次の方法で共有


ツールボックス: IT プロフェッショナル向けの新製品

今月のコラムで紹介するツールは、アプリケーション ログの集計、デスクトップでの従来の Windows 7 インターフェイスのエミュレート、および SQL Server の断片化レベルの検査に役立ちます。

Greg Steen

Loggly

多くのアプリケーションでは、なんらかのログ記録を実行しています。ログ記録は、使用状況、動作、パフォーマンス、およびトラブルシューティング データに関する有益な洞察を提供します。Loggly 社の Loggly は、あらゆるアプリケーションのすべてのログ データを管理することを目的としています。

Loggly には、クラウド ベースの簡単に使用できるログ記録のエンドポイントとログ データ分析機能が用意されています。Loggly では、Syslog UDP、Syslog TCP、HTTP、HTTPS などから入力を受け付けており、Loggly は、アプリケーションのデバッグ、展開の監視、トラブルシューティング、通知やアラートの送信、アプリケーションの分析などに使用できます。また、開発者用の API も用意されています。

アカウントを設定したら、ツールの指示に従って構成を行います。名前、説明、データの送信元プロトコルまたはサービス、データが JSON 形式かどうかを指定するチェック ボックス、ログの種類の定義 (Web サーバー、Windows イベントなど) を指定して入力を設定し、入力の設定を削除および編集できるユーザーを指定します。設定が終わったら、単純にデータの送信を開始します。

IP アドレスに基づいて Syslog にログインすることが承認されたデバイスを追加できます。これがうまくいかない場合は、Loggly のログ記録ライブラリをアプリケーションに追加するように開発者に依頼できます。.NET Framework から Ruby や NodeJS に至るまで、あらゆる種類のアプリケーションのモジュールと例が用意されています。

Loggly へのデータの送信を開始したら、Logging as a Service モデルのメリットを体感できます。シェルのようなインターフェイスから受信データをすぐに検索できます。検索機能を調整するには、データ範囲と特定の入力を選択します。データのグラフも簡単に作成できます。シェル コマンドを停止したら、レポートを調整してすぐにデータを追跡できます。特定のビューがお好みの場合は、再利用目的で検索条件を保存できます。

Loggly には、アラートと通知用に Alert Birds が用意されています (マスコットは、のんきなビーバーから、通知用の雑多な鳥たちに変更できます)。Alert Birds 経由で通知の受け取りを開始するには、Loggly にデータを取り込み、アラートを発生させる必要があるイベントの検索パラメーターを定義し、Alert Birds のダッシュボードでアラートの送信方法と送信先を定義します。

Loggly の使用料金は毎日のログ容量とログ保存期間によって算出され、使用料金は無料から数千ドルまでさまざまです。たとえば、1 日に 200 MB 以下のログ データを記録し、7 日間しか履歴を保存しなくてよい場合、Loggly の使用料金はかかりません。これと同じ容量のデータを 90 日間保存する場合、Loggly の使用料金は 1 か月 29 ドルです。1 日に 12 GB もの大量のデータを記録し、90 日間保存できるようにする場合、1 か月の使用料金は 1,779 ドルになります。便利な料金スライダーを使用して、個人または組織でかかる料金を確認することができます。

Loggly は、大規模な組織用に 1 つの所有アカウントで複数のアカウントの使用をサポートしています。ログ データの保守にうんざりしていたり、より柔軟なログ記録プラットフォームを必要としていたり、または単にログが提供する大量の情報についてより優れた洞察を必要としている場合は、Loggly をお試しください。

Loggly

Start8

新しい Windows 8 のスタート画面のインターフェイスに関しては、さまざまなフィードバックが寄せられています。新しい Windows 8 のスタート画面のインターフェイスを好む人もいれば、好まない人もいます。新しい Windows 8 のスタート画面の調整に苦労したり、単に従来の Windows のスタート画面が好ましいと思う方は、Stardock 社の Start8 の使用を検討することをお勧めします。この低価格のツールでは、従来の Windows のスタート画面の雰囲気を再現しながら、いくつか注目に値する機能強化も提供しています。Windows Server 2012 とも互換性があるため、サーバーでも使い慣れたスタート画面を継続して使用できます。

Start8 では、Windows 7 のスタート メニューと Windows 8 の新しい機能を組み合わせます。スタート メニューにデスクトップと Windows ストア アプリの両方をピン留めし、さらにスタート メニューから Windows 8 の強化された検索機能を使用することができます。また、Start8 のスタート メニューから Windows 8 のスタート画面に直接移動することもできます。ワンクリックのシャットダウン、コントロール パネル、デバイス、管理ツール、コンピューター管理へのワンクリック アクセスなど、いくつかの機能も再現されています。

Start8 は簡単にインストールできます。セットアップが完了したら、すっきり整理されたインターフェイスを使って、多くの構成オプションを設定できます。まず、スタート メニューのスタイルを構成します。Windows 7 または Windows 8 のスタイルを選択します。Windows 7 のスタイルを使用する場合は、テーマを調整して Windows 8 の雰囲気に合わせた外観にしたり、Windows 7 の雰囲気に戻したりすることができます。

Windows 8 のスタイルを使用する場合でも、従来のスタート メニューを使用することは可能です。ただし、スタート メニューをクリックすると、標準の Windows 8 のスタート画面が表示されます。スタート画面のサイズは、小 (従来の Windows 7 のスタート メニューど同じ)、縦長、横長、または標準の全画面の Windows 8 のスタート画面も選択できます。

Start8 には、ショートカット キーの構成オプションが多数あり、従来のキーボードの右 Windows キーのシミュレート、Windows 8 メニューに簡単にアクセスできるマウスとキーボードの組み合わせなどがあります。すべてのタスク バーにスタート ボタン アイコンを表示する、標準ライブラリ以外の検索を許可する、デスクトップ表示のときに Windows 8 ホット コーナーを無効化する、Windows 8 のスタートアップ時にデスクトップを直接表示するかどうかなどのオプションを選択することもできます。

Stardock 社の Start8 の料金は 1 ユーザー ライセンスで 4.99 ドルです。大規模な展開では、ライセンスごとに最大 30% のボリューム ディスカウントが適用されます。Web サイトでは、完全な機能を備えた 30 日間限定の評価版 (英語) が提供されているので、購入前に試してみることができます。Windows 7 スタート メニューに戻したい場合は、Start8 をお試しください。

Start8

SQL fragmentation analyzer

インデックスの断片化は、データベースのパフォーマンスを大幅に低下させる原因となることがあります。ハードウェアのせいにする前に、さまざまなデータベースを確認して SQL Server のインデックスの断片化状況を確認してください。インデックスの断片化状況は SQL Server Management Studio から 1 つずつ確認したり、データをクエリしたりして簡単に確認できます。ですが、単にサーバーを指定して動作するように命令できるユーティリティがあると便利です。

Idera 社が無料で提供している SQL fragmentation analyzer が役立ちます。SQL fragmentation analyzer を使用して、SQL 認証または Windows 認証経由で SQL Server インスタンスに接続し、データベース ターゲットを選択して、[Perform Analysis] (分析の実行) をクリックします。SQL fragmentation analyzer では、データベース ターゲットをスキャンして、テーブルのインデックスに関する簡易版の色分けされたレポートが表示されます。結果グリッドには、テーブル名、インデックス名、インデックスがクラスター化されているかどうか、インデックスのサイズ、FILL FACTOR、断片化の割合も表示されます。

SQL fragmentation analyzer の既定の設定では、0 ~ 10 % が標準、10 ~ 30 % が警告、および 30 % 以上が重大に設定されています。この値は必要に応じて変更できます。必要であれば、特定のテーブルをターゲットにして、指定のサイズ以下のインデックスを除外することもできます。このようなインデックスを最適化または再構築するためのタブが用意されていますが、これらのタブは、実際のところ他の Idera 製品へのアップセルを目的としたものに過ぎません。

SQL fragmentation analyzer によって指摘された問題に対応するには、独自のメンテナンス計画を定義する必要がありますが、SQL Server データベースのインデックスの断片化を視覚化する簡単な方法をお探しの場合は、Idera 社が無料で提供している SQL fragmentation analyzer をお試しください。

SQLfragmentationanalyzer

Greg Steen

Greg Steen は技術プロフェッショナルであり、企業家でもあります。また、新製品のファンであるとも言えます。より簡単な操作、品質保証、および開発に役立つ IT プロフェッショナルのための新しいツールを日夜追い求めています。

関連コンテンツ