Share via


SQL Server Management Studio を使用した開発と実装

Microsoft SQL Server Analysis Services では、SQL Server Management Studio を使用し、Analysis Services スクリプト テンプレートに基づいて Analysis Services スクリプト プロジェクトを作成します。SQL Server Management Studio に読み込まれているソリューションがない場合は、新しい Analysis Services スクリプト プロジェクトを作成すると自動的に新しいソリューションが作成されます。ソリューションが SQL Server Management Studio に読み込まれている場合は、既存のソリューションに新しい Analysis Services スクリプト プロジェクトを追加するか、または新しいソリューションで Analysis Services スクリプト プロジェクトを作成できます。

注意

個別のスクリプトの定義および管理操作は、SQL Server Management Studio 内で Analysis Services スクリプト プロジェクトを使用せずに行うことができます。Analysis Services スクリプト プロジェクトの目的は、開発、管理、およびソース管理の目的のために、関連するスクリプトをグループにまとめることです。

次の基本的な手順を使用して、SQL Server Management Studio で Analysis Services スクリプト プロジェクトを作成します。

  1. [新しいプロジェクトの追加] ダイアログ ボックスの SQL Server Management Studio テンプレート グループにある Analysis Services スクリプト プロジェクト テンプレートを選択し、新しいプロジェクトの名前および場所を指定して Analysis Services スクリプト プロジェクトを定義します。

  2. ソリューション エクスプローラの Analysis Services スクリプト プロジェクトの [接続] フォルダに接続を作成します。

  3. 多次元式 (MDX)、データ マイニング拡張機能 (DMX)、および XML for Analysis (XMLA) スクリプトを、ソリューション エクスプローラの Analysis Services スクリプト プロジェクトの [スクリプト] フォルダに作成します。

  4. プロジェクトの注釈が書かれているテキスト ファイルなどのその他のファイルを、ソリューション エクスプローラの Analysis Services スクリプト プロジェクトの [その他] フォルダに追加します。

ソリューション エクスプローラを使用して新しい接続、スクリプト、およびその他のファイルを Analysis Services スクリプト プロジェクトに追加する方法の詳細については、「ソリューション エクスプローラの使用」を参照してください。

プロジェクト フォルダ

Analysis Services スクリプト プロジェクトには、次の表に示すフォルダがあり、プロジェクトに含まれるアイテムの整理に使用します。

アイテム

説明

接続

Analysis Services インスタンスへの接続文字列が含まれます。このインスタンスに対して Analysis Services スクリプト プロジェクトに含まれるスクリプトを実行できます。Analysis Services スクリプト プロジェクトには複数の接続を含めることができ、プロジェクトに含まれているスクリプトをどの接続に対して実行するかを実行時に選択できます。

スクリプト

プロジェクトに含まれている接続情報、または実行時に指定される接続情報を使用して実行できる MDX、DMX、または XMLA スクリプトが保存されています。

スクリプトは、データの取得、処理などの管理操作、および Analysis Services インスタンス上のオブジェクトの作成や変更に使用できます。

その他

Analysis Services スクリプト プロジェクトに関連付けられたテキスト ファイルや HTML ファイルなど、その他のファイルが含まれます。これらのファイルは、SQL Server Management Studio では無視されます。

ファイルの種類

SQL Server Management Studio ソリューションでは、複数のファイルの種類を使用できます。ファイルの種類は、ソリューションに含まれるプロジェクトおよびそのソリューションの各プロジェクトに含まれるアイテムによって異なります。SQL Server Management Studio のソリューションのファイルの種類の詳細については、「ソリューションとプロジェクトを管理するためのファイル」を参照してください。通常、SQL Server Management Studio ソリューションの各プロジェクトのファイルは、ソリューションのフォルダ内でプロジェクト別に異なるフォルダに保存されます。

Analysis Services スクリプト プロジェクトのプロジェクト フォルダには、次の表に示す種類のファイルを格納できます。

ファイルの種類

説明

Analysis Services スクリプト プロジェクト定義ファイル (.ssmsasproj)

ソリューション エクスプローラに表示されるフォルダに関するメタデータ、およびプロジェクトに含まれるファイルをどのフォルダが表示するかを示す情報が含まれます。

また、プロジェクトに含まれる Analysis Services 接続のメタデータ、およびプロジェクトに含まれるスクリプト ファイルに接続を関連付けるメタデータも含まれます。

DMX スクリプト ファイル (.dmx)

プロジェクトに含まれている DMX スクリプトが含まれます。

MDX スクリプト ファイル (.mdx)

プロジェクトに含まれている MDX スクリプトが含まれます。

XMLA スクリプト ファイル (.xmla)

プロジェクトに含まれている XMLA スクリプトが含まれます。

Analysis Services テンプレート

新しい MDX、DMX、または XMLA スクリプトを Analysis Services スクリプト プロジェクトに追加する場合は、Analysis Services テンプレートの参照にテンプレート エクスプローラを必要に応じて使用してください。このテンプレートは、具体的なアクションの実行方法を例示した事前定義済みのスクリプトまたはステートメントのコレクションです。テンプレート エクスプローラには、[表示] メニューからアクセスでき、SQL Server、Analysis Services および SQL Server Compact 3.5 SP2 のテンプレートが含まれています。SQL Server Management Studio のテンプレートの詳細については、「SQL Server Management Studio テンプレートの使用」を参照してください。

[テンプレート エクスプローラ] ツール バーの [分析サーバー] をクリックすると、次の表の項目テンプレートにアクセスできます。

カテゴリ

項目テンプレート

説明

DMX\モデル コンテンツ

コンテンツ クエリ

DMX SELECT FROM <model>.CONTENT ステートメントを使用して、指定されたマイニング モデルのマイニング モデル スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

連続列値

DMX SELECT DISTINCT FROM <model> ステートメントを DMX RangeMin 関数および RangeMax 関数で使用して、指定されたマイニング モデルの連続列から指定された範囲の値のセットを取得する方法を示します。

不連続列値

DMX SELECT DISTINCT FROM <model> ステートメントを使用して、指定されたマイニング モデルの不連続列から値の完全なセットを取り出す方法を示します。

ドリルスルー クエリ

DMX SELECT * FROM Model.CASES ステートメントを DMX IsInNode 関数と共に使用してドリルスルー クエリを実行する方法を示します。

モデル属性

DMX System.GetModelAttributes 関数を使用して、モデルで使用される属性の一覧を返す方法を示します。

PMML コンテンツ

DMX SELECT * FROM <model>.PMML ステートメントを使用して、Predictive Model Markup Language (PMML) 表記をサポートするアルゴリズムで使用する、マイニング モデルの Predictive Model Markup Language (PMML) 表記を取得する方法を示します。

DMX\モデル管理

モデルの追加

DMX ALTER MINING MODEL STRUCTURE ステートメントを使用してマイニング モデルを追加する方法を示します。

モデルの削除

DMX DELETE * FROM MINING MODEL ステートメントを使用して、指定されたマイニング モデルのコンテンツを削除する方法を示します。

構造ケースの削除

DMX DELETE FROM MINING STRUCTURE ステートメントを使用して、マイニング モデル構造ケースを削除する方法を示します。

構造の削除

DMX DELETE FROM MINING STRUCTURE ステートメントを使用してマイニング モデル構造を削除する方法を示します。

PMML からの作成

DMX CREATE MINING MODEL ステートメントで FROM PMML 句を使用して、PMML 表記からマイニング モデルを作成する方法を示します。

入れ子になった構造の作成

DMX CREATE MINING STRUCTURE ステートメントを、入れ子になった列の定義リストと共に使用して、入れ子になった列を持つマイニング モデルを作成する方法を示します。

構造の作成

DMX CREATE MINING STRUCTURE ステートメントを使用して、マイニング モデルを作成する方法を示します。

モデルの削除

DMX DROP MINING MODEL ステートメントを使用して、既存のマイニング モデルを削除する方法を示します。

構造の削除

DMX DROP MINING STRUCTURE ステートメントを使用して、既存のマイニング構造を削除する方法を示します。

モデルのエクスポート

DMX EXPORT MINING MODEL ステートメントで WITH DEPENDENCIES および PASSWORD 句を使用し、マイニング モデルが依存しているデータ ソースおよびデータ ソース ビューを含むマイニング モデルをファイルにエクスポートする方法を示します。

構造のエクスポート

DMX EXPORT MINING STRUCTURE ステートメントで WITH DEPENDENCIES 句を使用し、マイニング構造に含まれるすべてのマイニング モデルや、マイニング構造が依存しているデータ ソースおよびデータ ソース ビューなどのマイニング構造をファイルにエクスポートする方法を示します。

インポート

DMX IMPORT FROM ステートメントで WITH PASSWORD 句を使用して、インポートを実行する方法を示します。

モデルの名前変更

DMX RENAME MINING MODEL ステートメントを使用して、既存のマイニング モデルの名前を変更する方法を示します。

構造名の変更

DMX RENAME MINING STRUCTURE ステートメントを使用して、既存のマイニング構造の名前を変更する方法を示します。

モデルのトレーニング

DMX INSERT INTO MINING MODEL ステートメントを使用して、以前にトレーニングした構造の内部のマイニング モデルをトレーニングする方法を示します。

入れ子になった構造のトレーニング

DMX INSERT INTO MINING STRUCTURE ステートメントを SHAPE ソース データ クエリと組み合わせ、クエリを使用して既存のデータ ソースから取得した、入れ子になったテーブルを含んでいるデータで、入れ子になった列を含んでいるマイニング モデルをトレーニングする方法を示します。

構造のトレーニング

DMX INSERT INTO MINING STRUCTURE 構造と OPENQUERY ソース データ クエリを組み合わせ、マイニング構造をトレーニングする方法を示します。

DMX\予測クエリ

基本予測

DMX SELECT FROM <model> PREDICTION JOIN ステートメントを OPENQUERY ソース データ クエリと組み合わせ、既存のデータ ソースからクエリを使用して取り出したデータを使用して、マイニング モデルに対して予測クエリを実行する方法を示します。

 

入れ子になった予測

DMX SELECT FROM <model> PREDICTION JOIN ステートメントを SHAPE および OPENQUERY ソース データ クエリと組み合わせ、既存のデータ ソースからクエリを使用して取り出した、入れ子になったテーブルを含むデータを使用して、マイニング モデルに対して予測クエリを実行する方法を示します。

 

入れ子になった単一予測

DMX SELECT FROM <model> NATURAL PREDICTION JOIN 句を使用して、予測クエリの列で明示的に指定された 1 つの値を使用して、マイニング モデルに対して予測クエリを実行する方法を示します。この列は、マイニング モデルの列と名前が一致し、また、UNION ステートメントを使用して作成された、入れ子になったテーブルの値のセットが含まれます。このテーブルの名前もマイニング モデルの入れ子になった列に一致します。

 

単一予測

DMX SELECT FROM <model> NATURAL PREDICTION JOIN ステートメントを使用して、予測クエリで明示的に指定され、列の名前がマイニング モデル内の列と一致する列にある 1 つの値を使用して、マイニング モデルに対して予測クエリを実行する方法を示します。

ストアド プロシージャ コール

DMX CALL ステートメントを使用してストアド プロシージャを呼び出す方法を示します。

MDX\式

移動平均 - 固定

MDX ParallelPeriod 関数および CurrentMember 関数を自然な順序のセットと共に使用して、時間ディメンションの階層の一定期間においてメジャーの移動平均を提供する、計算メジャーの作成方法を示します。

 

移動平均 - 可変

Avg 関数内の MDX CASE ステートメントを使用して、時間ディメンションの階層の可変期間においてメジャーの移動平均を提供する、計算メジャーの作成方法を示します。

 

期間累計

計算メンバ内の MDX PeriodsToDate 関数の使用方法を示します。

 

親に対する比率

MDX Parent 関数を使用して、指定された階層内の親メンバのそれぞれの子のメジャーの比率を表す、計算メジャーを作成する方法を示します。

 

合計に対する比率

すべてのメンバを使用して、指定された階層内の各メンバのメジャーの比率を表す、計算メジャーを作成する方法を示します。

MDX\クエリ

基本のクエリ

MDX クエリの構築に使用する基本の MDX SELECT ステートメントを示します。

 

KPI クエリ

MDX KPIValue 関数および KPIGoal 関数を使用して、MDX クエリ内の主要業績評価指標 (KPI) 情報を取得する方法を示します。

 

副選択クエリ

別の SELECT ステートメントによって定義されたサブキューブから情報を取得する MDX SELECT ステートメントを作成する方法を示します。

 

計算されるメンバあり

SELECT ステートメントで MDX WITH 句を使用して、MDX クエリの計算メンバを定義する方法を示します。

 

名前付きセットあり

SELECT ステートメントで MDX WITH 句を使用して、MDX クエリの名前付きセットを定義する方法を示します。

XMLA\管理

バックアップ

XMLA Backup コマンドを使用して、Analysis Services データベースをファイルにバックアップする方法を示します。

 

キャンセル

XMLA Cancel コマンドを使用して、現在のセッション、データベース、またはインスタンス上で実行しているすべての操作をキャンセルする方法を示します。現在のセッションは管理者またはサーバーの管理者以外のユーザー、データベースは管理者、インスタンスはサーバー管理者がキャンセルできます。

 

リモート パーティション データベースの作成

XMLA Create コマンドを Analysis Services スクリプト言語 (ASSL) データベース要素と共に使用して、リモート パーティションを保存する Analysis Services データベースおよびデータ ソースを作成する方法を示します。

 

削除

XMLA Delete コマンドを使用して、既存の Analysis Services データベースを削除する方法を示します。

 

ディメンションの処理

XMLA Batch コマンドを Parallel 要素および Process コマンドと組み合わせ、並列バッチ操作を使用してディメンションの属性を更新する方法を示します。

 

パーティションの処理

XMLA Batch コマンドを Parallel 要素および Process コマンドと組み合わせ、並列バッチ操作を使用してパーティションを完全に処理する方法を示します。

 

復元

XMLA Restore コマンドを使用して、既存のバックアップ ファイルから Analysis Services データベースを復元する方法を示します。

 

同期

XMLA Synchronize コマンドで、SynchronizeSecurity タグの SkipMembership オプションを使用して別の Analysis Services データベースを現在の Analysis Services データベースと同期させる方法を示します。

XMLA\スキーマ行セット

スキーマ行セットの発見

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_SCHEMA_ROWSETS スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

XMLA\サーバー ステータス

接続

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_CONNECTIONS スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

 

ジョブ

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_JOBS スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

 

場所

XMLA Discover メソッドを使用して、場所バックアップ ファイルのパスを指定して DISCOVER_LOCATIONS スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

 

ロック

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_LOCKS スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

 

メモリ許可

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_MEMORYGRANT スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

 

パフォーマンス カウンタ

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_PERFORMANCE_COUNTERS スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

 

セッション

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_SESSIONS スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

 

トレース

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_TRACES スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。

 

トランザクション

XMLA Discover メソッドを使用して、DISCOVER_TRANSACTIONS スキーマ行セットの内容を取得する方法を示します。