次の方法で共有


ユニファイド メッセージング着信呼び出し処理について

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2006-04-27

ここでは、Microsoft Exchange Server 2007 ユニファイド メッセージング (UM) に含まれている呼び出し処理機能の概要について説明します。このトピックの各セクションでは、それらの呼び出し処理機能を理解するために必要な情報について説明します。

概要

呼び出し処理とは、Exchange 2007 ユニファイド メッセージングを実行しているコンピュータが着信呼び出しに応答して処理する方法を表わすために使用される用語です。Exchange 2007 UM によって処理される着信呼び出しの種類は以下のとおりです。

  • 音声呼び出し
  • FAX 呼び出し
  • Outlook Voice Access
  • 電話での再生機能
  • UM 自動応答

ユニファイド メッセージングのメッセージ フローとルーティングの詳細については、「ユニファイド メッセージングの呼び出し処理の概要」を参照してください。

音声呼び出し

音声呼び出し処理は、内部または外部のユーザーが、Exchange 2007 ユニファイド メッセージング システム上のサブスクライバに音声メッセージを残すときに使用されます。着信音声呼び出しは、MIME メッセージとして作成され、ユニファイド メッセージング サーバーの役割がインストールされている Exchange 2007 コンピュータからハブ トランスポート サーバーの役割がインストールされている Exchange 2007 コンピュータに、SMTP (簡易メール転送プロトコル) を使用して送信されます。2 つのサーバーの役割は同じ Active Directory サイトにインストールされている必要があります。着信音声呼び出し用の SMTP メッセージ トランスポートがサイトを識別するだけでなく、すべての音声メッセージが SMTP を使用してハブ トランスポート サーバーに送信されます。たとえメールボックスが、メールボックス サーバーの役割がインストールされているコンピュータ上に置かれている場合でも、これは該当します。

音声呼び出しとメッセージ ルーティングの詳細については、「ユニファイド メッセージングでの音声および FAX による呼び出し処理」を参照してください。

FAX 呼び出し

FAX 呼び出し処理は、内部または外部のユーザーが、Exchange 2007 ユニファイド メッセージング システム上の UM が有効な受信者に FAX メッセージを送信するときに使用されます。着信 FAX 呼び出しは、MIME メッセージとして作成され、ユニファイド メッセージング サーバーから同じ Active Directory サイト内のハブ トランスポート サーバーに、SMTP を使用して送信されます。着信 FAX 呼び出し用の SMTP メッセージ トランスポートがサイトを識別するだけでなく、すべての FAX メッセージが SMTP を使用してハブ トランスポート サーバーに送信されます。たとえ、メールボックスが同じメールボックス サーバー上に置かれている場合でも、これは該当します。

FAX 呼び出しとメッセージ ルーティングの詳細については、「ユニファイド メッセージングでの音声および FAX による呼び出し処理」を参照してください。

Outlook Voice Access

ユニファイド メッセージング サーバーは、Outlook Voice Access ユーザーが受信する着信呼び出しの処理とルーティングも行います。UM が有効なユーザーまたはサブスクライバが、UM ダイヤル プランに設定されているサブスクライバ アクセス番号にダイヤルして自分の Exchange 2007 メールボックスにアクセスすると、ウェルカム メッセージと一連の電話ユーザー インターフェイス (TUI) 音声プロンプトが流れます。ユーザーに提示される音声メニュー システムは Outlook Voice Access と呼ばれます。これらの音声プロンプトにより、ユーザーはタッチトーンまたは音声入力を使用してユニファイド メッセージング システム内を移動し、システムと通信できます。

note注 :
Outlook Voice Access 発信者が電話のキーパッドでタッチトーン入力を使用すると、TUI が使用されます。同じ発信者が電話で音声入力を使用するときには、音声ユーザー インターフェイス (VUI) が使用されます。

Exchange 2007 ユニファイド メッセージングで利用できる TUI 音声プロンプトの詳細については、「ユニファイド メッセージング オーディオ プロンプトについて」を参照してください。

Outlook Voice Access は、UM が有効なユーザーがアナログ、デジタル、または携帯電話を使用して自分の Exchange 2007 メールボックスにアクセスできるようにする機能です。ユーザーは Exchange 2007 メールボックスにアクセスして、以下のタスクを実行することができます。

  • 新着および保存されている電子メール メッセージと音声メール メッセージを聞く。
  • 電子メール メッセージと音声メッセージを転送、返信、保存、および削除する。
  • 自分の予定表を操作して、次のことを行う。
    • 予定表の 1 日の予定と会議の詳細を聞く。
    • 電子メールおよび会議出席依頼を承諾または辞退する。
    • 会議の参加者に "遅れます" というメッセージを送信する。
    • 会議の参加者にメッセージを送信する音声入力を使用して、会議出席依頼に返信する。
    • 会議を辞退したり取り消したりする。
  • グローバル アドレス一覧 (GAL) および個人用連絡先を操作する。これには以下のような操作が含まれます。
    • GAL または個人用連絡先でユーザーを検索する。
    • 内線番号を入力してユーザーにメッセージを残す。
    • ユーザーに音声メッセージを送信する。
  • 自分の PIN、名前、またはあいさつを変更する。

Outlook Voice Access メニュー内を移動する方法の詳細については、『Microsoft Exchange Server 2007 Unified Messaging Outlook Voice Access Quick Start Guide』を参照してください。このガイドは、<Program Files>\Microsoft\Exchange Server\bin フォルダに収録されています。

Outlook Voice Access のメッセージ ルーティングの詳細については、「ユニファイド メッセージングでの Outlook Voice Access 呼び出し処理」を参照してください。

電話での再生機能

UM が有効なユーザーが電話での再生機能を使用できるようにするためには、Exchange 2007 Outlook Web Access または Microsoft Office Outlook 2007 を使用しているユーザーが呼び出しを行ったときに UM サーバーが最初に応答し、その呼び出しを正しくルーティングする必要があります。UM が有効なユーザーが、私的な場所以外にいる場合や、音声メッセージが機密にかかわる内容の場合は、通常、コンピュータのスピーカーによる音声メッセージの再生を行いません。Exchange 2007 ユニファイド メッセージングの電話での再生機能により、UM が有効なユーザーは、音声メッセージをコンピュータのスピーカーやヘッドフォンで再生する代わりに、電話を使用して聞くことができます。

電話での再生におけるメッセージ フローの詳細については、「ユニファイド メッセージングの電話での再生における呼び出し処理」を参照してください。

UM 自動応答

Exchange 2007 ユニファイド メッセージングに用意されている UM 自動応答機能を有効にするためには、内部および外部の匿名ユーザー、または認証されていないユーザーから受信した着信呼び出しに UM サーバーが正しく応答し、ルーティングを行う必要があります。

UM 自動応答が着信呼び出しに応答できるようにするには、まず UM 自動応答を有効にして構成する必要があります。UM 自動応答の作成と構成は、Exchange 2007 ユニファイド メッセージングではオプションの機能です。ただし自動応答は、内部および外部の発信者が組織内の企業ユーザーや部門を見つけ、電話を掛ける手助けをします。

UM 自動応答は一連の音声プロンプトであり、Exchange 2007 ユニファイド メッセージングを備えた組織に電話を掛けた発信者には、人間のオペレータではなく音声プロンプトが応答します。UM 自動応答により、発信者は DTMF (Dual Tone Multi-Frequency) (タッチトーンとも呼ばれます) 入力や音声認識を利用した音声入力を使用して組織のメニュー システムを移動できるため、組織内のユーザーや発信者を見つけ、それらのユーザーや部門に電話を掛けることができます。

詳細情報

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。