無人モードで Exchange 2007 をインストールする方法

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-12-11

ここでは、コマンド プロンプト ウィンドウからセットアップ プログラムを使用して、無人モードで Microsoft Exchange Server 2007 をインストールする方法について説明します。無人セットアップを実行するには、コマンド プロンプトから Exchange 2007 をインストールする必要があります。

note注 :
コンピュータにいずれかの Exchange 2007 サーバーの役割をインストールした後は、Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードを使用して他のサーバーの役割をこのコンピュータに追加することはできません。インストールの変更の詳細については、「Exchange のインストールを変更する方法」を参照してください。

開始する前に

このトピックの手順を実行する前に、以下の点に注意してください。

  • 電子メール メッセージが正しく送受信されるようにするには、それぞれの Active Directory ディレクトリ サービス サーバー サイトにメールボックス サーバーの役割とハブ トランスポート サーバーの役割の両方をインストールする必要があります。
  • クライアント アクセスが正しく機能するためには、メールボックス サーバーを持つ Active Directory サイトごとにクライアント アクセス サーバーをインストールする必要があります。
  • メールボックス サーバーの役割、ハブ トランスポート サーバーの役割、クライアント アクセス サーバーの役割、およびユニファイド メッセージング (UM) サーバーの役割は、同じコンピュータまたは異なるコンピュータにインストールできます。
  • Exchange 2007 のシステム要件」に記載されている要件を組織が満たしていることを確認します。
  • 次の手順を実行するには、これまでに Active Directory スキーマを準備していない場合、使用するアカウントに Schema Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。組織に最初の Exchange 2007 サーバーをインストールする場合は、使用するアカウントが Enterprise Administrators グループのメンバシップを持っている必要があります。既にスキーマを準備していて、インストールするのが組織で最初の Exchange 2007 サーバーではない場合は、Exchange 組織管理者の役割を委任されたアカウントを使用する必要があります。Exchange 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
    note注 :
    Exchange 2007 をインストールすると、セットアップ プログラムによって管理者ユーザー アカウントのメールボックスが作成されます。Exchange 2007 でメールボックスが作成されると、エイリアスを指定しない場合、Exchange 2007 は既定でユーザー プリンシパル名 (UPN) を使用し、ASCII 以外のすべての文字をアンダー スコア (_) に変換します。標準以外の文字セットを使用する一部の言語では、管理者ユーザー アカウントの UPN は既定で ASCII 以外の値になっています。この場合、Exchange 2007 をインストールした後、管理者アカウント エイリアスはすべてアンダー スコアに変更されます。この問題を回避するには、Exchange 2007 をインストールする前に管理者アカウントの UPN が ASCII 値であることを確認します。

手順

Exchange 2007 Service Pack 1 (SP1)

無人モードで Exchange 2007 SP1 をインストールするには、次の操作を行います。

  1. Exchange 2007 をインストールするサーバーにログオンします。

  2. Exchange 2007 DVD を DVD ドライブに挿入し、コマンド プロンプトでその DVD ドライブに移動するか、または Exchange 2007 インストール ファイルが格納されているネットワーク上の場所に移動します。

  3. コマンド プロンプトで、次のコマンドを実行します。

    Setup.com [/mode:<setup mode>] [/roles:<server roles to install>] [/OrganizationName:<name for the new Exchange organization>] [/TargetDir:<target directory>] [/SourceDir:<source directory>][/UpdatesDir:<directory from which to install updates>] [/DomainControler <FQDN of domain controller>] [/AnswerFile <filename>] [/DoNotStartTransport] [/EnableLegacyOutlook] [/LegacyRoutingServer] [/EnableErrorReporting] [/NoSelfSignedCertificates] [/AdamLdapPort <port>] [/AdamSslPort <port>] [/AddUmLanguagePack:<UM language pack name>] [/RemoveUmLanguagePack:<UM language pack name>] [/NewProvisionedServer] [/RemoveProvisionedServer] [/ForeignForestFQDN] [/ServerAdmin <user or group>] [/NewCms] [/RemoveCms] [/RecoverCms] [/CmsName:<name>] [/CmsIPAddress:<IP address>] [/CmsIPv4Addresses] [/CmsIPv4Networks] [/CmsIPv6Networks] [/CmsSharedStorage] [/CmsDataPath:<CMS data path>] [/UpgradeCms][/?]
    
    • /mode: <セットアップ モード>、または /m:<セットアップ モード>
      セットアップ モードを指定するには、/mode パラメータを使用する必要があります。モードを指定しない場合は、セットアップでは既定のインストール モードが使用されます。次のいずれかのモードを選択します。
      Install   新しい Exchange 2007 サーバーをインストールする場合、または既存の Exchange 2007 サーバーにサーバーの役割を追加する場合は、このモードを使用します。
      Upgrade   Exchange 2007 RTM (Release To Manufacturing) 版から Exchange 2007 SP1 にアップグレードする場合は、このモードを使用します。セットアップによって、現在インストールされているすべてのサーバーの役割がアップグレードされます。
      Exchange Server 2003 または Exchange 2000 Server から Exchange 2007 への一括アップグレードは実行できません。
      クラスタ化メールボックス サーバー (CMS) をアップグレードしている場合、Setup /m:upgrade を使用すると、パッシブ ノードのみがアップグレードされます。アクティブ ノードをアップグレードするには、Setup /UpgradeCms を使用する必要があります。
      Uninstall   サーバーから完全に Exchange 2007 をアンインストールするには、パラメータを指定せずにこのモードを使用します。特定のサーバーの役割を削除するには、/roles パラメータを指定してこのモードを使用します。CMS のアクティブ ノードをアンインストールするには、最初に /RemoveCMS パラメータを指定してセットアップを実行してから、次にアンインストール モードでセットアップを実行する必要があります。
      RecoverServer   新しいサーバー、または障害が発生し再構成を行ったサーバーで Exchange ファイルとローカル構成設定を復元するには、このモードを使用します。復元する役割は指定しないでください。セットアップ プログラムは、Active Directory 内の Exchange Server オブジェクトを検出し、対応するファイルと構成を自動的にインストールします。サーバーを回復した後、データベースを復元し、追加設定を再構成できます。サーバーの回復の詳細については、「Setup /M:RecoverServer について」を参照してください。
      RecoverServer モードで実行する場合、サーバーに Exchange がインストールされている状態であってはなりません。Exchange Server オブジェクトは Active Directory に存在している必要があります。回復するサーバーの名前は、Active Directory 内の Exchange Server オブジェクトと同じ名前である必要があります。
      クラスタ化サーバー ノードを回復するには、/mode:RecoverServer パラメータを指定して Setup.com を実行してから、/RecoverCms パラメータを指定して Setup.com を実行することによって、CMS を復元します。

    • /roles: <サーバーの役割>、または /role:<サーバーの役割> または /r:<サーバーの役割>
      インストールまたはアンインストールするサーバーの役割を指定するには、/roles パラメータを使用する必要があります。次の中から 1 つ以上の役割を選択します。複数選択する場合はコンマで区切ります。
      ClientAccess (または CA か C)
      EdgeTransport (または ET か E)

      note注 :
      1 台のコンピュータ上でエッジ トランスポート サーバーの役割と他のサーバーの役割を共存させることはできません。
      note注 :
      エッジ トランスポート サーバーの役割は、境界ネットワーク内および Active Directory フォレストの外部に展開する必要があります。

      HubTransport (または HT か H)
      Mailbox (または MB か M)
      UnifiedMessaging (または UM か U)
      ManagementTools (または MT か T)

      note注 :
      ManagementTools を選択した場合は、Exchange 管理コンソール、Exchange 管理シェルの Exchange コマンドレット、Exchange ヘルプ ファイル、Microsoft Exchange Server ベスト プラクティス アナライザ ツール、および Exchange トラブルシューティング アシスタント ツールがインストールされます。管理ツールは、他のサーバーの役割をインストールすると、自動的にインストールされます。

      たとえば、クライアント アクセスの役割、またはメールボックス サーバーの役割を指定するには、次のように指定します。Setup /roles:ClientAccess,Mailbox、または次のように指定します。Setup /r:C,M

    • [/OrganizationName:<組織名>、または /on:<組織名>]
      新しい Exchange 組織に付ける名前を指定するには、/OrganizationName パラメータを使用します。このパラメータが必要なのは、組織に最初のサーバーをインストールしており、Setup /PrepareAD を実行していない場合です。既存の Exchange 組織にサーバーをインストールしている場合、または既に Setup /PrepareAD を実行している場合、このパラメータは使用できません。

      note注 :
      Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードでは、既定値は [最初の組織] です。コマンド ライン バージョンのセットアップでは既定値はありません。

      Exchange 組織の名前には、以下の文字のみを含めることができます。
      A ~ Z
      a ~ z
      0 ~ 9
      スペース (先頭または末尾を除く)
      ハイフンまたはダッシュ
      組織名の長さは、64 文字以下です。組織名を省略 (空白に) することはできません。組織名にスペースが含まれる場合は、二重引用符で囲む必要があります。

    • [/TargetDir:<インストール先フォルダ>、または /t:<インストール先フォルダ>]
      Exchange 2007 ファイルをインストールする場所を指定するには、/TargetDir パラメータを使用します。既定の場所は、%ProgramFiles%\Microsoft\Exchange Server です。C:\ などのルート ディレクトリには Exchange 2007 をインストールできません。ROM ドライブ、RAM ディスク、ネットワーク ドライブ、リムーバブル ディスク、または種類の不明なドライブには、Exchange 2007 をインストールできません。Exchange が既にサーバーにインストールされている場合 (サーバーの役割を追加している場合など) は、インストール ディレクトリを変更できません。インストール先フォルダにスペースが含まれる場合は、二重引用符で囲む必要があります。二重引用符で囲まないと、次のようなエラー メッセージが表示されてセットアップは失敗します。"IIS 仮想ディレクトリを作成しているときにエラーが発生しました。"

    • [/SourceDir:<インストール元フォルダ>、または /s:<インストール元フォルダ>]
      既存の Exchange 2007 サーバーにサーバーの役割を追加しており、セットアップを実行しているフォルダがインストール元フォルダではない場合、/SourceDir パラメータを使用して Exchange 2007 ファイルのインストール元の場所を指定します。既定値は、セットアップを実行している現在のディレクトリになります。インストール元フォルダにスペースが含まれる場合は、二重引用符で囲む必要があります。

    • [/UpdatesDir:<更新プログラムのフォルダ>、または /u:<更新プログラムのフォルダ>]
      更新プログラムをインストールする元のディレクトリを指定するには、/UpdatesDir パラメータを使用します。更新プログラムのフォルダにスペースが含まれる場合は、二重引用符で囲む必要があります。更新プログラムのディレクトリ内のファイルは、Updates.exe ファイルか 1 つ以上の *.msp ファイルのどちらかです。セットアップは、指定した Exchange サーバーの役割をインストールする前に、更新プログラムをインストールします。
      既定では、セットアップ プログラムは更新プログラムのフォルダとしてインストール メディアのルート フォルダを使用します。セットアップ時に更新プログラムの既定のフォルダとは別のフォルダ内の更新プログラムを検出する場合に、このパラメータを使用します。更新プログラムのフォルダは 1 つしか指定できません。

    • [/DomainController:<ドメイン コントローラの FQDN>、または /dc:<ドメイン コントローラの FQDN>]
      セットアップ時に Active Directory の読み取りと書き込みに使用するドメイン コントローラを指定するには、/DomainController パラメータを使用します。NetBIOS または完全修飾ドメイン名 (FQDN) 形式を使用できます。指定するドメイン コントローラは、セットアップを実行するサーバーと同じ Active Directory サイトにあり、Windows Server 2003 SP1 を実行している必要があります。このパラメータを使用しない場合、使用するドメイン コントローラはセットアップ プログラムによって選択されます。
      Setup /PrepareSchema または Setup /PrepareAD を実行する場合、または Setup /PrepareAD がまだ実行されておらず組織で最初の Exchange 2007 サーバーをインストールする場合、セットアップ プログラムはスキーマ マスタのドメイン コントローラを使用して、Active Directory の読み書きを行う必要があります。スキーマ マスタではないドメイン コントローラを指定すると、セットアップ プログラムは停止し、エラー メッセージを返します。
      Exchange 2007 用に Active Directory およびドメインを準備する場合、あるいは Exchange 2007 をインストールする場合に、Windows 2000 Server を実行するドメイン コントローラが存在するときは、コマンド プロンプト ウィンドウから Setup.com を実行する必要があります。さらに、Windows Server 2003 SP1 を実行しているドメイン コントローラを指定するために /DomainController パラメータを使用する必要があります。Exchange 2007 SP1 用に Active Directory およびドメインを準備する場合、あるいは Exchange 2007 SP1 をインストールする場合は、Windows Server 2003 SP1 ドメイン コントローラを指定する必要はありません。

    • [/AnswerFile:<ファイル名>、または /a:<ファイル名>]
      セットアップ用のパラメータを格納したファイルの場所を指定する場合は、/AnswerFile パラメータを使用します。このファイルを使用することによって、同一のパラメータで複数のコンピュータにインストールできます。このパラメータは CMS のインストール時には使用できません。スタンドアロン サーバーのインストール時には、応答ファイルで次のパラメータを使用することができます。EnableLegacyOutlookLegacyRoutingServerServerAdminForeignForestFQDNOrganizationNameDoNotStartTransportUpdatesDirEnableErrorReportingNoSelfSignedCertificatesAdamLdapPort、および AdamSslPort

      note注 :
      応答ファイルでは、パラメータにスラッシュ (/) を付けないでください。

      次の例は、AnswerFile01.txt という応答ファイルを使用したセットアップ コマンドを示したものです。

      Setup.com /Mode:Install /Roles:Mailbox /AnswerFile:C:\AnswerFile01.txt
      
    • [/DoNotStartTransport]
      セットアップの完了時に Microsoft Exchange Transport サービスが起動しないように指定するには、/DoNotStartTransport パラメータを使用します。既定では、ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割のいずれかをインストールした後に、セットアップ プログラムは Microsoft Exchange Transport サービスを開始します。エッジ トランスポート サーバーまたはハブ トランスポート サーバーが電子メール メッセージを受け付ける前に、たとえば、スパム対策エージェントの構成などの追加の構成を行う必要がある場合はこのパラメータを使用します。/RecoverServer パラメータを使用してハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバーを回復する場合に、このパラメータを使用することをお勧めします。これによって、Microsoft Exchange Transport サービスを開始する前に、障害が発生したサーバーから新しいサーバーの適切な場所にキュー データベースを移動できます。

      note注 :
      /DoNotStartTransport パラメータを Setup /m:Upgrade と組み合わせることはできません。
      note注 :
      Microsoft Exchange Transport サービスは、ハブ トランスポート サーバーの役割およびエッジ トランスポート サーバーの役割のみで実行されます。
    • [/EnableLegacyOutlook]
      Microsoft Outlook 2003 以前の Outlook を実行しているクライアント コンピュータがあることを指定するには、/EnableLegacyOutlook パラメータを使用します。Exchange 2007 によって、メールボックス サーバーにパブリック フォルダ データベースが作成されます。すべてのクライアント コンピュータが Office Outlook 2007 を実行している場合は、パブリック フォルダは Exchange 2007 ではオプションです。このパラメータを使用しない場合、Exchange 2007 はメールボックス サーバーにパブリック フォルダ データベースを作成しません。後でパブリック フォルダ データベースを追加できます。
      このパラメータを使用できるのは、組織に最初のメールボックス サーバーをインストールする場合だけです。
      既存の Exchange 2003 組織または Exchange 2000 組織に最初のメールボックス サーバーをインストールする場合は、既定で、セットアップ プログラムにより Exchange 2007 サーバーにパブリック フォルダ データベースが作成されます。このパラメータを指定する必要はありません。この組織で以降メールボックス サーバーをインストールする際に、セットアップ プログラムはパブリック フォルダ データベースを作成しません。

    • [/LegacyRoutingServer]
      最初のルーティング グループ コネクタの作成先となるルーティング グループにある Exchange 2003 または Exchange 2000 ブリッジヘッド サーバーを指定するには、/LegacyRoutingServer パラメータを使用します。複数のバージョンの Exchange サーバーが同じ組織内に共存している場合、Exchange 2007 と Exchange 2003 または Exchange 2000 のいずれかとの間でのメール フローに、ルーティング グループ コネクタが必要になります。
      組織で最初のハブ トランスポート サーバーをインストールしており、既存の組織に Exchange 2003 または Exchange 2000 サーバーがある場合にのみ、このパラメータを使用できます。このシナリオでは、Exchange 2007 と Exchange 2003 または Exchange 2000 との間でメール フローを確立するため、このパラメータが必要になります。

    • [/EnableErrorReporting]
      セットアップ中のエラー報告機能を有効にするには、/EnableErrorReporting パラメータを使用します。エラー報告機能を有効にすると、Microsoft エラー報告サービスによって、どのように Exchange 2007 が使用されているかと、発生する可能性がある問題に関する情報が収集されます。この情報は、マイクロソフトが問題を診断し、解決方法を提供するために役立てられます。
      インストール モードでセットアップを実行する場合にのみ、このパラメータを使用できます。
      エラー報告機能を有効にした場合、セットアップ プログラムにより次のレジストリ キーが 0 に設定されます。
      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Exchange\DisableErrorReporting
      既定では、このレジストリ キーは 1 になっており、エラー報告機能は無効です。

    • [/NoSelfSignedCertificates]
      SSL (Secure Sockets Layer) セッションまたはトランスポート層セキュリティ (TLS) セッション用の有効な証明書が他に見つからないときに、セットアップで自己署名入りの証明書を作成しない場合は、/NoSelfSignedCertificates パラメータを使用します。証明書がない場合、クライアントとクライアント アクセス サーバーまたはユニファイド メッセージング サーバーとの間の通信は暗号化されません。
      このパラメータを使用できるのは、クライアント アクセス サーバーの役割、またはユニファイド メッセージング サーバーの役割のどちらかをインストールしている場合のみです。

    • [/AdamLdapPort:<ポート>]
      エッジ トランスポート サーバーの役割の Active Directory Application Mode (ADAM) インスタンスのために使用する LDAP (ライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル) ポートを指定する場合は、/AdamLdapPort パラメータを使用します。未使用の有効なポート番号を指定できます。既定値は 50389 です。Exchange は、ADAM LDAP ポートを次のレジストリ キーに格納します。
      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Exchange\v8.0\EdgeTransportRole\AdamSettings\MSExchange\LdapPort
      このパラメータを使用できるのは、エッジ トランスポート サーバーの役割をインストールしている場合のみです。

    • [/AdamSslPort:<ポート>]
      エッジ トランスポート サーバーの役割の ADAM インスタンスのために使用する SSL ポートを指定する場合は、/AdamSslPort パラメータを使用します。未使用の有効なポート番号を指定できます。既定値は 50636 です。Exchange は、ADAM SSL ポートを次のレジストリ キーに格納します。
      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Exchange\v8.0\EdgeTransportRole\AdamSettings\MsExchangeAdam\SslPort
      このパラメータを使用できるのは、エッジ トランスポート サーバーの役割をインストールしている場合のみです。

    • [/AddUmLanguagePack:<UM 言語パック名 1>, <UM 言語パック名 2>, …]
      /AddUmLanguagePack パラメータを使用して、追加する UM 言語パックを指定します。UM 言語パックを追加する場合、発信者および Outlook Voice Access ユーザーは、別の言語で UM システムを操作します。ユニファイド メッセージング言語の一覧については、「ユニファイド メッセージング言語について」を参照してください。
      UM 言語パックをインストールするには、ユニファイド メッセージング サーバーの役割が既にインストールされている必要があります。
      既定では、セットアップ プログラムがユニファイド メッセージング サーバーの役割をインストールするときに、en-US 言語パックと Exchange サーバーの言語に対応した言語パックもインストールされます。
      言語パックを追加するときに、セットアップ プログラムは既定で、言語パックの .msi ファイルはインストール ディレクトリの ServerRoles\UnifiedMessaging ディレクトリに存在すると想定します。別の場所を指定するには、/SourceDir パラメータを使用します。

      note注 :
      言語パック名に "umlang-" を含めたり、拡張子に .msi を設定したりしないようにしてください。たとえば、ドイツ語の言語パックは、umlang-de-DE.msi です。この言語パックをインストールするには、次のコマンドを実行します。 Setup.com /AddUmLanguagePack:de-DE
      note注 :
      言語パックの .msi ファイルを実行して言語パックをインストールすることはできません。言語パックをインストールするには、Setup.com を使用する必要があります。
    • [/RemoveUmLanguagePack:<UM 言語パック名>]
      削除するユニファイド メッセージング言語パックを指定するには、/RemoveUmLanguagePack パラメータを使用します。ユニファイド メッセージング言語の一覧については、「ユニファイド メッセージング言語について」を参照してください。
      en-US 言語パックを削除することはできません。他のあらゆる言語パックを利用するには、この言語パックも必要になります。

      note注 :
      言語パック名に "umlang-" を含めたり、拡張子に .msi を設定したりしないようにしてください。たとえば、ドイツ語の言語パックは、umlang-de-DE.msi です。この言語パックを削除するには、次のコマンドを実行します。 Setup.com /RemoveUmLanguagePack:de-DE
      note注 :
      言語パックの .msi ファイルを実行して言語パックを削除することはできません。言語パックを削除するには、Setup.com を使用する必要があります。
    • [/NewProvisionedServer:<サーバー名>、または /nprs:<サーバー名>]
      サーバーのセットアップを委任できるように Active Directory にプレースホルダ サーバー オブジェクトを作成する場合は、/NewProvisionedServer パラメータを使用します。Exchange サーバー管理者の役割のアクセス許可を持つユーザーにこのサーバー オブジェクトへのアクセス許可を与えた場合、そのユーザーはサーバーに Exchange 2007 をインストールできます。セットアップ中に、このサーバー オブジェクトに関する属性が追加されます。サーバー名を指定しない場合、Setup.com は Active Directory にローカル サーバーのプレースホルダ サーバー オブジェクトを作成します。/ServerAdmin パラメータを /NewProvisionedServer パラメータと共に使用して、準備されるサーバーへのアクセス許可を持つユーザーまたはグループを指定できます。
      /NewProvisionedServer パラメータを指定して Setup.com を実行するには、Exchange 組織管理者の役割を委任されていること、Active Directory 内に既存の Exchange 組織があること、少なくとも 1 つの Exchange 2007 サーバーが組織にインストールされていることが必要になります。また、指定するサーバーのコンピュータ アカウントが Active Directory に存在する必要があります。
      /NewProvisionedServer パラメータを指定してサーバーの準備が完了すると、Exchange 管理コンソール、または Get-ExchangeServer コマンドレットの結果にそのサーバーが表示されます。

    • [/RemoveProvisionedServer:<サーバー名>、または /rprs:<サーバー名>]
      NewProvisionedServer パラメータを使用して作成したプレースホルダ サーバー オブジェクトを削除するには、/RemoveProvisionedServer パラメータを使用します。そのサーバーに Exchange 2007 をインストールする前であればいつでもサーバー オブジェクトを削除できます。Exchange 2007 のインストール後は、このパラメータを使用してサーバー オブジェクトを削除することはできません。準備されたサーバー オブジェクトを削除する場合にのみ、このパラメータを使用できます。Exchange 2007 がインストールされているサーバーで /RemoveProvisionedServer パラメータを指定して Setup.com を実行した場合、Setup.com は正常に完了しますが、サーバー オブジェクトは削除されません。
      サーバー名を指定しない場合、Setup.com は、Active Directory からローカル サーバーと同じ名前のプレースホルダ サーバー オブジェクトを削除します。
      /RemoveProvisionedServer パラメータを指定して Setup.com を実行するには、Exchange 組織管理者の役割が委任されている必要があります。

    • [/ForeignForestFQDN]
      フォレスト間のシナリオまたはリソース フォレストのシナリオにおいて、あるフォレストに属するユーザーに別のフォレストの Exchange 2007 を管理させる場合は、/ForeignForestFQDN パラメータを使用します。詳細については、「フォレスト間の管理を構成する方法」を参照してください。
      /ForeignForestFQDN パラメータと共に /PrepareAD パラメータを使用する必要があります。/ForeignForestFQDN パラメータを指定して Setup.com を実行するには、Exchange 2007 組織が含まれるフォレスト内のコンピュータから実行する必要があります。

    • [/ServerAdmin:<ユーザーまたはグループ>]
      準備される Exchange サーバーへのアクセス許可を持つユーザーまたはグループのアカウントを指定する場合は、/ServerAdmin パラメータを使用します。指定するアカウントには、指定するサーバーの Exchange サーバー管理者の役割が委任されます。Exchange 管理コンソール、または Get-ExchangeAdministrator コマンドレットの結果に、Exchange サーバー管理者の役割が表示されます。このパラメータを使用できるのは、/NewProvisionedServer パラメータを使用する場合だけです。

    • [/NewCms]
      新しい Exchange 2007 CMS を作成するには、/NewCms パラメータを使用します。このパラメータは、Active Directory に CMS の Exchange サーバー オブジェクトを作成します。/NewCms パラメータを指定して Setup.com を実行したコンピュータが、クラスタのアクティブ ノードになります。Exchange 2007 をインストールするクラスタ化コンピュータ、または現在 Exchange クラスタのパッシブ ノードになっているコンピュータで、/NewCms パラメータを指定して Setup.com を実行できます。CMS のパッシブ ノードで /NewCms パラメータを指定して Setup.com を実行した場合、このノードがアクティブ ノードになります。/NewCms パラメータを使用する場合は、/CmsName パラメータと 1 つ以上の次の IP アドレス パラメータを使用する必要があります。/CmsIPAddress/CmsIPv4Addresses/CmsIPv4Networks/CmsIPv6Networks/CmsIPv4Addresses/CmsIPv4Networks/CmsIPv6Networks の各パラメータを使用する場合は、Windows Server 2008 クラスタを実行している必要があります。

      note注 :
      クラスタには、メールボックス サーバーの役割のみをインストールできます。
    • [/RemoveCms]
      Exchange 2007 CMS を削除することを指定するには、/RemoveCms パラメータを使用します。/RemoveCms パラメータを使用する場合は、/CmsName パラメータも使用する必要があります。/RemoveCms パラメータと /CmsName パラメータを指定して Setup.com を実行すると、Exchange サーバー オブジェクトが Active Directory から削除されます。Exchange サーバー オブジェクトが削除されると、そのノードはクラスタのパッシブ ノードになります。/mode:uninstall パラメータを合わせて使用すると、Setup.com は最初に CMS を削除し、次に、メールボックス サーバーの役割のアンインストールを含め、サーバーから Exchange を完全にアンインストールします。
      /RemoveCms パラメータを指定して Setup.com を実行するには、CMS をホストするコンピュータ上で実行する必要があります。リモートで実行することはできません。

    • [/RecoverCms]
      Exchange 2007 CMS を回復することを指定するには、/RecoverCms パラメータを使用します。Setup.com は、Active Directory 内に既に存在している CMS の構成情報を使用します。このコマンドを実行するノードが、クラスタのアクティブ ノードになります。/RecoverCms パラメータを使用する場合は、/CmsName と 1 つ以上の次の IP アドレス パラメータを使用する必要があります。/CmsIPAddress/CmsIPv4Addresses/CmsIPv4Networks/CmsIPv6Networks。CMS の回復前に使用されていた IP アドレスとは異なる IP アドレスを指定できます。

    • [/CmsName:<CMS の名前>、または /cn:<CMS の名前>]
      /CmsName パラメータを使用して、Exchange 2007 CMS の名前を指定します。CMS 名は一意である必要があります。この名前は、Microsoft Windows クラスタの名前と同じではありません。
      このパラメータを /NewCms パラメータと共に使用する場合は、新しい CMS に与える名前を指定します。このパラメータを /RemoveCms パラメータまたは /RecoverCms パラメータと共に使用する場合は、削除または回復する CMS を指定します。

    • [/CmsIPAddress:<IP アドレス>、または /cip:<IP アドレス>]
      Exchange 2007 CMS の静的 IPv4 アドレスを指定するには、/CMSIPAddress パラメータを使用します。この IP アドレスは Windows クラスタの IP アドレスと同じではありませんが、Windows クラスタと同じサブネットに存在する必要があります。クラスタが複数のサブネットを持ち、Windows Server 2008 クラスタを実行している場合は、/CmsIPAddress ではなく /CmsIPv4Addresses または /CmsIPv4Networks を使用します。
      このパラメータを /NewCms パラメータと共に使用する場合は、新しい CMS に割り当てる IP アドレスを指定します。このパラメータを /RecoverCms パラメータと共に使用する場合は、このパラメータを使用して回復する CMS を指定したり、新しい静的 IP アドレスを指定したりすることができます。
      このパラメータでは IP version 6 (IPv6) はサポートされていません。
      CmsIPv4AddressesCmsIPv4NetworksCmsIPv6Networks のいずれかのパラメータと共にこのパラメータを使用することはできません。

    • [/CmsIPv4Addresses:<CMS の 1 つまたは 2 つの静的 IPv4 アドレスのコンマ区切りリスト>]
      CMS の 1 つまたは 2 つの静的 IPv4 アドレスを指定するには、/CmsIPv4Addresses パラメータを使用します。Windows Server 2008 では、クラスタは最大 2 つの IP アドレス リソースとの依存関係を持つことができます。詳細については、「Exchange 2007 SP1 および SP2 での IPv6 サポート」を参照してください。
      このパラメータを使用して、複数のサブネット上で Exchange を構成できます。この場合、それぞれの静的 IPv4 アドレスは別のサブネットに対応している必要があります。
      このパラメータは、Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールしている場合にのみ使用可能です。
      /CmsIPv4Addresses/CmsIPv4Networks はお互いに排他的な関係にあります。
      /CmsIPv4Addresses パラメータを /CmsIPAddress パラメータと共に使用することはできません。

    • [/CmsIPv4Networks:<1 つまたは 2 つの IPv4 クラスタ ネットワークの名前のコンマ区切りリスト>]
      指定するネットワークで動的ホスト構成プロトコル (DHCP) の IPv4 アドレスの使用を指定するには、/CmsIPv4Networks パラメータを使用します。
      クラスタ ネットワークの名前を表示するには、クラスタ アドミニストレータを使用するか、コマンド プロンプト ウィンドウから cluster.exe network を実行します。
      複数のネットワークにまたがって使用可能なネットワークを表示するには、Cluster.exe コマンド ライン アプリケーションを次のコマンドで使用します。cluster network
      このパラメータは、Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールしている場合にのみサポートされます。
      CmsIPv4AddressesCmsIPv4Networks はお互いに排他的な関係にあります。
      /CmsIPv4Networks パラメータを /CmsIPAddress パラメータと共に使用することはできません。

    • [/CmsIPv6Networks:<1 つまたは 2 つのパブリック クラスタ ネットワークの名前のコンマ区切りリスト>]
      指定するネットワークで動的ホスト構成プロトコル (DHCP) の IPv6 アドレスの使用を指定するには、/CmsIPv6Networks パラメータを使用します。
      複数のネットワークにまたがって使用可能なネットワークを表示するには、Cluster.exe コマンド ライン アプリケーションを次のコマンドで使用します。cluster network。
      このパラメータは、Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールしている場合にのみサポートされます。

    note注 :
    Exchange 2007 RTM で /NewCms および /RecoverCms を指定する際に必要なパラメータであった /CmsIPAddress パラメータは、CMS の単一の静的 IPv4 アドレスを指定する場合に引き続き使用されます。ただし、Exchange 2007 SP1 では /CmsIPAddress パラメータは省略可能です。Windows Server 2003 に Exchange 2007 SP1 をインストールする場合は、/CmsIPAddress を使用して単一の IPv4 アドレスを指定する必要があります。Windows Server 2008 に Exchange 2007 SP1 をインストールする場合は、静的 IP アドレスや動的 IP アドレスの指定に使用できるパラメータならどれでも使用できます。
    /CmsIPv6Networks パラメータを /CmsIPAddress パラメータと共に使用することはできません。
    • [/CmsSharedStorage、または /css]
      このクラスタがシングル コピー クラスタ (SCC) であり、クラスタ ノードが共有記憶域を使用することを指定するには、/CMSSharedStorage パラメータを使用します。既定では、クラスタ ノードは共有記憶域を使用しません。このパラメータを指定すると、データベースとログ データは共有ディスクに格納されます。データのコピーは 1 つだけです。共有ディスクには、クラスタ内の物理ディスク リソースが割り当てられている必要があります。
      シングル コピー クラスタを作成する場合は、/CmsSharedStorage パラメータおよび /CmsDataPath パラメータの両方を使用する必要があります。このパラメータは、新しい CMS を作成する場合にのみ使用できます。このパラメータを使用する場合、/CmsDataPath パラメータも指定する必要があります。
    • [/CmsDataPath:<データ パス>、または /cdp:<データ パス>]
      共有ディスクのパスを指定するには、/CmsDataPath パラメータを使用します。このパラメータを使用するには、指定するデータ パスが存在している必要があり、クラスタ内で物理ディスク リソースが割り当てられている必要があります。シングル コピー クラスタを作成する場合は、/CmsSharedStorage パラメータおよび /CmsDataPath パラメータの両方を使用する必要があります。
    • [/UpgradeCms]
      クラスタ連続レプリケーション (CCR) 環境、またはシングル コピー クラスタ (SCC) 環境にある CMS のアクティブ ノードを、Exchange 2007 SP1 にアップグレードするには、/UpgradeCms パラメータを使用します。
      CCR 環境でのアクティブ ノードのアップグレードの詳細については、「CCR 環境内のクラスタ化メールボックス サーバーを Exchange 2007 SP1 または SP2 にアップグレードする方法」を参照してください。
      SCC 環境でのアクティブ ノードのアップグレードの詳細については、「シングル コピー クラスタを Exchange 2007 SP1 または SP2 にアップグレードする方法」を参照してください。
    • [/?]
      Setup.com コマンドのヘルプを表示するには、/? パラメータを使用します。
  4. セットアップによって、Exchange 2007 をインストールするコンピュータのローカルにセットアップ ファイルがコピーされます。

  5. インストールするサーバーの役割に固有のすべての前提条件を含め、前提条件が確認されます。すべての前提条件を満たしていない場合、セットアップは失敗し、失敗の理由を説明するエラー メッセージが返されます。すべての前提条件を満たしている場合は、Exchange 2007 がインストールされます。

  6. インストールが正常に完了したことを確認します。詳細については、「Exchange 2007 のインストールの確認」を参照してください。

Exchange 2007 RTM

無人モードで Exchange 2007 RTM をインストールするには、次の操作を行います。

  1. Exchange 2007 をインストールするサーバーにログオンします。

  2. Exchange 2007 DVD を DVD ドライブに挿入します。コマンド プロンプトから DVD ドライブに移動します。

  3. コマンド プロンプトで、次のコマンドを実行します。

    Setup.com [/mode:<setup mode>] [/roles:<server roles to install>] [/OrganizationName:<name for the new Exchange organization>] [/TargetDir:<target directory>] [/SourceDir:<source directory>][/UpdatesDir:<directory from which to install updates>] [/DomainControler <FQDN of domain controller>] [/AnswerFile <filename>] [/DoNotStartTransport] [/EnableLegacyOutlook] [/LegacyRoutingServer] [/EnableErrorReporting] [/NoSelfSignedCertificates] [/AdamLdapPort <port>] [/AdamSslPort <port>] [/AddUmLanguagePack:<UM language pack name>] [/RemoveUmLanguagePack:<UM language pack name>] [/NewProvisionedServer] [/RemoveProvisionedServer] [/ForeignForestFQDN] [/ServerAdmin <user or group>] [/NewCms] [/RemoveCms] [/RecoverCms] [/CmsName:<name>] [/CmsIPAddress:<IP address>] [/CmsSharedStorage] [/CmsDataPath:<CMS data path>] [/?]
    
    • /mode: <セットアップ モード>、または /m:<セットアップ モード>
      セットアップ モードを指定するには、/mode パラメータを使用する必要があります。モードを指定しない場合は、セットアップでは既定のインストール モードが使用されます。次のいずれかのモードを選択します。
      Install   新しい Exchange 2007 サーバーをインストールする場合、または既存の Exchange 2007 サーバーにサーバーの役割を追加する場合は、このモードを使用します。
      Uninstall   サーバーから完全に Exchange 2007 をアンインストールするには、パラメータを指定せずにこのモードを使用します。特定のサーバーの役割を削除するには、/roles パラメータを指定してこのモードを使用します。CMS のアクティブ ノードをアンインストールするには、最初に /RemoveCMS パラメータを指定してセットアップを実行してから、次にアンインストール モードでセットアップを実行する必要があります。
      RecoverServer   新しいサーバー、または障害が発生し再構成を行ったサーバーで Exchange ファイルとローカル構成設定を復元するには、このモードを使用します。復元する役割は指定しないでください。セットアップ プログラムは、Active Directory 内の Exchange Server オブジェクトを検出し、対応するファイルと構成を自動的にインストールします。サーバーを回復した後、データベースを復元し、追加設定を再構成できます。サーバーの回復の詳細については、「Setup /M:RecoverServer について」を参照してください。
      RecoverServer モードで実行する場合、サーバーに Exchange がインストールされている状態であってはなりません。Exchange Server オブジェクトは Active Directory に存在している必要があります。回復するサーバーの名前は、Active Directory 内の Exchange Server オブジェクトと同じ名前である必要があります。
      クラスタ化サーバー ノードを回復するには、/mode:RecoverServer パラメータを指定して Setup.com を実行してから、/RecoverCms パラメータを指定して Setup.com を実行することによって、CMS を復元します。

    • /roles: <サーバーの役割>、または /role:<サーバーの役割> または /r:<サーバーの役割>
      インストールまたはアンインストールするサーバーの役割を指定するには、/roles パラメータを使用する必要があります。次の中から 1 つ以上の役割を選択します。複数選択する場合はコンマで区切ります。
      ClientAccess (または CA か C)
      EdgeTransport (または ET か E)

      note注 :
      1 台のコンピュータ上でエッジ トランスポート サーバーの役割と他のサーバーの役割を共存させることはできません。
      note注 :
      エッジ トランスポート サーバーの役割は、境界ネットワーク内および Active Directory フォレストの外部に展開する必要があります。

      HubTransport (または HT か H)
      Mailbox (または MB か M)
      UnifiedMessaging (または UM か U)
      ManagementTools (または MT か T)

      note注 :
      ManagementTools を選択した場合は、Exchange 管理コンソール、Exchange 管理シェルの Exchange コマンドレット、Exchange ヘルプ ファイル、Microsoft Exchange Server ベスト プラクティス アナライザ ツール、および Exchange トラブルシューティング アシスタント ツールがインストールされます。管理ツールは、他のサーバーの役割をインストールすると、自動的にインストールされます。

      たとえば、クライアント アクセスの役割、またはメールボックス サーバーの役割を指定するには、次のように指定します。Setup /roles:ClientAccess,Mailbox、または次のように指定します。Setup /r:C,M

    • [/OrganizationName:<組織名>、または /on:<組織名>]
      新しい Exchange 組織に付ける名前を指定するには、/OrganizationName パラメータを使用します。このパラメータが必要なのは、組織に最初のサーバーをインストールしており、Setup /PrepareAD を実行していない場合です。既存の Exchange 組織にサーバーをインストールしている場合、または既に Setup /PrepareAD を実行している場合、このパラメータは使用できません。

      note注 :
      Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードでは、既定値は [最初の組織] です。コマンド ライン バージョンのセットアップでは既定値はありません。

      Exchange 組織の名前には、以下の文字のみを含めることができます。
      A ~ Z
      a ~ z
      0 ~ 9
      スペース (先頭または末尾を除く)
      ハイフンまたはダッシュ
      組織名の長さは、64 文字以下です。組織名を省略 (空白に) することはできません。組織名にスペースが含まれる場合は、二重引用符で囲む必要があります。

    • [/TargetDir:<インストール先フォルダ>、または /t:<インストール先フォルダ>]
      Exchange 2007 ファイルをインストールする場所を指定するには、/TargetDir パラメータを使用します。既定の場所は、%programfiles%\Microsoft\Exchange Server です。C:\ などのルート ディレクトリには Exchange 2007 をインストールできません。ROM ドライブ、RAM ディスク、ネットワーク ドライブ、リムーバブル ディスク、または種類の不明なドライブには、Exchange 2007 をインストールできません。Exchange が既にサーバーにインストールされている場合 (サーバーの役割を追加している場合など) は、インストール ディレクトリを変更できません。インストール先フォルダにスペースが含まれる場合は、二重引用符で囲む必要があります。

    • [/SourceDir:<インストール元フォルダ>、または /s:<インストール元フォルダ>]
      既存の Exchange 2007 サーバーにサーバーの役割を追加しており、セットアップを実行しているフォルダがインストール元フォルダではない場合、/SourceDir パラメータを使用して Exchange 2007 ファイルのインストール元の場所を指定します。既定値は、セットアップを実行している現在のディレクトリになります。インストール元フォルダにスペースが含まれる場合は、二重引用符で囲む必要があります。

    • [/UpdatesDir:<更新プログラムのフォルダ>、または /u:<更新プログラムのフォルダ>]
      更新プログラムをインストールする元のディレクトリを指定するには、/UpdatesDir パラメータを使用します。更新プログラムのフォルダにスペースが含まれる場合は、二重引用符で囲む必要があります。更新プログラムのディレクトリ内のファイルは、Updates.exe ファイルか 1 つ以上の *.msp ファイルのどちらかです。セットアップは、指定した Exchange サーバーの役割をインストールする前に、更新プログラムをインストールします。
      既定では、セットアップ プログラムは更新プログラムのフォルダとしてインストール メディアのルート フォルダを使用します。セットアップ時に更新プログラムの既定のフォルダとは別のフォルダ内の更新プログラムを検出する場合に、このパラメータを使用します。更新プログラムのフォルダは 1 つしか指定できません。

    • [/DomainController:<ドメイン コントローラの FQDN>、または /dc:<ドメイン コントローラの FQDN>]
      セットアップ時に Active Directory の読み取りと書き込みに使用するドメイン コントローラを指定するには、/DomainController パラメータを使用します。NetBIOS または完全修飾ドメイン名 (FQDN) 形式を使用できます。指定するドメイン コントローラは、セットアップを実行するサーバーと同じ Active Directory サイトにあり、Windows Server 2003 SP1 を実行している必要があります。このパラメータを使用しない場合、使用するドメイン コントローラはセットアップ プログラムによって選択されます。
      Setup /PrepareSchema または Setup /PrepareAD を実行する場合、または Setup /PrepareAD がまだ実行されておらず組織で最初の Exchange 2007 サーバーをインストールする場合、セットアップ プログラムはスキーマ マスタのドメイン コントローラを使用して、Active Directory の読み書きを行う必要があります。スキーマ マスタではないドメイン コントローラを指定すると、セットアップ プログラムは停止し、エラー メッセージを返します。
      Windows Server 2000 を実行しているドメイン コントローラが存在し、その際に Exchange 2007 用に Active Directory とドメインを準備する場合、および Exchange 2007 をインストールする場合は、コマンド プロンプト ウィンドウから Setup.com を実行し、/DomainController パラメータを使用して、Windows Server 2003 SP1 を実行しているドメイン コントローラを指定する必要があります。

    • [/AnswerFile:<ファイル名>、または /a:<ファイル名>]
      セットアップ用のパラメータを格納したファイルの場所を指定する場合は、/AnswerFile パラメータを使用します。このファイルを使用することによって、同一のパラメータで複数のコンピュータにインストールできます。このパラメータは CMS のインストール時には使用できません。スタンドアロン サーバーのインストール時には、応答ファイルで次のパラメータを使用することができます。EnableLegacyOutlookLegacyRoutingServerServerAdminForeignForestFQDNOrganizationNameDoNotStartTransportUpdatesDirEnableErrorReportingNoSelfSignedCertificatesAdamLdapPort、および AdamSslPort

      note注 :
      応答ファイルでは、パラメータにスラッシュ (/) を付けないでください。

      次の例は、AnswerFile01.txt という応答ファイルを使用したセットアップ コマンドを示したものです。

      Setup.com /Mode:Install /Roles:Mailbox /AnswerFile:C:\AnswerFile01.txt
      
    • [/DoNotStartTransport]
      セットアップの完了時に Microsoft Exchange Transport サービスが起動しないように指定するには、/DoNotStartTransport パラメータを使用します。既定では、ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割のいずれかをインストールした後に、セットアップ プログラムは Microsoft Exchange Transport サービスを開始します。エッジ トランスポート サーバーまたはハブ トランスポート サーバーが電子メール メッセージを受け付ける前に、たとえば、スパム対策エージェントの構成などの追加の構成を行う必要がある場合はこのパラメータを使用します。/RecoverServer パラメータを使用してハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバーを回復する場合に、このパラメータを使用することをお勧めします。これによって、Microsoft Exchange Transport サービスを開始する前に、障害が発生したサーバーから新しいサーバーの適切な場所にキュー データベースを移動できます。

      note注 :
      Microsoft Exchange Transport サービスは、ハブ トランスポート サーバーの役割およびエッジ トランスポート サーバーの役割のみで実行されます。
    • [/EnableLegacyOutlook]
      Microsoft Outlook 2003 以前の Outlook を実行しているクライアント コンピュータがあることを指定するには、/EnableLegacyOutlook パラメータを使用します。Exchange 2007 によって、メールボックス サーバーにパブリック フォルダ データベースが作成されます。すべてのクライアント コンピュータが Office Outlook 2007 を実行している場合は、パブリック フォルダは Exchange 2007 ではオプションです。このパラメータを使用しない場合、Exchange 2007 はメールボックス サーバーにパブリック フォルダ データベースを作成しません。後でパブリック フォルダ データベースを追加できます。
      このパラメータを使用できるのは、組織に最初のメールボックス サーバーをインストールする場合だけです。
      既存の Exchange 2003 組織または Exchange 2000 組織に最初のメールボックス サーバーをインストールする場合は、既定で、セットアップ プログラムにより Exchange 2007 サーバーにパブリック フォルダ データベースが作成されます。このパラメータを指定する必要はありません。この組織で以降メールボックス サーバーをインストールする際に、セットアップ プログラムはパブリック フォルダ データベースを作成しません。

    • [/LegacyRoutingServer]
      最初のルーティング グループ コネクタの作成先となるルーティング グループにある Exchange 2003 または Exchange 2000 ブリッジヘッド サーバーを指定するには、/LegacyRoutingServer パラメータを使用します。複数のバージョンの Exchange サーバーが同じ組織内に共存している場合、Exchange 2007 と Exchange 2003 または Exchange 2000 のいずれかとの間でのメール フローに、ルーティング グループ コネクタが必要になります。
      組織で最初のハブ トランスポート サーバーをインストールしており、既存の組織に Exchange 2003 または Exchange 2000 サーバーがある場合にのみ、このパラメータを使用できます。このシナリオでは、Exchange 2007 と Exchange 2003 または Exchange 2000 との間でメール フローを確立するため、このパラメータが必要になります。

    • [/EnableErrorReporting]
      セットアップ中のエラー報告機能を有効にするには、/EnableErrorReporting パラメータを使用します。エラー報告機能を有効にすると、Microsoft エラー報告サービスによって、どのように Exchange 2007 が使用されているかと、発生する可能性がある問題に関する情報が収集されます。この情報は、マイクロソフトが問題を診断し、解決方法を提供するために役立てられます。
      インストール モードでセットアップを実行する場合にのみ、このパラメータを使用できます。
      エラー報告機能を有効にした場合、セットアップ プログラムにより次のレジストリ キーが 0 に設定されます。
      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Exchange\DisableErrorReporting
      既定では、このレジストリ キーは 1 になっており、エラー報告機能は無効です。

    • [/NoSelfSignedCertificates]
      SSL (Secure Sockets Layer) セッションまたはトランスポート層セキュリティ (TLS) セッション用の有効な証明書が他に見つからないときに、セットアップで自己署名入りの証明書を作成しない場合は、/NoSelfSignedCertificates パラメータを使用します。証明書がない場合、クライアントとクライアント アクセス サーバーまたはユニファイド メッセージング サーバーとの間の通信は暗号化されません。
      このパラメータを使用できるのは、クライアント アクセス サーバーの役割、またはユニファイド メッセージング サーバーの役割のどちらかをインストールしている場合のみです。

    • [/AdamLdapPort:<ポート>]
      エッジ トランスポート サーバーの役割の Active Directory Application Mode (ADAM) インスタンスのために使用する LDAP (ライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル) ポートを指定する場合は、/AdamLdapPort パラメータを使用します。未使用の有効なポート番号を指定できます。既定値は 50389 です。Exchange は、ADAM LDAP ポートを次のレジストリ キーに格納します。
      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Exchange\v8.0\EdgeTransportRole\AdamSettings\MSExchange\LdapPort
      このパラメータを使用できるのは、エッジ トランスポート サーバーの役割をインストールしている場合のみです。

    • [/AdamSslPort:<ポート>]
      エッジ トランスポート サーバーの役割の ADAM インスタンスのために使用する SSL ポートを指定する場合は、/AdamSslPort パラメータを使用します。未使用の有効なポート番号を指定できます。既定値は 50636 です。Exchange は、ADAM SSL ポートを次のレジストリ キーに格納します。
      HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Exchange\v8.0\EdgeTransportRole\AdamSettings\MsExchangeAdam\SslPort
      このパラメータを使用できるのは、エッジ トランスポート サーバーの役割をインストールしている場合のみです。

    • [/AddUmLanguagePack:<UM 言語パック名 1>, <UM 言語パック名 2>, …]
      /AddUmLanguagePack パラメータを使用して、追加する UM 言語パックを指定します。UM 言語パックを追加する場合、発信者および Outlook Voice Access ユーザーは、別の言語で UM システムを操作します。ユニファイド メッセージング言語の一覧については、「ユニファイド メッセージング言語について」を参照してください。
      UM 言語パックをインストールするには、ユニファイド メッセージング サーバーの役割が既にインストールされている必要があります。
      既定では、セットアップ プログラムがユニファイド メッセージング サーバーの役割をインストールするときに、en-US 言語パックと Exchange サーバーの言語に対応した言語パックもインストールされます。
      言語パックを追加するときに、セットアップ プログラムは既定で、言語パックの .msi ファイルはインストール ディレクトリの ServerRoles\UnifiedMessaging ディレクトリに存在すると想定します。別の場所を指定するには、/SourceDir パラメータを使用します。

      note注 :
      言語パック名に "umlang-" を含めたり、拡張子に .msi を設定したりしないようにしてください。たとえば、ドイツ語の言語パックは、umlang-de-DE.msi です。この言語パックをインストールするには、次のコマンドを実行します。 Setup.com /AddUmLanguagePack:de-DE
      note注 :
      言語パックの .msi ファイルを実行して言語パックをインストールすることはできません。言語パックをインストールするには、Setup.com を使用する必要があります。
    • [/RemoveUmLanguagePack:<UM 言語パック名>]
      削除するユニファイド メッセージング言語パックを指定するには、/RemoveUmLanguagePack パラメータを使用します。ユニファイド メッセージング言語の一覧については、「ユニファイド メッセージング言語について」を参照してください。
      en-US 言語パックを削除することはできません。他のあらゆる言語パックを利用するには、この言語パックも必要になります。

      note注 :
      言語パック名に "umlang-" を含めたり、拡張子に .msi を設定したりしないようにしてください。たとえば、ドイツ語の言語パックは、umlang-de-DE.msi です。この言語パックを削除するには、次のコマンドを実行します。 Setup.com /RemoveUmLanguagePack:de-DE
      note注 :
      言語パックの .msi ファイルを実行して言語パックを削除することはできません。言語パックを削除するには、Setup.com を使用する必要があります。
    • [/NewProvisionedServer:<サーバー名>、または /nprs:<サーバー名>]
      サーバーのセットアップを委任できるように Active Directory にプレースホルダ サーバー オブジェクトを作成する場合は、/NewProvisionedServer パラメータを使用します。Exchange サーバー管理者の役割のアクセス許可を持つユーザーにこのサーバー オブジェクトへのアクセス許可を与えた場合、そのユーザーはサーバーに Exchange 2007 をインストールできます。セットアップ中に、このサーバー オブジェクトに関する属性が追加されます。サーバー名を指定しない場合、Setup.com は Active Directory にローカル サーバーのプレースホルダ サーバー オブジェクトを作成します。/ServerAdmin パラメータを /NewProvisionedServer パラメータと共に使用して、準備されるサーバーへのアクセス許可を持つユーザーまたはグループを指定できます。
      /NewProvisionedServer パラメータを指定して Setup.com を実行するには、Exchange 組織管理者の役割を委任されていること、Active Directory 内に既存の Exchange 組織があること、少なくとも 1 つの Exchange 2007 サーバーが組織にインストールされていることが必要になります。また、指定するサーバーのコンピュータ アカウントが Active Directory に存在する必要があります。
      /NewProvisionedServer パラメータを指定してサーバーの準備が完了すると、Exchange 管理コンソール、または Get-ExchangeServer コマンドレットの結果にそのサーバーが表示されます。

    • [/RemoveProvisionedServer:<サーバー名>、または /rprs:<サーバー名>]
      NewProvisionedServer パラメータを使用して作成したプレースホルダ サーバー オブジェクトを削除するには、/RemoveProvisionedServer パラメータを使用します。そのサーバーに Exchange 2007 をインストールする前であればいつでもサーバー オブジェクトを削除できます。Exchange 2007 のインストール後は、このパラメータを使用してサーバー オブジェクトを削除することはできません。準備されたサーバー オブジェクトを削除する場合にのみ、このパラメータを使用できます。Exchange 2007 がインストールされているサーバーで /RemoveProvisionedServer パラメータを指定して Setup.com を実行した場合、Setup.com は正常に完了しますが、サーバー オブジェクトは削除されません。
      サーバー名を指定しない場合、Setup.com は、Active Directory からローカル サーバーと同じ名前のプレースホルダ サーバー オブジェクトを削除します。
      /RemoveProvisionedServer パラメータを指定して Setup.com を実行するには、Exchange 組織管理者の役割が委任されている必要があります。

    • [/ForeignForestFQDN]
      フォレスト間のシナリオまたはリソース フォレストのシナリオにおいて、あるフォレストに属するユーザーに別のフォレストの Exchange 2007 を管理させる場合は、/ForeignForestFQDN パラメータを使用します。詳細については、「フォレスト間の管理を構成する方法」を参照してください。
      /ForeignForestFQDN パラメータと共に /PrepareAD パラメータを使用する必要があります。/ForeignForestFQDN パラメータを指定して Setup.com を実行するには、Exchange 2007 組織が含まれるフォレスト内のコンピュータから実行する必要があります。

    • [/ServerAdmin:<ユーザーまたはグループ>]
      準備される Exchange サーバーへのアクセス許可を持つユーザーまたはグループのアカウントを指定する場合は、/ServerAdmin パラメータを使用します。指定するアカウントには、指定するサーバーの Exchange サーバー管理者の役割が委任されます。Exchange 管理コンソール、または Get-ExchangeAdministrator コマンドレットの結果に、Exchange サーバー管理者の役割が表示されます。このパラメータを使用できるのは、/NewProvisionedServer パラメータを使用する場合だけです。

    • [/NewCms]
      新しい Exchange 2007 CMS を作成するには、/NewCms パラメータを使用します。このパラメータは、Active Directory に CMS の Exchange サーバー オブジェクトを作成します。/NewCms パラメータを指定して Setup.com を実行したコンピュータが、クラスタのアクティブ ノードになります。Exchange 2007 をインストールするクラスタ化コンピュータ、または現在 Exchange クラスタのパッシブ ノードになっているコンピュータで、/NewCms パラメータを指定して Setup.com を実行できます。CMS のパッシブ ノードで /NewCms パラメータを指定して Setup.com を実行した場合、このノードがアクティブ ノードになります。/NewCms パラメータを使用する場合は、/CmsName パラメータと /CmsIPAddress パラメータも使用する必要があります。

      note注 :
      クラスタには、メールボックス サーバーの役割のみをインストールできます。
    • [/RemoveCms]
      Exchange 2007 CMS を削除することを指定するには、/RemoveCms パラメータを使用します。/RemoveCms パラメータを使用する場合は、/CmsName パラメータも使用する必要があります。/RemoveCms パラメータと /CmsName パラメータを指定して Setup.com を実行すると、Exchange サーバー オブジェクトが Active Directory から削除されます。Exchange サーバー オブジェクトが削除されると、そのノードはクラスタのパッシブ ノードになります。/mode:uninstall パラメータを合わせて使用すると、Setup.com は最初に CMS を削除し、次に、メールボックス サーバーの役割のアンインストールを含め、サーバーから Exchange を完全にアンインストールします。
      /RemoveCms パラメータを指定して Setup.com を実行するには、CMS をホストするコンピュータ上で実行する必要があります。リモートで実行することはできません。

    • [/RecoverCms]
      Exchange 2007 CMS を回復することを指定するには、/RecoverCms パラメータを使用します。Setup.com は、Active Directory 内に既に存在している CMS の構成情報を使用します。このコマンドを実行するノードが、クラスタのアクティブ ノードになります。/RecoverCms パラメータを使用する場合は、/CmsName パラメータと /CmsIPAddress パラメータも使用する必要があります。CMS の回復前に使用されていた IP アドレスとは異なる IP アドレスを指定できます。

    • [/CmsName:<CMS の名前>、または /cn:<CMS の名前>]
      /CmsName パラメータを使用して、Exchange 2007 CMS の名前を指定します。CMS 名は一意である必要があります。この名前は、Microsoft Windows クラスタの名前と同じではありません。
      このパラメータを /NewCms パラメータと共に使用する場合は、新しい CMS に与える名前を指定します。このパラメータを /RemoveCms パラメータまたは /RecoverCms パラメータと共に使用する場合は、削除または回復する CMS を指定します。

    • [/CmsIPAddress:<IP アドレス>、または /cip:<IP アドレス>]
      Exchange 2007 CMS の静的 IPv4 アドレスを指定するには、/CmsIPAddress パラメータを使用します。この IP アドレスは Windows クラスタの IP アドレスと同じではありませんが、Windows クラスタと同じサブネットに存在する必要があります。
      このパラメータを /NewCms パラメータと共に使用する場合は、新しい CMS に割り当てる IP アドレスを指定します。このパラメータを /RecoverCms パラメータと共に使用する場合は、このパラメータを使用して回復する CMS を指定したり、新しい静的 IP アドレスを指定したりすることができます。
      このパラメータでは IP version 6 (IPv6) はサポートされていません。

    • [/CmsSharedStorage、または /css]
      このクラスタがシングル コピー クラスタ (SCC) であり、クラスタ ノードが共有記憶域を使用することを指定するには、/CmsSharedStorage パラメータを使用します。既定では、クラスタ ノードは共有記憶域を使用しません。このパラメータを指定すると、データベースとログ データは共有ディスクに格納されます。データのコピーは 1 つだけです。共有ディスクには、クラスタ内の物理ディスク リソースが割り当てられている必要があります。
      シングル コピー クラスタを作成する場合は、/CmsSharedStorage パラメータおよび /CmsDataPath パラメータの両方を使用する必要があります。このパラメータは、新しい CMS を作成する場合にのみ使用できます。このパラメータを使用する場合、/CmsDataPath パラメータも指定する必要があります。

    • [/CmsDataPath:<データ パス>、または /cdp:<データ パス>]
      共有ディスクのパスを指定するには、/CmsDataPath パラメータを使用します。このパラメータを使用するには、指定するデータ パスが存在している必要があり、クラスタ内で物理ディスク リソースが割り当てられている必要があります。シングル コピー クラスタを作成する場合は、/CmsSharedStorage パラメータおよび /CmsDataPath パラメータの両方を使用する必要があります。

    • [/?]
      Setup.com コマンドのヘルプを表示するには、/? パラメータを使用します。

  4. セットアップによって、Exchange 2007 をインストールするコンピュータのローカルにセットアップ ファイルがコピーされます。

  5. インストールするサーバーの役割に固有のすべての前提条件を含め、前提条件が確認されます。すべての前提条件を満たしていない場合、セットアップは失敗し、失敗の理由を説明するエラー メッセージが返されます。すべての前提条件を満たしている場合は、Exchange 2007 がインストールされます。

  6. インストールが正常に完了したことを確認します。詳細については、「Exchange 2007 のインストールの確認」を参照してください。

important重要 :
組織に最初の Exchange 2007 サーバーをインストールした後に、新しい受信者オブジェクト (メールボックス、連絡先、配布リスト、メールボックス エージェント、メールボックスが有効なパブリック フォルダなど) を作成した場合、そのオブジェクトには Exchange 2007 サーバーの新しい管理グループに対応する legacyExchangeDN が割り当てられます。この legacyExchangeDN のために、Outlook は、Outlook と OAB Version 3 または 2 を使用してメールボックスにログオンするこの組織内の各ユーザーに対して、Exchange 2007 サーバーからの完全なオフライン アドレス帳 (OAB) のダウンロードを要求します。このために、多数の OAB ダウンロード要求が同時に発生する可能性があり、それによってネットワーク使用率が高くなります。
note注 :
Exchange 2007 をインストールしたら、正しくインストールされたことを確認する必要があります。詳細については、「Exchange 2007 のインストールの確認」を参照してください。
important重要 :
ユニファイド メッセージング サーバーの役割をインストールした後、必要な TCP ポートを Microsoft Exchange ユニファイド メッセージング サービスが予約できるように、システムを再起動する必要があります。

以下に、Setup.com の使用例を示します。

  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox,HubTransport /TargetDir:"C:\Exchange 2007"
    このコマンドは、メールボックス サーバーの役割、ハブ トランスポート サーバーの役割、および管理ツールを C:\Exchange 2007 ディレクトリにインストールします。
  • Setup.com /r:M,C,U
    このコマンドは、メールボックス サーバーの役割、クライアント アクセス サーバーの役割、ユニファイド メッセージング サーバーの役割、および管理ツールをインストールします。
  • Setup.com /mode:Uninstall /role:HT
    このコマンドは、ハブ トランスポート サーバーの役割をサーバーから削除します。
  • Setup.com /mode:Uninstall
    このコマンドは、Exchange 2007 をサーバーから完全に削除し、このサーバーの Exchange の構成を Active Directory から削除します。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox,HubTransport /OrganizationName:MyOrg
    このコマンドは、MyOrg という名前の Exchange 組織を Active Directory に作成し、さらにメールボックス サーバーの役割、ハブ トランスポート サーバーの役割、および管理ツールをインストールします。
  • Setup.com /PrepareAD /on:"My Org"
    このコマンドは、My Org という名前の Exchange 組織を作成し、Exchange 2007 用に Active Directory を準備します。
  • C:\Exchange2007\bin\Setup.com /m:install /r:C /SourceDir:d:\amd64
    このコマンドは、インストール元ディレクトリとして D:\amd64 を使用し、クライアント アクセス サーバーの役割を既存の Exchange 2007 サーバーに追加します。
  • Setup.com /role:Mailbox,HubTransport /UpdatesDir:"C:\Exchange2007\New Patches"
    このコマンドは、指定したディレクトリの修正プログラムを使用して ExchangeServer.msi を更新し、その後メールボックス サーバーの役割、ハブ トランスポート サーバーの役割、および管理ツールをインストールします。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox,HubTransport /DomainController:DC01
    このコマンドは、ドメイン コントローラ DC01 を使用して Active Directory への照会と変更を行いながら、メールボックス サーバーの役割、ハブ トランスポート サーバーの役割、および管理ツールをインストールします。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox /AnswerFile:c:\ExchangeConfig.txt
    このコマンドは、ExchangeConfig.txt ファイルの設定を使用して、メールボックス サーバーの役割をインストールします。
  • Setup.com /mode:install /role:EdgeTranport /DoNotStartTransport
    このコマンドは、エッジ トランスポート サーバーの役割と管理ツールをインストールします。インストール後、Exchange は Microsoft Exchange Transport サービスを開始しません。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox,HubTransport /TargetDir:C:\Exchange2007 /EnableLegacyOutlook
    このコマンドは、メールボックス サーバーの役割、ハブ トランスポート サーバーの役割、および管理ツールを C:\Exchange2007 ディレクトリにインストールします。このコマンドはまた、メールボックス サーバーにパブリック フォルダ データベースを作成します。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox,HubTransport /TargetDir:"C:\Exchange 2007" /LegacyRoutingServer:Ex2003.contoso.com
    このコマンドは、メールボックス サーバーの役割、ハブ トランスポート サーバーの役割、および管理ツールを C:\Exchange2007 ディレクトリにインストールします。このコマンドはまた、ハブ トランスポート サーバーから指定されたレガシ Exchange サーバーへのルーティング グループ コネクタと、レガシ Exchange サーバーからハブ トランスポート サーバーへのルーティング グループ コネクタを作成します。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox,HubTransport /EnableErrorReporting
    このコマンドは、メールボックス サーバーの役割、ハブ トランスポート サーバーの役割、および管理ツールをインストールします。このコマンドはまた、エラー報告機能を有効にします。
  • Setup.com /mode:install /role:ClientAccess /NoSelfSignedCertificates
    このコマンドは、クライアント アクセス サーバーの役割と管理ツールをインストールしますが、自己署名入りの証明書を作成しません。
  • Setup.com /r:Et /AdamLdapPort:50390 /AdamSslPort:50640
    このコマンドは、エッジ トランスポート サーバーの役割と管理ツールをインストールし、LDAP にポート 50390、SSL にポート 50640 を使用するように ADAM インスタンスを構成します。
  • Setup.com /NewProvisionedServer:Exchange03 /ServerAdmin:Contoso\Gerda
    このコマンドは、Exchange03 という名前の Exchange サーバー オブジェクトを Active Directory に作成し、サーバー Exchange03 の Exchange サーバー管理者として Contoso\Gerda を追加します。
  • Setup.com /rprs:Exchange03
    このコマンドは、Active Directory からオブジェクト Exchange03 を削除します。
  • Setup.com /PrepareAD /ForeignForestFQDN:fabrikam.com
    このコマンドは、Microsoft Exchange セキュリティ グループの組織単位を作成し、Fabrikam.com フォレストのルート ドメインに 3 つの Exchange 管理者の役割を作成します。また、コマンドを実行した Exchange フォレスト内の Exchange オブジェクトに対するアクセス許可を、Fabrikam フォレスト内の新しく作成した役割に追加します。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox /NewCms /CmsName:ExchCMS01 /CmsIPAddress:10.212.100.45
    このコマンドは、メールボックス サーバーの役割と管理ツールをインストールします。このコマンドは、ExchCMS01 という名前の新しい CMS と IP アドレス 10.212.100.45 も作成します。このコマンドを実行した後、ローカル コンピュータがクラスタのアクティブ ノードになります。
  • C:\Exchange2007\bin\Setup.com /RemoveCms /cn:Cluster01
    このコマンドは、Cluster01 という名前の CMS を Active Directory から削除します。
  • Setup.com /mode:uninstall /RemoveCms /CmsName:Cluster01
    このコマンドは、Cluster01 という名前の CMS を Active Directory から削除し、サーバーから Exchange をアンインストールします。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox /NewCms /CmsName:Cluster01 /CmsIPAddress:255.255.255.0 /CmsSharedStorage /CmsDataPath:K:\Exchange\Mailbox
    このコマンドは、共有記憶域を使用するシングル コピー クラスタ (SCC) に CMS をインストールします。
  • Setup.com /AddUMLanguagePack:ko-KR
    このコマンドは、韓国語のユニファイド メッセージング言語パックを %ExchangeSourceDir%\ServerRoles\UnifiedMessaging ディレクトリからインストールします。
  • < インストール ディレクトリ >\bin\Setup.com /RemoveUMLanguagePack:fr-CA
    このコマンドは、フランス語 (カナダ) のユニファイド メッセージング言語パックをサーバーからアンインストールします。

Exchange 2007 SP1 の新しい例

  • Setup.com /mode:Upgrade
    このコマンドは、Exchange 2007 サーバーを Exchange 2007 SP1 にアップグレードします。
  • Setup.com /mode:install /role:Mailbox /NewCms /CmsName:ExchCMS01 /CmsIPv4Networks:"Cluster Network 1","Cluster Network 2" /CmsIPv6Networks:"Cluster Network 1","Cluster Network 2"
    このコマンドは、IPv4 と IPv6 の両方のネットワークが存在する環境に、クラスタ連続レプリケーション (CCR) を使用する CMS をインストールします。

詳細情報

Exchange Server 2007 セットアップ ウィザードを使用して Exchange 2007 をインストールする方法については、以下のいずれかのトピックを参照してください。

CMS をインストールする方法の詳細については、以下のトピックを参照してください。

インストール後に実行するタスクの詳細については、「インストール後の作業」を参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。