VAN-NA-DC-01 の構成
ここでは、ドメイン noam.reskit.com の追加ドメイン コントローラを構成します。最善の慣行に従えば、各ドメインごとに最低でも 2 台のドメイン コントローラを設置して、フォールト トレランス性と負荷分散性を向上させる必要があります。
ドメイン コントローラへの昇格を行った後で、DNS サーバー サービスをインストールしました。この結果、Active Directory 複製の一部として、ゾーン noam.reskit.com が自動的に追加されました。最善の慣行に従えば、同じゾーンに対して権限を持っている DNS サーバーを最低でも 2 台設置する必要があります。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com を構成するために、以下の手順を実行しました。
トピック
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の TCP/IP 設定の構成
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の TCP/IP 設定の確認
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の名前の確認
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com のドメイン コントローラへの 昇格
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com への DNS サーバーのインストール
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の DNS 設定の確認
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の TCP/IP 設定の構成
ローカル管理者 (Administrator) としてログオンし、以下の手順を実行します。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の TCP/IP 設定を構成するには
[マイ ネットワーク] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
構成したいネットワーク接続を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
ネットワーク接続の [プロパティ] ダイアログ ボックスで、[インターネット プロトコル (TCP/IP) ] をクリックして、[プロパティ] をクリックします。図 15 のような [インターネット プロトコル (TCP/IP) のプロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
[次の IP アドレスを使う] をクリックします。
[IP アドレス] ボックスで、172.16.44.11 と入力します。
[サブネット マスク] ボックスで、255.255.252.0 と入力します。
[デフォルト ゲートウェイ] ボックスで、172.16.44.1 と入力します。
[優先 DNS サーバー] ボックスで、172.16.4.11 と入力します。これは SEA-RK-DC-01.reskit.com の IP アドレスです。
注意
このシナリオの場合、VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com は、その優先 DNS サーバーとして SEA-RK-DC-01.reskit.com を参照します。しかし、シナリオの図では、ブリティッシュ コロンビア (B.C) の Vancouver サイトに 2 台のドメイン コントローラが設置されているので、VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com は同じサイト内の別のサーバーを参照するように構成されています。これは、最善の慣行に従えば、同じサイトに含まれる DNS サーバーを優先サーバーとして参照するべきだからです。また、DNS サーバー サービスを実行しているドメイン コントローラは、そのドメイン コントローラがフォレスト内の最初のドメイン コントローラである場合、または DNS サーバーがドメイン _msdcs.<DNSForestName> 内の名前に対して権限を持っていない場合、自身を参照することもできます。[代替 DNS サーバー] ボックスで、172.16.44.11 と入力します。これはこのコンピュータの IP アドレスです。
図 15: VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の TCP/IP 設定
[OK] をクリックして、再び [OK] をクリックし、ダイアログ ボックスを閉じます。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の TCP/IP 設定の確認
ローカル管理者 (Administrator) としてログオンし、以下の手順を実行します。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の TCP/IP 設定を確認するには
[スタート] メニューから [プログラム] をポイントし、[アクセサリ] をポイントして、[コマンド プロンプト] をクリックします。
コマンド プロンプトで、ping 172.16.44.11 と入力し、ENTER キーを押します。これは、このコンピュータに PING を実行しています。コンピュータからの応答を受け取るはずです。
コマンド プロンプトで、ping 172.16.44.1 と入力し、ENTER キーを押します。これは、デフォルト ゲートウェイに PING を実行しています。コンピュータからの応答を受け取るはずです。
コマンド プロンプトで、ping 172.16.4.11 と入力し、ENTER キーを押します。これは、SEA-RK-DC-01.reskit.com に PING を実行しています。コンピュータからの応答を受け取るはずです。
コマンド プロンプトで、ping 172.16.8.11 と入力し、ENTER キーを押します。これは、SEA-NA-DC-01.noam.reskit.com に PING を実行しています。コンピュータからの応答を受け取るはずです。
exit と入力して、コマンド プロンプトを終了します。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の名前の確認
このシナリオの前提条件として、セットアップを開始する前にコンピュータに名前を割り当てておく必要があります。以下の手順で、コンピュータの名前が正確に構成されているかどうか確認します。
コンピュータの名前を確認するには
[マイ コンピュータ] を右クリックし、[プロパティ] をクリックして、[システムのプロパティ] ダイアログ ボックスで、 [ネットワークID] タブをクリックします。
コンピュータ名が VAN-NA-DC-01 であることを確認します。
[プロパティ] をクリックして、[詳細] をクリックします。
[DNS サフィックスと NetBIOS コンピュータ名] ダイアログ ボックスで、[ドメインのメンバシップが変更されるときにプライマリ DNS サフィックスを変更する] チェック ボックスがオンになっていることを確認します (このチェック ボックスは既定でオンになっています) 。これによって昇格後に、完全なコンピュータの名前が VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com になることが保証されます。
[DNS サフィックスおよび NetBIOS コンピュータ名] ダイアログ ボックスを閉じて、[識別の変更] ダイアログ ボックスを閉じ、[システムのプロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com のドメイン コントローラへの 昇格
ローカル管理者 (Administrator) としてログオンし、以下の手順で昇格処理を実行します。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com をドメインコントローラに昇格するには
[スタート] メニューから [プログラム] をポイントし、[管理ツール] をポイントして、[サーバーの構成] をクリックします。Windows 2000 サーバーの構成ウィザードが表示されます。
[Active Directory] をクリックします。
下方向にスクロールして、[開始します] をクリックし、Active Directory のインストール ウィザードを開始します。
[次へ] をクリックします。
[ドメイン コントローラの種類] ページで、[既存のドメインの追加ドメイン コントローラ] をクリックし、[次へ] をクリックします。
[ネットワークの資格情報] ページで、ドメイン noam.reskit.com を変更する権限を持つネットワーク アカウントのユーザー名、パスワード、およびドメイン名を入力します。ここでは、ユーザー名に Administrator、ドメイン名に noam.reskit.com を指定しました。[次へ] をクリックします。
このサーバーが追加ドメイン コントローラとなるドメインの名前として noam.reskit.com と入力し、次に [次へ] をクリックします。
データベースとログの場所の入力を求められたら、既定の設定を受け入れて、[次へ] をクリックします。
共有システム ボリュームの入力を求められたら、既定の設定を受け入れて、[次へ] をクリックします。
ディレクトリ サービス復元モードで使用する Administrator のパスワードを [パスワード] ボックスに入力し、同じパスワードを [パスワードの確認入力] ボックスに再び入力します。[次へ] をクリックします。
図 16 に示すように、選択したオプションの概要が [概要] ページに表示されます。[次へ] をクリックします。
図 16: [概要] ページ
Active Directory のインストール ウィザードによってドメイン コントローラに昇格する処理が実行されます。実行中にインストール メディアを要求されたら、それに従います。
[完了] をクリックしてウィザードを終了します。
コンピュータの再起動を求められたら、それに従います。再起動したら、ローカル コンピュータを管理する権限を有するユーザー名とパスワードを使用してログオンします。このシナリオでは、ドメイン noam.reskit.com の Administrator アカウント (NOAM\Administrator) を使用してログオンしました。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com への DNS サーバーのインストール
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com を子ドメイン noam.reskit.com の追加ドメイン コントローラに昇格し終わると、Active Dirctory ドメインに関する情報が、ドメイン SEA-NA-DC-01.noam.reskit.com 内のほかのドメイン コントローラから複製されます。この Active Directory 複製の処理中に、ドメイン コントローラ SEA-NA-DC-01.noam.reskit.com からドメイン コントローラ VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com にゾーン noam.reskit.com が送信されます。
DNS サーバー サービスをインストールするときには、ドメイン noam.reskit.com の Administrator アカウント (NOAM\Administrator) を使用してログオンします。インストールが完了すると、DNS ゾーン noam.reskit.com が Active Directory から自動的に DNS サーバーにロードされます。次の手順では DNS サーバーのインストール方法を説明します。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com に DNS サーバーをインストールするには
[スタート] ボタンをクリックし、[設定] をポイントして、[コントロール パネル] をクリックします。
[アプリケーションの追加と削除] アイコンをダブルクリックします。
[Windows コンポーネントの追加と削除] をクリックします。
[コンポーネント] ボックスで、[ネットワーク サービス] を選択し (チェック ボックスをオンにしないで) 、[詳細] をクリックします。
[ドメイン ネーム システム (DNS) ] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックして、[次へ] をクリックします。
インストール メディアを挿入することを求められたら、それに従います。
DNS のインストールが終了したら、[完了] をクリックして、[閉じる] をクリックします。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の DNS 設定の確認
次に紹介する手順では、ドメイン noam.reskit.com の Administrator アカウント (NOAM\Administrator) を使用してログオンし、前の手順で構成した DNS 設定を確認します。
VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の DNS 設定を確認するには
[スタート] メニューから [プログラム] をポイントし、[管理ツール] をポイントして、[DNS] をクリックします。
サーバーをダブルクリックし、[前方参照ゾーン] をダブルクリックします。ゾーン noam.reskit.com が表示されます。ゾーン noam.reskit.com をダブルクリックすると、_msdcs.noam.reskit.com、_sites.noam.reskit.com、_tcp.noam.reskit.com、および _udp.noam.reskit.com の各サブドメインのフォルダが表示されます。数分間待ってもこれらのサブドメイン フォルダが表示されない場合、サーバーを選択して、[操作] メニューの [最新の情報に更新] をクリックします。これによって、図 17 に示すような構成が表示されます。
図 17: VAN-NA-DC-01.noam.reskit.com の DNS スナップイン
関連するセットアップ手順
VAN-NA-DC-01 の構成
関連資料
Windows 2000 リソース キットの詳細については、こちらを参照してください。
注意
このシナリオにおいて、コンピュータおよびデバイスを構成するために使用した手続きは、サンプルとして紹介したものです。実際のネットワークでは、類似したコンピュータおよびデバイスを構成する場合でも、必要になる手順はそれぞれのケースで異なります。さらに各シナリオでは、目的とする機能を実現するために必要な手順だけを示しています。運用ネットワークにおいて必要になる、その他の手順については取り上げていません。すべてのシナリオは、特に表記しない限り Windows 2000 を使用してテストされています。また、ブラウザとして Microsoft Internet Explorer 5 以上を推奨します。