管理フォルダを作成する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2007-10-16
ここでは、Exchange 管理コンソールおよび Exchange 管理シェルを使用して、Microsoft Exchange Server 2007 内で管理されたカスタム フォルダおよび管理された既定フォルダを作成する方法について説明します。
この手順を実行するには、使用するアカウントに以下が委任されている必要があります。
- Exchange 組織管理者
Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
また、この手順を実行する前に、次のことを確認してください。
管理された既定フォルダを作成する必要はありません。管理された既定フォルダは、Exchange 2007 をインストールすると自動的に作成されます。ただし、メッセージング レコード管理 (MRM) で使用するための、管理された既定フォルダの追加インスタンスを作成することはできます。たとえば、経過日数が 90 日を超えたすべてのメッセージを削除する管理コンテンツ設定を、受信トレイという名前の管理された既定フォルダに適用するとします。次に、FolderType パラメータの値が同じく Inbox である、Extended Retention Inbox という名前の管理された既定フォルダを作成し、そのフォルダ内のメッセージは経過日数が 1 年を超えるまで削除しないという管理コンテンツ設定を作成します。また、メッセージを保存する期間に応じて、2 つの異なる受信トレイ フォルダ (受信トレイまたは Extended Retention Inbox) のどちらかをユーザーのメールボックスに追加する、管理フォルダ メールボックス ポリシーを作成します。
注 :
ユーザーのメールボックスには、常に標準の既定フォルダ名が表示されます。前の例では、メールボックス ポリシーでメールボックス名に受信トレイまたは Extended Retention Inbox のどちらが指定されたかに関係なく、常に受信トレイ フォルダが表示されます。これは、管理者によって割り当てられ、管理フォルダのラベルとして使用される一意識別子の Name パラメータの値が、ユーザーに対して表示されることはないからです。その代わりに、ユーザーのメールボックス内の管理フォルダには、FolderName パラメータの値がラベルとして表示されます。管理された既定フォルダの FolderName パラメータは変更できないので、ユーザーに対しては常に標準名が表示されます。 ユーザーのメールボックスに追加できる、既定のフォルダの種類 (受信トレイ フォルダなど) を持つ管理された既定フォルダは、1 つだけです。これは、各メールボックスに割り当てることのできるメールボックス ポリシーは 1 つだけであり、各メールボックス ポリシーでは、既定のフォルダの種類を持つ管理された既定フォルダを複数割り当てることができないからです。
管理されたカスタム フォルダは、MRM のプレミアム機能です。管理されたカスタム フォルダを持つ各メールボックスには、Exchange Server Enterprise のクライアント アクセス ライセンス (CAL) が必要です。管理された既定フォルダには、Exchange Server Standard CAL のみが必要です。MRM のライセンス要件の詳細については、「メッセージング レコード管理について」の「クライアント アクセス ライセンスと MRM」を参照してください。
管理されたすべての既定フォルダの一覧は、Exchange 管理コンソールの [管理された既定のフォルダ] タブで表示できます。または、Exchange 管理シェルで
Get-ManagedFolder | Format-List Name
コマンドを入力して表示することもできます。
Exchange 管理コンソールを起動します。
コンソール ツリーで、[組織の構成] を展開し、[メールボックス] をクリックします。
操作ウィンドウで、[管理されたカスタム フォルダの新規作成] をクリックします。管理されたカスタム フォルダの新規作成ウィザードが表示されます。
[名前] ボックスに、新しい、管理されたカスタム フォルダの名前を入力します。この名前は、管理者がフォルダを識別するために使用する名前です。ユーザーには表示されません。
[Office Outlook でフォルダを表示する際に使用する名前] ボックスに、新しい、管理されたカスタム フォルダの名前を入力します。この名前は、メールボックスのユーザーに対して表示されるフォルダ名です。
(省略可能) [このフォルダおよびそのサブフォルダの格納域の制限 (KB)] ボックスに、フォルダの最大サイズ (KB 単位) を入力します。
(省略可能) [Outlook でフォルダを表示する際に表示するコメント] ボックスに、Microsoft Office Outlook 2007 および Microsoft Outlook Web Access でフォルダを表示するときに表示されるコメントを入力します。
(省略可能) ユーザーが Outlook 2007 でコメントを最小化できないようにするには、[Outlook でこのコメントを最小化することを許可しない] チェック ボックスをオンにします。
[新規] をクリックします。新しい、管理されたカスタム フォルダが作成されます。
[終了] をクリックします。Exchange 管理コンソールの作業ウィンドウの [管理されたカスタム フォルダ] タブに、新しい、管理されたカスタム フォルダが表示されます。
Exchange 管理シェルを起動します。
次のコマンドを入力します。
New-ManagedFolder -Name MyCustomFolder -FolderName "Folder Name That User Sees"
Exchange 管理コンソールを起動します。
コンソール ツリーで、[組織の構成] を展開し、[メールボックス] をクリックします。
操作ウィンドウで、[管理された既定フォルダの新規作成] をクリックします。管理された既定フォルダの新規作成ウィザードが表示されます。
[名前] ボックスに、新しい、管理された既定フォルダの名前を入力します。この名前は、管理者がフォルダを識別するために使用する名前です。ユーザーには表示されません。
[既定のフォルダの種類] ボックスの一覧で、作成する既定のフォルダの種類をクリックします ([受信トレイ] など)。
(省略可能) [Outlook でフォルダを表示する際に表示するコメント] ボックスに、Outlook 2007 および Outlook Web Access でフォルダを表示するときに表示されるコメントを入力します。
(省略可能) ユーザーが Outlook 2007 でコメントを最小化できないようにするには、[Outlook でこのコメントを最小化することを許可しない] チェック ボックスをオンにします。
[新規] をクリックします。新しい、管理された既定フォルダが作成されます。
[終了] をクリックします。Exchange 管理コンソールの作業ウィンドウの [管理された既定のフォルダ] タブに、新しい、管理された既定フォルダが表示されます。
Exchange 管理シェルを起動します。
次のコマンドを入力します。
New-ManagedFolder -Name AnotherInbox -DefaultFolderType Inbox
メッセージング レコード管理の管理と展開の詳細については、以下のトピックを参照してください。
Exchange 管理シェルで ManagedFolder コマンドを使用する方法の詳細については、以下のコマンド リファレンスのトピックを参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。