマンドを実行することにより、Exchange 管理ツールを使用して CMS を起動します。

    Start-ClusteredMailboxServer <CMSName>
    

    Exchange 管理コンソールのクラスタ化メールボックス サーバーの管理ウィザードを使用して CMS を起動することもできます。CMS を起動する方法の詳細については、「クラスタ化メールボックス サーバーを起動する方法」を参照してください。

    CMS が開始し、すべてのリソースがオンラインになったら、パッシブなメールボックスの役割をフェールオーバー クラスタ内の 2 番目のノードにインストールできます (インストールされていない場合)。フェールオーバー クラスタにパッシブ メールボックスの役割をインストールする方法の詳細については、「Windows Server 2003 で CCR 環境にパッシブ クラスタ化メールボックスの役割をインストールする方法」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。