Share via


ツールボックス: IT プロフェッショナル向けの新製品

今月のコラムで紹介するツールは、リモート管理、パスワードとデータ パケットの分析、Windows デスクトップと Windows サーバーの管理ツールの統合に役立ちます。

Greg Steen

LogMeIn Pro

企業では、リモート ワーカーの数が増加しているため、リモート管理の重要性がさらに増しており、Windows XP 以降に統合されているリモート アシスタンスの機能など、リモート管理ソリューションは多数あります。Mac と PC の両方に対応する必要がある場合は、LogMeIn Pro を確認してください。

LogMeIn Pro では、高品質なビデオを使って、他のコンピューター、iOS や Android モバイル デバイスから Web 経由で Mac と PC の両方にリモートで安全にアクセスできます。このツールを使用するには、ホスト コンピューターに LogMeIn クライアントをインストールします。logmein.com Web サイトにアクセスし、アカウントでログインします。次に、管理するコンピューターを選択し、リモート アクセスの資格情報を入力すれば、ブラウザーからコンピューターを管理できます。また、LogMeIn クライアントでは、デスクトップ共有セッションで他のユーザーがコンピューターに接続できるようにする招待状を作成して、電子メールで送信することができます。LogMeIn Pro のスループットとストリーミングの機能により、高品質なビデオと音声を安全にストリーミングできます。

リモート制御とデスクトップ共有以外に、デバイス間でファイルを転送したり、自動生成リンクを使って、共有ファイルをセキュリティで保護したりすることもできます。デスクトップ共有とファイル共有の招待状では、共有の期限とファイルのダウンロード回数の制限を構成できます。リモート ホストから印刷する必要がある場合、LogMeIn を使用すると、ローカル プリンターまたは一番近くにあるプリンターに出力できます。また、LogMeIn Pro を使うと、Android や iOS モバイル デバイスからリモート コンピューターに接続することもできます。

システムへのリモート アクセスを有効にすると、セキュリティは最重要事項になります。SSL を使用する以外に、ホストごとに IP フィルター プロファイルを定義したり、ホスト コンピューターにローカルの "パーソナル パスワード" を追加したり、ユーザーごとにアクセス許可を定義したりすることができます。ユーザーごとにアクセス許可を定義すると、1 次レベルのサポート チームには読み取り専用のアクセス許可を付与して、2 次レベルのサポート チームにはフル コントロールのアクセス許可を付与できます。LogMeIn には、サービス拒否 (DoS) 攻撃や認証攻撃をブロックする機能が組み込まれています。これらの機能により、コンピューターに攻撃を加えたり、コンピューターを乗っ取ろうとしているように見える IP アドレスを自動的にブロックできます。

LogMeIn Pro の使用料は、1 台のコンピューターにつき年間 69.95 ドルです。コンピューターの台数が増えるごとに、ディスカウントが適用されます。たとえば、25 台のコンピューターで使用する場合は、1 台あたりの年間使用料は 39.96 ドルになります。1 か月ごとのサブスクリプションも用意されており、LogMeIn Pro の無料試用版もダウンロードできます。iOS LogMeIn アプリは無料で使用できますが、Android デバイスで LogMeIn を使用するには、29.99 ドルの使用料が必要になります。

使用中のリモート管理ツールに不満があったり、Mac と PC の両方を管理するソリューションが必要だったり、iOS や Android モバイル デバイスからリモート管理を行うツールを探している場合は、LogMeIn Pro をお試しください。

LogMeIn Pro

SniffPass 1.13

ネットワーク上で暗号化されていない機密情報がどのくらいやり取りされているか知りたいと思いませんか。または、メール、ファイル、または Web データの送受信に使っていた古いユーティリティのパスワードを失くしてしまったりしていませんか。SniffPass は、ネットワーク セグメントでやり取りしている POP3、IMAP4、SMTP、FTP、および HTTP のパスワードを見つけ出す使いやすい無料のツールです。

SniffPass では、RAW ソケット (実行している Windows のバージョンによって、さまざまな警告があります)、WinPcap Packet Capture ドライバー、またはネットワーク モニター ドライバーを使用して、SniffPass がインストールされているコンピューターのネットワーク インターフェイスを暗号化されていない状態で通過するパスワードを "リッスン" しています。WinPcap Packet Capture ドライバーでは、SniffPass がインストールされているコンピューター宛てに送信されたパケットを取得することも、インターフェイスを経由するすべてのトラフィックをキャプチャすることもできます。

パケットのキャプチャ方法を選択したら、SniffPass では、再生ボタンをクリックするだけで、パスワードをリッスンできます。SniffPass でパスワードが検出されると、メインのグリッド ビューにパスワードが表示されます。グリッド ビューには、プロトコル、ローカル/リモート IP アドレス、ローカル/リモート ポート、キャプチャの日時、ユーザー名、パスワードが表示されます。オプションを使用して、表示する列を選択することもできます。

キャプチャしたデータは CSV ファイルやシンプルな HTML レポート形式で保存できます。また、新しいパスワードを検出したときにビープ音が鳴るように構成することもできます。このように構成すると、作業中は、このツールを最小化して、バックグラウンドで実行できます。暗号化されていないメール、データ転送、および Web アクティビティでクリア テキストのパスワードが簡単にキャプチャできることを簡単に実演したり、失くしたパスワードを取り戻すシンプルなツールが必要な場合は、SniffPass をお試しください。

SniffPass Version 1.13

Hyena

ネットワークが拡大するにつれて、1 つの場所から多数の管理ツールにアクセスできると時間を節約できます。SystemTools Software Inc. が提供する Hyena は、Windows システムの管理タスクの一元管理を目的としたユーティリティの 1 つです。Hyena を使用すると、任意の Windows クライアントで Windows NT から Windows 8 と Windows Server 2012 までを実行している他の Windows コンピューターを管理できます。

Hyena には、ツリー構造と詳細ビューがあるエクスプローラーのようなインターフェイスが用意されています。ツリー ビューを使用して、Microsoft 管理コンソール (MMC) スナップインと同じように、さまざまな機能にアクセスできます。各機能には、コンテキスト メニューが用意されており、他のツールや管理機能にアクセスできます。この 1 つのツールから、さまざまな種類とバージョンの Windows を管理できます。

ビジネス クラスの Windows の管理ユーティリティでは、Active Directory との統合が必要になります。Hyena では、Windows 2000 Server から Windows Server 2012 までのドメイン オブジェクトを管理できます。また、Active Directory のクエリを作成して、必要な属性を確認することもできます。簡単に Active Directory のカスタム属性を追加および確認したり、パスワード ポリシーを設定したり、Active Directory に関する他の一般的なタスクを実行したりできます。Hyena では、Active Directory への変更やオブジェクトへのアクセスがログに記録されるので、いつ何が起こったのかを確認できます。

たとえば、基本的なサーバーとシステムの管理の例を挙げると、Hyena では、ドライブや共有の情報、ローカル ユーザーとグループ、デバイス、サービス、イベント、ディスク領域、パフォーマンス メトリックに簡単にアクセスしたり、レジストリにアクセスしたりできます。このように、日常的な管理タスクの大半に 1 つのコンソールで対応できます。たとえば、サービスを停止/開始したり、インストールしたりすることもできます。また、共有の接続の確認や切断、イベント ログのバックアップや消去、システムを使用しているユーザーの確認、プリンターのキューの管理などを行うことができます。

Hyena では、リモート コンピューターのタスク スケジューラ (Windows タスク スケジューラ 1.0 と 2.0 の両方) を使用できるので、シンプルなジョブを設定して管理できます。また、リモートでコマンドを実行することも可能で、後で再利用するために、Hyena のメニュー オプションとしてコマンドを保存することもできます。データやコンピューターのビューでキャプチャしたいものがあれば、Access、Excel、テキスト ファイル、または Windows クリップボードの形式でエクスポートできます。

Hyena のライセンスはユーザー単位で付与されます。Standard Edition は 199 ドル、Enterprise Edition は 269 ドルです。ボリュームに応じてディスカウントが適用されるマルチユーザー ライセンス パックも用意されています。Enterprise Edition では、すべての基本機能に加えて、ターミナル サーバーのユーザーとセッションの管理、Exchange Server のメールボックスの統合とプロパティの管理、Windows Management Instrumentation (WMI) の拡張クエリとそれを実行する機能が用意されています。また、完全な機能を 30 日間無料で利用できる試用版もあります。Windows デスクトップと Windows サーバーを管理するために、いくつものツールを駆使するしなければならないことにうんざりしている場合は、SytemTools Software が提供している Hyena をお試しください。

Hyena

Greg Steen

Greg Steen は技術プロフェッショナルであり、企業家でもあります。また、新製品のファンであるとも言えます。より簡単な操作、品質保証、および開発に役立つ IT プロフェッショナルのための新しいツールを日夜追い求めています。

関連コンテンツ